BingoFit: ビンゴ型衣服提示システムの多様なユーザを対象とした検証

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September 12, 23

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明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 中村聡史研究室

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1.

BingoFit: ビンゴ型衣服提示システムの 多様なユーザを対象とした検証 明治大学 青木由樹乃 中村聡史

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背景 • ひとはいくつもの衣服を所有 • 女子大学生の衣服は平均 99.8枚 /人 「衣料の使用実態調査」について. 日本衣料管理協会, 2020

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所有する衣服 実際に300着以上の衣服を所有 • お気に入りで頻繁に着るもの • 存在を忘れ、タンスの肥やしになるもの

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背景:所有する衣服 ファッションに関するアンケート (対象:10~60代の男女54名) • 「いつも同じ服になりがち」 • 「持っている服でもっといい組合せが あるのではないか」 着用の偏り 所有する衣服を活かせていない 佐藤 彩夏, 渡邊 恵太, 安村 通晃. 姿を利用したファッションコーディネート支援システム suGATALOGの提案と評価. 情報処理学会論文誌, 2012, Vol.53, No.4, 1277–1284

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研究の大目的 着用のワンパターン化、タンスの肥やし →所有する衣服を満遍なく着用 所有する衣服の活用を促進させる 着用する衣服・組み合わせバリエーション増加 コーディネートの幅を広げる

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提案した手法 ビンゴ型衣服提示システム - BingoFit – • 衣服が並べられたビンゴカードを提示 • 衣服を着用することでマス埋め、ビンゴをする 青木 由樹乃, 横山 幸大, 中村 聡史. BingoFit: 所有する衣服の活用に向けたビンゴゲーム型衣服提示システムの提案 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI195) Vol.2021-HCI-195, No.41, pp.1-8, 2021.

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BingoFitシステム  事前に衣服の写真を登録  無作為に25枚抽出、ランダムな順番で配置  同じ配置で1週間提示  着用した衣服の記録

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BingoFitシステム

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これまでの研究成果① 9月に2週間の利用実験  久しぶりに着た服、新しい組み合わせ  1週間の着用の計画を立てる傾向 衣服の活用を促進させることを示唆 青木 由樹乃, 横山 幸大, 中村 聡史. BingoFit: 所有する衣服の活用に向けたビンゴゲーム型衣服提示システムの提案 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI195) Vol.2021-HCI-195, No.41, pp.1-8, 2021.

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これまでの研究成果① 課題  週による埋めたマスやビンゴ数のばらつき  気候の都合でマスが埋められない 天候や気候条件の変化がシステムの利用に 大きく影響を与える可能性 青木 由樹乃, 横山 幸大, 中村 聡史. BingoFit: 所有する衣服の活用に向けたビンゴゲーム型衣服提示システムの提案 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI195) Vol.2021-HCI-195, No.41, pp.1-8, 2021.

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これまでの研究成果②  BingoFitで季節による衣服選択の変化を調査  複数の時期で実施し、一年中利用可能か検討 2021年9月 2022年3月 2022年5月 青木 由樹乃, 横山 幸大, 中村 聡史. BingoFit: 所有する衣服の活用に向けたビンゴ型衣服提示システムの改良と検証 情報処理学会 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), Vol.2022-HCI-199, No.7, pp.1-7, 2022

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これまでの研究成果②  気温の高い時期は、比較的選択の自由度が高く、 ビンゴカードから衣服を選択しやすい  BingoFitを利用するうちにビンゴに向けた 効率的なマスの埋め方・コーディネートを学習 長期でビンゴを基にしたコーディネートより 新しい衣服の組み合わせ・着用の偏り解消

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今回の研究の目的  長期的に利用した際の衣服選択への影響  衣服の所持枚数に関わらず、 多様なユーザを対象

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実験  1ヶ月の連続的な長期実験  7/3(月)~7/9(日)  7/10(月)~7/16(日)  7/17(月)~7/23(日)  7/24(月)~7/30(日)  実験参加者25名(男性17名、女性8名)  実験後にアンケート

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結果:ビンゴカードの結果 衣服の所持枚数ごとのビンゴカードの結果 20着未満 (N=9) 20着以上 40着未満 (N=10) 40着以上 (N=6) ビンゴ達成率 54.5% 56.4% 52.4% 埋めたマス数 9.2 9.5 8.6

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結果:ビンゴ達成率 衣服の所持枚数とビンゴ達成率

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考察:所持枚数とビンゴ 衣服の所持枚数による衣服選択の差はない ビンゴ難易度の設定は適切であり、 幅広いユーザが利用可能である

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結果:ビンゴ達成率 衣服の所持枚数とビンゴ達成率

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結果:ビンゴ達成率 衣服の所持枚数とビンゴ達成率

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考察:達成率と埋めたマス数 1週間に埋めたビンゴカードのマスの数 全体平均 :9.2マス 達成率100% :11.5マス 達成率0% :6.3マス ビンゴカードから衣服を選択する意識が 低いユーザが一定数いる

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考察:衣服のこだわり アンケートより、達成率0%の実験協力者は 新しく買った服や涼しい衣服を選んでいた →こだわりを持つ場合、現状のシステムは 効果的でない 様々なユーザの使い方にフィットするよう ユーザにある程度自由度を持たせる工夫

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結果:週ごとのビンゴカード 週ごとのビンゴカードの結果 1週目 2週目 3週目 4週目 ビンゴ達成率 66.7% 70.8% 60.0% 15.0% 埋めたマス数 10.0 10.2 9.9 5.6

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結果:週ごとのビンゴカード 週ごとのビンゴカードの結果 1週目 2週目 3週目 4週目 ビンゴ達成率 66.7% 70.8% 60.0% 15.0% 埋めたマス数 10.0 10.2 9.9 5.6

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結果:週ごとのビンゴカード 週ごとのビンゴカードの結果 1週目 2週目 3週目 4週目 ビンゴ達成率 66.7% 70.8% 60.0% 15.0% 埋めたマス数 10.0 10.2 9.9 5.6

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考察:週ごとのビンゴカード 提示されたカードでビンゴを狙いつつ、 コーディネートを考え積極的にマスを埋めた システムの長期的な利用は可能である

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考察:4週目の低下 アンケートより、 「外出頻度が少なかった」という回答が複数  猛暑であったため不必要な外出は控える  3週目までは大学の講義の為、外出が必要 4週目には講義終了し、外出頻度が減少 外出着を着用できない際、 モチベーションを低下させない工夫は必要

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結果:週アンケート 毎週の実験後にアンケートを実施  48.0%のユーザが新しい組み合わせを着用  29.8%のユーザに久々に着た服があった (去年、今年に一度も着ていなかった服)

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結果:終了後アンケート 4週の全実験終了後にアンケートを実施 Q.継続してシステムを使いたいと思うか  とても思う:28.0% 「普段着ないコーデや服を選ぶ機会ができる」  少し思う:64.0% 「服選びの楽しみが増えたから」  どちらとも言えない:8.0% 「所持数が少ないため、ワンパターン化してしまう」

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考察  「今まで自分がいつどんな服を着ていたか意識 していなかったけど、服の日記のような感覚が あって楽しかった」  「服がもっとあると楽しそうだと思ったので、 服を買う動機づけにもなって良い」 ファッションに対して意識や興味が低いユーザに ポジティブな印象を与える 多くの人がファッションをもっと楽しめるように

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考察:マスの選択率 ビンゴカードの各マスの選択率 3 2 2 2 3 マスの分類 選択率 2 3 2 3 2 中央のマス 51.1% 2 2 4 2 2 四隅のマス 35.9% 2 3 2 3 2 中央と四隅の間のマス 39.1% 3 2 2 2 3 上記以外のマス 37.8% ビンゴ達成のため優先的にマスを選択している

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考察:マスの選択率 ビンゴカードの各マスの選択率 3 2 2 2 3 マスの分類 選択率 2 3 2 3 2 中央のマス 51.1% 2 2 4 2 2 四隅のマス 35.9% 2 3 2 3 2 中央と四隅の間のマス 39.1% 3 2 2 2 3 上記以外のマス 37.8% ビンゴ達成のため優先的にマスを選択している

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考察:マスの選択率 ビンゴカードの各マスの選択率 3 2 2 2 3 マスの分類 選択率 2 3 2 3 2 中央のマス 51.1% 2 2 4 2 2 四隅のマス 35.9% 2 3 2 3 2 中央と四隅の間のマス 39.1% 3 2 2 2 3 上記以外のマス 37.8% ビンゴ達成のため優先的にマスを選択している

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今後の計画 今回のデータを用い、さらに1ヶ月の実験 衣服の着用回数によりカード配置を変化  着用回数の少ない服を中央のマスに配置  組み合わせた服同士は離れたマスに配置 実際の着用回数の変化を調査 着用の偏り解消に有効な設計を検討

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考察:マスの選択率 ビンゴカードの各マスの選択率 3 2 2 2 3 マスの分類 選択率 2 3 2 3 2 中央のマス 51.1% 2 2 4 2 2 四隅のマス 35.9% 2 3 2 3 2 中央と四隅の間のマス 39.1% 3 2 2 2 3 上記以外のマス 37.8% ビンゴ達成のため優先的にマスを選択している

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まとめ 背景:ワンパターン化、タンスの肥やし 目的:BingoFitが衣服選択にどのような影響を 与えるか調査 実験:多様なユーザに長期的な実験 結果:所持枚数によるビンゴの仕方の違いはない 継続したシステム利用がみられた 考察:幅広いユーザに有効な手法である ファッションに対してポジティブな印象に 今後:配置による選択の誘導を検証