【論文要約】名前を正しく読むことはなぜ難しいのか(荻原, 2022, 人文×社会)

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May 03, 23

スライド概要

以下の論文の要約です。

荻原祐二 (2022). 名前を正しく読むことはなぜ難しいのか 人文×社会, 2(8), 1-7. https://doi.org/10.50942/jinbunxshakai.2.8_1

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青山学院大学 教育人間科学部 心理学科 個人ウェブサイト:https://sites.google.com/site/yujiogiharaweb/home Google Scholar:https://scholar.google.co.jp/citations?user=QOX4MokAAAAJ&hl=ja&oi=ao

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各ページのテキスト
1.

1/8 【論文要約】 荻原祐二 (2022). 名前を正しく読むことはなぜ難しいのか 人文×社会 東京理科大学 荻原祐二

2.

概要 2/8 • 名前を正しく読むことがどのように、そしてどの 程度難しいのかは説明されていた – しかし、名前を正しく読むことがなぜ難しいのかに ついての説明は十分に行われていなかった → 名前を正しく読むことが難しい理由を説明 → 少なくとも2つの理由 1. 漢字の読みが分からないから 2. 読みが複数あり、どれが正しい読みか分からないから → 名前を正しく読むことはなぜ難しいのかを正確に理解 → 名前の特徴やその変化、人々に与える影響などを 明らかにすることに貢献 → 名前を正しく読む難しさを低減させることにも貢献

3.

問題 3/8 • 日本人の名前を正しく読むことは難しい – 漢字には複数の読みがあり得る → 「客観的に正しい読み」は存在しない – 名前を正しく読むことがどのように、そしてどの 程度難しいのかは説明されていた – しかし、名前を正しく読むことがなぜ難しいのかに ついての説明は十分に行われていなかった → 名前を正しく読むことが難しい理由を説明 → 少なくとも2つの理由

4.

理由1 • 漢字の読みが分からないから – 音読み・訓読み • 例:「侃」(カン、つよい) • 「匡」(キョウ、コウ、オウ、すくう、ただす) – 名乗り(名乗り訓・人名訓) • 例:「和」(かず、あつし、むつぶ) • 「智」(とも、あきら、まさる) – 個性的な読み • 例:「海」(まりん)、「光」(らいと) • 「星」(あかり)、 「月」(らいと) • 「大空」(そら)、「心結」(こころ) 4/8

5.

理由2 5/8 • 可能な読みが複数あり、どれが正しい読みか 分からないから – 漢字の読みが思いついても、名前を正しく読む 難しさが解消されるとは限らない • むしろ、可能な読みが多く分かるほど、その中から 正しいものを選ぶことは困難 – 例えば • 「大翔」:(少なくとも)18 種類の読み • 「結愛」:(少なくとも)14 種類の読み

6.

考察 6/8 • 名前を正しく読むことが難しい理由を説明 → 名前を正しく読むことはなぜ難しいのかを正確に 理解 → 日本における名前の特徴やその変化、人々に 与える影響などを明らかにすることに貢献 → 名前を正しく読む難しさを低減させることにも貢献 • 個性的な読みの規則性も学習する – 一般的・慣用的な読みだけでなく • 事前情報を(可能な範囲で)参照する – 例:読みの選択肢と各選択肢の相対的出現頻度 – 兄弟姉妹・両親等の名前の読み

7.

文献情報 7/8 • 荻原祐二 (2022). 名前を正しく読むことはな ぜ難しいのか 人文×社会, 2(8), 1-7. https://doi.org/10.50942/jinbunxshakai.2.8_1 – オープンアクセスですので、どなたでもお読み 頂けます。

8.

注意 8/8 • 出典(=論文)の情報を適切に明記して頂ければ、 こちらのファイルを授業等に利用可能です。 • こちらのファイルと論文の間に差異がある 場合は、論文の情報を優先してください。 • 最終更新:2023/5/3 – アップロード:2023/5/3