エレクトリックギター音のシミュレーション (in Japanese)

150 Views

March 19, 15

スライド概要

Presented at 電気関係学会四国支部連合大会 2009 (domestic conference)
北村大地, 原囿正博, "エレクトリックギター音のシミュレーション," 電気関係学会四国支部連合大会講演論文集, vol.2009, 16-5, Ehime, September 2009 (奨励賞受賞).

profile-image

http://d-kitamura.net/links_en.html

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

エレクトリックギター音の シミュレーション Simulation of Electric Guitar Response 北村 大地 原囿 正博 D. Kitamura M. Harazono (高松高専)

2.

はじめに ・電磁気型変換器を用いて弦振動を電気信号に変換 ・直流偏奇磁束による負スチフネスの影響から 高調波には非調和性が生じる ・部分音同士の干渉によって弦振動に唸りが発生 ・2つのハムバッキング・ピックアップが設置された エレクトリックギターの出力をシミュレーションする ・実際のエレクトリックギターの出力と比較検討を行う N S S N Hum-bucking Pickup

3.

振動系のシミュレーションモデル ・弦の任意の位置 x  aに永久磁石を設置 → 吸引力 Ft  F0  S n y(a, t ) ・弦の振動方程式  2 y ( x, t )  2 y ( x, t )  T   ( x  a){F0  S n y (a, t )} ・・① 2 2 t x ・ x   8の位置に変位を与える  a 8 Pickup Simulation model for experiment

4.

振動周波数の解析 ・特性方程式 H ( )  c sin c T   c  Sn  sin  c a sin  c (  a )  0 ・・② :波速度 ・非調和性 Inharmonicity  n  fn   n  1200 log 2    nf1  ・複数の点において負スチフネスが作用する場合 →それぞれの負スチフネスによる非調和性の和と して近似することができる

5.

非調和性 Inharmonicity 3.5 3.0 total sum a=0.1535[m] a=0.1365[m] a=0.0510[m] a=0.0340[m] Inharmonicity[cent] 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 5 10 15 Partial No. Fig. 1 Inharmonicity of each Partial 20 25

6.

出力のシミュレーション ・弦の変位により誘導される起電力 Em  NU dy ( x, t )  {Rm  y ( x, t )}2 dt ・エレクトリックギターで使用される第3弦のG3音を シミュレーションの対象とする ・ハムバッキング・ピックアップの特性を再現 →並列した2つの永久磁石からの出力を合成する ・磁束計を用いて各永久磁石の磁束密度を測定 →負スチフネスの比率とする

7.

シミュレーション結果 Fig. 2 Waveform of Real Sound Fig. 3 Waveform of Simulation Sound

8.

まとめ ・複数の負スチフネスの影響を加味したエレクトリック ギターのシミュレーションをおこなった。 ・エンベロープ全体の大まかな波形を再現できた。 ・複数の負スチフネスによるInharmonicityに起因した 唸りも精度よく再現できた。 今後の課題 より正確な負スチフネスの調査、初期条件設定の 考え方の改善について検討を進めてゆく