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July 28, 26
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サビ始まりのエンジニアリング ~サビだけを聴いて、プロダクト全体を判断してはいけない~ preencoded.png
サブスクは音楽の構造を変えた 音楽分野では、価値を提示する順序が変わった サブスクの普及により、リスナーは数秒で次の曲へ移動できるようになり ました。 その結果、最初に価値を提示することが楽曲の成否を左右するようになり、 「サビ始まり」の楽曲が増えました。 しかし、変わったのは価値を提示する順序だけです。 曲全体を成立させる構造は、今も変わっていません。 preencoded.png
AIによりソフトウェアの「サビ」を より高速に作れるようになった AI時代の「サビ始まり」 AIによって、以下のアウトプットを短時間で作れ るようになりました。 UI API MVP(Minimum Viable Product) / PoC 価値を素早く提示できることは、大きな進歩です。 しかし、その「動くもの」は、本当に 完成品なのでしょうか? preencoded.png
サビだけでは曲は完成しない --MVPは完成品ではない MVPは完成品を小さくしたものではありません。検証の ために、意図的に作っていないものがある状態です。 動くことは必要条件です。しかし、それだけでは十分条件 ではありません。 preencoded.png
人はサビだけで全体を判断してしまう 動くものは強い説得力を持つ 動く画面がある 操作できる。デモできる。すると自然に、 「もう使えるのでは?」「これで十分では?」という認識が生まれます。 問題の所在 問題はAIではありません。 サビだけを見て、曲全体を理解したと思ってしまう人間の認知です。 エンジニアリングとの決定的な違い 音楽なら、それでもいいかもしれません。 しかし、エンジニアリングでは許されません。 preencoded.png
その誤認識は、開発文化を変える --評価軸は、開発プロセスを変える MVPが「完成品」として認識された瞬間、評価軸が変わります。 本来、設計や運用は追加コストではなく、プロダクトを成立させるために必要な工程です。 この誤認識が開発文化そのものを蝕みます。 完成品と誤認識 MVPが完成品と見なされる誤解。 MVPを作る 最小限の機能でプロトタイプ を作成する。 設計・運用が軽視 設計や運用、検証が後回しに される。 開発文化の劣化 品質意識とプロセスが徐々に 損なわれる。 preencoded.png
AI時代に変わるエンジニアの責務 「作る」だけでは終わらない AIによって「作ること」の価値は下がります。 その代わり重要になるのは、完成をマネジメン トすることです。 何を作ったか 何を作っていないか なぜ今は作っていないのか 完成には何が必要か これらを説明できることが、AI時代のエンジニア の価値です。 preencoded.png
エンジニアリングの説明実践 AI時代のエンジニアリングとは、コードを書くことだけではありません。成果物に対する認識を設計することです。 「これはMVPです」 「まだ完成品ではありません」 「ここから運用設計に入ります」 「本番化にはこの工程が必要です」 MVPを作ることではなく、MVPをMVPとして扱わせること。そこに、エンジニアの価値が残ります。 preencoded.png
サビ始まりのエンジニアリング AIはサビを作る速度を劇的に向上させました。 しかし、サビを見せることと、曲を完成させることは違います。 サビであることを伝える 不足を可視化する 「これはまだサビである」と関係 者に認識させる。 何がまだ作られていないのかを明 示する。 完成の定義を共有する 完成には何が必要かをステークホルダーと合わせる。 サビだけを見て、曲全体を判断させない。 つまり、完成に対する認識を設計すること。 それが、サビ始まりのエンジニアリングです。 preencoded.png