ガチエンジニアが Power Platform を推す理由

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January 20, 24

スライド概要

#AKKODiScomm でもお話させてもらいました。

Burikaigi 2024 にてお話させていただきました。
これまで15年間、システムエンジニアとして、様々な企業に対して製品導入プロジェクトに携わらせて頂きましたが、数多くのつらいことがありました。そんなとき、 Power Platform 製品に出会い、これこそが未来と確信し今に至ります。
Power Platform に限らず、様々なノーコード、ローコード製品がなぜ必要だと思うのか、これまでの経験をもとにお話させて頂きました。

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高校卒業後、デザイナーとして就職しましたが、その後キャリアチェンジを行い、インフラエンジニア、そしてシステムエンジニアとして様々な企業に対してシステム導入コンサル及び設計構築を行い、その後友人と共に株式会社ソントレーゾを立ち上げました。立ち上げ後は、お客様に対してデジタルトランスフォーメーションを推進するため、Azure、AWS、GCPを使用したオンプレミスシステムの移行や Microsoft 365 の導入支援、Power Platformの導入・教育・構築支援を行っております。お客様に対しては、企業文化、業務オペレーションなどといった様々な観点から最適でかつ低コストで導入できるような設計を心掛け、最終的にはお客様自身で利活用推進が可能になるように努めました。

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

ガチエンジニアが Power Platform を推す理由 いつまでやるの?デスマーチ りなたむ 2024/02/29

2.

りなたむ (Ryota Nakamura) 株式会社 BizOptimars 代表取締役社長 Power Platform の導入支援や教育、社内コミュニティの 形成や運用支援を通じて、お客様のDX推進をサポートをし ています。 市民開発者の創出やキャリアチェンジのアドバイスなども しています。 コミュニティを通じて、製品の素晴らしさを伝える活動を 行っていったことから、2020年に Microsoft MVP を受 賞させていただいています(4年連続受賞中)

3.

りなたむ (Ryota Nakamura) 記事 ・IT資産管理のメンドウを「Power Platform」にぶん投げてラクする方法 ・Power Platformによる業務効率化のカギは「動線の工夫」と「部署同士の協力」 ・データ分析でより効果的な観光地経営を〜データ分析セミナーが開催〜 執筆・監修 ・これからはあなたも主役に! Power Platform が仕事、社会、そして人生を変える ・できるPower Apps(特別版) 動画 ・365塾 - Power Platform で煩雑な在庫管理を自動化 ・365塾 - Power Platform で業務をかんたんに自動化

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人によっては過去のトラウマを呼び起こす トラウマ スライドが含まれています

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私の経歴

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年表 DXコンサル Web・映像ディレクター ピクトデザイナー 2000 インフラエンジニア 2005 システムエンジニア ★ 2020 Power Platform に出会う ★ MVP受賞 2024

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システムエンジニア時代 Sierの会社で、地方銀行の情報系システムをメインで担当していました。 ※勘定系もちょっとやってました

9.

システムエンジニア時代 こういうことをしていました 要件ヒアリングや提案 見積もり テスト 設計・開発・構築 運用(障害対応)

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辛かったこと🥺

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業務のヒアリングや勉強 門外漢なのに、担当する案件の業務を知っていないといけない為、ヒアリング や勉強を事前にしておかなければいけませんでした。 日中ヒアリング 夜は勉強

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幾度となく行われる打ち合わせ アプリの仕様や画面の仕様を固めるために、幾度となく打ち合わせを重ねる必 要があり、その度に資料を作ったり、デモアプリを作り直す必要がありまし た。 資料/デモアプリ 作成 擦り合わせ

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溢れ出る要望(カスタマイズ) 企業や主管部などの文化に合わせて出てくる、大量のカスタマイズ要望が発生 し、その都度実現性の確認を行う必要がありました。 要件ぎめ 要望 実現性の確認

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見積もりが大変 導入するシステムのスペックの見積もそれなりに大変ですが、過去のやり取りを 加味した上での人的工数の見積りも大変でした。

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スケジュール、大いに悩む コミュニケーションロスによる遅延を加味したバッファを設けたりするなど、い ろいろ考慮することがあり、結果スケジュールがなかなか決まらないということ もよくありました。

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上流設計で遅延しがち 実際にプロジェクトが開始され、要件定義や基本設計というフェーズの中で、実 際に利用する部署やシステム部門などの打ち合わせで議論が繰り返されてしま い、予定していたスケジュールが度々遅延することがありました

17.

情報システム部門と板挟み インフラ側担当だった場合は、情シス部門と開発元とで意見が食い違い、その 調整に四苦八苦することが度々ありました。 開発元 情シス部門

18.

追加要望 現場で使ってもらうと、様々な追加要望が発生してしまい、改修の嵐となるこ ともしばしばでした。

19.

鳴り止まない携帯電話 改修に伴うバグや、他システムのエラーなどで、度々運用障害が発生し、夜中に 電話で起こされ、障害対応に行くということもざらにありました。

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任せっぱなしの問題点

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安易にカスタマイズしがち ボタンの位置を修正するという、Excel や PowerPoint などでは簡単そうに見 える作業でも、実際には様々な作業が必要とされるということを知らない為、 安易にカスタマイズを依頼される傾向にあります。 追加だけで済む 問題じゃないん だが・・・ ちょっと追加して

22.

古い業務フローを維持しがち 仕事の仕方を変えたくないとか、ほかの部署や会社との調整を嫌がり、古いや り方を維持するために、技術の進歩で廃止された機能を独自開発しなければな らないなどの追加作業が発生する場合があります。 スマホやPCで 完結するのに なぜ?? Excelで出力して この書式と寸分変わ らない形で印刷でき るようにして あのモジュール 数年前に廃止 されたんだけど

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同じパッケージなのに複数のライブラリを用意する必要がある 同じ業態であっても、会社が異なると要望も異なるため、同じパッケージ製品 でありながら、その会社向けのライブラリ(開発プログラム群)を管理しない といけなくなります。当然設計書もテスト項目も使いまわしがしにくいため、新 規で開発しなければならなくなります。 A社向け B社向け C社向け

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膨大な時間と労力の消費 コミュニケーションコストが膨大にかかるだけでなく、カスタマイズによる膨大 なテスト工数が発生するも、納期は伸ばせないので、開発者が深夜まで残業す る(デスマーチ)ことが頻発しました。

25.

不具合や障害に対するバッシング 利用部署からすれば、業務を停滞されたため、システムの不具合や障害に対する 過度なバッシングが情報システム部門に集中することが度々発生します。 エンドユーザー 情シス部門

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バッシングは開発者に・・・ そういったバッシングは、開発者に及ぶこともしばしばあります。 情シス部門 開発者

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負のスパイラルが業務改善を停滞させる このような流れが長年続いてきたことから、業務改善に必要以上のコストが発 生したり、対立構造が生まれ、開発者に無茶なオーダーが発生し、クオリティが 更に低下といった停滞スパイラルが形成されてしまいます。 プロジェクトマネージャー プロジェクトリーダー 遅々として 進まない調整 無茶なオーダー 停滞スパイラル の形成 クオリティの低下 エンドユーザー 開発者

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内製化推進のメリット

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コンポーネント分離 これまで、企業や業務に合わせてそれぞれカスタマイズしなければならず、多大 な労力を払っていた部分を内製化によって、それらは実際に使うユーザーが独自 に作り、開発者は内製化に必要な部品(API)を用意するだけで済むようになり ます。 プロ開発者 プロ開発者 市民開発者

30.

生みの苦しみを知る システムを作り、更新していくことがいかに大変かを、実際に作る側に立って知 ることで、開発者に対するリスペクトが生まれ、協創という考えが生まれやすい 土壌ができます。

31.

共通認識が持てるようになる これまで開発者は、IT用語一つ一つも、相手にむけてわかるように説明をする 資料をつくったり、会話する事を求められ、それに伴う余計な工数を求められ ました。内製化文化が浸透することで、相手の知識が底上げされ、そのあたり の労力から解放されます。

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Power Platform のよさ

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Microsoft 365 内で使える Word や Excel、PowerPoint、Teams などで既に多くの企業で使われている Microsoft 365 を持っていれば、そのまますぐに内製化を始めることができま す。

34.

豊富なコネクタ群 Microsoft 365 だけでなく、数多くのクラウドサービスとの連携を簡単に実現 する1000以上のコネクタが用意されているので、システム連携も市民開発者だ けで実現することが可能です。

35.

独自のコネクタも作れる APIが用意されていれば、ウィザード形式や Postman の コレクションや Swagger からインポートして、独自のカスタムコネクタを作り、市民開発者に 利用してもらうことが可能です。

36.

API Management Service から直接コネクタを作ることもできる Azure Functions などと組み合わせて API を作ることができる API Management Service があれば、直接カスタムコネクタを作ることが できます。

37.

Azure の 仮想ネットワークとつなぐことができる Azure のプライベートネットワーク内に設置しているSQL Database や Blob Storage などへのアクセスも、仮想ネットワークデータゲートウェイを経由し て Power Platform からセキュアにアクセスすることが可能です。

38.

社内データにも安全に接続できる 社内データセンターのデータベースやシステム、ファイルに対しても、Azure の 仕組みを活用して、安全にアクセスすることができます。 オンプレミス データ ゲートウェイの アーキテクチャ | Microsoft Learn

39.

RPA操作をクラウドから実行できる Power Apps などのアプリから、社内のアプリケーションなどの入出力操作を Power Automate for desktop 経由でクラウドから行うことができますので、 社内アプリケーションを簡単にクラウド対応させることも可能になります。

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Demo動画

41.

アプリケーションライフサイクル Power Platform でも、一般的な開発で重要視されているアプリケーションラ イフサイクルを自動化させる仕組みが整っており、開発と検証・実運用環境で分 離しつつ、アプリケーションリリースの統制を図ることができるようになってい ます。

42.

組織構造を意識せずアプリに実装できるデータソース Power Platform には、Dataverse と呼ばれる、組織構造や役職構造を持たす ことができるデータソースが搭載されているため、業務アプリケーションを作成 する上で非常に重要な権限管理も、意識せずに開発することが可能です。

43.

AI Builder 自分たちが作るアプリに、Azure AI Services や OpenAI Service の機能を簡 単に実装できる AI Builder が搭載されているので、市民開発者でも難なくAIを 活用した業務改善が行えるようになります。

44.

Copilot 自然言語で、アプリやフローを生成したり、修正を行うことができるようにな るため、学習コストが更に減り、より簡単に業務改善ができるようになりま す。

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•̀ まとめ .́•̫ ✧

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IT人材は今後「慢性的」に不足する 業務改善の要であるIT人材は、年を追うごとに減っていくものの、当然需要はむ しろ増加するため、慢性的な人材不足に陥り、このままいくと業務改善は遅々 として進まなくなっていきます。 経済産業省:平成28年度 IT人材の最新動向と将来推計に 関する調査結果

47.

技術はどんどん進歩していく 2023年の ChatGPT や Copilot しかり、年を追うごとに様々な技術が生まれ、 進化していきます。そのため、IT技術者が先導して、それらの技術を身に着け、 習得し、応用することが社会的に求められつつあります。 クラウドサービス市場規模 世界のAI市場規模 総務省:令和5年度版情報通信白書

48.

業務改善は「効率的」に行う必要がある 今では、様々な業態が海外企業とも戦わないと行けない時代であるため、でき るだけ早く主業にリソースを集中させるべきであり、業務改善はスピード感を持 って行う必要があります。そのため、これまでのようなコミュニケーションコス トを膨大に消費する方法では立ち行かなくなります。 Power BI レポート

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自分たちの業務は自分たちで改善 勝手知ったる業務の改善は自分たちで行うことが求められます。 営業 ・製品紹介アプリ ・顧客別の業績予測レポート ・顧客訪問記録アプリ 事務 ・備品管理アプリ ・発送シール生成アプリ ・受領書類管理アプリ 技術 ・製造実績報告アプリ ・実績ダッシュボード ・点検アプリ

50.

ノーコード・ローコードの必要性 業務改善を行っていくに当たって、プロコードは学習コストが掛かりすぎるた め。だからこそ、Power Platform などの ノーコード・ローコード開発は必要 です。 Python Power Automate

51.

それぞれの得意分野で協力し合う これまでのような投げっぱなしのやり方ではなく、お互いにリスペクトし合い、 協力していくことこそが、これからの働き手に必要なマインドなのです。