令和8年度診療報酬改定|生活習慣病管理料(Ⅰ)(Ⅱ)5つの見直しポイント

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April 13, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定における生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)の見直しを解説。包括範囲の縮小、在宅自己注射との併算定制限緩和、眼科・歯科連携強化加算の新設(各60点)、血液検査の要件化、療養計画書の署名不要化の5つの変更点を、現行ルールとの比較で整理しています。
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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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1.

令和8年度診療報酬改定: 生活習慣病管理料アップデート 現場が知るべき「5つの見直しポイント」と実務対応アクション 2026年4月版 / 医療経営戦略研究所

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令和8年度改定の基本方針:2つのミッションの実現 質の高い疾病管理の推進 ガイドラインに準拠した定期検査の担保や、合併症予防に向けた他科(眼科・歯科)との連携強化による、本質的な患者アウトカムの向上。 現場の事務負担軽減と実態に即した評価 署名要件の撤廃によるフローの簡略化や、包括範囲の適正化(併算定制限の緩和)による、医療機関のの収益構造とオペレーションの最適化。 これら5つの見直しは、単なるルールの変更ではなく、「包括的ケアの評価」と「煩雑な手続きの排除」を両立させるためのダッシュボード(基盤)の再構築です。

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エグゼクティブ・サマリー:5つの見直しポイント 1 包括範囲の縮小[管理料(Ⅱ)] 21項目の医学管理等が包括除外へ。 他疾患の管理が別途算定可能に。 2 併算定制限の一部緩和 糖尿病「以外」の自己注射指導管理料と生活習慣病管理料の併算定が可能に。 3 連携強化加算の新設 糖尿病重症化予防のため、眼科・歯科との連携を各60点で評価。 4 血液検査の要件化[管理料(Ⅰ)] 疾病管理の質担保のため、原則として少なくとも6月に1回以上の血液検査等が必須に。 5 患者署名の不要化 初回療養計画書における患者署名要件を撤廃。事務負担を大幅軽減。

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Point 1: 生活習慣病管理料(Ⅱ)の包括範囲の適正化 「総合的な治療管理」の範囲外となる医学管理を整理。 がん、認知症、救急対応など、異なる領域の管理が包括の制約なく実施可能に。 改定前(包括) → 改定後(別途算定可能) 範囲を超える医学管理 特定薬剤治療管理料 悪性腫瘍特異物質治療管理料 高度難聴指導管理料 喘息治療管理料 植込型輸液ポンプ持続注入療法指導管理料 下肢創傷処置管理料 乳腺炎重症化予防ケア・指導料 二次性骨折予防継続管理料 直接的関係の乏しい疾患 がん患者指導管理料 外来放射線照射診療料 外来腫瘍化学療法診療料 認知症専門診断管理料 認知症サポート指導料 肝炎インターフェロン治療計画料 時間外・救急対応 地域連携夜間・休日診療料 救急外来医学管理料 救急救命管理料 情報提供等の評価 がん治療連携計画策定料 がん治療連携指導料 傷病手当金意見書交付料 療養費同意書交付料

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Point 2: 在宅自己注射指導管理料との併算定フロー 患者は在宅自己注射指導管理料を算定しているか? Yes その注射は「糖尿病」に対する適応のある薬剤か? (インスリン製剤、GLP-1受容体アゴニスト、インスリン・GLP-1受容体アゴニスト配合剤) Yes(糖尿病治療薬) 生活習慣病管理料との併算定不可 No(骨粗鬆症など他疾患) 生活習慣病管理料との併算定可能(改定による緩和措置) 糖尿病以外の疾患(骨粗鬆症など)に対する在宅自己注射を行う場合、生活習慣病管理料と併算定できるようになり、臨床上の課題が解消されます。

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Point 3: 糖尿病重症化予防のための連携強化加算(新設) 生活習慣病主治医(対象:糖尿病を主病とする患者) 糖尿病合併症の予防・診断・治療の必要性を認知 患者の同意を取得 眼科医療機関へ受診連携 眼科医療機関関連連携強化加算 [+60点 / 年1回] 歯周病の予防・診断・治療の必要性を認知 患者の同意を取得 歯科医療機関へ受診連携 歯科医療機関関連連携強化加算 [+60点 / 年1回] 令和6年度改定での「指導・推奨」要件が、今回の改定で明確な「診療報酬上の加算」として強化されました。

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Point 4:生活習慣病管理料(Ⅰ)における血液検査の要件化 「少なくとも6月に1回以上」の実施 Month 1 Month 7 Month 12 背景 管理料(Ⅰ)は検査等が包括されているため、検査実施頻度が低下する懸念が指摘されていた。 目的 ガイドラインで求められる定期的な検査の実施を担保し、疾病管理の質を確保する。 ※この要件追加は「生活習慣病管理料(Ⅰ)」のみが対象です

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Point 5: 療養計画書における患者署名の不要化 改定前 計画作成 患者への説明 患者の署名取得 治療実行 改定後 計画作成 患者への説明 患者の署名取得 治療実行 ・変更点: 初回の療養計画書における患者署名要件を撤廃。 ・注意点: 患者の「同意」を得ること自体は引き続き必須です。 ・インパクト: 署名という形式的な手続きが省略され、日常診療における事務負担が劇的に軽減されます。

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改定の全体像:質向上と効率化のデュアル・アプローチ 疾病管理の質向上 業務効率化・収益最適化 Point 4(血液検査の要件化) Point 3(眼科・歯科連携強化加算 [+120点]) Point 1(包括範囲の縮小) Point 2(自己注射の併算定緩和) Point 5(患者署名の撤廃) 令和8年度改定は「包括的ケアの徹底」には報酬を手厚く(Point 3)、「形式的な事務作業」は排除し(Point 5)、複雑だった算定制限を現場の実態に合わせて最適化(Point 1, 2)する、極めて合理的なアップデートです。

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【保存版】令和6年度 vs 令和8年度 比較マスターマトリクス 改定項目 現行ルール [令和6年度] 新ルール [令和8年度] 現場へのインパクト 管理料(Ⅱ)の包括範囲 21項目の医学管理等が包括され別途算定不可 21項目が包括から除外され、別途算定可能に 収益UP・他疾患管理の適正化 自己注射との併算定 糖尿病以外でも一律で併算定不可 糖尿病治療薬「以外」の自己注射は併算定可能に 骨粗鬆症等の併存疾患管理の収益適正化 他科連携の評価 指導・推奨の要件化のみ 眼科・歯科への連携で各60点の加算新設 収益UP・合併症予防の強化 血液検査 [管理料(Ⅰ)] 実施頻度の明確な規定なし 原則、少なくとも6月に1回以上の実施が必須 運用フローの変更要・質担保 療養計画書の署名 初回作成時に患者の署名が必須 署名要件を撤廃(同意の取得のみで可) 事務負担の大幅DOWN・時短化