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June 16, 26
スライド概要
Athrill & 箱庭を活用した マルチECUシミュレーション事例 名古屋大学 組込みシステム研究センター 研究員 高田 光隆 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 1
自己紹介 高田 光隆(たかだ みつたか) 名古屋大学 大学院情報学研究科 (2011-) 附属組込みシステム研究センター 研究員 – 車載向けソフトウェア プラットフォーム(AUTOSAR) – 宇宙機(衛星)向けソフトウェア プラットフォーム @mitsu48 • 以前は組込みソフトウェアベンダーで10年ほど従事 – 組込み向けRTOS・開発環境の開発・販売(ITRON、TCPIP、FS、Xen、Eclipse) – 無線ルータのプロトコル開発、高速ハンドオーバクライアント(BSD、Windows) • TOPPERSプロジェクト(組込み向けOSのオープンソースプロジェクト)発足時 (2003年)から参加 https://www.toppers.jp – RTOS、 開発ツール、 テストスイートのコミッター – 開発者会議実行委員(2012年-)、エコシステムTF(2021年-) – 箱庭WGメンバー(2019年-) 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 2
アジェンダ • 組込みシステムにおけるシミュレーション • Athrillの特徴 • Athrillと箱庭の連携 • マルチECUシミュレーションの事例(クレスコ、川崎さん) 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 3
なぜ組込みシステムにプラットフォームが必要なのか? V字プロセスの下流工程の皺寄せが来てしまいがち – 要求仕様の見積もりが甘くて、変更される – ハードウェアの設計漏れをソフトウェアでカバーする – 仕様変更の情報伝達不備でコンポーネント間のIFの不整合 組込みシステムが複雑になってきた – 異なる仕組みの複数のライブラリやモジュールの結合確認が必要となる – コンポーネント間の結合試験で不具合を見つけてしまう – システムのタイミング設計見積もりが甘かった – システムの環境情報が要求仕様時に不足していた ドメインを正しく分析・策定することで、 プラットフォームの設計を決定(制約)させる(DDDと同じ) 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 4
箱庭(デジタルツイン)の役割 1. ドメインを可視化し、検証する場所 – ビジネスの現実(ドメイン)をどう抽象化(モデリング)するかが難しい – 業務ルールやUMLなどの抽象モデルでは本当に正しいかの検証が難しい 実際に動くコードを使って検証を行う環境が必要 2. 正しい「境界(Bounded Context)」を発見するシミュレータ – – デジタルツイン環境は境界の引き方のシミュレーション(実験)が可能 例:車の「ブレーキ」と「アクセル」を同時に踏む 3. ユビキタス言語を育てる「共通のホワイトボード」 – – 開発者と現場の人間が同じ言語で話すことが不可欠 例:3Dモデルやシミュレーション画面をみて会話 4. 空想から現実を作る「逆向きのDDD」(→箱庭が目指しているもの) 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 5
『箱庭』とは? コンセプトと狙い 箱の中に,様々なモノをみんなの好みで配置して,いろいろ試せる! ⇒ 各技術者が開発対象と興味(=アセット)を持ち寄って,机上で実証実験 ⾃動運転 制御系エンジニア ネットワーク系 エンジニア バックエンドサーバ 系エンジニア ECU制御系 エンジニア 交通サービス系 エンジニア 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 機械学習 エンジニア 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 6
Athrillの概要(2017-) • インストラクションセットシミュレータ(ISS) – マイコンと同じ命令セットをソフトウェア上でシミュレーション – ベアメタル(OSレス)、RTOS上で動作する制御プログラムをそのまま実行 – 対応CPU: V850/RH850, ARM • Previous TOPPERS Projects – QEMU, Skyeyeといったシミュレータを使用 – ただし車載向けCPU対応がない • 他のISSとの違い – 周辺デバイス拡張の難しさ(OSS、ライセンス) – 箱庭との協調(マルチECUシステムにおけるシミュレーション) 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 7
Athrillの構成 • CPUアーキをソフト構造と機 能配置 • Main処理が CPU/Device/Debugger を呼び出す(箱庭も考え方を 踏襲) • 当初からマルチターゲット/デ バイスを想定 • 外部との接続連携が容易な設 計 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 8
Athrillと箱庭の関係 ECU APP1 (AUTOSAR ) ECU APP1 (AUTOSAR ) ECU APP1 (AUTOSAR ) athrill athrill athrill Athrillは箱庭の1アセット として動作 hako-proxy hakoniwa-core 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 Host OS(WSL, MacOS) 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 9
名大でのathrillの利用事例 • クラウドベース(GitHub)の車載ソフトウェア開発演習(2021-) – 実機とシミュレーションで同じソフトウェアを使う – ブラウザ上で完結するのでPCに環境をインストールしない リモート/ブラウザ演習 実機演習 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 10
NCES共同研究での箱庭利用例(SWEST21) • 車載マイコン用シミュレーションの開発 • MATLAB/Simlinkと連携した仮想シミュレーション環境 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 11
名大での箱庭の利用事例 • Arduinoロボット(Zumo)を使ったソフト開発演習 – 文科省のリカレント教育推進事業のプログラムで採用 – コンテナ:開発環境、WSL:演習ソフトウェア、箱庭:実行環境 名古屋⼤学⼤学院情報学研究科 附属組込みシステム研究センター 組込みシステムの仮想シミュレーション環境 12