我々のシステムのバグ 後編: このバグはこうすれば直る!

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October 13, 26

スライド概要

「大学運営者が、研究現場から評価される」仕組みを導入します。そうすれば、上が下に視線を向けるようになり、現場の問題がよくわかるようになってきます。

大学運営チームが、以下の3点を公開します。つまり、実現を目指す環境、そのための行動計画、実現状況を測るためのアンケート項目、です。行動計画を実施後、実現状況をアンケート項目で測定し、分析して公開します。

アンケート評価が大学運営チームの評価ということになります。大学運営チームは、評価に関わりますので必死に環境を実現しようとするようになります。

これを「環境実現追求方式」と呼びますが、この方式なら現場の様子がよくわかるようになってきます。

なお、このシステムは、国際卓越研究大学の認定などに関わる有識者会議(アドバイザリーボード)が求めているシステム要件を満たします。



https://kyouikuwo.org/edu/REUP_main.php

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日本の研究力はV字回復が可能です。 そのためには、研究現場が現在どのようになってしまっているかを総合的、俯瞰的に明らかにし、行政によって適切な(場当たり的でない)政策課題設定がなされる必要があります。これには、研究力の向上阻害要因が発生するメカニズムの解明が必要です。 端的に言えば、大学の組織としての機能の減弱・喪失が大問題です。組織成員が協力しあって生産性を高め合う状態にはなく、連携を欠く、競合・競争する小型の研究室の集合体になってしまっています。 大学の問題は、財務省が指摘するような小さな問題ではなく、もっと総合的で複雑なものです。研究現場の問題が適切に認識されさえすれば、政策課題設定が適切になって研究力は急激に回復するはずです。 東北大学准教授  

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各ページのテキスト
1.

ヒラメ方式の欠点はよくわかった。どう改良すればいい? 民主主義、を思い出してください 民主主義では投票でリーダーを決めます。だからこそ、リーダーは民衆を気にかけます 民主主義 リーダー 投票 投票されるように気にかける 民衆

2.

民主主義は、為政者が「下」を見るようになる、一つの発明でした 発想はこれと似ています 提案する方法は、環境実現追求方式 環境実現追求方式? 説明します。研究者サイドが、大学運営サイドを評価する仕組みを導入するのです 評価 研究者サイド 大学運営サイド

3.

もう少し具体的に説明します 公約 1. 目指す環境 2. 行動計画 3. 環境実現測定アンケート項目 大学運営本部が、この3つを決めて公開するのです そして行動計画を実施後、教員や学生に対して3で決めたアンケートを実施します 行動計画の実施 アンケート実施 教員・学生 さらに、アンケート結果を分析して、次年度用の改善案を出します 改善案 これで、上ばかり見ていた大学運営が、下、つまり研究現場を見ることになります

4.

よくわからんが、環境とはたとえばなんだ? たとえば、『若手研究者が活躍しやすい環境』といった環境です そういった環境をいくつか設定して、それを実現するための行動計画を立てます そして環境をどれくらい実現できたかを測定するためのアンケート項目を設けます 環境の設定 行動計画の策定 アンケート項目の設定

5.

大学運営者が、このアンケートで評価されるということか... はいそうです 公約は公開ですし、アンケートの結果も公開です。運営者がどれくらい環境を実現できたか、よくわかることになります 公約 アンケートの結果 運営者の実現度がわかる それなら、大学運営者はしっかりやることになるな あ、誤解です、一般論です どんな誤解だ?

6.

大学運営者が、アンケートの時に圧力をかけるんじゃないか? あ、これも一般論です それはありえます。でもこういったアンケートであれば、かなりの人数に圧力を加える必要が出てきます。大学の規模を考えれば不可能です

7.

SNSもありますから、圧力を加えるようなやり方は避けるでしょう そんなことをするぐらいなら、環境をよくする努力の方を選ぶはずです 下剋上を起こそうと言うのか? そうとも言えるかもしれませんが、むしろ、大学運営の民主化と言えるでしょう 大学運営の民主化

8.

このやり方にすると、大学運営者が現場を見るようになります 現場をよく見て、何が起きているかを知り、適切な行動計画を立てないと、環境を良くできませんから なるほど。アンケートで評価される側だからな その通りです。アンケート結果は公表されますから、運営者の社会的評価につながります

9.

評価されるからしっかりやる、というわけか... そうです 今までは、運営者が、下に計画を立てさせ、計画を了承していました 運営者 行動計画は下から上 了承は上から下 実行側 計画がうまくいかないとき、誰のせいだったでしょうか?計画を立てて実行した下だったでしょうか?計画を了承した上だったでしょうか?

10.

そりゃあ、下だな そうです。上は責任を取らない。悪いのは、ちゃんとやらなかった下の方です そして報告書は... ちゃんとやったことになる その通りです。そして問題は闇の中に残される。これはヒラメ方式の問題として先ほど説明した通りです

11.

ここが大きく変わるのです。アンケート結果の公開という形で運営者が直接的に責任を取る 下がちゃんとやったはず、下の責任だ、では済まないことになります でもアンケート結果を公開しながら『下がちゃんとやらなかったので』とか言ったらどうするんだ。あり得るだろう あ、誤解です。一般論です

12.

リーダーはそういう態度はとらないものです 何が問題か 重要なのは、仮に環境実現がうまくいってなくても、何が問題で今後どのように改善を図るか、きちんと説明ができることです 今後どう改善するか 困るのは、無責任であることです

13.

環境実現追求方式を、入れると嬉しいのは誰だ?誰が喜ぶ? いい質問ですね この方式でよくなるのは、教育研究環境です。学生と教員は間違いなく喜びます。どんどん環境が出来上がってくるわけですから

14.

たとえば『研究時間が確保された環境』を追求するようになれば、 雑務時間が調査されるようになり、適切な雑務削減が行われるはずです 研究に集中できる環境 これは嬉しいでしょう。アカデミアに人材が戻ってくることになるはずです イノベーションが起きるようになって、国民にも歓迎されるはずです 社会に成果が届く

15.

うちの大学は、こういう方式でやる、と宣言するだけで人気が高まりそうだな その通りです 研究人材に選ばれる大学 透明性を確保しつつ、大学本部が環境実現に邁進しているとなれば、研究人材に選ばれる大学になります

16.

URAにとっても良い知らせです 今までは、『上』に良い報告書をあげることがミッションだったのではないでしょうか? このやり方をすると、現場をよく把握し、適切な行動計画を立てることなどが重要なミッションになります 研究現場を調べる 状況を把握する 行動計画を立てる

17.

そうなれば環境を良くしていくための能力が次第に高まり専門性が高まります 環境実現追求方式はいずれ全国的に展開していくことが見込まれます。いずれ専門性が高く評価されて、待遇がよくなります 専門性が高まったURAは引く手あまたに なによりも、現場の改善という生産的な役割を持つようになることが、URA人材にとっては重要なはずです 現場の改善 専門性の向上

18.

大学を良くしている、ことを今までより実感できるようになるでしょう 大学トップはどうだろうか? そこが難しいところです。今までとは役割が大きく変わりますから、戸惑うことはあるかもしれません。ただ今までよりも、より重要な役割を持つことになります。

19.

有能な人間を集めて、実行チームを編成することが重要な仕事になるでしょう 大学トップ 実行チーム もちろんリーダーシップの発揮も重要です これまでのガバナンス強化策が生きる! 自分自身の評判に関わることですから、真剣にやることになるでしょう

20.

大学運営が、運営費交付金の配分の役割しか持っていないと言う批判があったな... 環境実現追求方式はその批判に完全にこたえています リソースを活用して環境を実現 この方式の元では、運営者はリソースを最大限活用して環境を実現しようとします。ですので運営者がバラマキに使ってしまうことは防げます

21.

システム改革をするよう、行政は言ってきたわけだが... まさにその通りです。環境実現追求方式の導入は、「国際卓越研究大学の認定などに関わる有識者会議」が求めるシステム改革そのものです アドバイザリーボードとも言いますね... 現場のニーズ 研究現場 運営者 運営者の視線が下を向くようになり、現場サイドのニーズがシステムとして汲み上げられることになります アドバイザリーボードは、こういうシステムを作れと言っています。 現場のニーズ 研究現場 運営者

22.

人員コストがかかりそうだな それこそ、行政への支援を求めるべきところです このシステム改革はうまくいきます。何がダメか、現場がどうなっているかよく知るようになるシステムだからです 研究と一緒です。やればやるほどうまくいくようになる。 特にこのシステムを最初に導入する時には、強力な実行チームが必要です。全くノウハウがないところから始めることになるのですから 導入を支える強力な実行チーム

23.

透明性はどうだろうか?確保されるだろうか? 目指す環境などの3点は公開が原則です。それと環境実現の具合も公開です。 公開の4つの項目 1. 目指す環境 2. 行動計画 3. 環境実現測定アンケート項目 4. 実現度 公開には意味があって、それ自体が研究者を惹きつけるのです 良い研究者を呼び寄せたければ、目指す環境を明確にし、説得力のある行動計画を示さなくてはなりません。 『研究者にとって魅力的な環境』の実現を掲げるのもありですね

24.

行政はどう考えている? 行政には意見を送ってあります 国際卓越研究大学の認定などに関わる有識者会議、アドバイザリーボードとも言いますが、環境実現追求方式はアドバイザリーボードが求めている改革の実装案ということになります 改革の実装案

25.

ただこのシステムが導入されるには、この方式について知られることが重要です このシステムのよさをわかる人が増えれば、導入の力になります でも一体どんな環境を、どうやって作っていけばいいのか、いまいちピンとこないのだが そうだと思います。長年現場は、闇の中に隠されてきたので、無理もありません

26.

ただ私が作成した素案があります。こちらをご覧ください 環境実現追求方式の素案 システムエンジニアとして現場を分析してきたので... https://kyouikuwo.org/edu/REUP_main.php

27.

だいぶ長くなりました。そろそろまとめたいと思います 現場を知る 分析する 改善する 今のやり方は、現場の問題やニーズが闇に埋もれてしまいます。大学運営が、現場に視線を向け、改善を図るようになるシステムの導入が必要です。 我々にはできる。研究力を向上させることができる!

28.

研究力は向上できる! ご清聴ありがとうございました。(DMください) パチパチ パチパチ パチパチ