アジャイル式健康カイゼンに学ぶチームの成長のコツ

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June 18, 22

スライド概要

スクフェス大阪2022 四国トラックで発表しました。
https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka-2022/proposal/16679

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全体性探究家、忘れられたXPer、アジャイル実践者、 『「アジャイル式」健康カイゼンガイド』著者 https://amzn.to/3zNK4cJ

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各ページのテキスト
1.

スクフェス大阪 四国トラック アジャイル式健康カイゼンに学ぶ チームの成長のコツ 懸田 剛 2022/06/18

2.

懸田 剛(かけだ たけし) 日本のアジャイル第一世代(2000年〜) 東京(〜2010)→ 愛媛(2010〜) アジャイルコーチ、CAO、アーキテクト発掘調査 チームの「いきいき化」のお手伝い Agile459, ザ・メンタルモデルワークブック読書会主催 日本スポーツ協会 公認スポーツプログラマー マラソン(3:26)、100kmマラソン(10:44) 3児の父、パーマカルチャリスト、おやじの会、ゆる農業 最近はWeb3/DAOが気になる...

3.

˘「アジャイル式」健康カイゼンとは? ✤ 10年心身に向き合ってきた試行結 果と学びを本にした ✤ 問題背景、価値・原則、現状理 解、基礎知識、パターン、FAQ ✤ 食事、運動、メンタル、ストレス ✤ いきいきとした仕事・良い人生を 送るため

4.

新しい健康感「ポジティヴヘルス」 https://note.com/orange̲be̲happy/n/nc8e4e88a558d https://note.com/orange̲be̲happy/n/n55073c43ab59 「健康=状況に適応し管理する能力」

5.

人体も、ITシステムも、 プロダクトも、組織も すべて有機的システム!! 健康=状況に適応し管理する能力

6.

アジャイル開発にあてはめると? ✤市場、顧客、利用者の環境・ニーズにあったプロダクトを提供し 続けられるか? ✤時代の変化に応じた技術、ドメイン知識を学び続けられるか? ✤成長・拡大するプロダクトの品質を維持・向上し続けられるか? ✤個人の生活と調和して健康状態を維持・向上し続けられるか?

7.

アジャイル式健康カイゼン 個人が環境・状況へ適応・改変しながら 心身の調和を維持・向上し続ける という提案

8.

アジャイルといえば マニフェストですよね(!?)

9.

転用 アジャイル開発 本質が残るはず(?) 転用 健康カイゼン

10.

アジャイル式健康カイゼンの価値 ✤プロセスやツールから、自分との対話へ ✤部分的な取り組みから、全体な取り組みへ ✤計画やルールに従うことから、状況変化の対応へ ✤短期的成果から、長期的継続へ ✤専門家への依存から、専門家との協調へ 身体感覚、感じるものを大切に 「〜だけでOK」ではなく全体へ 今の状況や性格にあった方法を模 索し適応しよう 長期的に継続すれば 結果はついてくる 「自分専門家」として 専門家の力を借りよう

11.

プロセスやツールから、自分との対話へ ✤どのようにやるか、何を使うかも大事、だけど ✤一番大事なのは自分の感覚・感情を感じること ✤不快は消すものではなく心身が伝えるメッセージである ✤無視して思考で囚われると、痛いしっぺ返しが… ✤→「感じ、味わって、メッセージを読み解く」

12.

部分的な取り組みから、全体的な取り組みへ ✤きっかけとして「部分的な取り組み」から始める ✤少しずつカイゼンしながらより広い範囲へ広げていく ✤意識して行う→無意識にできる範囲を広げる ✤身体、食事、趣味、家族、仕事、すべては繋がっている ✤→不調和はどこだろう?どうすれば調和を取り戻せる?

13.

計画やルールに従うことから、状況変化の適応へ ✤その時々の状況に合わせて臨機応変に変化させよう ✤「できない理由」ではなく「代替案」で適応しよう ✤自分の性格・好みにあうやり方に変えていこう ✤適応できない環境なら移動してもいい ✤やり方に合わせる<=>環境に合わせる、落とし所は? ✤→「いまの状況は?そこに適した対応は何?」

14.

短期的成果から、長期的継続へ ✤短期成果がゼロに戻って継続できなければもったいない ✤成果は継続に伴って結果として現れてくる ✤無理なく続けられることを、徐々に増分していく ✤ベロシティはすぐに上がらない、ちょっとずつ上げていく ✤→「無理なく続けられることは何か?」

15.

専門家への依存から、専門家との協調へ ✤自分の専門家は「自分自身」 ✤積極的に自分の心身に関心をもちセルフケア ✤主体的な顧客と協調した開発と同じだよ ✤主体的に行動して専門家と協調→一緒に解決を探す ✤信頼できる専門家との協調は安心をもたらす ✤→ 「自分専門家」になってみる。その上で協調する。

16.

アジャイル式健康カイゼンの原則(1) ✤小さなステップ 小さくはじめて、少しずつ積み上げていこう ✤なりたい姿 「自分がどうなりたいか」のイメージを描こう ✤実験 ✤計測・可視化 すべては実験!続かない・失敗ではなく「合わないのがわかった!」学び 計測・可視化して、自分の状況を常に把握していこう ✤リズム 定期的リズムで見直していこう(行動は毎週、成果は3〜6ヶ月)

17.

アジャイル式健康カイゼンの原則(2) ✤楽しさ ✤コミュニティ・仲間 楽しく工夫し、自分なりの「楽しさ」を見出そう 仲間を作って一緒に、楽しく、情報共有しながら ✤目的の多重性 2つ以上の目的を重ねることで価値の高いアクションになる(特に運動) ✤度合い思考 ✤無理なし ✤心のゆとり 「0か1か」ではなく度合いで考え小さく刻んでやってみよう 5分→15分→30分→45分→60分 「無理する」ことはやめて「無理ない範囲」で続けよう

18.

小さなステップ ✤ベイビーステップ、スモールステップ、できてますよね? ✤プランニングも、ユーザーストーリーも、リファクタリングも、 ふりかえりも、全部これ ✤一歩一歩、小さく進めていこう ✤ショートカットよりも、小さな積み重ねが大きな成果をもたらす

19.

なりたい姿(ビジョン) ✤未来を描けないとそこにはたどり着けない ✤リアリティのあるビジョンは現実を生成する ✤ビジョンは徐々に現れてくる ✤進化するビジョン ✤ティール組織、フィアレスチェンジ、パタン・ランゲージ ✤ビジョンは変わっていいんだよ!

20.

実験 ✤全部実験です! ✤やってみないとわからないじゃん? ✤ユーザーストーリーも仮説だから実験するんだよ ✤失敗じゃなく、学びだよ ✤プロダクトも人生の中のひとつの実験と捉えてみる

21.

計測・可視化 ✤見えないものを可視化するの大事 ✤ストレス(HRV:心拍変動) ✤強度(HR:心拍、RPE:主観的強度)、etc ✤ただし!数値に囚われすぎないこと ✤自分の感覚(=内なる声)も大事にすること! ✤感覚と数字の両輪を回そう

22.

リズム ✤身体の変化に応じたリズムを設定する (やること:1〜2週間、変化:1ヶ月〜、目標:3〜6ヶ月) ✤スプリント期間はどのくらい? ✤変化の速度に合わせたリズムとは? ✤自分たちの心地よいリズムを作ろう ✤誰かが言ってるからではなく、自分の環境にあったリズムで

23.

楽しさ ✤内発的動機づけ重要 ✤外発的動機づけも含めた「自律的動機づけ」へ ✤目的のためにやるのでなく、楽しいからやるが最強 ✤どの意識から行うか?が大事 ✤恐れからではなく、歓びからはじめる

24.

コミュニティ・仲間 ✤誰かと一緒に走る、話し合うっていいよね ✤アジャイルは「コミュニティ」によって広がった ✤いつの日も、人は関係性の中で成長・進化する ✤仲間とともにあれ!!

25.

目的の多重性 ✤何かをやる際には目的を重ねること(一石N鳥) ✤単一目的のために行動するってムダじゃない? ✤意味が重なってる=価値が高い ✤ペアワーク=作業の品質・創発を高める+情報共有 ✤TDD=テストの作成・実行+設計改善+開発者の勇気を高める ✤ちゃんとやることの意味考えてますか?

26.

度合い思考 ✤0/1で考えず、0/0.1/0.2/…/1で考えよう ✤「できる・できない」でなく「これならできる」を見出そう ✤少しづつ自己効力感を高められる ✤度合いをどの程度まで細かく設定できる?

27.

無理なし ✤無理なことは続かない ✤できることから始めよう ✤少しづつ上げていけばOK ✤ちょっとだけ高い目標を目指してみよう

28.

心のゆとり ✤忙しい時にあれこれできない ✤その時にできることだけをやる ✤内側のスペースができたら徐々に本気だす ✤どうやってゆとりをつくるか?まずはそこから ✤やめること=ゆとりを作ること

29.

プロダクトの状態と 個人の状態を一致させる

30.

アジャイル式健康カイゼン プロダクト・個人が 環境・状況に適応・改変しながら 心身の調和を維持・向上し続ける 心身を整え、自分らしく人生に取り組む =「いのちを活かす」=「いきいき」 という提案

31.

カイゼンキャンバス使ってみてね https://www.shoeisha.co.jp/book/download/9784798170701

32.

6/22にイベントもやるよ! ✤ 著者座談会をします ✤https://agile-healthkaizen.connpass.com/event/ 250731/