グロースハック なぜ我々は無意味な施策を打ってしまうのか

1K Views

March 02, 17

スライド概要

2017.02.28 CAMPFIRE GrowthHack #1
https://yj-meetup.connpass.com/event/48214/
での発表内容です。

profile-image

2023年10月からSpeaker Deckに移行しました。最新情報はこちらをご覧ください。 https://speakerdeck.com/lycorptech_jp

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

なぜ我々は無意味な施策を 打ってしまうのか 2017年3月1日 ヤフー(株) 松下三四郎 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

2.

ABOUT ME 松下三四郎 [Sanshiro Matsushita] メディアカンパニー アプリ推進本部 第6代 ⿊帯(アプリグロースハック) 経歴 アパレル ショップ販売 レイアウト設計 (~2003) ⼤阪のソフトハウス エンジニア (~2011) ⼤阪採⽤でヤフー(株)⼊社 エンジニア (2012~) プロダクトマネージャー / グロースハッカー (2014~) 2 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

3.

主担当 Androidアプリ Yahoo!スマホセキュリティ 2016年3⽉リリース • 累計DL数:1M+ • レビュー :4.6 ※2017年2⽉現在 3 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

4.

その他担当 アプリ横断組織でさまざまなKPIをとりまとめ 課題解決を推進中 4 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

5.

どんなサービス担当者も抱えている課題 ・プッシュ通知のCTRがあがらない ・既存ユーザーのアクティブ率が低下 ・新規ユーザーの定着率が低い ・施策の効果が出ない ・Android版のアプリが弱い さまざまな課題が存在 5 Photo by アフロ Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

6.

課題の背景にある共通点とは ユーザーの声 サービスの想い そもそも気 付いてない 継続率があ がらない 次の施策 新しい 機能を 不具合 あるよ サービスとユーザーとの間にギャップが⽣じている 伝えたい価値を伝えられていない状態 6 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved. 悪くない こんな機能 欲しい

7.

ギャップが⽣じていると ユーザーに振り向いてもらおうとして 無意味な施策を打ってしまう 7 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

8.

無意味な施策を打ち続けた結果 現状の姿 あるべき姿 Photo by アフロ ギャップを埋めて課題を解決するためには あるべき姿に近づくことが⼤切! 8 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

9.

“あるべき姿”に近づくための3つの問い 1. コアバリューは何か? 2. どのようにコアバリューをユーザーに伝えるのか? 3. コアな機能や仕組みは何か? 9 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

10.

1.コアバリューは何か? あなたのサービス、チーム、ア プリが最も⼤切にしたい価値観 は何か? Point 10 チームでコアバリューを 明らかにする + ⼤切にしたい価値観を チーム全員で共有する Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved. Photo by アフロ

11.

2.どのようにコアバリューをユーザーに伝えるのか? あなたのサービス、アプリはユー ザーが⼤切にしたい価値観が伝わっ ているのか? 価値観を伝えられているか検証しよう + Point 価値観を伝えられなければ、 ユーザーは⼆度と戻ってこない 11 Photo by アフロ Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

12.

3.コアな機能や仕組みは何か? コアバリューを体現した機能や 仕組みは何か? ユーザーのニーズはあるのか? 本質を⾒誤ってないか、内部・外部要 因で変化がないかも確認 + コアバリューを体現した Point 機能や仕組みがないと ユーザーは興味を⽰さない 12 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved. Photo by アフロ

13.

3つの問いで”あるべき姿”に近づく Photo by アフロ 1. コアバリューは何か? 2. どのようにコアバリューを伝えるのか? →「殿もお気に⼊り・安⼼の⼀本」というビラを配る 3. コアな機能や仕組みは何か? 13 →持つだけで精神が統⼀される程の最⾼の切れ味 →磨き込んだ先端の鋭利さ Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

14.

”ユーザーへの伝わり⽅”を 検証する⽅法 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

15.

ユーザー体験を通じた価値を定量化する • コアな機能・仕組み・使い⽅を理解しているか • 価値を伝わりやすくするための設定は完了しているか • 体験を通じてユーザーに喜びを与えているか これらをデータで確認することが最も重要 15 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

16.

なぜ価値を定量化するのか ユーザーは機能そのものが 欲しいのではなく、 アプリの体験を通じて価 値を感じたいから 16 Photo by アフロ Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

17.

“あるべき姿”に近づくためのステップ マーケットやユーザーの課題、ニーズを⾒直す コアバリューに沿ったコアな機能や価値の伝え⽅を⾒直す 継続率を⾒直す アクティブ率・⽉間訪問回数を⾒直す 初⽇のユーザー体験を⾒直す 継続利⽤のユーザー体験を⾒直す ユーザー体験を通じた提供価値を定量化し、追うべきKPIを⾒直す 提供するユーザー体験を⾒直すきっかけに 17 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

18.

3つの問いからコアバリューを振り返る 戦術 スキル・ノウハウ コアバリューを意識して 戦略 戦術に落とし込む コアバリュー 18 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

19.

戦術の効果を最⼤化するために 売上 DAU 新規DAU 新規DL A2A W2A ⾃然流⼊ ストアCVR ストアPV KPIツリーを利⽤ DAU転化率 ユーザーエンゲージメ ントを最⼤化するため 翌⽇継続率 初⽇KPI 7⽇後継続率 重点KPI アクティブ率 重点KPI 継続率以下の階層は コアバリューに沿った KPIを設定 19 既存DAU DAU転化率 ARPU Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

20.

コアバリューを意識し 戦術に落とし込んだ結果 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

21.

ツール系アプリ① 3つの問い全てを実施。 OSのバージョンアップによって提供価値が既に無いことがわかった。 コアバリューも変更しユースケースに沿って画⾯のUXを刷新。 ⽉間訪問回数が急上昇。 1ヵ⽉でDAUが (※DAU数は独⾃調査) 21 144% Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

22.

ツール系アプリ② 3つの問いのうち2の部分が課題となっていた。 初⽇のユーザー体験と設定をシンプルにわかりやすくしたことで 新規翌⽇継続率が75%に。 結果、DAU数が再成⻑。 2ヵ⽉でDAUが (※DAU数は独⾃調査) 22 145% Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

23.

メディア系アプリ 3つの問いのうち2に焦点を当てた。 初⽇のKPIとしてわかりやすい設定を訴求することで 新規翌⽇継続率が急上昇。 +10% (※DAU数は独⾃調査) 23 Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

24.

まとめ • 課題の背景にある共通点は、 サービス側とユーザーとの間にギャップが発⽣していること • ギャップに気付かないうちに無意味な施策を打っている可能 性がある 24 • “あるべき姿”に近づくための3つの問いかけをしよう • ユーザー体験を通じた提供価値が伝わっているかどうかを検 証することが⼤切。確認するためにはユーザー体験を通じた 価値を定量化し、データで判断しよう Copyright © 2017 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.