ADAう蝕修復治療CPGとコクランレビューの利用方法

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スライド概要

Y先生のまとめ:https://note.com/mxe05064/n/n4b3ab8020899
詳細版:https://www.docswell.com/s/MXE05064/54QP28-2024-03-08-144452
ADA(American Dental Association)のう蝕の修復治療の診療ガイドラインと、そのエビデンスとなったコクランレビューの利用方法を学び、診療ガイドライン作成の流れを理解しよう(質問2の中のステップワイズと選択的エクスカベーションの比較について)
ADA(American Dental Association)のう蝕の修復治療の診療ガイドライン(質問2の中のステップワイズエクスカベーションと選択的エクスカベーションの比較(eTable 12)について)
Dhar V, Pilcher L, Fontana M, González-Cabezas C, Keels MA, Mascarenhas AK, Nascimento M, Platt JA, Sabino GJ, Slayton R, Tinanoff N, Young DA, Zero DT, Pahlke S, Urquhart O, O'Brien KK, Carrasco-Labra A. Evidence-based clinical practice guideline on restorative treatments for caries lesions: A report from the American Dental Association. J Am Dent Assoc. 2023 Jul;154(7):551-566.e51.
https://jada.ada.org/article/S0002-8177(23)00258-1/fulltext?_gl=1*1ekn5lc*_ga*ODU0MTcxMTQwLjE3MDYxNjM2MDc.*_ga_X8X57NRJ4D*MTcwNjE2MzYwNy4xLjEuMTcwNjE2MzYwOS4wLjAuMA..#secsectitle0170

ADAのう蝕修復治療の診療ガイドラインのエビデンスのコクランレビュー(Comparison 10・Summary of findings 10のステップワイズエクスカベーションと選択的エクスカベーションの比較について)
Schwendicke F, Walsh T, Lamont T, Al-Yaseen W, Bjørndal L, Clarkson JE, Fontana M, Gomez Rossi J, Göstemeyer G, Levey C, Müller A, Ricketts D, Robertson M, Santamaria RM, Innes NP. Interventions for treating cavitated or dentine carious lesions. Cochrane Database Syst Rev. 2021 Jul 19;7(7):CD013039. doi: 10.1002/14651858.CD013039.pub2. PMID: 34280957; PMCID: PMC8406990.
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD013039.pub2/full

用語:う蝕治療ガイドライン第2版:「暫間的間接歯髄覆罩(髄)法(通称IPC)であり、英語表記ではStepwise excavation(ステップワイズエクスカベーション)が一般的である。本稿では、Stepwise、段階的を混在して使用している。

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

ADA(American Dental Association)のう蝕の修復治療の 診療ガイドラインと、そのエビデンスとなったコクランレビューの利用方法 を学び、診療ガイドライン作成の流れを理解しよう(質問2の中のス テップワイズと選択的エクスカベーションの比較について) ADA(American Dental Association)のう蝕の修復治療の診療ガイドライン(質問2の中のステップワイズエクスカベーションと選択的エクスカ ベーションの比較(eTable 12)について) Dhar V, Pilcher L, Fontana M, González-Cabezas C, Keels MA, Mascarenhas AK, Nascimento M, Platt JA, Sabino GJ, Slayton R, Tinanoff N, Young DA, Zero DT, Pahlke S, Urquhart O, O'Brien KK, Carrasco-Labra A. Evidence-based clinical practice guideline on restorative treatments for caries lesions: A report from the American Dental Association. J Am Dent Assoc. 2023 Jul;154(7):551-566.e51. https://jada.ada.org/article/S0002-8177(23)002581/fulltext?_gl=1*1ekn5lc*_ga*ODU0MTcxMTQwLjE3MDYxNjM2MDc.*_ga_X8X57NRJ4D*MTcwNjE2MzYwNy4xLjEuMTcwNjE2MzYwOS4wLjAuM A..#secsectitle0170 ADAのう蝕修復治療の診療ガイドラインのエビデンスのコクランレビュー(Comparison 10・Summary of findings 10のステップワイズエクスカベー ションと選択的エクスカベーションの比較について) SchwendickeF, Walsh T, Lamont T, Al-Yaseen W, Bjørndal L, Clarkson JE, Fontana M, Gomez Rossi J, Göstemeyer G, Levey C, Müller A, Ricketts D, Robertson M, Santamaria RM, Innes NP. Interventions for treating cavitated or dentine carious lesions. Cochrane Database SystRev. 2021 Jul 19;7(7):CD013039. doi: 10.1002/14651858.CD013039.pub2. PMID: 34280957; PMCID: PMC8406990. https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD013039.pub2/full 用語:う蝕治療ガイドライン第2版:「暫間的間接歯髄覆罩(髄)法(通称IPC)であり、英語表記ではStepwise excavation(ステップワイズエクスカ ベーション)が一般的である。本稿では、Stepwise、段階的を混在して使用している。

3.

Alonso先生:チリ出身の口腔外科医。GRADEアプ ローチの本場カナダMcMaster大学臨床疫学教室 で PhD を取得している。この先生が、ADAの診療ガ イドラインを主導したようだ(しかし、2024年4月現在、 ADAから、ペンシルバニア大学に移籍された。

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本スライドで解説するCQ: 永久歯のSelective Caries RemovalとStepwise Caries Removal 表3・Question 2

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本スライドで解説するCQ: 永久歯のSelective Caries RemovalとStepwise Caries Removal 表1に、それぞれの治療の定義が記載されている

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本スライドで解説するCQ: 永久歯のSelective Caries RemovalとStepwise Caries Removal う蝕組織除去(carious tissue removal (CTRの略語))アプローチ Nonselective Caries Removal かつての標準治療 Carious tissue is removed until hard dentin is reached. Also known as complete caries removal 硬い象牙質に達するまで、う蝕組織を除去する。完全齲蝕除去とも呼ばれる。 Selective Caries Removal 現在の標準治療で対照 Carious tissue is removed until soft or firm dentin is reached. Also known as partial or incomplete caries removal. 軟質象牙質または硬質象牙質に達するまで、う蝕組織を除去する。部分的う蝕除 去、不完全う蝕除去とも呼ばれる。 Stepwise Caries Removal 新らたに比較したい介入 Carious tissue is first removed until soft dentin is reached and then a temporary restoration is placed. Months later, the restoration and carious tissue are removed until firm dentin is reached and a permanent restoration is then placed. Also known as 2-step caries removal まず、軟らかい象牙質に達するまでむし歯組織を除去し、仮の修復物を装着しま す。ヶ月後、修復物とむし歯組織をしっかりした象牙質に達するまで除去し、永久修 復物を装着します。2段階う蝕除去とも呼ばれます。 No Carious Tissue Removal No carious tissue is removed prior to the placement of a definitive restoration 最終修復物を装着する前に、むし歯組織を除去しない。 ADAのCPG:eTable 12 ・・・stepwise carious tissue removal compared with selective carious tissue removal・・・. コクラン:SoF 10. Selective excavation of carious tissues compared to stepwise excavation of carious tissues ・・・

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本スライドで解説するCQ: 永久歯のSelective Caries RemovalとStepwise Caries Removal う蝕組織除去(carious tissue removal (CTRの略語))アプローチ Nonselective Caries Removal かつての標準治療 Carious tissue is removed until hard dentin is reached. Also known as complete caries removal 硬い象牙質に達するまで、う蝕組織を除去する。完全齲蝕除去とも呼ばれる。 Selective Caries Removal 現在の標準治療で対照 Carious tissue is removed until soft or firm dentin is reached. Also known as partial or incomplete caries removal. 軟質象牙質または硬質象牙質に達するまで、う蝕組織を除去する。部分的う蝕除 去、不完全う蝕除去とも呼ばれる。 Stepwise Caries Removal Carious tissue is first removed until soft dentin is reached and then a temporary restoration is placed. Months later, the restoration and carious tissue are removed until firm dentin is reached and a permanent restoration is then placed. Also known as 2-step caries removal まず、軟らかい象牙質に達するまでむし歯組織を除去し、仮の修復物を装着しま す。ヶ月後、修復物とむし歯組織をしっかりした象牙質に達するまで除去し、永久修 復物を装着します。2段階う蝕除去とも呼ばれます。 コクランは、SEに対してSWを 対照としている/ ADAのCPGは、SEが対照だ が、フォレストプロットはコクラ ンと同じ左右の位置 No Carious Tissue Removal No carious tissue is removed prior to the placement of a definitive restoration 最終修復物を装着する前に、むし歯組織を除去しない。 ADAのCPG:eTable 12 ・・・stepwise carious tissue removal compared with selective carious tissue removal・・・. コクラン:SoF 10. Selective excavation of carious tissues compared to stepwise excavation of carious tissues ・・・

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作成方法 ガイドライン国際ネットワーク-マクマスター ガイドライン開発チェックリストに従った。 Ref) Schünemann H.J. Wiercioch W. Etxeandia I. et al. Guidelines 2.0: systematic development of a comprehensive checklist for a successful guideline enterprise. CMAJ. 2014; 186: E123-E142 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3928232/ 日本語訳もある:https://cebgrade.mcmaster.ca/guidecheck.html

9.

作成方法 このチェックリストに従ったと言うことは、GRADEアプローチに従ったと言うことになる。 よって以下の、エビデンスの確実性のカテゴリーと、推奨の強さの定義が記載されている。

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作成方法 エ ビデンスの確実性 定義 高 真の効果が効果推定値に近いという確信がある。 中 効果推定値に対し、中等度の確信がある。真の効果が効果推定値に近いと 考えられるが、大幅に異なる可能性もある。 低 効果推定値に対する確信には限界がある。真の効果は効果推定値とは大き く異なるかもしれない。 非常に 低 効果推定値に対しほとんど確信がもてない。真の効果は、効果推定値とは 大きく異なるものと考えられる。 推奨の強さ 「強い」 (strong・強く推奨する・推奨する) 「弱い」 (weak・弱く推奨する・提案する・条件付きで推 奨する・提案する) 定義 介入による望ましい効果(利益)が望ましくな い効果(害、負担、コスト)を上回る、または下 回る確信が強い。 ほぼ全員が推奨される行動を受け入れるべ きである。ガイドラインに準じた推奨を遵守し ているかどうかは、医療の質の基準やパ フォーマンス指標としても利用できる。患者の 価値観と意向に添った意思決定を支援する ために、あえて形式の整った支援活動を用意 することまでは不要だろう。 介入による望ましい効果(利益)が望ましくない効果 (害、負担、コスト)を上回る、または下回る確信が弱 い。 患者によって選択肢が異なることを認識し、各患者が 自らの価値観と意向に一致したマネジメント決断を下 せるよう支援しなくてはならない。個人の価値観と意 向に一致した決断を下すための決断支援ツールが有 効であると考えられる。臨床家は、患者の意思決定に 向けて作業する際は、患者と十分な時間をとらなけれ ばならない。 臨床家にとっ て

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作成手順・会議の状況が本文の方法に記載されている

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作成手順・会議の状況 2019年8月に対面で会合:パネルと方法論者の全てのパネルメンバーの利 益相反を見直し、ガイドラインの範囲、目的、対象者、臨床的な質問を決 定した。 2021年11月、2022年1月オンライン会合:ADA科学研究所の方法論者が 主導する関連システムレビュー(SR)の証拠を見直すために行なった。 2022年6月と7月:臨床的な推奨を策定するための会合。 また、方法論者(L.P.、S.P.)は、Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation (GRADE) Evidence-toDecision フレームワークを使用して推奨の策定を促進した。証拠を見直し た後、パネルメンバーは合意に達するまで議論を通じて臨床的な推奨を策 定した。合意が得られない場合は、パネルが決定に投票した。

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パネルの構成と利益相反が、本文の最後に記載あり。 2019年、米国歯科医師会(ADA)科 学問題評議会は、一般歯科医、小児歯 科医、公衆衛生歯科医からなる学際的 パネルを招集し、承認した。パネルメ ンバーは、ADAのメソドロジストと法 務部門によって審査された知的および 金銭的利益相反の開示フォームに記入 した。 すべての知的および金銭的利益相反は、 範囲、目的、対象読者、臨床的問題を 定義するための最初のパネル会議の冒 頭と、推奨を策定するための最後のパ ネル会議で開示された。 パネルメンバーが特定の推奨事項に関 して利益相反がある場合は、方法論者 はその議論と策定を控えるよう求めた。 パネルの構成が記載されているので、 診療ガイドライン委員長は参考にする とよい。

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エビデンスの収集:検索式などがAppendix. Methodsに記載がある 2つのシステマティックレ ビュー(SR)の結果が、本臨床 勧告に反映されているe1,e2。 また、既存のランダム比較試 験のSRも検索した。 既存のSRを検索した理由を 次のスライドで

15.

この、既存のSRを探す方法を、GRADE-ADOLOPMENTと言い、診療ガイドライ ン作成を効率化し、迅速に作成するために必須の要件となっている。 すなわち、既存のSRで、作成方法が適切で、CQにしっかりと一致してるものが あれば、それを使おうということ。よって、作成方法が適切かどうかをチェック。

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既存のSRについて、チェックリストを使って質を検討して、使えるSRを判断 付録に、チェックリストで評価した結果などが記載されている

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そして、選ばれたSchwendickeらのシステマティックレビューが、 以下のコクランレビューだった。 よって、このCQに関しては、既存のシステマティックレビューを利用した。 そのまま使ったのではなく、しっかりと再検討して、データや解析などを再度行なって いる。

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付録にアウトカムについての記載: パネルは事前にアウトカムを定義し、ランク付けを行った。 アウトカムは、意思決定にとって、 「重大か、重要か、重要でないか」、のいずれかである。 「重大・critical」 歯の喪失、 歯髄の生存性、 歯髄露出、 感染による歯髄合併症、 根管治療の必要性、 歯の抜歯、 虫歯の進行、 術後の痛みと不快感、 二次性虫歯、 修復の耐久性、 歯の破折

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付録にステークホルダーと一般市民の参加の記載 本ガイドラインの策定過 程において、2回にわたり ステークホルダーとの意 見交換を行った。まず、 ガイドラインの範囲、目 的、臨床上の疑問点、対 象読者について、次に臨 床上の推奨事項について のフィードバックを社内 外の利害関係者に求めた。 また、ADAのウェブサイ ト上で、一般の人々にも 推奨事項の検討とフィー ドバックを求めた。

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再度:Question 2のCQの設定について In patients with vital permanent teeth requiring restorative treatment, without pulp therapy and regardless of direct restorative material and means to remove carious tissue (that is, mechanical or chemomechanical), should we recommend nonselective, stepwise (advanced lesions only), selective, or no CTR to treat moderate and advanced caries lesion. 歯髄治療を行わず、直接修復材料やう蝕組織除 去手段(すなわち、機械的または化学機械的) に関係なく、修復治療を必要とする重要な永久 歯を有する患者において、中等度および進行し たう蝕病変を治療するために、非選択的、段階 的(進行した病変のみ)、選択的、または非 CTR(う蝕組織除去しない)を推奨すべきか。 CQは4群比較で、その解説は今回は行わず、こ の中で、stepwise (advanced lesions only)の 介入が、selective選択的の2群に対して、推奨 すべきCTRかについて考える。

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Figure 2. Clinical pathway of carious tissue removal approaches for the treatment of vital, nonendodontically treated, permanent teeth. 実行不可能ならば Stepwise (advanced lesions only) 図2では、moderatedとadvancedを分けている。Stepwiseは、advanced lesions only となっている。今回は、このadvanced lesionを解説することになる。

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CQ作成のポイント 歯髄治療を行わず、直接修復材料やう蝕組織除去手段に関係なく、修復治療を 必要とする重要な永久歯を有する患者において、進行したう蝕病変を治療する ために、段階的CTRか選択的CTRのどちらを推奨すべきか。 • GRADEでは、関連する環境、対象集団、介入、比較対象、そしてアウトカムについて明確な指 定が必要です(PICO)。 • 患者にとって重要なアウトカムに焦点を当てるべきです。患者にとって重要なアウトカムを代 理指標が表している場合、そのエビデンスの確実性は間接性のためにしばしば格下げされる必 要があります。 • 問いは十分に具体的でなければなりません。対象集団、介入、アウトカムの範囲において、よ り多かれ少なかれ同様の効果があり得ると考えられるべきです。 • ガイドラインにおいては、証拠のレビューに先立ちアウトカムの重要性に関する初期評価を行 うべきであり、その評価は証拠のレビューの後、確認または修正されるべきです。 追加解説:病態生理や疫学的知識などの背景の疑問でなく、あくまでも臨床の判断が必要な前景の 疑問に焦点をあてる Guyatt GH, Oxman AD, Kunz R, Atkins D, Brozek J, Vist G, Alderson P, Glasziou P, Falck-Ytter Y, Schünemann HJ. GRADE guidelines: 2. Framing the question and deciding on important outcomes. J Clin Epidemiol. 2011 Apr;64(4):395-400. doi: 10.1016/j.jclinepi.2010.09.012. Epub 2010 Dec 30. PMID: 21194891. https://www.jclinepi.com/article/S0895-4356(10)00331-8/fulltext

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推奨文は? 推奨文: To treat advanced caries lesions on vital permanent teeth requiring a restoration, the guideline panel suggests prioritizing the use of selective carious tissue removal over stepwise carious tissue removal or nonselective carious tissue removal (conditional recommendation, very low certainty). 修復を必要とするバイタルの永久歯の進行したう蝕病変を治療するために、ガイドライン委員会は、 段階的う蝕組織除去や非選択的う蝕組織除去よりも、選択的う蝕組織除去の使用を優先することを提 案している(条件付き推奨、確信度は非常に低い)。 これが、コクランレビューの結果(エビデンスの確実性・利益の効果の大 きさ)・害(利益と害のバランス)・価値観と意向・必要なリソース(コ スト)・受容性・実現可能性から、作成されたかを解説する。

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エビデンスの確実性と利益(望ましい結果): コクランレビューのComparison 10より

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Comparison 10 Comparison 10: stepwise excavation of carious tissues compared to selective excavation of carious tissues for treating cavitated or dentine carious lesions 比較10:むし歯組織の段階的な除去とむし歯組織の選択的な除去を比較した、窩洞化または 象牙質むし歯病変の治療法.。2件のRCTが深い病変を有する乳歯での失敗を報告し (Elhennawy 2021; Orhan 2010)、3件の研究が深い病変を有する永久歯での失敗を報告 している(Labib 2019; Maltz 2018; Orhan 2010)。 深い病変のある永久歯では、SEはSWと比較して失敗を減らす可能性が高い(プール推定値 OR 2.25, 95%CI 1.33 to 3.82; I 2 = 0%; 3研究、371歯; 分析10.1; 図13)。エビデン スの確実性をバイアスのリスク(主にブラインド の欠如によるバイアスのリスクが高い)を 理由に格下げし、中程度と判断した。

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Figure 13 ADAのCPGは、このコクランレビューの結果をそのまま使ったのではなく、間違いがな いかを再解析したり、エビデンスの確実性の評価を、システマティックレビュー用でな く、診療ガイドライン用に再評価するなど、きわめて丁寧に作られている。これは、 Alonso Carrasco-Labra 先生という、GRADEアプローチに精通している先生が主導し たため。

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メタ分析の計算方法を、より診療ガイドライン用に再解析 コクランでは、イベント が0の場合、計算の都合で 1を加えて計算されている が、ADAでは、0のままが 良いと判断したようだ。 コクランの参加者 数は、perオッズ比より、臨 protocolの総数で、 床的に分かりやす ADAは、ITTの総 いリスク差に変更 数に変更している。

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エビデンスの確実性を、より診療ガイドライン用に再評価 コクラン:バイアスのリスクで1段階下げた コクランの対照と 介入ごとの絶対効 果を、ADAは、 対照に対して介入 を行うと、1000 人中、何人減った か増えたかで記載 ADA: 以下の4要因で3段階下げた ・バイアスのリスク ・非一貫性(I2= 72%) ・不精確さ(1.31%の閾値(ベースラインリスクの 10%)を用いると、信頼区間の下限はSWに有利・上限 はSEに有利と逆転するので、不精確となる) ・非直接性:(moderate caries lesionsとadvancedと の違いだが、ADAも間違っているように思うが、これが 違っていても評価は変わらず)

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望ましい効果(利益):eTable 12 eTable 12 Absolute effects (95% CI) and certainty of the evidence for stepwise carious tissue removal compared with selective carious tissue removal for advanced caries lesions on vital permanent teeth. OUTCOME RESTORA STUDIES ABSOLUTE TIONS, (PARTICIPANTS EFFECT, RISK DIFFERENC NO. ), NO (95% CI) Failure‡ (12-60 Mo) 395 3 RCTs § (395){,#,** 0.07 (−0.05 to 0.20) ANTICIPATED ABSOLUTE EFFECTS, 95% CI CERTAINTY OF WHAT HAPPENS THE EVIDENCE (GRADE† ) 5 fewer to 20 more Very low††,‡‡,§§, ¶¶,## Very There is very low certainty evidence low††,§§,##,** regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious * tissue removal for the outcome of pulp exposure. There is very low certainty evidence regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious tissue removal for the outcome of failure. Pulp Exposure 168 (Postprocedural) 2 RCTs (168){,** 0.06 (0.00 to 0.13) 0 more to 13 more Pulp Necrosis (12 Mo) 303 2 RCTs (303){,# 0.16 (−0.47 to 0.79) 47 fewer to 79 Very There is very low certainty evidence more low††,§§,##,†† regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious † tissue removal for the outcome of pulp necrosis. Pulpal Complications Due to Infection (12 Mo) 132 1 RCT (132){ −0.03 (−0.09 to 9 fewer to 3 0.03) more Very There is very low certainty evidence low††,§§,##,‡‡ regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious ‡ tissue removal for the outcome of pulpal complications due to infection.

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望ましい効果(利益):eTable 12 eTable 12 Absolute effects (95% CI) and certainty of the evidence for stepwise carious tissue removal compared with selective carious tissue removal for advanced caries lesions on vital permanent teeth. OUTCOME RESTORA STUDIES ABSOLUTE TIONS, (PARTICIPANTS EFFECT, RISK DIFFERENC NO. ), NO (95% CI) Failure‡ (12-60 Mo) 395 3 RCTs § (395){,#,** (168){,** 0.07 (−0.05 to 0.20) Pulp Exposure 168 (Postprocedural) 2 RCTs 0.06 (0.00 to 0.13) Pulp Necrosis (12 Mo) 303 2 RCTs (303){,# 0.16 (−0.47 to 0.79) Pulpal Complications Due to Infection (12 Mo) 132 1 RCT (132){ ANTICIPATED ABSOLUTE EFFECTS, 95% CI CERTAINTY OF WHAT HAPPENS THE EVIDENCE (GRADE† ) 5 fewer to 20 more Very low††,‡‡,§§, ¶¶,## There is very low certainty evidence regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious tissue removal for the outcome of failure. 治療の失敗・歯髄の露出・歯髄壊死 0 more to 13 Very There is very low certainty evidence の3つのアウトカムの、点推定値が、 more low††,§§,##,** regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious * 選択的(SE)のが、望ましい結果で tissue removal for the outcome of pulp あった。 exposure. 47 fewer to 79 Very There is very low certainty evidence more low††,§§,##,†† regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious † tissue removal for the outcome of pulp necrosis. −0.03 (−0.09 to 9 fewer to 3 0.03) more Very There is very low certainty evidence low††,§§,##,‡‡ regarding the difference between stepwise carious tissue removal and selective carious ‡ tissue removal for the outcome of pulpal complications due to infection.

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参考:閾値 thresholdについて 同じADAの論文のMiroshnychenkoの論文に次の記載がある。 「We used a minimally contextualized approach with a null effect threshold to rate the certainty that there is a benefit or a harm.8 When the point estimate was close to the null effect, we rated our certainty that there was a trivial effect (that is, no important difference) using a threshold of 10% of the baseline risk for dichotomous outcomes and 10% of the scale range for continuous outcomes,9 For dichotomous outcomes pooled using risk ratio, we presented absolute estimates of effect using the mean baseline risk across the trials.」 (有益性または有害性の確実性を評価するために、無効効果閾値を用いた最小限の文脈化アプ ローチを用いた8。点推定値がヌル効果に近い場合、2値アウトカムの場合はベースラインリス クの10%、連続アウトカムの場合は尺度範囲の10%を閾値として、些細な効果(すなわち、 重要な差がない)であることの確実性を評価した9。) これより、eFigure 15のselectiveのベースラインリスク、26/199=13.1%の10%は、 1.31%となり、数字が一致する(一般にはベースラインリスクの方が対照なのでSEが対照だが、 フォレストプロットは、対照がSWとなっている)。eFigure16,17も同様であった。 Ref) Miroshnychenko A, Ibrahim S, Azab M, Roldan Y, Diaz Martinez JP, Tamilselvan D, He L, Urquhart O, Tampi M, Polk DE, Moore PA, Hersh EV, Carrasco-Labra A, Brignardello-Petersen R. Injectable and topical local anesthetics for acute dental pain: 2 systematic reviews. J Am Dent Assoc. 2023 Jan;154(1):53-64.e14. doi: 10.1016/j.adaj.2022.10.014. PMID: 36608963. https://jada.ada.org/article/S0002-8177(22)00681-X/fulltext#secsectitle0200 8) Hultcrantz M, Rind D, Akl EA, Treweek S, Mustafa RA, Iorio A, Alper BS, Meerpohl JJ, Murad MH, Ansari MT, Katikireddi SV, Östlund P, Tranæus S, Christensen R, Gartlehner G, Brozek J, Izcovich A, Schünemann H, Guyatt G. The GRADE Working Group clarifies the construct of certainty of evidence. J Clin Epidemiol. 2017 Jul;87:4-13. doi: 10.1016/j.jclinepi.2017.05.006. Epub 2017 May 18. PMID: 28529184; PMCID: PMC6542664. https://www.jclinepi.com/article/S0895-4356(16)30703-X/fulltext 9) Zeng L, Brignardello-Petersen R, Hultcrantz M, Siemieniuk RAC, Santesso N, Traversy G, Izcovich A, Sadeghirad B, Alexander PE, Devji T, Rochwerg B, Murad MH, Morgan R, Christensen R, Schünemann HJ, Guyatt GH. GRADE guidelines 32: GRADE offers guidance on choosing targets of GRADE certainty of evidence ratings. J Clin Epidemiol. 2021 Sep;137:163-175. doi: 10.1016/j.jclinepi.2021.03.026. Epub 2021 Apr 20. PMID: 33857619. https://www.jclinepi.com/article/S0895-4356(21)00108-6/fulltext

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参考:有意差でなく、点推定値・95%信頼区間と閾値の関係 Failure失敗なので、失敗が少ない方が優位となる。よって、閾値が1.31%と言うことは、対照の 選択的の失敗率を0とすると、-0.0131を越えて失敗率が少なければ、介入の段階的が優位となる。 ここで、最小コンテキスト化・些細な効果と定義しているにも関わらず、どうも臨床的に重要な差と して解釈している文章である(さらに、不精確さの判定にも使用していないようだ)。また、対照優 位と介入優位の閾値が同じ幅かどうかは状況によって異なるはずだが、同じ幅と仮定していると思わ れる。そうなると、次のスライドの図の-0.0131~0.0131と、-0.0012~0.0012が臨床的に差がな い範囲となり、その幅を超えたときに臨床的に重要な差となる。 次に、重要な点が、「有意差がない」場合についての注意点を理解しないとならない。『これまでに、 「有意差がないから同等とは言えない」は、良く知っていると思います。また、「P値が0.052の場 合に、有意な傾向があったと書くのは、間違いではないがミスリーディングの可能性があるので注意 すること」というのも知っていると思います。ここで知って欲しいのは、プラセボに対して新薬の有 効の1.2のリスク比(すなわち、20%高い:95%信頼区間 -3%~48%)で、P = 0.091で有意差が なかった場合、差があるとは言えないということだけで、もしかしたら差がある可能性もあると言う ことです。二重否定の文章で分かりにくいかもしれませんが、新薬の効果がないということではない と言うことです。誤って、効果がないと表現すると、差がない・同等であると考えているのと同じ事 となります。統計学的な有意差は認めなかったのは事実であるが、帰無仮説を棄却できなくても、治 療がアウトカムに影響しないとは言い切れない。P値0.05での有意差があるないの二元論はデメリッ トが多いということです。 意訳となるが、点推定値で20%の効果があったが、稀には、わずか3%の悪化の可能性も考えられる が、稀には48%の効果となることもあったという結果を議論しましょうということです。ぶっ飛び 意訳なら、稀なたった3%の悪化のため、点推定値の20%の効果を無視してはならない(もちろん、 エビデンスの確実性が高い場合)。 Ref) Scientists rise up against statistical significance. https://www.nature.com/articles/d41586-019-008579?utm_source=twt_nnc&utm_medium=social&utm_campaign=naturenews&sf209757517=1 』

33.

次に大切なのは、Minimally Important Difference(臨床における最小重要差、 MID・MCID)であり、差なので0.00(比なら1.00)を95%CIがまたいでいる(有意 差の0.05)とかまたいでないとかだけではないことを理解する必要がある。 これらを理解すると、下図が理解できるはずである。 Failure失敗 0.0131(1.31%) -0.05 stepwiseが優位← 0.07 0 0.20 →selectiveが優位 Pulp Exposur歯髄露出 -0.0012~0.0012が 臨床的に差がない範囲 0.0012(0.12%) 0.00 0.06 stepwiseが優位← 0 ¶¶1.31%の閾値を用いると、信頼区間の下 限は段階的う蝕組織除去に有利な重要な 差を示唆し、上限は選択的う蝕組織除去の 重要な有益性を示唆する。 0.13 →selectiveが優位 ∗∗∗ 0.12%の閾値を用いると、信頼区間の 下限は段階的う蝕組織除去と選択的う蝕 組織除去の間に差がないことを示唆する が、上限は選択的う蝕組織除去の重要な 有益性を示唆する。

34.

望ましくない効果(害)について 選択基準を満たしたSRで、望ましくない効果を報告したものはなかった。 利益と害のバランスについて 選択的う蝕組織除去に、利益があると判断した。 その他の、推奨の要因のエビデンスについて パネルでは、永久歯に関する推奨を得るために、 Question 1で述べた価 値観と意向、必要な資源、受容性、実現可能性 に関する同じエビデンス群 を使用した。 (The panel used the same body of evidence on PVP, resources required, acceptability, and feasibility described for Question 1 to inform recommendations for permanent teeth.)。

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望ましくない効果(害)について 選択基準を満たしたSRで、望ましくない効果を報告したものはなかった。 利益と害のバランスについて 選択的う蝕組織除去に、利益があると判断した。 その他の、推奨の要因のエビデンスについて パネルでは、永久歯に関する推奨を得るために、 Question 1で述べた価 値観と意向、必要な資源、受容性、実現可能性 に関する同じエビデンス群 を使用した。 (The panel used the same body of evidence on PVP, resources required, acceptability, and feasibility described for Question 1 to inform recommendations for permanent teeth.)。

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価値観と意向(質問1と付録)・Values and preferences 永久歯のCTRを受ける際に患者が重視する様々な臨床結果(例えば、歯髄露出、歯内療法の必要性、 二次う蝕、修復合併症)の相対的重要性について報告する米国で実施された研究は見つからなかっ た。 選択的CTRと非選択的CTRに対する患者の意向に関するデータを収集した、ドイツで実施された1件 の混合方法研究e21を確認した。18歳から85歳までの150人の患者を対象とした結果、ほとんどの 参加者(82.7%)が選択的CTRよりも非選択的CTRを好んだ。他の変数を考慮すると、情緒が安定 しており、大卒の参加者は、情緒が安定しておらず、大卒でない参加者よりも選択的CTRを好む傾 向が強かった。さらに、リスク受容性評価では、患者は神経損傷、修復物の破損、二次カリエスと いう結果よりも、より高い費用、根管治療の必要性、審美性の低下を受容する可能性が高いことが 示された。 この永久歯のある人を対象に米国外で実施された研究から得られた間接的なエビデンスに加え、段 階的CTRや場合によってはCTRなしに必要な追加予約に関するパネルディスカッションを行なった。 段階的CTRと非選択的CTRに関しては、患者や介護者は、段階的CTRや場合によっては非選択的 CTRに必要な再診予約のために再来院しないことを好む可能性があることが議論された。 以上より、パネルディスカッションでは、患者の価値観や意向(PVP)には、すべてのCTRア プ ローチの中で重要な不確実性やばらつきがある可能性があると判断した。 参考:根尖歯周炎なら価値の論文があるので、今後は、このような研究が望まれる。 「Patients‘ Values Related to Treatment Options for Teeth with Apical Periodontitis」

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必要なリソース(コスト)(質問1)・Resources required 費用の違いの1つとして、ステップワイズや、場合によってはCTRを行わ ない場合、複数回の来院が必要となり、処置の費用と治療期間が増加する ことが考えられる。また、形成前クラウンは、無 CTRの後に装着されるこ とが多く、他の直接修復法 よりも患者への負担が大きくなる。このように、 パネルでは、非選択的CTRと選択的CTRが最もコストが低く、段階的CTR は中間的なコスト、そしてCTRなしが最もコストが高いと判断された。

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受容性(質問1と付録)・Acceptability 臨床家の観点からは、非選択的carious tissue removal (CTR) approaches 、段階的CTR、選択的CTR、および無選択的CTRの受容性 の程度は様々であることを示唆する研究エビデンスがある。 2つの研究e22, e23では、進行したう蝕病巣を修復的に治療する際の信念、態度、および実践について臨床医を対象に調査を行った。ほ とんどの回答者は、歯髄露出のリスクに関係なくすべてのう蝕組織を除去し、修復を成功させるためにはう蝕組織を残すべきではない と回答した。 過去数十年にわたり、非選択的CTRが基準となってきたためe24 、Oenと共同研究者22 は、治療法を決定する際、保存的CTRアプロー チの有効性が高まることを示すエビデンスよりも、臨床医が同僚の承認や見解を重視する可能性があることを強調した。 さらに、Nascimentoとその共同研究者25は、米国内の43の歯科大学の診療科教員を対象に、CTRアプローチの教育実践を評価した。 その結果、う蝕除去に関する原則の定義や病巣の深さが治療計画にどのように影響するかについては、歯科大学によって若干のばらつ きがあることがわかった。ほとんどの回答者(40歯科大学中26歯科大学)は、修復物下でのう蝕の進行を防ぐために感染象牙質を常に 除去すべきであることに同意し、修復物下でのう蝕の進行を防ぐために罹患象牙質を常に除去すべきであることには同意しなかった (40歯科大学中35歯科大学)。また、う蝕の除去は病巣の深さに関わらず低侵襲であるべきであり、感染象牙質のみを除去すべきであ るという意見には、賛成が27名、反対が8名であった。 パネルディスカッションでは、主要な利害関係者の中には、1つのCTRアプロ ーチをより好む者もいるが、全体的には、主要な利害関係 者はすべてのCTRアプロ ーチを受け入れることができると考えていることが議論された。 よって、パネルは、主要な利害関係者はおそらくすべてのを受容できると結論づけたが、う蝕組織を残すことに懸念を持つ臨床医と、 より保存的で生物学的な除去アプローチ(つまり選択的)を支持する臨床医がいるため、非選択的CTRと選択的CTRの受容性にはばらつ きがある可能性がある。 26,27 さらに、審査委員会は、乳歯においては、検討された研究に基づき、プレフォームドメタルクラウン(PMC・既成の乳歯冠)が適応される 症例では、一般的にCTRは容認されないと判断し、最終修復物を装着するために再診予約が必要であることから、段階的CTRは容認され ない可能性があることを強調した。 結局、受容性にはばらつきがある可能性があると判断したようだ。

39.

実現可能性(質問1)・Feasibility すべてのCTRアプローチの実現可能性に関するエビデンスは見つからな かった。パネルは、すべてのCTRアプローチが一般的に実行可能であるこ とを指摘したが、より多くの脱灰組織を除去し、最終修復物を装着するた めに再診予約が必要であることから、ステップワイズは実行可能性がやや 低いと判断した。

40.

ADAには、EtD表がないので、作成すると・・・ エビデンスの確実性 非常に低 利益 選択的う蝕組織除去が優位 害 段階的・選択的ともに害は少ない 利益と害のバランス 選択的う蝕組織除去に利益がありそう 価値観と意向 不確実・バラツキがある 必要なリソース(コスト) 選択的CTRが最もコストが低く、段階的 CTRは中間的なコスト 受容性 バラツキがある 実現可能性 段階的う蝕組織除去は、実行可能性がや や低い

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ADAのパネルが作成した推奨文 推奨文: To treat advanced caries lesions on vital permanent teeth requiring a restoration, the guideline panel suggests prioritizing the use of selective carious tissue removal over stepwise carious tissue removal or nonselective carious tissue removal (conditional recommendation, very low certainty). 修復を必要とするバイタルの永久歯の進行したう蝕病変を治療するために、ガイドライ ン委員会は、段階的う蝕組織除去や非選択的う蝕組織除去よりも選択的う蝕組織除去の 使用を優先することを提案している(条件付き推奨、確信度は非常に低い)。