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September 17, 26
スライド概要
ボーダーラインパーソナリティ症(境界性パーソナリティ障害)の原因や背景について解説しています。感情や対人関係、自己像が不安定になりやすいこの障害には、不快感情に激しく反応する遺伝的素因や、虐待などのストレス体験による遺伝子機能の変化が関係しています。また、育った環境における自律性の阻害や感情の無効化(感情の否定や決めつけ、禁止、異常扱いなど)が、感情の制御能力や相手の心を思いやる力、人を信じる力の不全につながるメカニズムについてわかりやすく取り上げています。
精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。
ボーダーライン パーソナリティ症 の原因
ボーダーライン パーソナリティ症 境界性パーソナリティ障害 感情や対人関係、自己像が非常に不安定で 衝動的な行動を取りやすい精神障害 激しい気分の波や見捨てられ不安から 自分や他者を傷つける傾向がある
ボーダーラインパーソナリティ症の 遺伝子の話
ボーダーラインパーソナリティ症の背景に 不快感情が 惹起されやすく 激しく反応する 遺伝的素因 が存在
ボーダーラインパーソナリティ症の背景 虐待などの過酷な環境が ストレス反応に関する 遺伝子の働きを メチル化で書き換える 遺伝子を、体の機能が 書かれた文章だとしたら メチル化は文章のところどころを 黒塗りして読めなくして、 体の機能に変化が生じるようなもの
KADOKAWA 教養としての 精神医学
ボーダーラインパーソナリティ症の 育った 環境の話
ボーダーラインパーソナリティ症の背景 自律性の阻害 自分の意志や選択を 否定・無視される 例: 「この服を着たい」という子を 親が「勝手にしなさい」と突き放す 親と違う意見を言うと怒られる 親には「言うことを聞く良い子」 のみが受容され 意志を示すと不機嫌になる
健全な親子関係では 養育者が子どもの 否定的感情を 妥当化:Validationする 泣く子に「痛かったね」「怖かったね」などと 本人の感情を尊重し その感情を言葉にして共有し その感情を抱くことには一理あることを認め その感情を抱くことを許容する
感情の無効化 感情の否定 例) 転んで泣く子に親が 「これくらい痛くない!」 「泣くほどの事じゃない」と 本人の苦痛の体験を 否定する
感情の無効化 主観的体験の決めつけ 例) 「寒い」 と言う子に親が 「寒くないでしょ。上着はいらない」 と本人の感覚を否定し 養育者の感覚を押しつける
感情の無効化 ネガティブな感情の 禁止・処罰 例) 泣く子に 「泣くなら出て行きなさい」 と感情の表現を罰する
感情の無効化 感受性の異常扱い 例) 子どもが打ち明けた悩みを 「そんなことで悩む なんて弱すぎ」 と受け流す
KADOKAWA 教養としての 精神医学
ボーダーラインパーソナ リティ症の背景 相手や自分の 感情の理解が乏しく 感情の制御能力が育たず 自分の感覚・感情を 受け止め られなくなる
ボーダーラインパーソナリティ症の背景 相手の心を 想像して理解する力 Mentalizing の不全 例) 相手が疲れているだけなのに 「嫌われた」「意地悪されている」 と誤解し、不安や疑いを抱く
ボーダーラインパーソナリティ症の背景 人を信じる力 Epistemic Trust の不全 例) 「この人の言うことなら大丈夫」 という安全感の欠如 周囲が「大丈夫だよ」と 安心させようとしても 素直に受け取れない