令和8年度訪問看護報酬改定 実務対応プレイブック|画一的な訪問からの脱却と記録・評価の厳格化

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April 26, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定における「適正な訪問看護の推進」を、訪問看護ステーション管理者・実務担当者向けに解説。短時間訪問の規制、標準時間(30〜90分)の遵守、画一的運用の禁止、実際の訪問時刻と目標達成評価の記載義務化など、4つの厳格化ポイントと3つのアクションを図解で整理しました。

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令和8年度改定|訪問看護の適正化と記録書記載の明確化を解説
https://www.daitoku0110.news/p/visiting-nursing-revision-2026

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https://notebooklm.google.com/notebook/578d24fc-8f4c-421a-b78b-eff43fdcf0fc

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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各ページのテキスト
1.

令和8年度 訪問看護報酬改定 実務対応プレイブック 「画一的な訪問」からの脱却と、 記録・評価の厳格化への完全移行 訪問看護ステーション 管理者・実務担当者向け

2.

令和8年度改定の核心:既存ルールの「厳格な明文化」と「客観的検証」 これまでの課題:利用拡大に伴うブラックボックス化 令和8年度の要請:妥当性の客観的証明 1.2hr 1.2hr 3.2hr 1.2hr 個別計画 95% 95% 16% A級 A級 5% 実績記録 客観的データ 本改定は新しいルールの追加ではなく、 「標準時間」「個別性」「実績記録」という既存の基本原則を 通知レベルで明文化し、遵守を強く求めるものです。

3.

改定の背景:在宅医療の拡大の裏で急増した「不適切な運用」へのメス 訪問看護利用者の増加 短時間訪問の濫用 状態を無視した 画一的訪問 人員・運営基準の 遵守を厳格に明文化 厚生労働省は、利用者の心身状況に配慮しない「漫然とした訪問」や 「評価なき訪問」を問題視し、適正化への歯止めをかけました。

4.

訪問看護ステーションが直面する「4つの厳格化」 短時間訪問の規制 標準時間(30分~1時間30 分)を下回る頻繁な訪問の禁 止。 計画と目標に沿った実施 漫然かつ画一的な訪問の禁止。 目標に基づく妥当適切なケア の徹底。 個別化された訪問条件 の決定 状態を踏まえない一律の日 数・回数・時間・人数の決定 を不可とする。 記録と評価の客観化 目標達成の評価記録と、 「実際の開始・終了時刻」 の記載義務化。

5.

【基準1】短時間訪問の規制:標準時間の遵守と例外ルール 頻繁な実施は「算定不可」 標準時間:訪問看護基本療養費I・II 0 30 60 90 標準時間を下回る訪問を実施したか? Yes 頻繁に行われているか? Yes 利用者側の「やむを得ない事情」によるものか? No 指定訪問看護を実施したと 認められない(算定不可) Yes 計画作成済みであれば 算定対象外から除外

6.

【基準2・3】「画一的な運用」の完全禁止と、状態に応じた個別化 状態を踏まえない 一律の決定 事業所都合の一律の 曜日・時間設定 非定期スタッフによる 条件決定 目標評価なき漫然とした ルーティン訪問 利用者の心身状況に 応じた個別対応 利用者個別の具体的な 看護目標の設定 現在のニーズに厳格に基づく 時間・頻度の調整 定期スタッフによる ケアプランの管理

7.

【基準4】訪問看護記録書の解剖:実績時刻と目標評価の明記 訪問看護記録書 利用者名 訪問日時 分 時 日 訪問者 実績時刻 分 時 分 実施内容 実施内容 □取材 □不症 □結核 □技師 □求など 構造の時座 左弱歩定 持預 掲の失 バイタルサイン 母 ~ mL □ □なし 経過 評価 次回予定 年 月 日 次回予定 次回予定 次回予定 次回予定 実際の訪問時刻 予定時刻はNG。「実際の開始時 刻」と「実際の終了時刻」を分単 位で正確に記録すること。 目標達成の評価 単なる実施内容の羅列は不可。 設定した目標に対する達成度と 効果を言語化して記録。 計画の見直し 評価結果に基づき、次回の訪問看護 計画書を改善する(努力義務)。

8.

実務チェックリスト:現状の運用と令和8年度基準のギャップ 項目 現在の曖昧な運用 令和8年度の厳格な基準 時間 予定より早く終わっても 問題視されない 標準時間(30-90分)を下回る 頻繁な訪問は算定不可。 計画 「週3回・30分」など 事業所都合の固定枠 利用者の状態を踏まえた個別の 日数・時間設定が必須。 記録:時刻 予定していた訪問時間を そのまま記録 「実際の開始時刻」と「終了時 刻」の実績記録が必須。 記録:内容 その日行った処置内容のみを 記録 目標達成の程度とその効果に 関する評価の記録が必須。

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点のルールを線で結ぶ:令和8年度版「訪問看護のPDCAサイクル」 計画(Plan) 利用者状態に基づく 個別計画の作成 「作業の記録」 から 「成果の検証」 へ 実施(Do) 標準時間を遵守した 妥当適切なケア 改善(Act) 評価に基づく 計画の見直し 評価・記録(Check) 実績時刻の記載と 目標達成の客観的評価

10.

ステーション管理者が直ちに着手すべき「3つのアクション」 01 訪問計画の再点検 全利用者の計画書を見直し、 標準時間(30~90分)をベ ースにした目標設定がなされ ているか確認する。 02 実施運用の共有 「一律の訪問条件決定」を廃 止し、例外的な短時間訪問の運 用ルール(やむを得ない事情の 義)をスタッフ間で統一する。 03 記録フォーマットの改修 電子カルテや紙の記録書フォー マットを改修し、「実際の時刻」 と「目標達成評価」の入力欄を 必須化する。

11.

算定要件のクリアから、質の高い訪問看護への転換へ 令和8年度改定は、単なる「ペナルティ」や 「事務作業の増加」ではありません。それは、 訪問看護ステーションが提供するケアの価値を 可視化し、在宅医療の中核としての専門性を証 明するための「精密な記録簿」への進化です。 組織全体でこの改定の「意図」を理解し、 今日から適正化への一歩を踏み出しましょう。