全般不安症とは[基本]何でも絶え間なく心配するGAD/授業・講義用

>100 Views

June 17, 26

スライド概要

全般不安症(GAD)とは?絶え間ない心配のメカニズムと心のコントロール法
「仕事、健康、お金、将来……常に何かしらの不安が頭から離れない」
「考えないようにしようとしても、心配が止まらない」
それは単なる心配性ではなく、「全般不安症(GAD)」という心の病気かもしれません。
全般不安症は、不安の対象が限定されず、次から次へと悩みが連鎖していくのが特徴です。本動画では、その具体的な症状や患者像、そして治療まで基本的な概念を解説します。
・全般不安症の基本(対象が限定されない・制御不能)
・2つのキーワード:「予期憂慮」と「浮動性不安」
・身体と心に現れる6つの主要症状(睡眠障害・筋緊張など)
・全般不安症の患者像(年齢層・高い併存率・身体疾患との関連)
・体をほぐすアプローチ(漸進的筋弛緩法・深呼吸のメカニズム)
・認知行動療法
・薬物治療について(抗不安薬とベンラファキシン)

全般不安症ってどんな病気?:仕事や家族、金銭など、広範囲な対象に対して「コントロールできない心配」が続き、日常生活に支障が出ます。
特徴的な2つの不安:悪いことが起こるのではと怯える「予期憂慮」と、テーマが次々と言い渡る「浮動性不安」。
見落とされがちな背景:うつ病や社交不安症など他の精神障害との併存が多く、過敏性腸症候群や慢性疼痛といった身体の病気としてドクターショッピングを繰り返してしまうことも少なくありません。

#全般不安症 #GAD #精神医学 #メンタルヘルス #認知行動療法 #精神科 #心理学 #不安障害 #不安症 #心配性

profile-image

精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

ダウンロード

関連スライド

各ページのテキスト
1.

全般不安症

2.

全般不安症 Slide 3 Slide 4 Slide 5 松崎作成

3.

全般不安症 不安の対象が広範囲 仕事、家族、健康 将来、金銭など 対象が 限定されない 松崎作成

4.

全般不安症 「考えないように」と 思っても 止められない 制御不能 松崎作成

5.

全般不安症 この心配によって 日常生活に 支障が出る 松崎作成

6.

全般不安症の2つの キーワード Slide 7 Slide 8 松崎作成

7.

予期憂慮 Apprehensive Expectation 何か悪いことが 起きないかと 怯え続ける 具体的結果を恐れる予期不安と異なり 将来の様々な出来事に対する漠然とした、持続的な心配 松崎作成

8.

浮動性不安 Free-Floating Anxiety 不安の対象が 定まらず漂う 次々と悩みが湧き テーマが連鎖する 松崎作成

9.

精神診療 プラチナ マニュアル

10.

全般不安症の症状 Slide 11 Slide 12 Slide 13 Slide 14 Slide 15 Slide 16 DSM-5-TR

11.

落ち着かず リラックスできない 緊張感が続く 過敏 何かしなきゃならないようなソワソワ 周囲の脅威に対して過警戒 周囲の刺激に対する驚愕反応の増大 DSM-5-TR

12.

易疲労感 常に脳と身体が 緊張していて 疲れやすい DSM-5-TR

13.

集中困難 頭の中が 真っ白になる感覚 心配事に 脳のリソースを 奪われる DSM-5-TR

14.

易刺激性 ちょっとしたことで イライラし 怒りっぽい 心の余裕もない DSM-5-TR

15.

筋緊張 肩や首のこり 体のこわばり DSM-5-TR

16.

睡眠障害 過剰な心配の影響 セロトニンの不足 ノルアドレナリンと GABAの乱れが関連 DSM-5-TR

17.

精神診療 プラチナ マニュアル

18.

全般不安症の 患者像 松崎作成

19.

全般不安症は 女性が男性の 2倍 約 の頻度 Teed AR, et al. JAMA Psychiatry. 2022; 79: 323-332.

20.

発症のピークは 20代前半 児童期や思春期から 不安症状が現れる ケースも珍しくない Rickels K, et al. Am J Psychiatry. 2000; 157: 968-974. Strawn JR, et al. Expert Opin Pharmacother. 2018; 19: 1057-1070.

21.

全般不安症を 高齢になって 発症する例も 少なくない Rickels K, et al. Am J Psychiatry. 2000; 157: 968-974 Zhang X, et al. Transl Psychiatry. 2015; 5: e536

22.

特定の年齢層に限定されない 若年層から 高齢層まで 幅広い年齢層で 発症しうる 松崎作成

23.

全般不安症は 発症すると 動揺性または慢性に 経過する Wittchen HU, et al. J Clin Psychiatry. 2001; 62 (Suppl 11): 15-19.

24.

全般不安症は 他の精神障害の 併存が多く 全般不安症が 見落とされがち 他の精神障害を診断して終わらず 全般不安症の併存に気づくべき 松崎作成

25.

全般不安症の併存症 うつ病 59-70% 社交不安症 16-59% パーソナリティ症 38% パニック症 3-27% など Gale C. Evid Based Ment Health. 2004; 7: 32-33 Mishra AK, et al. Cureus. 2023; 15: e46115 Rickels K, et al. Am J Psychiatry. 2000; 157: 968-974

26.

慢性的身体疾患 との関連が強い 消化器: 過敏性腸症候群、便秘、逆流 性食道炎 呼吸器: 喘息、COPD 循環器: 高血圧、不整脈 疼痛: 偏頭痛、線維筋痛症、慢性疼痛 松崎作成

27.

身体疾患で ドクター ショッピング しがち 松崎作成

28.

全般不安症の人は 医師にとって 苛立たしい患者に 思われがち Lin EH, et al. J Gen Intern Med. 1991;6(3):241-6.

29.

精神診療 プラチナ マニュアル

30.

全般不安症の 治療 松崎作成

31.

漸進的筋弛緩法 筋肉に5秒間、力を入れて ストンと脱力して10秒間 松崎作成

32.

深呼吸 松崎作成

33.

精神療法 認知行動療法 松崎作成

34.

認知行動療法 でも 認知行動療法をしようにも 全般不安症では 不安の対象が 変化しつづける 松崎作成

35.

認知行動療法 全般不安症における 下記の認知の歪みを修正 • 心配はしておくべきもの • 心配は制御不能 松崎作成

36.

薬物治療 抗うつ薬と抗不安薬 日本で適応を有するのは ベンラファキシン SNRI という 松崎作成