ドライビングシミュレータにおけるカーブ走行時のカーブ半径と道路幅が運転に及ぼす影響の調査

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December 01, 21

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ドライビングシミュレータ

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Nakamura Laboratory (Meiji University)

@nkmr-lab

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明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 中村聡史研究室

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1.

ドライビングシミュレータにおける カーブ走行時のカーブ半径と道路幅が 運転に及ぼす影響の調査 明治大学3年 髙久拓海 船﨑友稀奈 瀬戸徳 中村聡史 (明治大学) 山中祥太 (ヤフー株式会社)

2.

背景 運転の習熟度はドライバに よって大きく異なる

3.

運転に関するアンケート 2021年 Yahoo!クラウドソーシングによるアンケート結果

4.

運転の技術レベル • 運転の上手な人: どんな道でも運転できる • 運転が苦手な人: それぞれ苦手とする道がある

5.

運転の苦手意識 事故の予防や安全な運転 ドライバの運転レベルに合わせた 経路選択をしてほしい

6.

現在のナビゲーションシステム 9

7.

10

8.

運転に関する意識調査 料金や距離といった要因のみで ドライバの技量や苦手な道路条件に 合わせたナビゲーションシステムは 実現されていない 11

9.

運転技量のモデル化に向けて ドライバの技量や苦手な道路条件に 合わせた経路の推薦 運転技量のモデル化が必要

10.

運転技量のモデル化の例 あるドライバにおいて,モデル化の結果 狭い道が極端に苦手という特徴が得られた

11.

運転技量のモデル化の例 あるドライバにおいて,モデル化の結果 狭い道が極端に苦手という特徴が得られた これまでのナビゲーションシステム  最短ルートの市街地を経路として推薦

12.

運転技量のモデル化の例 あるドライバにおいて,モデル化の結果 狭い道が極端に苦手という特徴が得られた モデル化を考慮したシステム  遠回りになるが,広い一般道を通る 経路を推薦

13.

運転技量のモデル化 運転技量のモデル化 どの道路条件が運転に影響を 及ぼすか検証する必要がある

14.

運転技量のモデル化 ドライバが苦手とする道路条件 右折 人通りが多い 狭い道

15.

苦手とする道路条件 カーブが運転の難易度に影響を及ぼすか

16.

先行研究 カーブ角度の影響の調査 [船﨑ら 2019]  運転技量のモデル化のための 実験システムの構築  カーブ角度が運転の難易度に影響を 及ぼすか調査

17.

先行研究の結果 初心者:  カーブ角度が大きいほど運転時間が長い  カーブ角度が小さいほど運転時間が短い 上級者:  カーブ角度の大きさで運転時間に差が ほとんど見られなかった

18.

先行研究の結果 初心者:  カーブ角度が大きいほど運転時間が長い  カーブ角度が小さいほど運転時間が短い カーブ角度は運転の難易度に 影響を及ぼす 上級者:  カーブ角度の大きさで運転時間に差が ほとんど見られなかった

19.

先行研究の問題点 道路条件の中でカーブに絞った 運転の難易度の調査 カーブ角度以外の条件が 運転の難易度に与える 影響は調査しなかった

20.

関連研究 ペンを用いたステアリングの法則の モデル化の実験 [Yamanakaら 2019]  カーブ半径  経路幅 がペンをスライドさせる動作に及ぼす 影響の調査

21.

関連研究 カーブ半径が小さい  ペンを動かす速度が遅く,難易度が上がる カーブ半径が大きい  ペンを動かす速度が速く,難易度が下がる

22.

関連研究 経路幅が狭い  ペンを動かす速度が遅く,難易度が上がる 経路幅が広い  ペンを動かす速度が速く,難易度が下がる

23.

関連研究 ペン操作やステアリングの法則を現実に即した 運転操作にも適応できるのでは ドライビングシミュレータ上で実験を 再現できればカーブ半径や道路幅が 運転の難易度に影響を与えると考えられる

24.

本研究の目的 カーブ走行時のカーブ半径と道路幅が 運転の難易度にどのように影響を 及ぼすか調査

25.

実験のシステム構築 • ドライビングシミュレータを使って 実車を再現したシステムを実装 • 新たにカーブ半径と道路幅を任意に 生成できるよう改善

26.

実験設定  カーブ半径の導出  道路幅の導出  ドライビング実験

27.

実験設定  カーブ半径の導出

28.

カーブ半径の導出 カーブ区間の長さが統一できず 実験に影響を与えるのでは? カーブ半径&カーブ角度の値を変更

29.

カーブ半径の導出 • カーブ半径をR カーブ角度を𝜃 •𝑅 = 1 360 100・ ・ 2𝜋 𝜃 • カーブ区間の長さが 100mになるように調整

30.

カーブ半径の導出 •𝑅 = 1 360 100・ ・ 2𝜋 𝜃 • 𝜃 = 180度のときの R = 32mを最小値に設定 • カーブ半径を2倍して それぞれでカーブ角度を 調整

31.

8種類のカーブ半径とカーブ角度の組み合わせ カーブ半径(m) カーブ角度(度) 180

32.

8種類のカーブ半径とカーブ角度の組み合わせ カーブ半径(m) カーブ角度(度) 32 180

33.

8種類のカーブ半径とカーブ角度の組み合わせ カーブ半径(m) カーブ角度(度) 32 180 64 129 258 517 1033 2067 4134

34.

8種類のカーブ半径とカーブ角度の組み合わせ カーブ半径(m) カーブ角度(度) 32 180 64 90 129 45 258 23 517 11 1033 6 2067 3 4134 1

35.

実験設定  道路幅の導出

36.

道路幅の導出 道路幅の最小値と基準値を4mに設定  事故を多発しない  無茶な運転ができない 道路幅を4m, 6m, 9mの3種類に設定

37.

道路幅の導出 4m 6m 9m

38.

実験設定  ドライビング実験

39.

ドライビング実験 実験慣れによる値のブレを小さくしたい カーブ半径とカーブ角度の組み合わせ8種類が ランダムに提示されるのを1セット

40.

ドライビング実験 道路幅の提示順によって順序効果の 影響があるのでは?  道路幅4m,6m,9mを1セットずつ 行うのを1つのセットグループとする  3種類の道路幅を並び替えてできる 6つのセットグループを作成

41.

ドライビング実験 • 実験協力者一人あたり144試行の走行数 (8試行 * 道路幅3種類 * 6セットグループ) • 全長200m,最初と最後の50mは直線 • 実験協力者は大学生9名 (男性:7名 女性:2名)

42.

実験の様子

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分析結果  カーブ半径  道路幅

44.

分析結果  カーブ半径

45.

分析結果(カーブ半径の影響)

46.

分析結果(カーブ半径の影響) 運転速度が遅い

47.

分析結果(カーブ半径の影響) 運転速度が速い

48.

分析結果  道路幅

49.

分析結果(道路幅の影響)

50.

分析結果(道路幅の影響) カーブ半径が32mの時のみ 道路幅の影響に有意な差が見られた

51.

分析結果(まとめ) カーブ半径は,運転の難易度に 影響を及ぼす 道路幅は,一部の条件で 運転の難易度に影響を及ぼす

52.

考察 道路幅は運転の難易度に あまり影響を及ぼさなかったか

53.

考察(道路幅の影響) • 実世界の道路幅:3.25m or 3.5m • 本実験での道路幅:4m, 6m, 9m 異なる道路幅でも,速度が 類似した結果になったのでは

54.

考察 • カーブ半径と道路幅が及ぼす影響を調査 • 実験協力者に関する要因は調査していない 実験協力者に関する要因が 影響したような結果があった

55.

考察(実験協力者の要因) 普段から運転をする方

56.

考察(実験協力者の要因) ドライビングシミュレーターの 運転でも,実世界の運転ルールに 準拠した運転をしたのでは? 普段から運転をする方

57.

今後の課題と展望  実世界とは異なる実験条件 →正確な運転のモデル化が難しい  実験装置の細かな調整 →より実車を再現できる装置に  運転者の持つ要因を考慮した実験設定

58.

まとめ 目的:カーブ半径と道路幅が運転の 難易度に及ぼす影響の調査 結果:カーブ半径と道路幅は,運転の 難易度に影響を及ぼす 展望:運転者が持つ要因について調査し より詳細な運転のモデル化の実装