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October 31, 26
スライド概要
Kagoshima | Claude Meetup(2026-10-31)のLT資料です。
Claude Codeのeffort(Claudeが答える前にどれだけ考えるかの設定)を、claude.ai・デスクトップアプリ・ターミナルの実画面で紹介しています。そのうえで、/modelでmaxを選ぶと「既定に保存した」と表示されるのに実際には保存されない問題をGitHubのissueで報告し、直してもらうまでの流れをまとめました。
・既存のissueと公式ドキュメントで「maxはセッション限り」の仕様だと確認
・使い捨ての設定で誰の環境でも起きることを再現
・仕様には触れず表示の文言だけ直す提案に絞って報告
・投稿から5日後、Claude Code 2.1.295で修正
付録には、公式発表のデータから作ったeffort別のコスト比較(maxはmediumの2〜10倍)を載せています。
Kagoshima | Claude Meetup 2026-10-31 effortの紹介とバグ報告して 修正してもらえた話 竹内 尊紀(おたけ)
2 自己紹介 自己紹介 鹿児島→福岡→東京→鹿児島 Claude Code + Codexで個人開発 竹内 尊紀(おたけ) 事業会社でSE / 開発PL
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 そもそも「effort」って何? 何を決める設定か、いつもの画面のどこにあるか 3
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 effortは「どれだけ考えるか」を決めるつまみ 公式:作業の難しさを見て、考えるか・どれだけ考えるかをモデルが決める 低くすると high medium xhigh 単純な作業を速く、安く 例:名前の変更、たたき台づくり 高くすると low 速く・安く 出典:effortの公式説明 max 深く考える 複雑な問題を深く考える 例:既存コードのバグ修正。時間とトークンは増える 4
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 claude.aiはモデル名の中の「エフォート」 低・中・高・超高・最大=low・medium・high・xhigh・max 5
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 デスクトップアプリのCodeも同じメニュー ⌘ 入力欄の右下「Opus 5.5 中」から。 ⇧Eでエフォートを直接開ける 6
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 ターミナルのClaude Codeは /effort で選ぶ 右下に今の段階。/effort でスライダーが開き、←→で選ぶ 7
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 effortは考える深さの5段階。 Opus 5.5で既定がmediumに low 短いやり取り medium Opus 5.5の既定 high 従来の既定 xhigh より深く max 最も深い推論 9/22公開のOpus 5.5で既定が1段下がった 出典:effortの段階の公式説明・公式リリースノート 8
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 お金を気にしなくて良いなら、 全部maxでよくない? 9
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 公式は「maxは広く使う前に試して」 max:難問向け。ただし改善は頭打ちになりやすく、考えすぎる。広く使う前に試す medium:Opus 5.5の既定。範囲の明確な日々の開発作業向け だから一度、maxを既定にして試すことにした 出典:effortの公式説明・Opus 5.5の推奨設定 10
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 ここからはターミナル(CLI)の話 僕は普段、Claude Codeをターミナルで使っている 11
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 effortの選び方は4通り、Enterなら次回も保存 方法 操作 効く範囲 /effort /model 起動時 環境変数 段階名を打つ/スライダーでEnter 一覧の下で←→、Enter 次回も残る 次回も残る その起動だけ 変数を渡した起動 claude --effort high CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVEL=high 僕がよく使うのは /model。モデルとeffortを1画面で選べる Enterキーなら保存、sキーならこのセッションだけ 出典:effortの設定方法の公式説明 12
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 /modelでMaxを選び、「Enterで既定に設定」 「Your pick becomes the default for new sessions」「Enter to set as default」。迷わずEnter 13
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 「既定に保存」したmaxが再起動でmediumに Enter直後:「新規セッションの既定に保存した」と表示。右下のステータスは max 同じ設定のまま再起動:ステータスは medium 14
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 同じmaxでも/modelと/effortで説明が食い違う /modelでMaxを選ぶ /effort maxを打つ saved as your default for new Set effort level to max (this sessions with max effort session only) 「既定に保存した」と表示 「このセッションだけ」と表示 settings.jsonは {} のまま。保存されたのはモデルだけ 15
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 既存issueが示した「maxはセッション限り」 Claude Codeチームの回答:バグではなく意図した動作。maxはわざとセッション限り 👍は22件 #35904は2026年3月の報告。8人がコメントし、 出典:issue #35904のCollaborator回答(2026-08-20 JST) 16
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 使い捨ての設定で誰でも起きると再現 1 2 3 4 設定フォルダを 一時フォルダに 「既定に保存」と 表示される settings.jsonは 空のまま ステータスは mediumに戻る 空の設定で起動 Maxを選んでEnter 設定を確認 同じ設定で再起動 $ export CLAUDE_CONFIG_DIR=$(mktemp -d) && claude ❯ /model # Max effort → Enter「saved as your default…」 $ cat "$CLAUDE_CONFIG_DIR/settings.json" {} 当時最新の2.1.288、ログインなしでも同じ結果 17
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 つまり「保存した」の表示が嘘やん 保存されないのは仕様。間違っていたのは画面の説明のほう 18
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 仕様には触れず、表示の文言だけ直す提案に いまの表示 提案した表示 …saved as your default for new …saved as your default for new sessions with max effort sessions · max effort for this maxも保存されたと読める session only 保存したものとセッション限りを分ける 直してほしい1点に絞り、既存issueとの違いも明記 出典:issue #99350(2026-10-04投稿) 19
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 投稿から5日、2.1.295で修正 10/4 投稿 文言のずれを#99350で報告 10/7 受理 Anthropicの開発者が返答 10/9 修正版 2.1.295のCHANGELOGに掲載 仕様は受け入れ、表示のずれだけ報告して修正に 出典:issue #99350・CHANGELOG 2.1.295 20
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 いまの最新版では提案した文言どおりに表示 「既定に保存したのはモデル、maxはこのセッションだけ」と分けて表示 settings.jsonは {} のまま。仕様は変えず、表示だけが直った 21
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 「Good report!」の一言が とてもうれしかった Claude Codeの中の人に反応をもらえた 出典:issue #99350 22
きっかけ ハマり 切り分け 報告と修正 ハマったら、確かめて、絞って報告する 1 まず仕様を確かめる 2 誰でも起きると示す 3 直してほしい1点に絞る 既存issueと公式説明でバグか仕様かを切り分ける。 使い捨ての設定と最新版で再現し、手順とログを添える。 仕様は受け入れ、文言の修正案まで書く。5日で直った。 23
Kagoshima | Claude Meetup 2026-10-31 ご清聴 ありがとうございました
1 付録・歴史 effortの登場から既定値の変更まで 2025-11 Opus 4.5 effortベータ 2026-02 Opus 4.6 ベータ終了 APIの設定とClaude Codeの設定を区別して確認 出典:公式リリースノート・Effort 2026-04 Opus 4.7 xhigh追加 2026-09 Opus 5.5 既定medium
2 付録・評価条件 Signalの検出数と集計範囲の違い 通常の指摘のみ Standard:8 / 13 Max:10 / 13 差分外の指摘込み Standard:10 / 13 Max:10 / 13 同じ検出数でも、見落とす項目は同じとは限らない。 出典:CodeRabbitの公開評価(2026-09-22)
3 付録・操作とバージョン ultracodeの有効化とeffortの関係 対話中の有効化 起動時の有効化 /effort ultracode claude --effort ultracode 現在のeffortを維持。 終了: /effort ultracode off xhighを設定し、 ultracodeも有効化。 対話中にeffortを維持する挙動とoff指定はv2.1.284以降。起動指定はv2.1.203以降。 出典:ultracodeの公式説明
4 付録・設定の基礎 effortによる徹底さの五段階 思考・本文・ツール呼び出しに効く応答ごとの設定。 low 素早い応答 medium Opus 5.5の既定 high 検証を重視 段階は行動の目安。厳密なトークン上限ではない。 出典:Effort・段階ごとの公式説明 xhigh さらに深い推論 max 最も深い推論
5 付録・maxの適用範囲 maxの適用範囲と起動時の指定 公式説明:環境変数で指定した場合を除き、maxはセッション限定 方法 /effort max CLAUDE_CODE_EFFORT_LEVEL=max claude maxはsettings.jsonのeffortLevel・modelSettingsには保存できない。 出典:maxの公式仕様・設定方法 適用範囲 現在のセッション 変数を渡した起動
付録・評価(80件) 高いeffortだけでは決まらない検出数 80件の検出はほぼ同じ。Maxはコメント増(127→140)、精度は低下 難しい13件:通常の指摘は8対10、差分外込みでは10対10 Standard・MaxはCodeRabbitのパイプライン構成。APIの単一レベルとの比較ではない。 出典:CodeRabbitの公開評価(2026-09-22) 6
7 付録・ultracode 深さの調整と作業の組み立て方 effort medium xhigh max ultracode 分担を計画 並列に実行 結果を統合 ワークフローによる分担はeffortと独立した選択 Claude Code v2.1.284以降。/effort ultracodeは現在のeffortを維持。 出典:ultracodeの設定・ワークフローの公式説明
8 付録・比較の手順 適切な設定を探す比較の手順 medium 同じ開始条件 high 依頼・コード 合格条件を統一 xhigh 別セッションで試行 max 一回の成功で決めず、複数の作業で比較する方針 用途ごとに比較 正確さ・抜け漏れ 所要時間・再現性
9 付録・effort別のコスト maxのコストはmediumの約4.6倍、 スコアは+5ポイント 1タスクあたりのコスト low medium(既定) high xhigh $1.18 $2.90 $3.97 スコア(満点100%) $6.99 max $13.43 Opus 5.5・CursorBench 4.0。コストは右へ大きく伸び、スコアはほぼ横ばい トークン単価はどの段階も同じ。変わるのは考えて出力する量 出典:Introducing Claude Opus 5.5のCursorBench 4.0のグラフ(2026-09-22公開) 43.7% 52.5% 56.0% 56.0% 57.8%
10 付録・effort別のコスト maxのコストはmediumの2〜10倍。伸びは評価で違う 評価(分野) Terminal-Bench 4.0(端末作業) FrontierCode v1.1(コード) CursorBench 4.0(コード) GDPval-AA v2.1(実務) AutomationBench(業務連携) WANDR(データ収集) low 0.44倍 0.50倍 0.41倍 0.25倍 0.78倍 0.11倍 high 1.3倍 1.4倍 1.4倍 1.8倍 1.1倍 1.5倍 xhigh max 2.5倍 3.8倍 2.8倍 7.7倍 2.4倍 4.6倍 4.9倍 10.4倍 1.3倍 2.1倍 2.6倍 3.4倍 倍率はmediumを1とした1タスクあたりのコスト。スコア差はmax−medium 出典:Introducing Claude Opus 5.5の6つのグラフ(2026-09-22公開) maxのスコア差 +7.2pt −0.2pt +5.3pt +270 Elo +11.4pt +9.5pt