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May 08, 26
スライド概要
2023年に産声をあげた福岡未踏的人材発掘育成事業(通称、福岡未踏)、4年目、最初のイベントとして、福岡未踏フェスを開催し、これまでの3年間を振り返る資料です。
Logics of Blue
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福岡未踏エコシステムの設計図 3年間の軌跡と次なるステージ 荒川豊 ⼀般社団法⼈雷代表理事∕九州⼤学教授 福岡未踏フェス2026∕2026年5⽉8⽇
なぜ今、3年を振り返るのか 01 02 03 事業の節⽬ 再出発の節⽬ 今後の発展に向けて AKATSUKIプロジェクトの3年間 の補助事業を完⾛した。⽴ち上 げから検証期、安定期までの歩 みを、ここで⼀度総括する。 第4期より、⼀般社団法⼈「雷 」へ運営体制を移⾏。継続のた めの器を、地域に根を張った形 で作り直す。 持続可能な形で、福岡の若⼿ク リエータの⽀援を⾏うためには 、応援者をもっと増やす必要が ある。 数字と物語の両⽅で、この3年を振り返らせてください
3年間を、6つの数字で⾒る 59件 131名 403ヶ⽉ 採択チーム 育成クリエータ 総育成期間 5件 10名 3名 8社 IPA未踏採択 スーパークリエータ 起業 Pro/Grow/Solve合計 ⾼校⽣〜社会⼈ 未踏IT5名∕アドバンスト5名 未踏IT認定 33年分超の伴⾛ 卒業⽣による 数字の裏にある選び⽅と育て⽅こそが、福岡未踏の本質です
件数より、1件あたりの密度を⾼めた3年間 1年⽬ 2023年度 2年⽬ 2024年度 3年⽬ 2025年度 採択 採択 採択 総育成期間 78ヶ⽉ → 222ヶ⽉ 育成 育成 育成 件数⾃体はほぼ横ばい。 21件 50名 19件 39名 19件 42名 総育成期間 総育成期間 総育成期間 Pro6ヶ⽉∕Grow3ヶ⽉ Pro7ヶ⽉∕Solve5ヶ⽉ Pro7ヶ⽉∕Grow5ヶ⽉ 78ヶ⽉ 103ヶ⽉ 222ヶ⽉ 約2.85倍 しかし1件あたりの伴⾛時間 を意図的に⻑く取り、密度 を上げた。 5か⽉から7か⽉、本気で打 ち込む価値のあるプロジェ クトだけを採る。 雑に採択するより、5か⽉以上、本気で打ち込めるテーマだけを採る
コース構成は毎年⾒直し、三層構造に到達 Pro(⾼難度) Grow(中堅) Solve(課題解決) 6ヶ⽉ 3ヶ⽉ 2023年度 150万円 3ヶ⽉ 2年⽬ 7ヶ⽉ 5ヶ⽉ 2024年度 150万円 5ヶ⽉ 3年⽬ 7ヶ⽉ 5ヶ⽉ 5ヶ⽉ 1年⽬ 2025年度 150万円 50万円 50万円 50万円 50万円 50万円 50万円 毎年⾒直しながら、Pro∕Grow∕Solveの三層構造に落ち着いた
倍率が⽰す、厳選のフィロソフィー Pro倍率(⾃由課題‧最⾼難度) 6.6 倍(3年⽬) 33件の応募→5件の採択 3年間の倍率推移 Pro Grow Solve 2年⽬ 6.0倍 — 4.2倍 3年⽬ 6.6倍 1.5倍 1.2倍 Pro採択は毎年5件前後で固定。応募が増えるほど倍率は上がる。 雑に採択せず「打ち込む価値」だけを採るのが福岡未踏の哲学。 化粧された⽇報やプロジェクトはPMもクリエータも不幸にする。 厳選されたものだけを採択 より良い提案書が届くように、事前相談会(壁打ち会)を実施
131名は、どこから来たか──学年と所属 学年構成(3年累計131名) 所属構成(3年累計131名) 1年 2年 3年 計 % ⼤学⽣ 29 26 26 ⼤学院⽣ 11 9 16 社会⼈ 3 2 0 ⾼校⽣ 5 0 0 ⾼専⽣ 2 2 0 81 62% 36 27% 5 4% 5 4% 4 3% 九州⼤学 106名81% 九州⼯業⼤学 10名 8% 社会⼈(多様) 5名 4% Fukuoka International School 4名 3% 北九州⾼専/有明⾼専 4名 3% N⾼/九州産業⼤学 2名 2% ⼤学⽣‧院⽣が⼤半。九⼤が81%だが、⾼専‧国際校‧社会⼈も含む構成
多様性は広がっている──⼥性‧外国⼈⽐率の推移 ⼥性⽐率の推移 1年⽬ 2023年度 4.0% 2/50名 外国⼈⽐率の推移 2年⽬ 2024年度 3年⽬ 2025年度 2.6% 16.7% 1/39名 7/42名 3年⽬に⼤きく上昇──⼥性⽐約4倍に 1年⽬ 2023年度 2年⽬ 2024年度 3年⽬ 2025年度 16.0% 12.8% 16.7% 8/50名 5/39名 7/42名 毎年12〜17%で安定──留学⽣にもチャンス PMにも⼥性が2名──クリエータだけでなく、運営側でも多様性が広がっています
コアは堅く、Solve層は柔軟に─⼆層構造の⽀援体制 コア体制:3年間ほぼ安定(約20名) アカデミアPM 産業界メンター 1年⽬ 2年⽬ 3年⽬ 14名 8名 12名 8名 13名 9名 ダブルメンター制(PM+メンター)の⾻ 格を、毎年⼤きく動かさず維持。 IPA未踏修了PMが多く参加しているのも 特徴。 Solve層:企業連携の規模で柔軟に変動 1年⽬ 2年⽬ 3年⽬ Solveメンター 8名 25名 7名 Solveスポンサー 6団体 12団体 6団体 2年⽬はSolve連携が過去最⼤規模に。3年 ⽬は⾃由課題重視に再シフト。 コアは堅く‧厚く、Solveは需要に応じて柔軟に
IPA未踏の哲学を継承し、地⽅ならではの⼿厚さを加える 仕組み IPA未踏(本家) 福岡未踏 採択前の壁打ち会 なし 応募予定者がPMと相談して提案を磨く 不採択者対応 通常なし シェパード制度(2期制で再チャレンジ) 課題提供型コース なし Solve(企業‧⾃治体のリアル課題) メンタリング体制 PM PM+メンターのダブル体制 コミュニティ 全国 地域密着+全国接続 世界を知らない地⽅の若⼿に対し、問題設定の幅を広げるための「装置」を意図的に組み込んでいる。
1年⽬(2023年度)─認知ゼロからの⽴ち上げと熱量の爆発 87件 21件 50名 エントリー 3年間で過去最⼤ ⽴ち上げ年の特徴 福岡で全く認知のない中での⽴ち上げ 3期制で受け⽫を広げた(1期→2期→3期) 採択 Pro/Grow/Solveの3 コース 事前ブートキャンプ合宿(グリーンピア⼋⼥)で熱量を作る 育成 1期からDeckHub‧MagicDelta‧Orimetry‧REGISなどが誕⽣ 3年間で過去最⼤ ⾛りながら考えて設計していた ⾯⽩い⼈材が殺到し、熱量で押し切った1年⽬
2年⽬(2024年度)─環境変化への適⽤と企業連携の⾶躍 18→3件 14件 Pro応募‧採択 倍率6.0倍厳選を貫いた 1年で福岡における未踏の認知度は急には上がらなかった Solve採択 3年間で過去最⼤規模 12団体 「踊り場」と「Solve拡⼤」の⼆⾯性 学⽣のマインドが急には変わるわけでもない 継続⽀援のためにJump(メンタリング枠)を設置 ⾃由課題は厳選を貫いたため採択数は減少(Growは採択なし) ⼀⽅でSolveは企業連携が広がり過去最⼤規模 Solveスポンサー 企業連携が⼀気に拡⼤ 軸⾜を動かして前進した、再構築の年 ⾒かけの停滞の中で、企業連携という別の軸を太く育てた2年⽬
3年⽬(2025年度)──⾃由課題への回帰と安定 33 19 Pro応募 3年間で過去最⾼⽔準 件 ⾃由課題への回帰 学⽣への説明活動を強化し、⾃由課題への応募を後押し 応募予定者との事前壁打ちを充実 採択‧育成 件/42名 コアの厚みが増した 結果、Pro応募が33件と過去最⾼⽔準まで戻る 1件あたりの育成期間も最⼤化(222ヶ⽉) ちかっぱクリエータ3件‧よかクリエータ2件を認定 222 総育成期間 ヶ⽉ 3年間で過去最⼤ 1年⽬の勢い、2年⽬の踊り場、3年⽬の安定 毎年IPA未踏採択者を出せたのは幸運 波はあっても、密度は上がり続けた3年⽬
3年間でIPA未踏に5件10名を派出 5 10 年度別の派出実績 IPA未踏採択 件 うちスーパークリエータ 3 名 名 未踏IT 未踏アドバンスト 1年⽬卒業⽣ 2件5名 1件3名 2年⽬卒業⽣ 0件 2件2名 3年⽬卒業⽣ 結果待ち 結果待ち 派出率は採択クリエータ全体の約7.6%──全国でも⾼い⽔準
3年間で起業8社──IPA経由3社、直接起業5社 IPA未踏 採択経由 3 社 福岡未踏から 直接起業 5 社 BonScience ReMENTIA株式会社 未来⼯藝研究所 代表 代表 代表 内海 後藤 ⽯本 BonsaIoT(1期Grow) Orimetry(1期Grow) 組⼦DX(2期) DeckHub MagicDelta REGIS Logian Pascaline 代表 代表 代表 代表 代表 栗原 秋穂 尾⼭ 納富 伊藤 DeckHub(1期Pro) MagicDelta(1期Pro) REGIS(1期Solve) Logian(3期Grow) Pascaline(3期Pro) 起業率13.6%(8社∕59件)──1期からは約4⼈に1⼈が起業
4年⽬の決意──⼀般社団法⼈雷の設⽴ ⼀般社団法⼈ 雷 IKAZUCHI なぜ法⼈化したのか 補助⾦事業終了とともに消えるのではなく、地域に根を張っ た永続的な仕組みにするため 年1回の福岡未踏だけではない⽀援の形も続けるため 産学の間にある距離を、縮める 雷の由来 雷⼭神社の五百羅漢像:福岡未踏の多様なクリエータ 代表理事:荒川豊(九州⼤学教授) 2026年設⽴ ⾬乞いの霊場である雷神社:イノベーションという恵みの⾬ 雷:暗闇を明るくするエネルギーの象徴 IKAZUCHI:誰も踏み⼊れていない場所、⾏かず地 = 未踏 福岡の学⽣が毎年挑戦できる場として、永続化させる
産学官の交差点──これからも⼀緒に スポンサー企業 連携⾃治体 連携機関 全国ネットワーク ソフトバンク、セラク、 セキュアサイクル、ヴァ ル研究所、ウイングアー ク1st、⼤広、オプト、シ ー‧トゥ‧ディ、アシッ クス、IoTII、SVI研究所、 Olive、さくらインターネ ット、帝⼈、Fusic、ラッ ク、ヌーラボ、LINEヤフ ーコミュニケーションズ 、トヨタ⾃動⾞九州ほか 福岡市、⽷島市、北九州 市、飯塚市、九州経済産 業局 Fukuoka Growth Next、 エンジニアカフェ、株式 会社産学連携機構九州、 株式会社InnovationBASE 九州 IPA未踏、AKATSUKI他拠 点(熊本IPPO、reKOSEN、神⼾アルファ、 京都未踏等)、未踏会議 、PARKS 形は様々ですが、すべての関わりが若⼿の背中を押してくれました
福岡未踏は、続きます 学⽣の皆さんへ 企業の皆さんへ ⾃治体の皆さんへ 卒業⽣の皆さんへ あなたの挑戦を待っています。 世界を知るための装置として、福岡未踏を使い 倒してください。 地域課題を共に解きましょう。 REGISのように、Solveから⾃治体実装までの道 筋ができています。 ⼀緒に育てる仲間として関わってください。 Solveも、メンタリングも、まだまだ可能性があ ります。 コミュニティはいつでも開いています。 後輩の壁打ち、登壇、起業相談──戻ってきて ください。 福岡から世界へ