2026/08/04_今年は「公開天文台」100周年!紀美野町「みさと天文台」研究員が教える”星空の楽しみ方”

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July 29, 26

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1.

今年は「公開天文台」100周年! 紀美野町「みさと天文台」研究員が教 える”星空の楽しみ方” みさと天文台 米澤 樹 1

2.

自己紹介 2

3.

米澤 樹(よねざわ たつき) • みさと天文台 研究員 • 紀美野町教育課(教育委員会) 主事 • 日本公開天文台協会 理事 • 調査研究委員会 委員長 • サーバー維持管理委員会 • 公開天文台100周年記念事業委員会 • 公開天文台100周年史編纂WG • 米沢市観光大使 • 日本SETI研究会 事務局長 3

4.

科学文化ゼミ(尾久土・中串ゼミ) 観光からみた宇宙3 GISを使った研究 天文に興味を持ったきっかけは「観光と宇宙」とゼミ 4

5.

博物館実習 • 学芸員資格の取得を途中で諦めていた • 尾久土さんに一応取っておきとすすめられる • せっかく博物館実習に行くなら、面白そうなところへ行き たいな • みさと天文台で実習することに • ペルセウス座流星群のイベントの手伝いなど 5

6.

大学時代の尾久土さん たくさん本を読め!! 嫌な会社でも5年は働け!! 資格はいつ役に立つか わからないから取っておけ!! 6

7.

卒業後 • 地図会社へ就職 • 1年目は札幌営業所へ配属 • 営業、中小企業に電話かけまくり • 時には外周りも • 2年目は東京本社IoT事業へ配属 • 契約を結ぶ、交渉、不具合対応等

8.

転職 • 3年目に縁があり、「みさと天文台」へ転職 • 転職するかどうかは非常に迷った • 最悪、再度転職ができる年齢 • 成りたくてもなれる職業ではない • 元指導教員(尾久土さん)の勧めが大きい • 肩書としては、「紀美野町教育委員会 主事」及び、 「みさと天文台 研究員」 • 現在に続く ※民間企業が嫌だったわけではない。むしろ楽しかった。

9.

転職の時の尾久土さん 5年は働けと言ったが あれは嘘だ!! こんな珍しいケースの場合は別 本当に新規採用をするのか いまだに信じられない 9

10.

採用試験(みさと天文台の場合) • 公開天文台の専門職員として必要な知識を有し、子どもたちや一般住民への 天文教育普及活動に熱意があり、星空や望遠鏡等設備を利用した町の観光事 業にも真摯に取り組める方 • 視野を広く持ち、天文台や星空が、町の発展にどのように寄与できるかを常 に考え積極的に行動できる方 • 天文台や科学館等において星空観望会やプラネタリウム解説などの実務経験 (アルバイト等を含む)を有する方が望ましい • 大学等において天文学その他関連科目を履修している方が望ましい (1)第1次試験 • 論文試験:文書による表現力、課題に対する理解力及び伝達能力等についての記述試験 論文のテーマは試験会場で発表。(60分800字) • 口述試験:集団討論テーマは試験会場で発表。 (2)第2次試験(第1次試験に合格した方) • 口述試験:プレゼンテーション及び面接試験

11.

学芸員の仕事について

12.

紀美野町星の動物園条例 星の動物園は、次に掲げる事業を行う。 1. 住民が宇宙を中心とした豊かな自然環境の中で正しい自然観を吸収し、 情緒豊かな人間形成を目指す事業 2. 天文及び宇宙に関する調査、研究及び資料等の刊行並びに公開事業 3. 住民を対象に天体観望会を開催し、天文学の普及及び指導を行う事業 4. 住民講座、研究会、学会等を開催する事業 5. 全国の公開天文台や関連の学会等の関係機関と連絡し、協力する事業 6. 前各号の事業を含め、星の魅力を発信するため、宿泊の場を提供する 事業 12

13.

紀美野町星の動物園条例施行規則 2 研究員は、次に掲げる職務を行う。 1. 天文及び宇宙に関する調査、研究及び資料等の刊行並びに公開 に関すること。 2. 住民を対象に天体観望会を開催し、天文学の普及及び指導に関 すること。 3. 住民講座、研究会、学会等の開催に関すること。 4. 全国の公開天文台や関連の学会等の関係機関との連絡及び調整 に関すること。 5. 友の会の運営に関すること。 13

14.

星空ツアー解説 &練習&知識習得 14

15.

• 星空ツアーの実施 • 天文ニュースの収集 • 天文について勉強 • 各種催し実施にあたり、予約ページの作成 • ツアーで使う機器のメンテナンス • 無くしたネジやハズレそうな部品がないか確認 • レンズのクリーニング • ツアーで使う、器具や写真、スライドを作成 • 科学が面白く感じられるように! 15

16.

プラネタリウム解説 &操作練習 16

17.

プラネタリウムに関わる仕事例 • プラネタリウム用のプログラムを作成 • 使用する画像資料を作成 • 操作練習 • ネタ集め • 保守点検対応 17

18.

各種機器の設定 不具合対応 18

19.

不具合対応 • 突如発生する不具合に対応 • 不具合の原因を追究するため、切り分け • メーカーへ問い合わせ • 内容によっては自分たちで修理 プラネタリウム投影ソフトウェアを自分たちで開発 硲間拓郎ほか(2025)「みさと天文台によるオープンソースプラネタリウム投影ソフトウェアの開発 」 19

20.

事務仕事 (稟議や会計処理) 20

21.

• 請求書の処理 • ものを買ったり、使ったりしたら請求書がくる。 • 支払いができるように処理 • 各種調査への回答 • 社会教育調査や議会、町、県の実施している調査へ回答 • 凛議 • 何かを実行する前に、それをしていいか上司にやっていいか聞く • 予算、決算 • 来年度どんなことをして、どれにいくら使うのか計画する • 各種契約の締結 • 保守点検や工事、購入契約を締結する 21

22.

プログラミング (PHP、JavaScript) 22

23.

• 主にHPを表示する目的 • お客さんにわかりやすくなるように日々改良 • 可能な限り省人化できるように使用 • 例えば、営業カレンダーを自動で作るプログラム • 給与計算を自動化 • 展示物が自動で起動するようにプログラム作成 • プラネタリウムなどの展示物を作成する時にも役に立つ • 観測機器の運用にも使用 23

24.

写真撮影 現像・編集 24

25.

デザイン 広報関係 25

26.

SNSアカウントの運営 26

27.

研究・発表 27

28.

• 研究員と言う肩書きのため、やっておきたいと思っている • 現実は、優先順位が低く時間が取れない • 特に評価されることはない • 光害の計測(博物館資料保存、観光利用) • 公開天文台についての研究 • 日本公開天文台協会理事(2023/08より) • 調査研究委員会へ参加(公開天文台白書2018を作成) • 公開天文台100周年史編纂中 これまでの研究発表・成果など 28

29.

地域との協業・連携 • 和歌山大学生の受入 • インターンシップ(和歌山未来学) • 博物館実習 • 和歌山大学にて講義 • 博物館関係の講義など • 地域の幼稚園、小中高生の来館 • 観光協会(産業課、宿泊施設、飲食業)とイベント実施 • 地域の飲食業とコラボし、カフェ付き観望会の実施 • みさと天文台友の会(主に地元の人)とグッズ開発 29

30.

研究員の一日(土日祝の例) 出 勤 ( 海 南 12 時 13 時 プ ラ ネ タ リ ウ ム 14 時 シ ア タ ー 全 天 周 映 画 休 憩 ( 晩 ご は ん ) 15 時 16 時 18 時 3 星 空 ツ ア ー 星 空 ツ ア ー 1 回 目 2 回 目 19 時 20 時 片 付 け 終 業 帰 宅 ( 天 文 台 → 天 文 台 ) 始 業 打 合 せ ・ 準 備 D 8 時 空き時間 事務作業・催し準備・展示整備 → 起 床 朝 ご は ん 、 昼 ご は ん 、 晩 ご は ん の 用 意 就 寝 海 南 ) 22 時 23 時 25 時 30

31.

やりがい、うれしいこと • 「楽しかったです」「また来ます」など声をかけてくれること • 非常に満足した様子で帰ってくれること、また来てくれること • すごくきれいな星空、天体、天文現象が見られること。 しんどいこと ・繁忙期(GW、お盆、流星群) ・公務員として公平な対応をしないといけないこと 例)特定の旅行会社とコラボツアーを作りにくい ・天候によって、見せられる天体が変わるので、事前にスケジュールを立てられ ない。臨機応変に対応しないといけないこと。 ・ツアーの参加者に1,500円の価値を出すこと 31

32.

星座案内 属性・要望 天気 星団・星雲 望遠鏡 何をどれだけみて、 何を話すのか、組み合わせ、順番を 編集する(=キュレーション) 双眼鏡 教育・知識 月•惑星 お客様に星空を通して「学びの楽しさ」を伝える 32

33.

みさと天文台について 33

34.

みさと天文台 紀美野町立の天文台 1995年開館 31周年! 初代台長は「尾久土 正己」 和歌山県最大の望遠鏡を有する 全国の公開天文台では8位 34

35.

天の川 35

36.

土星

37.

大型望遠鏡 37

38.

プラネタリウム 38

39.

公開天文台100周年

40.

公開天文台とは • 一般の方が星空や天体を楽しむ ための施設 • 全国に約300ある • プラネタリウムも約300ある • 天文台が主体の施設や、プラネタ リウム・公民館・宿泊施設付属な ど、様々な形態がある 40

41.

公開天文台100周年 • 日本初の公開天文台は1926年設置 • 始まりは、「倉敷天文台」 • 詳しくは • 「公開天文台100周年」で検索 記事にもしてもらいました 産経新聞社,2026.07.03 公開天文台100年史 Web版 41

42.

日本初の公開天文台:くらしき天文台 1926年11月21日設立 当時は研究用の天文台のみ アマチュア天文家・水野千里氏ら 「日本の天文学の底上げのために は、市民に開かれた天文台が必要」 実業家・原澄治氏が 私財を投じて設立 望遠鏡1万円(現在の1000万円) 写真提供:くらしき天文台 澤田幸輝ら(2025)「公開天文台100年史」『JAPOS回報』,15,p15-28.

44.

その後 • 各地に天文台ができる • 博物館附属 • 1931年 東京科学博物館、1940年 大阪市立電気科学館など • 博覧会の後 • 1952年 東山天文台(名古屋市)、1958年 札幌市天文台など • 理科教育、科学教育を重視 • 1960年 明石市立天文科学館、1981年 札幌市青少年科学館 など • 1961年 ガガーリン有人宇宙飛行 • 1969年 アポロ11号月面着陸 澤田幸輝ら(2025)「公開天文台100年史」『JAPOS回報』,15,p15-28.

45.

1990年代 公開天文台の爆発的設立 • ふるさと創生事業 • 1億円の交付 • 環境省「星空の街」 • バブル景気など 米澤樹・澤田幸輝(in print)「公開天文台白書から見た公開天文台の現状」『天文月報』119(9)

46.

現在 • 日本には約300の天文台 • 中には閉鎖、休止となった施設も • アストロツーリズムの注目 • 博物館登録 • 天文台浴 日本公開天文台協会(2023)「公開天文台白書2018」 米澤樹・澤田幸輝(in print)「公開天文台白書から見た公開天文台の現状」『天文月報』119(9)

47.

流星群について

48.

流星とは • 宇宙の塵が地球の大気に突入し て、輝く現象 • 特に明るいものを「火球」という • 地上に落下したら「隕石」 • 流星群の日でなくとも、 ごく普通に見られる ふたご座流星群の観察 国立天文台(n.d.)「主な流星群」

50.

流星群とは • 流星がたくさん見られる現象 • 宇宙空間には「塵」が多い場所がある =>彗星の通り道! • 毎年決まった時期に塵の多いゾーンを通る。->流星群 • ただし、あくまでも予測! 国立天文台(n.d.)「主な流星群」

51.

3大流星群 • しぶんぎ座流星群: 1月4日頃にピーク 30個 • ペルセウス座流星群: 8月13日頃にピーク 40個 • ふたご座流星群: 12月14日頃にピーク 60個 ※ただし、月の影響がない/暗いところで観察した場合 国立天文台(n.d.)「主な流星群」

52.

ペルセウス座流星群 • かなり見やすい流星群 • 明るい流星が多い • 2026年は8月13日11時頃に極大 • 12日、13日の夜が観察のチャンス • 今年は13日が新月 • 1時間あたり30-35個の予測 • つまり、2分に1個 国立天文台(n.d.)「ペルセウス座流星群が極大(2026年8月)」

53.

ふたご座流星群 • 年間最強の流星群 #寒いけど • 本当に多い時は1時間に100個ぐらい 流れる • 2026年は12月14日23時が極大 • 今年は9日が新月 • 12日頃は20-21時に月の影響が少なく 観察しやすい • 15日0-2時は1時間あたり60個!の 予想 国立天文台(n.d.)「ふたご座流星群が極大(2026年12月)」

54.

激レア:しし座流星群による流星雨 • 普通は1時間に数個程度の小規模流星群 • 当たり年は1時間に1,000個程度流れる • 約33年ごとに大出現する。 • 前回は2001年ごろ • 次回は2034年、2037年の予測 • 1時間に数千個もの大出現を 過去に何度も繰り返し見せた流星群はし し座流星群のみ 国立天文台(n.d.)「主な流星群」

56.

流星群の見方 • 流星はどこに流れるかわかりません。 • 放射点はその方向から流れているように見えるだけ。 • 空のひらけたところを見てください。 • 暗闇に目が慣れるように、30分程度は観察しましょう。 • あとは「運」のみです。

57.

2026年 宇宙の旅

58.

「宇宙の旅」を行ったソフトウェアについて • 一般にだれでも使用できます。 • 国立天文台「Mitaka」

59.

まとめ • 2026年は「公開天文台100周年」 • 各地でいろんな天文台が、教育・観光・地域活性化のために、 がんばっている • 星空はいつでもどこでも見られるもの。 • 少しだけ違った体験をしませんか。 • 10/4のツアーは、「天の川」「土星」の両方が見られる日程 • ぜひお待ちしております。