born global company

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June 12, 15

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定年まで35年間あるIT企業に勤めていました。その後、大学教員を5年。定年になって、非常勤講師を少々と、ある標準化機関の顧問。そこも定年になって数年前にB-frontier研究所を立ち上げました。この名前で、IT関係の英語論文(経営学的視点のもの)をダウンロードし、その紹介と自分で考えた内容を取り交ぜて情報公開しています。幾つかの学会で学会発表なども。昔、ITバブル崩壊の直前、ダイヤモンド社からIT革命本「デジタル融合市場」を出版したこともあります。こんな経験が今に続く情報発信の原点です。

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各ページのテキスト
1.

Born Global企業 - 新たなビジネス環境下での中小企業の国際化に向けて- 高橋 浩 http://www.itbusiness.ca/blog/the-born-global-disruption/20732

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問題意識 • 20年前、創業初期から急速に国際化する企業 が登場してきたとの観察に基づき、マッキン ゼーが『Born Global企業』を提唱した。 • 更に2000年代以降、単に国際化急拡大だけで なく、世界中の企業と連携し、時には大企業と も対抗できる競争力を短期間で築きあげる企 業が登場してきた。 既成大企業中心の日本の製造業は、これら新 手Born Global企業にどう対抗できるだろうか。 また、日本の中小企業はBorn Global企業戦略 に基づいて海外市場をどう拡大できるだろうか。 2

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目次 Ⅰ.“Born Global”コンセプトの歴史 Ⅱ.Born Global企業の分析 Ⅲ.“隠れたチャンピオン”との比較 Ⅳ.日本の状況とBorn Global企業活 性化の課題 Ⅴ.これからの取組み 3

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Ⅰ.“Born Global”コンセプトの歴史 著者 背景 結論/結果 (McKinsey & Co., 1993) Born Global. 「新たな輸出形態 企業の25%が創業後2年以内に集中的 に輸出。 を持つ生産企業」調査対象: オーストラリアの310社 平均輸出比率は売上高の75% (Cavusgil, 1994) Born Global. (McKinsey & Co., 1993)の解釈 スモール イズ ビューティフル。 ステージモデルによる国際化は死んだ。 (McDougall et al., 1994) International New Ventures(INV). (類似概念の 用語)24社のケーススタディ 企業誕生から国際市場向け戦略。 ステージモデルはもはや通用しない。 (米7,英5,ニュージーランド4,独2,(スイス,チェコ, 仏,ブラジル、イスラエル、シンガポール)×1=6) (Knight & Cavusgil, 1996) Born Global. 既存研究と新聞 記事からのまとめ。 企業設立3-6年以内に25%以 上の輸出を持つ企業 Born Blobalの存在につながる要因: •世界中のニッチ市場の成長 •生産と通信技術の変化 •国際的ネットワーク数の増加 (Madsen & Servais, 1997) Born Global. 既存研究と多数 のデンマークのケーススタディ 「Born Global」引用件数No.2: 459件 古典的なステージモデルは、もし創業者 の経験と市場の国際化が考慮されるな ら、Born Globalでも有効 (Knight & Cavusgil, 2004) THE 2014 JIBS(Journal of International Business Studies)DECADE AWARD* Born Global. 米国が調査対象 「Born Global」引用件数No.1: 501件 必要とされる能力: ネットワークに参加する能力、組織外部 資源を活用する能力、経営資源と競争 市場の組合せ能力、ほか *:1年に一度、十年前に出版された論文から一本最優秀の論文を表彰する賞 4

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McKinsey & Co“Emerging Exporters”における オーストラリアのサンプル企業例 Australian Manufacturing Council, Melbourne(1993) Invetech Cochlear Precision Valve 特殊医療実験器具の製造 重度聴覚障害者対応の商 バルブ、プラスチック包装 品開発 製品 1987年設立 設立5年後の輸出は総売 上高の20%以上 輸出は総売上高95%。過 去5年間で25%増加 設立5年以内で輸出は総 売上高の25% 顧客/サプライヤとの緊密 スイスの多国籍企業ライカ メルボルン大学に由来。 な関係が輸出成功の要因 との連携(ライカが海外 スイス、ドイツ、米国の共 ディストリビュータの役割) 同研究病院と強い繋がり。 1993年 オーストラリア 5

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Madsen & Servais“The Internationalization of Born Globals”におけるデンマークのサンプル企業例 International Business Review Vol. 6, No. 6, pp. 561-583, 1997 1. Aabyブレーキ:1990年設立。風車産業/鉱業/ク レーン産業向け油圧ブレーキディスク製造。5 年後の輸出が総売上高の約60%。輸出活発化 はスウェーデン企業買収が奏功。 2. ESX:1992年設立。ネジ金型のニッチ製品生産。 輸出は総売上高の80%。創始者はビジネス経 済学者で当初から国際化志向。 3. MKエレクトロニクス:1984年設立。MNCがこの 機能を外部化したので創業者が会社設立。 ローカル関係継承でElectroluxと連携継承。こ れがスウェーデン、ドイツへの輸出継続で奏功 1997年 デンマーク 6

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Born Global企業についての長い研究の歴史 S. Tamer Cavusgil ジョージア州立大学教授 G. A. Knight フロリダ州立大学教授 2009年出版 2012年出版

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新しいタイプのBorn Global企業の登場 米テスラ・モーターズ バッテリー、 モーター、コン トロールシス テム以外のほ ぼ全てを実績 のある他社か ら調達し高い 品質の自動 車を作り上げ る事に成功 2010年 米国シリコンバレー 8

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Ⅱ.Born Global企業の分析 Innovation, organizational capabilities, and the born-global firm イノベーション、組織能力、Born Global企業 Journal of International Business Studies (2004) 35, 124–141 THE 2014 JIBS(Journal of International Business Studies)DECADE AWARD論文の要点 研究の目的 • Born Global企業の客観的手法による分析 • 知識、能力、イノベーション文化の役割を解明 • 国際的成功を生むキーとなる方向性や戦略を明 確化 • 仮説を設定 • サンプル企業調査に基づく仮説の検証 9

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Born Global企業の組織文化 Born Global企業にとって最も重要な組織文化 属性とは・・ ① 国際起業家志向性:ユニークな起業家の力 量と見通しによって企業を国際市場へ飛躍 させること ② 国際マーケティング志向性:海外顧客のた めに重要なマーケティング要素を介して価値 創造を重視した経営の考え方 ①、②、2つの基礎能力の所有が特定の組 織戦略収集/展開を生み出す高度にイノベー ティブな企業を創造する。 10

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Born Global企業のビジネス戦略 Born Global企業が使用するビジネス戦略とは・・・ 1. グローバル技術力:世界のニッチ市場の専門的 ニーズに効率的に応える。 2. ユニークな製品開発:特定ニーズを満たすこと によって、顧客の忠誠心を創造する。 3. 品質へのフォーカス:製品価値を高めながら、 サービスコストで市場シェアと利益上昇を可能 にする。 4. 海外ディストリビューター能力の活用:海外市場 に存在する固有の課題を海外の仲介業者の力 量を活用することによって克服する。 11

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概念フレームワークと仮説(H1~H5)の設定 組織文化 ①国際起 業家志向 性 ②国際 マーケティ ング志向 性 ビジネス戦略 パフォーマンス 1.グローバ ル技術力 H5 2.ユニーな 製品開発 3.品質への 焦点化 4.海外ディス トリビュー ターの活用 国際市場で のパフォー マンス

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仮説 H1:グローバル技術力は、①国際起業家志向性、②国際 マーケティング志向性の関数である。 H2:ユニークな製品開発は、①国際起業家志向性、②国 際マーケティング志向性の関数である。 H3:高品質の焦点化は、①国際起業家志向性、②国際 マーケティング志向性の関数である。 H4:海外ディストリビューター能力の活用は、①国際起業 家志向性、②国際マーケティング志向性の関数である。 H5:国際市場の優れた性能は、(1)グローバル技術力、 (2)ユニークな製品開発、 (3)高品質へのフォーカス、 (4)海外ディストリビューター活用の関数である。 13

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分析方法 • 1980年以降に設立され、総生産の少なくとも 25%を輸出している、米国全体で900社の製 造業企業をランダムに選択し、質問票を送付 • 応答率約23%。203個の使用可能な質問票 を回収 • 回答企業は、廃水処理システム、医療機器、 警報システム、コイル状鋼管、コンピュータソ フトウェア、捺染ブランケット、油田界面活性 剤のような様々な製品の製造業 • これらを統計処理 14

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分析結果 • H1,H2の一部NG 残りは全てOK – 平均的企業:従 業員190人、総 売上高約30億 円、海外売上率 41%。 – 輸出先は約20 カ国、創業2年 以内に海外向 け販売を開始。 ①国際起業家志向性と4)海外ディストリ ビューターの相関はNG ②国際マーケティング志向性と1)グローバ ル技術力の相関はNG 2004年 米国 15

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結論(1) • 若く国際化志向の企業経営者は、国際パフォー マンスを最大化させるため、ユニークで独特な知 識を開発している。 • 知識はリソース固有の構造を作り出し企業文化 に埋め込まれる組織力を発生させている。 • 情報/通信/生産技術の進歩や物流技術だけで なく、他の有用なインフラ、グローバル化現象が、 若く小さい企業にもグローバル市場に積極参加 可能なビジネス環境を発生させている。 • 企業は早期国際化と海外市場成功をサポートし てくれる特定知識ベースの内部組織能力を具備 すべく努力しなければならない。 16

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結論(2):Born Global企業となるために必 要とされる内部組織能力 個人レベル、企業レベルのネットワーク化と、そ れに参加する能力 組織の外部に存在する資源を有効に活用する 能力 市場をまたいで経営資源と競争市場を組み合 わせる能力 母国市場の規模や文化的特性と海外市場の可 能性を捕捉し連携させる能力 起業家や創業チームの起業家的志向性 起業家や創業チームの経歴、経験、知見、特 性の蓄積と共有能力 17

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Ⅲ.“隠れたチャンピオン”との比較 隠れたチャンピオン Born Global企業 • 世界市場で業種上位 3位以内か、またはそ の企業が位置してい る大陸でトップ • 創業時と同時、また は2、3年以内の早期 に国際事業を開始し たベンチャー企業ま たは中小企業 • 売上高が50億ドル未 満 • 海外での売り上げが 少なくとも25%以上 • 一般にほとんど無名 Hermann Simon S. Tamer Cavusgil 18

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参考資料 ドイツの“隠れたチャンピオン”企業の例 B to C市場 製造業B to B市場 非製造業B to B市場 観賞魚用飼料 世界最大級のリ チウム生産企業 商用食器洗浄システム 製造業界向け資源 犬のリード シガレット製造機 ホビー 高圧水洗浄剤 製造業、非製造業 双方向け部材 電子機器用特殊接着剤 風力発電システム 製造業界向け部材 医学理科学教材 非製造業界向けシステム 教育 ショッピングカート 空港手荷物カート 災害で被災した機 器、設備復旧サー ビス (ディザスターリカバ リー) サービス 製薬業界向け包装システム マイクロ電子機 器組立システム グミのお菓子 非製造業界向け製品 食品産業 製造業界向け各種システム ”隠れたチャンピオン”企業の平均売上高は約400億円、平均従業員数は2,000人位19

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ドイツの“隠れたチャンピオン”の戦略 主戦略 市場を意識的に狭く定義⇒絞った市場をグローバル 化で拡大【“フォーカス&グローバル”戦略】 目標と成 成長指向の高い目標設定と積極経営⇒選択市場へ 果 の執拗な拘り【最近10年10%成長。10年間で2.5倍】 イノベー ション 技術と市場をバランス良く統合⇒大企業を上回るイノ ベーション実現【一人当たり特許保有大企業の5倍以 上。特許あたりコスト大企業の5分の1】 顧客との近さを技術以上に重視⇒顧客コンタクト従 組織構成 業員比率を拡大【従業員の25~50%顧客コンタクト 戦略 対応(大企業は平均して5~10%)】 従業員モ 独自職業訓練システムと有能な従業員⇒高い忠誠 ラル 心と低い離職率【離職率年2.7%(ドイツ平均7.3%)】 Hermann Simon, “Hidden Champions (1): what German companies can teach you about innovation” 20

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“隠れたチャンピオン”の強さの源 (1) No.1になりうる市場・製品領域を絞り込む • 営業やサービスの業務効率化の面で、圧倒 的なNo.1シェアと品質を目指す。 • 市場をどう定義すればNo.1シェアを目指すこ とができるかをよくよく考え実践する。 • 顧客へ提供すべき価値は何で、それを提供 するためには何が必要かを徹底的に考察す る。 (2) ハードとサービスを組み合わせる • 物理的な製品(ハード)とサービスやソフトを 一体化して顧客の信頼を維持する。 21

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• サービス自体の質の高さを強みにすることで、 顧客ニーズを製品開発に反映することができ、 それが後発企業の参入を許さないポイントとでき る。 • ソフトウェアとしてのノウハウを製品に反映する ことで、他社の追随を困難にする。 (3) 外部リソースの活用 • コアとなる技術は徹底して自社開発を行う一方、 その他の周辺技術については、積極的に社外 の技術を活用する。 • 顧客の課題を自社で解決できなければ、世界の どこにでも出掛けて可能性を探る柔軟性を持つ。 • 課題解決のためには技術を統合する能力こそ が重要だと認識し、社外から要素技術を導入す ることに抵抗を持たない。 22

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ドイツの“隠れたチャンピオン”の強み ビジネスサービス重視! ドイツの “隠れたチャンピオン” 経済性 重 要 性 定刻の配送 アドバイス 顧客との密接さ サービス 配送の柔軟性 システム統合性 価格 流通 ベンダーとの協力 特許 通常の 多国籍企業 生産ネットワーク ボリューム市場 新製品 製品品質 製品専門化 顧客「ニッチ」市場 商品サービス ドイツ製 広告 競争パフォーマンス ハーマン・サイモン,「グローバルビジネスの隠れたチャンピオン企業」より23

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隠れたチャンピオン企業とBorn Global 企業の類似点・相違点 類似点 • • • • • グローバル・ニッチ市場 差別化商品、高品質商品 経営パフォーマンス力 グローバル・マーケティング力 経営者(創業者)の資質・意識・経験・リーダーシップ 相違点 隠れたチャンピオン企業 vs Born Global企業 (比較的大規模だが知名度小)vs(規模・知名度:不問) (期間・輸出比率:不問) vs (創業後短期間で輸出比率上昇) (平均従業員数2,000人、平均売上高約400億円)vs (平均従業員190人、平均売上高約30億円、(但し、新型Born Global企業除外)) 24

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Ⅳ.日本の状況とBorn Global企業活性化の課題 日本の代表的なBorn Global企業(2社)とBorn Again Global企業(1社) 企業名 テラモーターズ ジオ・サーチ 日プラ(born again global*) 社標 設立年 2010 年4 月設立 1989 年1 月設立 1969年設立 創業者 徳重 徹 冨田 洋 敷山哲洋 業務 電動で走るモーターバ インフラ・セキュリ ティー・サービス イクの開発・設計・生 産・販売(従業員16 名) (従業員153名) アクリルパネル、映像スク リーン、水槽内防水工事 (従業員83名) 国際化 ベトナム、フィリピンに 現地法人を設立し、初 めからグローバル事業 展開 当該サービスをカンボジ アの地雷除去に活用な ど国連とも連携しグロー バル展開 海外であれば評価してくれ る可能性に賭けた。 世界シェアは7割,納入先 は世界50ヵ国 備考 「新興国ではガソリ ンが高価な上、排ガス 対策も急がれており、 電動バイク市場は大き く成長して行くと いう読みが設立のきっ かけ」 路面下に発生した空洞、 埋設物の位置情報、橋 梁などコンクリート構造 物内部の劣化個所など を、「スケルカ(透ける 化)」技術を用いて探知 するビジネス アクリルは透明度が高く, 割れにくいので水槽づくり の素材の可能性大。 1991年に世界市場への進 出を決定。 水族館市場は米国がビッ クマーケット。 *:Born Again Global企業:もともと国内で事業をしていたが急激に方向転換し、海外展開して一気に成長した中小企業

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テラモーターズ 電動バイク • 事業モデル:既成部品を多く利用した中国で の委託生産と安価なシリコン電池を採用する 徹底したコストカット • 「大手メーカー最大の優位はガソリンエンジン 技術。しかし多くのエンジニアを抱えているた め、電動バイクに力を入れ過ぎると自分の首 を絞めかねない根本的ジレンマ」との認識 – 従来のガソリンバイクは、大手メーカーの「垂直 統合」で生産されているが、電動バイクは、動力 がモーターと電池に替わるので、各々の部品メー カーの「水平分業」がしやすくなる。 26

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• 2010年の創業から間もなく中国で委託生産を 開始。2年目にベトナム、3年目にフィリピンに 支社を開設。 • 中国に着目したのは・・ 1.電動バイクは免許がいらない。 2.電動バイクはヘルメットがいらない。 3.一部地域ではガソリンバイクが使用禁止に 4.ランニングコストがガソリンバイクの約6 分の 1 で安い。 • 資源、柵を持たないからこそ既存ビジネスモ デルを壊すことができるという逆転の発想 27

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ジオ・サーチ • 「路面下空洞探査システム」の実用化に成功 • 「路面下空洞探査システム」の論文が、国連 の初代地雷除去責任者の目に留まり、1992 年11 月に突然の訪問 • プラスチック製対人地雷の探査ができないか という相談 • 1994 年には、スウェーデンで開催された国連 支援の「地雷除去専門者会議」に招待 • 1998 年3 月、NPO法人「人道目的の地雷除 去支援の会」(JAHDS=ジャッズ)を発足 28

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• 同社の競争優位性は世界のどこにもないイ ンフラ・セキュリティー・サービスの提供 – 路面下探査システムによる空洞・埋設物の位置 情報、コンクリート構造物内部の劣化等の調査 • さらに進化させ、埋設管を3 次元で可視化で きるシステムを2008 年に実現。2010 年には、 時速60kmのスピードで走りながら、コンクリー ト構造物内部の劣化や損傷個所を精密に「透 ける化」できる技術 「スケルカ」を発明 29

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日プラ* • 水族館用の大型水槽で世界シェア7割 • アメリカへの市場参入を狙って大手商社に事業 協力を依頼したが拒否された。 • 商社の社員から「個人的には御社のアクリル水 槽は絶対に売れると考えている」と言われた。 • 世界最大の規模を誇るモントレーベイ水族館の 商談を落札。これがキッカケで米国で知名度向 上 • 現在、日プラの海外売上げ比率は8割 *:Born Again Global企業:もともと国内で事業をしていたが急激に方向転換し、海外展開して一気に成長した中小企業 30

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• 規格品は用意せず、すべて個別受注で対応 • 原材料の供給については安定化を図るため住 友化学から約2割の出資を受ける。 • 一定以上の大きさを超えるものは道路交通法上, 公道を使用しての輸送できない。そこで現場で のパネルを接着する方法を考案 • 海外現場での温度管理は日本よりはるかに難し い問題があった。 • 設置現場でのパネル施工用各種イノベーション が日プラを世界企業に押し上げた。 • 水槽の設置工事では6~7名の少人数の多能 工チームを現場に送り込んでいる。 • 定年制度がなく,希望する社員は働ける限り雇 用する方針 31

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企業名 セレボ 日本のその他のBorn Global企業(1) ブイキューブ フィックスター サイバース ズ テップ ゼットエム ピー 社標 設立年 2007年 1998年 2002年 2000年 2001年 創業者 岩佐琢磨 間下 直晃 三木聡 佐藤 類 谷口恒 業種 映像機器 ウェブ会議シ ステム ソフトウェア開 オンライン 発 ゲーム 自動車ソフト ウェア 国際化 海外売上高 比率5割以上 世界中の拠 点と連携可能 米国空軍研 究所で2016台 のPS3使用シ ステム構築 韓国、台湾、 中国などの運 営会社に運営 権貸与 インテルと資 本提携。コマ ツ、ソニー出 資、共同開発 備考 手のひらサー ズのネット映 像配信機「ラ イブシェル」等 の製造・販売 従業員330人 ウェブ会議や オンライン・セ ミナー等のビ ジュアルコミュ ニケーション・ ツールの開 発・販売 従業員112人 マルチコアプ ロセッサ向け のソフトウェア 最適化サービ スや開発プ ラットフォーム 従業員114人 ネットワーク・ エンターテイ ンメント・ソフト ウェアの開発 従業員50人 GPSがない場 所でも自動走 行できる技術 を開発。自動 車、ヘルスケ ア、農機、建 設・鉱山機械 2000年頃~ 日本

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日本のその他のBorn Global企業(2) 企業名 ミドクラ アキュセラ 社標 設立年 2010年 2002年(2014年マザーズ上場) 創業者 加藤隆哉、ダン・ドミトリウ 窪田良 従業員数 50人(日本人10人) 80人 売上げ高 未公開 未公開 業種 クラウドコンピューティング向けソフト ウェアの開発と販売 眼科領域に特化した創薬型バイオベ ンチャー 国際化 米国に2ヶ所、日本で1ヶ所のオフィ 持ち株会社はローザンヌ(スイス)。 日本(東京)、バルセロナ(スペイン)、 ス 米国(サンフランシスコ)にオフィス。 備考 自律分散アーキテクチャに基づく ネットワーク仮想化プラットフォーム 「MidoNet」を提供。サーバーやスト レージと違い、ネットワークの仮想化 は未だほとんど立ち上がっていない。 「MidoNet」はこれを解決する仮想 ネットワーク基盤の提供を目指す。 さまざまな網膜疾患への応用が期待 されている「視覚サイクルモジュレー ション(VCM)」技術を保有。その技術 を核に、「世界から失明を撲滅する」 とのミッションのもと眼疾患治療薬の 探索および開発を行っている。薬剤 がない眼疾患である「ドライ型加齢 黄斑変性」を中心に。 2000年頃~ 日本

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日本のその他のBorn Again Global企業 企業名 マニー スミダコーポレーション 社標 設立年 1956年 (現在は東証一部企業) 1950年 (現在は東証一部企業) 創業者 松谷正雄 八幡一郎 従業員数 277名 日本人約600人、連結約2万人 売上げ高 93億円 業種 手術用縫合針、歯科用治療器具 L素子(コイル、トランス、インダクタ) 国際化 ベトナム(96年)、ミャンマー(99年)、 ラオス(09年)に生産拠点設置 生産拠点:9割が国外(13カ国)、売り 上げの8割が国外。R&D:日本50%、 海外50%。英語を共通語 備考 「すべての製品を世界一の品質に」 針金から作る医療機器である「極細 治療器」に特化。リーマ・ファイル(歯 の神経を削る器具」の開発に結実 (世界シェア39%) 創業から40年間、国内で事業をして いたが、社長が労働集約的作業は 国内では難しくなると判断。1996年 にベトナムに生産拠点を設立 「ABSコイル、キーレス・エントリー用 コイル分野で世界シェア1位」 20年間、国内で事業をしていたが、 早くからグローバル化を目指した先 代社長が、3人の息子を海外留学さ せたほか、1971年に台湾、1972年に 韓国、1974年に香港と次々に海外拠 点を設置 1990年頃から 日本

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日本のBorn Global企業(Born Again Global企業含む)の属性 企業名 テラモーターズ ジオ・サーチ グローバル技術 力 △ ◎ ◎ ユニーな 製品開発 ○ ◎ ◎ 品質への焦点化 ○ ○ ◎ 海外ディストリ ビューターの活用 × × × 国際起業家志向 性 ◎ ○ × ⇒ ○ 国際マーケティン グ志向性 ◎ ○ × ⇒ ○ 日プラ(born again global) 社標 日本の特徴: 海外ディストリビューター活用が低調である。 「グローバル技術力」「品質への拘り」は極めて強い。 Born Globalの担い手がかなり限定されている。 案外、Born Again Global企業路線に改善の余地があるかもしれない。

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Born Global企業創業活性化の課題 • 非常に限定された取組み – 創業者が特別の経験をした人(海外での経験、 ベンチャーキャピタルの経験、語学に強い、また それらの組合せ)に限定されている傾向 • 最初から国際化を狙う意思と属性を保有して いる人材に根差すことが多い。 • 最大の課題は人材の層を拡大すること。 • これに時間を要し過ぎる懸念もあるので、膨 大な基盤を保有する現行中小企業のBorn Again Globalへの取組みも合わせて実施強化 が現実的 36

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Ⅴ.これからの取組み 大 各国のBorn Global企業創業環境の比較(1) Ⅰ 困難性高い 米国 1994年頃~ 国 内 市 場 規 模 国内市場規模大地域 から新たな可能性登場 日本 2000年頃~ Ⅱ 米国シリコンバレー 2010年頃~ 容易化拡大 Ⅲ 中国 2010年頃~ 日本 ボーンアゲイングローバル 1990年頃~ Ⅰ 国内市場 規模小の ためインセ ンティブ大 小 難易 オーストラリア 1993年頃~ 北欧 1994年頃~ 容易化拡大 困難性低い Born Global創業難易度の変化 容易化 37

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各国のBorn Global企業創業環境の比較(2) 米国 大 定常的に一定比率存在か 米国シリコンバレー・中国 あまり顕在的 BAGC ではないかも BGC BGC 新BGC 2形態が共存 国 内 市 場 規 模 日本 BGC 存在するがメジャーでは無い BAGC 北欧・豪州 BGC 存在するがメジャーでは無い 定常的に一定比率存在か あまり顕在的ではないかも BAGC あまり顕在的ではないかも 新BGC 小 難易 Born Global創業難易度の変化 注:BGC(Born Global Company), BAGC(Born Again Global Company) 容易化 38

39.

新たなビジネス環境とBorn Global企業 • 日本の大企業は「Born Global企業」からの挑戦を受けている。 – スマホで中国シャオミや自動車でテスラ・モーターズなどから • 「Born Global企業」が登場した頃、「世界中の企業と連携し、大企業 と対抗できる競争力を短期間で築きあげていく」企業登場は想定されな かった。 • 最近顕著になったこの傾向の背景には、特定大企業が巨大な黒子となっ て、無数の新興企業とwin-win関係を構築しようとの意図が働いている。 – スマホ:少数チップメーカー(MediaTekなど)がチップセットと技術 供与を提供し、それを受けて新興企業が高性能スマホを容易に開発 • 「新興企業と黒子大企業の組合せ」登場が、「Born Global企業」立上 げの敷居を低下させた。 • 今後、類似モデルが他の完成品市場でも登場する可能性がある。 • 日本の大企業が、世界を相手に黒子企業に変身するビジョンと行動力を 持てれば問題は無いが、難しいか?(浸食されるのはやむを得ない?) • 大企業は、経営者意識、企業文化を、①国際起業家志向、②国際マー ケティング志向に大きく転換させる必要がある。 • 日本発「Born Global企業」創業を大胆に活性化させる必要がある。 39

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Born Global企業活性化を左右する条件 • 持続的競争優位性を維持できる能力が必要! • 重要なのは・・ ① 単発イノベーションだけでなく、複数イノベーションを組 み合わせられるか ② 継続的にイノベーションを起こし続けられるか ③ それらを実施できる組織能力を具備できるか Born Global企業への取組みフレームワーク 40

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これからの取組み Born Global企業の活性化!(Born Again Global企業の活性化を含めて) • 日本の膨大な中小企業の優れた知識ベース の蓄積を国内市場規模縮小に連動させて、 ゆでガエル式に矮小化/劣化させないために Ⅰ/ Ⅱ 新型Born Global企業の活性化! Ⅰ/ (Ⅲ) • 新陳代謝の早い海外発新型ボーングローバ ル企業による日本大企業浸食の失地を補い、 グローバル市場で次ポジション確保のために 41