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April 13, 26
スライド概要
(AIによる要約)
本資料では、データビジネスの階層構造や進め方を説明したうえで、著者が製造業の社内プログラムで新規事業創出に挑んだ経験を語ります。アイデア創出だけでなく、継続的な価値提供や組織体制の構築が不可欠であること、また事業部への引き継ぎが前提になる実務上の落とし穴にも触れます。さらに、データビジネスの定義やDIKWモデル、モノ売りからコト売りへの転換例を交え、データ活用と新規事業の関係性を具体的に示しています。
アジャイル/スクラム/データサイエンス/プロダクトマネジメント/プロジェクトマネジメント/組織論など、日々の学びをスライドにします。
【製造業データビジネス勉強会】02 新規事業創出とビジネスモデル 2026/04/14 @shimitaka1982 清水 隆史
今日の 勉強どころ
データビジネスの階層構造 プロセス 現時点の 個人的な感触 新規事業創出 プロジェクトマネジメント ビジネスモデル 要求分析・要件定義 プロダクトマネジメント リスクマネジメント プラクティ ス マインドセット 人材育成 ビジネス力 データサイエンス力 データエンジニアリング 力
データビジネスの進め方 ① 事業設計 ② サービス設計 ③ データ準備 ④ 探索的データ分析 ⑤ モデル構築 ⑥ 社会実装 ⑦ 保守・運用 現時点の 個人的な感触 • いずれも単方向ではなく、 行ったり来たりを繰り返す • 全てを行うわけではなく、 途中から始まったり途中で 終わったりすることもある • 初期の段階で後期の要素を 考えておく必要がある
私の新規事業 経験談
データビジネスあるある よく以下のような言葉を聞く 「新規事業創出するぞ!」 「SaaSでチャリンチャリンだ!」 「保有するデータで何かできないか!」
私もそうでした 私も13年ぐらい前にそういった話を聞かされて育った 当時私は宇宙開発事業の事業戦略立案の業務にあたっ ていた(衛星データを活用できないか?みたいな話が 出始めていた) そのような中で ✓「事業ってそもそもなんだろう?」 ✓「お金を儲けるってどういうことだろう?」 ✓「データを活用するって何をどうやって?」 といったことに疑問に思いながら試行錯誤していた
読んだ本 『経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)』 https://amzn.asia/d/01q89DRE 分かりやすい! 『ビジネスモデル全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)』 https://amzn.asia/d/02T7ObdU
読んだ本 『イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)』 https://amzn.asia/d/01aYwAC7 定番の クリステンセン 『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする 消費のメカニズム』 https://amzn.asia/d/0gh2foQa
新規事業創出やってみた 「新規事業創出するぞ!」と意気込んでいる製造業・ 部署に着任 新規事業を創出する社内プログラムに参加した 1年間かけてみっちりプログラムを受講する そして先述のような本を読みまくった そして自分なりに新規事業の検討を始めた
分かったこと 誰も教えてくれない
誰も新規事業を創出したことがない プログラムが始まった頃は「このプログラムに従って 学んでいけば新規事業がつくれる!」と思っていた というか、そういう案内をされていた ところが、3か月ぐらいたった時にあることに気付く それは、プログラムの運営側もレビューに回る事業部 の幹部も経営者でさえも、誰も新規事業を創ったこと が無かったということ だから、どうすればよいか誰もがよく分かってない
つまりこういうこと
試行錯誤しながらなんとか企画を進めた しょうがないので自分でいろいろ考えて試行錯誤して いった 衛星データ活用のアイデアを考えた お金を稼ぐ方法も考えた お客様の課題も解決できそうだった 私としてはスジが良いものだと思ってた 実際スジが良いと褒めていただいた
ところが… 最後の最後に 落とし穴が
予想外のコメント どこの事業部に 引き取ってもらうか 考えろ!
は?? どういうこと??(混乱) 新規事業なんだから既存の事業部にはない事業を つくるものなのでは?? 新規事業なんだから新しい事業部をつくるのでは?? 引き取るも何もないでしょ?? …って思った
どうやらこういうことっぽかった よくよく話を聞くと、あくまで新規事業を創出する だけのプログラムで、その後の事業自体はどこか別の 事業部が引き取って行う、という前提っぽかった …ということを最終局面で知った 新規事業創出 私の役割はここまでって ことらしい 新規事業運営?
疑問 そんなことあるか!?
改めて「事業」とは何かを考えた 事業とは… 特定の目的を達成するために、継続的に価値を創出し、 対価を得る組織的な活動(Google Geminiによる) 継続的に価値を創出するために、サービスやソリュー ションやプロダクトがある(と私は理解した) 組織的な活動をするために、事業部とか事業本部とか がある(と私は理解した)
つまりこういうこと 点 線 面 アイデア これだけじゃ ダメ 継続的な成長 事業を支える 体制とか仕組みとかの 組織的な活動 これだけでも ダメ ここまで 欲しい!
ここまでのまとめ 新規事業創出を実際に経験したことがある人は少ない だいたい誰も教えてくれない 自分で考えてやってみるしかない 新規事業はアイデアだけでは成り立たない そのアイデアが継続的に売れ続けることが必要 その活動を維持するための組織や仕組みが必要
データビジネス とは
疑問 データビジネスって なんだ?
私の経験則による感触 非常に広義に使われるのでこれといった定義がない イメージとしてはだいたい以下の3つ 1.自社内の業務効率化におけるデータ利活用 2.自社保有データによる新たな価値の創出 3.データ売買など流通プラットフォーム
私の経験則による感触 そもそも現代の業務効率化において、データを活用し ないなどということがあるか? そもそも現代の事業において、データを活用しないな どというこがあるか? ここでいうデータとは事実や数値をそのまま記録した 「記号」や「素材」のこと。数値や画像だけではない。 (例)PowerPointの資料、PDFの経営資料、 会議の録画、普段の仕事における会話
(参考)DIKW*モデル Wisdom (知恵) Knowledge (知識) Information (情報) Data (データ) *DIKWは「ディークワ」と読むことが多い Wisdom(知恵) ✓知識を応用して判断する力 Knowledge(知識) ✓情報を体系化したノウハウ Information(情報) ✓データを整理・文脈化したもの Data(データ) ✓数字や記号などのローデータ
IPAの資料とかみてみる IPAでは「DX白書」*というものを公開しており、その 中に「データ利活用」という章がある *『DX白書2023』 https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf
IPAの資料とかみてみる データ活用体制やデータ活用基盤についての言及はあ るが、肝心のデータビジネスに関する言及は少ない *『DX白書2023』 https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf
ここまでのまとめ 結局のところ、データビジネスとは一体何か?というの はよく分からない というか、おそらく人によって解釈や定義が異なる 少なくともデータビジネスを行うためには、体制や基盤 の構築が必要になるということが分かった これは新規事業創出に必要なことにも通じる ということで、データビジネスを考える上では新規事業 創出のことも意識すると良さそう
モノ売りと コト売り
データビジネスあるある よく以下のような言葉を聞く モノ売りからコト売りへ 転換するぞ!
疑問 コト売りって なんだ?
私の経験則による感触 私はSIer(システムインテグレータ)で育ったので、 請負や業務委託でソフトウェア開発をしたり運用をし たりすることが多かった システムやサービス商材が多かった モノはソリューションをインテグレートする過程で 調達・キッティングすることもあったが、あくまでも ソリューションに付随するものでメインではなかった 「コト売り」とはたぶんこういうこと↑のイメージ?
私の経験則による感触 売るものが違う モノ売り コト売り 製品を売る 価値を売る
私の経験則による感触 顧客との関係性が違う モノ売り コト売り 売ったら 終わり 売ってからも 続く
つまりこういうこと ▲ 受注 時間 売るのが ゴール モノ売り 売ってからが むしろスタート コト売り ここで価値が生まれる
(例)店舗内行動データ分析サービス 時間 ▲ 提案 ▲ 受注 こんなデータを使って こんな分析します では●●万円で やってくれたまえ ▲ データ 取得 ▲ データ 分析 機材を設置してデータ を取得するぞ 取得したデータを分析 するぞ ▲ 示唆 出し こんなことが 分かりました! ▲ 納品 ▲ 検収 ご苦労 支払いするよ こちらのレポートを お納めください
運用体制も変わる ▲ 時間 受注 コト売り マーケティング データ サイエンティ スト データ エンジニア コンサルタント ソリューション 営業 システム エンジニア カスタマー サクセス
つまり コト売り(データビジネス)を 運用するための人が必要
私の経験則による感触 製造業におけるモノ売りは一発売れると数億円~数百 億円の単位(もちろんドメインにもよるが) 一方でコト売り(サービス・ソリューション)は一件 で数万円~数百万円の単位(もちろんドメイン・ビジ ネスモデルにもよるが) 売上の単位が文字通り桁違い さらに前述の通りサービス・ソリューションづくりが 大変だとますます腰が重くなる
つまりこういうこと モノ売り コト売り 既存 利幅大きい ジリ貧 新規 利幅小さい 伸びしろ 現状維持バイアスを 克服してこの パラダイム転換が できるか?
これはどういうことかというと ビジネスモデルが変わる ≒体制やスキルやマインドの 大変革が必要
ここまでのまとめ モノ売りは製品を売る、コト売りは価値を売る モノ売りは売ったら終わり、コト売りは売ってからも続く むしろ受注してから価値の提供が始まる そして継続的に価値を提供し続けなければならない よってビジネスモデルが変わる すなわち体制やスキルやマインドの大変革が必要
事業と商材
世界はこれを事業と 呼ぶんだぜ(多分) 私の経験則による感触 事業 商材C (ソリュー ションγ) 商材A (商品α) いわゆる ポートフォリオ 商材B (サービ スβ) 商材E (人出し) 商材D (システム δ) 事業基盤 (体制とか人財とか)
私の経験則による感触 新たな事業部(事業本部)を立ち上げるのは大変(新 たなドメインに進出するのは大変)という理由で既存 事業部(既存事業本部)で新たな商材開発をしようと することが多いが、先述のようなコト売りなどビジネ スモデルが変わる商材をやろうとすると、体制やスキ ルやマインドの大変革が必要となる この感覚がないと(既存事業の延長だからと舐めてか かると)事業創出は失敗する可能性が高い
私の経験則による感触 これは喩えると築50年の家をリフォームするようなもの まっさらな土地に新築の家を建てる方がよっぽどやりや すい場合もある
今日のまとめ 新規事業はアイデアだけでは成り立たない 継続的に事業を行うために体制や仕組みなどの組織的な 基盤が必要になる 製造業においてデータビジネスを行うためには新規事業 創出の考え方を抑えておく必要がある モノ売りからコト売りへの転換を実現するには、 体制やスキルやマインドの大変革が必要 そして、覚悟も必要
Thank You !!