cp-7. 配列

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February 21, 22

スライド概要

C プログラミング入門 (スライド資料とプログラム例)(Visual Studio 2019 を使用)(全15回)
https://www.kkaneko.jp/pro/adp/index.html

金子邦彦研究室ホームページ
https://www.kkaneko.jp/index.html

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金子邦彦(かねこくにひこ) 福山大学・工学部・教授 ホームページ: https://www.kkaneko.jp/index.html 金子邦彦 YouTube チャンネル: https://youtube.com/user/kunihikokaneko

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

cp-7. 配列 (C プログラミング入門) URL: https://www.kkaneko.jp/pro/adp/index.html 金子邦彦 1

2.

内容 例題1.月の日数 配列とは.配列の宣言.配列の添え字. 例題2.ベクトルの内積 例題3.合計点と平均点 例題4.棒グラフを描く 配列と繰り返し計算の関係 例題5. 行列の和 2次元配列 2

3.

目標 • 配列とは何かを理解し,int, double を使った配列 の宣言と使用ができるようになる • 配列と繰り返し文を組み合わせて,多量のデータ を扱えるようになる 3

4.

配列 添字 0 1 2 3 • データの並びで,0から始まる番号(添字) が付いている 4

5.

例題1.月の日数 • 年と月を読み込んで,日数を求めるプログラ ムを作る • うるう年の2月ならば29 • 日数を求めるために,サイズ12の配列を使う 例) 2001 年 11 月 → 30 5

6.
[beta]
月の日数
#include <stdio.h>
#pragma warning(disable:4996)
int main()
{
int num_days[] = {31, 28, 31, 30, 31, 30, 31, 31, 30, 31, 30, 31};

配列の宣言

int y;
int m;
printf( "y=" );
scanf( "%d", &y );
printf( "m=" );
scanf( "%d", &m );
if ( (m == 2) && (((y % 400) == 0) || (((y % 100) != 0) && ((y % 4) == 0)))){
printf( "number of days(%d) = 29\n", m );
}
else {
printf( "number of days(%d) = %d\n", m, num_days[m-1] );
}
return 0;
}

配列からの
読み出し

「m-1」に意味がある

6

7.

月の日数 実行結果の例 y=2001 m=11 number of days(11) = 30 7

8.

プログラムとデータ メモリ num_days[m-1]; 配列からの値の 読み出し num_days[0] num_days[1] num_days[2] num_days[3] num_days[4] num_days[5] num_days[6] num_days[7] num_days[8] num_days[9] num_days[10] num_days[11] 31 28 31 30 31 30 31 31 30 31 30 31 8

9.

配列の宣言 • 配列には,名前と型(データの種類のこと)と サイズがある • 整数データ int • 浮動小数データ double • 配列を使うには,配列の使用をコンピュータに 伝えること(宣言)が必要 int num_days[] = {31, 28, 31, 30, 31, 30, 31, 31, 30, 31, 30, 31} ; 整数 名前は データnum_days 配列のサイズ は12 9

10.

配列の添字 添字 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 • 配列の中身を読み書きすると きには,配列の名前と添字を 書く 例) num_days[m-1] これが添字 • 添字は0から(サイズー1) まで 例) サイズ12の配列の 添字は,0から11ま で 10

11.

配列の読み書き • 添字を付けて,普通の変数と同じように使 う 例) v[0]=1.3; a=v[1]; printf("%f", v[2]); scanf("%lf", &v[3]); 11

12.

例題2.ベクトルの内積 • ベクトル(1.9, 2.8, 3.7)と,ベクトル(4.6, 5.5, 6.4)の内積を表示するプログラムを作る • 2つのベクトルの内積の計算のために,サイズ3の 配列を2つ使う 12

13.
[beta]
例題2.ベクトルの内積
#include <stdio.h>
int main()
{

double u[]={1.9, 2.8, 3.7};
double v[]={4.6, 5.5, 6.4};

配列の宣言

int i;
double ip;
ip = 0;
for (i=0; i<3; i++) {

ip = ip + u[i]*v[i];
}
printf("内積=%f\n", ip);

配列からの
読み出し

return 0;
}

13

14.

ベクトルの内積 実行結果の例 内積=47.820000 14

15.

プログラムとデータ メモリ u[0] u[1] u[2] 1.9 2.8 3.7 v[0] v[1] v[2] 4.6 5.5 6.4 ip = ip + u[i]*v[i]; 配列からの値の 読み出し 15

16.

配列の宣言 double u[]={1.9, 2.8, 3.7}; double v[]={4.6, 5.5, 6.4}; 浮動小数 名前は 配列のサイズ データ u と v は3 16

17.

プログラム実行順 ip = 0.0; i = 0; i<3 No Yes ip = ip + u[i]*v[i]; printf("内積=%f\n",ip); i++; 17

18.

ベクトルの内積 i の値 繰り返し 1回目 i=0 繰り返し条件式 が成り立つか ip の値 i < 3 が成り立つ ip = ip + u[0] * v[0]; つまり ip の値は u[0]*v[0] 繰り返し 2回目 i=1 i < 3 が成り立つ ip = ip + u[1] * v[1]; つまり ip の値は u[0]*v[0] + u[1]*v[1] 繰り返し 3回目 繰り返し 4回目 i=2 i < 3 が成り立つ ip = ip + u[2] * v[2]; つまり ip の値は u[0]*v[0] + u[1]*v[1] +u[2]*v[2] i=3 i < 3 が成り立たない 18

19.

例題3.合計点と平均点 • 点数を読み込んで,合計点と平均点を表示す るプログラムを作る. • 平均点の計算では,小数点以下切捨て • プログラムは,点数を読み込み続けるが,読み込 んだ点数が「-1」のときには,合計点と平均点 を表示して終了する • 読み込んだ点数は,いったんサイズ100の配列 に格納する(点数の数は100を超えないものと 仮定する) 例) 50, 85, 30, 20 合計点 185 平均点 46 19

20.
[beta]
#include <stdio.h>
#pragma warning(disable:4996)
int main()
{
int x[100];
配列の宣言
int sum;
int i;
int n;
n = 0;
do {
printf( "x[%d]=", n );
scanf( "%d", &x[n] );
n++;
} while ( ( x[n-1] >= 0 ) && ( n < 100 ) );
sum = 0;
for (i=0; i<(n-1); i++) {
sum = sum + x[i];
}
printf("合計=%d, 平均=%d\n", sum, sum/(n-1) );
return 0;
}

20

21.

合計点と平均点 実行結果の例 x[0]=50 x[1]=85 x[2]=30 x[3]=20 x[4]=-1 合計=185, 平均=46 21

22.

プログラムとデータ メモリ ① x[0] scanf("%d",&x[n]); x[1] 整数データを 読み込み x[2] x[3] ② x[4] sum = sum + x[i]; 合計値の計算 22

23.

プログラム実行順 n = 0; printf( "x[%d]=", n ); scanf( "%d", &x[n] ); n++; ( x[n-1] >= 0 ) && ( n < 100 ) Yes No sum = 0; i = 0; i<n-1 No Yes sum = sum + x[i]; i++; 23

24.

合計点と平均点 (5回目で「-1」を読み込んだとき) n の値 繰り返し条件式 が成り立つか 読み込まれる 配列の要素 繰り返し 1回目 n=1 (x[0] > 0 && n < 100)が成り立つ x[0] 繰り返し 2回目 n=2 (x[1] > 0 && n < 100)が成り立つ x[1] 繰り返し 3回目 n=3 (x[2] > 0 && n < 100)が成り立つ x[2] 繰り返し 4回目 n=4 (x[3] > 0 && n < 100)が成り立つ x[3] 繰り返し 5回目 n=5 (x[4] > 0 && n < 100)が成り立たない x[4] 「-1」を読み込んだら この部分が成り立たない 24

25.

配列の宣言 1. 配列の宣言時にサイズを指定 例) サイズとして「100」 int x[100]; を書いている 2. 配列の宣言時に初期値を設定 例) double u[]={1.9, 2.8, 3.7}; double v[]={4.6, 5.5, 6.4}; int a[]={6,4,7,1,5,3,2}; 初期値を並べて 書いている 25

26.

例題4.棒グラフを描く • 整数の配列から,その棒グラフを表示するプ ログラムを作る. • ループの入れ子で,棒グラフの表示を行う 26

27.
[beta]
棒グラフを描く
#include <stdio.h>
int main()
{
int a[]={6,4,7,1,5,3,2};
int i;
int j;
for (i=0; i<7; i++) {
for (j=0; j<a[i]; j++) {
printf("*");
}
printf("\n");
}
return 0;
}

配列の宣言

配列からの
読み出し

27

28.

棒グラフを書く 実行結果の例 ****** **** ******* * ***** *** ** 28

29.

プログラムとデータ メモリ a[0] a[1] a[2] a[3] a[4] a[5] a[6] 6 4 7 1 5 3 2 for (j=0; j<a[i]; j++) { 配列からの値の 読み出し 29

30.

配列の宣言 int a[]={6,4,7,1,5,3,2}; 整数 名前は データ a 配列のサイズ は7 30

31.

プログラム実行順 i = 0; i<7 No Yes j = 0; return 0; j < a[i] No printf("\n"); i++; Yes printf("*"); j++; 31

32.

ここまでのまとめ [] の意味 • 配列の宣言 • [] の中に,配列のサイズを書く.但し,配列の初期 値を設定するときには「空」にする. • 配列の使用 • []の中に,使用したい配列の添字を書く 32

33.

課題1 • n次の多項式 n 2 f(x) = a0 + a1・x + a2・x + ・・・ +an・x について,次数 n と,係数 a0 から an を読み込ん で,f(x) を計算するプログラムを作りなさい • n は高々20までとする.(ユーザが20以上の数を n として与えたら,メッセージを表示して止まること). • 次ページで説明する Horner法を使うこと • 読み込んだ点数は,いったんサイズ21の配列に格納す る • x を繰り返し入力できるようなプログラムであること (つまり f(x) を何度も計算する) 33

34.

Horner法 f(x) 2 n = a0 + a1・x + a2・x + ・・・ +an・x = a0 + ( a1 + ( a2 + ・・・ + ( an-1 + an ・x ) x ・・・) x ) x 例えば, 5 + 6x + 3x = 5 + ( 6 + 3x ) x2 計算手順 ① an ② an-1 + an・x ③ an-2 + ( an-1 + an・x ) x ・・・ (an まで続ける) 34

35.

課題1のヒント sum = a[n]; Yes i = n - 1; i >= 0 No ここを考える i --; 35

36.

課題2.エラトステネスのふるい • 「エラトステネスのふるい」の原理に基づ いて100以下の素数を求め,結果を表示する プログラムを作成せよ. • 100以下の素数を求めるために,サイズ10 0の配列を使う • 添字が素数の要素に1,そうでない要素に0を代 入する 36

37.

エラトステネスのふるい (1/4) 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 ・・・ 2×2 2×3 2×4 2×5 まず,2の倍数を消す 37

38.

エラトステネスのふるい (2/4) 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 ・・・ 3×2 3×3 次に,3の倍数を消す 38

39.

エラトステネスのふるい (3/4) 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 ・・・ 5×2 次に,5の倍数を消す (「4の倍数」は考えない. それは,「4」がすでに消えているから) 39

40.

エラトステネスのふるい (4/4) 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 ・・・ 以上のように,2,3,5,7の倍数を消す. 10(これは100の平方根)を超えたら,この操作を止める (100以下で,11,13・・・の倍数はすでに消えている) 40

41.

例題5.行列の和 • 2行3列の行列の和を計算して表示するプロ グラムを作る. • 2つの行列を扱うために,2行3列の2次元配列 を2つ使う a 2行3列の2次元配列 浮動小数 b 2行3列の2次元配列 浮動小数 41

42.

2次元配列とは ary[0][0] ary[0][1] ... ary[1][0] ary[2][0] 42

43.
[beta]
行列の和
#include <stdio.h>
int main()
{
int a[2][3]={{1,2,3},{4,5,6}};
配列の宣言
int b[2][3]={{9,8,7},{6,5,4}};
int i;
int j;
for (i=0; i<2; i++) {
for (j=0; j<3; j++) {
配列からの
printf("%d, ", a[i][j]+b[i][j]);
}
読み出し
printf("\n");
}
return 0;
}

43

44.

行列の和 実行結果の例 10, 10, 10, 10, 10, 10, 44

45.

2次元配列の宣言 • 2次元配列の宣言では,名前,型,サイズを指 定することが必要 int a[2][3]={{1,2,3},{4,5,6}}; 整数 データ 名前は a 配列のサイズ は2×3 2次元以上の配列の宣言では,サイズを書く (省略できない)ことになっている 45

46.

課題3 • 3×3行列の積を計算して表示するプログラムを 作成しなさい • 2つの行列を扱うために,3行3列の2次元配列を2 つ使う 46

47.

多次元配列についての補足 • 多次元配列は,普通,最大7次元まで(処理系に より異なる). 例) 整数型の3次元配列 int a[2][3][4]; 47

48.

変数の初期化 • 変数を宣言すると同時に,値の設定もできます. int i; i = 0; int i = 0; 同じ意味 48