令和8年度診療報酬改定:残薬確認の新設と3領域連携の対応ポイント

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May 07, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で新設される残薬確認要件を、外来(地域包括診療料)・在宅(在総管・施設総管)・訪問看護の3領域別に整理。電子処方箋システムの活用や看護職員へのタスク・シフト、主治医・薬局への情報提供ルールまで、実務担当者が押さえるべきポイントを図解で解説します。

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令和8年度改定で新設「残薬確認」要件:地域包括診療料・在総管の対応ポイント
https://www.daitoku0110.news/p/residual-medication-2026-revision

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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1.

令和8年度 診療報酬改定:「残薬確認」のエコシステム構築 外来・在宅・訪問看護の3領域を繋ぐ、新たな服薬管理のネットワーク 対象範囲:・地域包括診療料 ・在宅時医学総合管理料 ・指定訪問看護 PROJECT: MEDICATION ECOSYSTEM DRAWN BY: AI ARCHITECT DATE: 2024.05.15 SCALE: NTS

2.

点から線へ:3領域にまたがる横断的なアプローチ ・改定の核心:患者における残薬の整理や適切な服薬管理の推進 ・新たなアプローチ:関連する診療報酬項目の算定要件と指定訪問看護の運営基準を統合する「横断的な対応」 ・対象となる3つの柱: 1. 外来(地域包括診療加算・地域包括診療料) 2. 在宅(在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料) 3. 訪問看護(指定訪問看護) 令和8年度改定:残薬確認・服薬管理 外来 在宅 訪問看護

3.

連携ケアのネットワーク:3つの対象領域 残薬確認の要件化と電子処方箋の明記 外来医療 地域包括診療 残薬確認・服薬管理要件の完全新設 在宅医療 在総管・施設総管 患者/患者 訪問看護 指定訪問看護 服薬状況の把握と多職種への情報提供の明確化

4.

令和8年度改定:領域別「残薬確認」対応マトリクス 外来医療(地域包括診療) 在宅医療(在総管・施設総管) 訪問看護(指定訪問看護) 対象項目 地域包括診療加算・地域包括診療料 在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料 指定訪問看護の運営基準 改定の建付け 算定要件の追加・明確化 算定要件の完全新設(現行規定なし) 運営基準の明確化 求められる具体的対応 患者・家族からの聴取、適切な管理と処方調整 患者・家族からの聴取、適切な管理と処方調整 服薬状況(残薬含む)の把握と訪問看護記録書への記載 タスク・シフト 可能(担当医の指示に基づく) 可能(担当医の指示に基づく) (本来業務) 外部への情報提供 必要に応じ他機関へ処方変更依頼 (同様に標準化が望まれる) 主治医(必須)/薬局(同意の上で推奨)

5.

外来医療(地域包括診療):要件の追加と手段の明確化 ・対象:地域包括診療加算・地域包括診療料 ・新要件:診療時の患者における残薬確認と適切な服薬管理 ・手法:患者・家族からの聴取を基本とし、必要に応じた処方内容の調整を実施。 「全ての処方薬を把握する手段」の明確化 現行 他の保険医療機関と連携及びオンライン資格確認を活用して... 改定後 他の保険医療機関と連携並びにオンライン資格確認及び電子処方箋システム等を活用して... 電子処方箋が要件を満たす手段として明示的に位置付けられました。

6.

情報統合の要となる「電子処方箋システム」 電子処方箋システム 情報収集レイヤー 聴取 オンライン資格確認 患者 電子処方箋システムは、分散する患者の処方情報を一元的に把握・管理するために、管理するためのマスターデータベースとして機能します。 令和8年度改定により、このシステムの活用が、地域包括診療における「患者の全受診機関の把握」要件を満たす中核的な手段として明記されました。

7.

在宅医療(在総管・施設総管):残薬確認要件の完全新設 現行 空白 令和8年 要件新設 ・対象:在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料 ・現状との違い:現行では関連する規定が存在しないため、今回の改定で全く新しい算定要件として追加されます。 ・要件の構造:地域包括診療加算等(外来)と同様の構成。患者・家族からの聴取を通じた残薬状況の把握と、それに応じた処方調整が求められます。 ・運用上のポイント:外来と在宅の双方を算定する医療機関では、業務手順(聴取・記録・判断フロー)の標準化を進めることで、効率的な対応が可能になります。

8.

医師・医療機関に求められる運用フロー Step 1:情報収集 ・患者またはその家族からの聴取 ・(※看護職員等による代行も可能) Step 2:評価 ・残薬の状況と服薬管理状態の確認 自院の処方:担当医による適切な服薬管理と処方内容の調整 他院の処方に関わる場合:当該保険医療機関へ処方の変更を依頼

9.

運用負荷を下げるタスク・シフトの活用 情報把握・聴取 処方調整・医学的判断 外来および在宅医療のどちらの要件においても、看護職員等への業務分担(タスク・シフト)が明示的に認められています。 ・看護職員の役割:担当医の指示を受け、患者や家族からの残薬状況の「聴取」を代行する。 ・医療機関の準備:スムーズなタスク・シフトのため、聴取結果の記録方法や、医師へ報告するための判断フロー(エスカレーション・ルール)を事前に整備しておくことが強く推奨されます。

10.

訪問看護:運営基準における「服薬状況把握」の明確化 ・対象:指定訪問看護の運営基準 ・基礎情報としての位置付け:適切な訪問看護を提供するための基礎情報として、「服薬状況(残薬の状況を含む)」の把握が明確化されます。 ・基準省令 第9条:利用者の心身の状況や病歴等とあわせ、服薬状況の把握に努める義務。 ・基準省令 第30条:把握した服薬状況の内容を「訪問看護記録書」に確実に記入し、保存することが要件化されます。 訪問看護記録書 服薬状況(残薬を含む)

11.

訪問看護を起点とした多職種への情報提供ループ 主治医 必須要件(主治医への報告) 訪問看護(患者) 保険薬局 望ましい要件(※利用者の同意が必要) 多職種連携を通じた残薬対策の実効性を高めるため、外部への情報提供ルールが整備されました。 ・主治医への報告(必須):利用者の心身の状況に加え、服薬状況(残薬を含む)に係る必要な情報を主治医に提供することが求められます。 ・薬局への報告(推奨):必要に応じて、利用者の同意を得た上で、調剤を行う保険薬局に服薬状況の情報を提供することが望ましいと規定されます。

12.

連携ケア・ネットワークの完成図 外来・在宅(主治医) 電子処方箋 / 処方変更依頼 保険薬局 聴取・服薬管理 患者(Patient Home) 聴取・服薬管理 情報提供(必須) 情報提供(推奨) 聴取・服薬管理 訪問看護 令和8年度改定により、外来・在宅・訪問看護の3領域がシステムとルールの両面で接続されました。 「点の診療」から「面の管理」へ移行し、多職種連携による残薬対策の強力なループが構築されます。

13.

まとめ:3領域の連携で残薬対策を実効化へ 外来・在宅医療の標準化 地域包括診療と在総管等において、残薬確認が算定要件化され、電子処方箋の活用や看護師へのタスク・シフトが推進されます。 訪問看護のハブ化 運営基準の明確化により、訪問看護が服薬状況を把握し、主治医・薬局へ情報を提供する重要な連携ハブとなります。 最終目標 これらの見通じて、患者における残薬の整理と適切な服薬管理が一層推進され、安全で持続可能な在宅医療環境が実現します。