インビザライン論文紹介 Has Invisalign improved? A prospective follow-up study on the efficacy of tooth movement with Invisalign. Nada Hauill, Neal D.Kravitz, Nikhilesh R. Vaid, Donald J. Forguson, & Laith Makki American Journal Orthodontics and Dentofacial Orthopedics. 2020, 158, 420-425. https://doi.org./10.1016/j_ajodo.2019.12.015 紹介者:矯正歯科海外論文紹介サイト https://kyousei-kaigaironbun.com
目次 導入 ・先行研究 ・研究目的 方法 ・患者概要 ・患者基準 ・測定方法 ・図A 結果 ・平均移動精度 ・方向性の精度 ・上/下顎の精度 ・表2 考察 ・全体考察 ・結果の解釈 ・過蓋咬合 ・限界 引用文献 ・引用文献 ・記事監修
目次 導入 方法 ・要約 ・インビザラインの有効性の 先行研究 ・研究目的 結果 考察 引用文献
研究背景|インビザラインの有効性の先行研究-1 前歯の移動の評価(Kravitz et al. 2009) ・全体的な平均精度41% ・最も精度が高い移動は舌側の圧下47% ・最も精度が低い移動は切歯の挺出18%、下顎犬歯の回転28% 犬歯の回転のIPRとアッタチメントの影響の評価(Kravitz et al.2008) ・回転の平均精度36% ・IPR実施の犬歯は最も精度が高い43% ・犬歯の回転精度は15度を超えると有意に低下 導入 方法 結果 考察 引用文献
研究背景|インビザラインの有効性の先行研究-2 前歯の移動の評価(Krieger et al. 2012) ・個々の歯牙移動の評価ではなく、アーチの長さ/犬歯間幅径/ オーバーバイト/オーバージェット/正中線などを評価 ・前歯の叢生を効果的に改善するが、過蓋咬合の矯正は困難である アタッチメントとパワーリッジの評価(Simon et al.2014) ・切歯のトルク、小臼歯の回転、上顎臼歯の遠心を評価 ・最も精度が低かった移動は、小臼歯の回転40% ・回転運動が15度を超えると有意に低下 導入 方法 結果 考察 引用文献
研究背景|インビザラインの有効性の先行研究-3 すべての歯の移動の評価(Grcunkeid et al. 2017) ・予測と達成のデジタルモデルの比較で最も差が大きかったのは、 臼歯部トルク、下顎切歯の圧下、 下顎側方歯・犬歯・第一小臼歯の回転 切歯、犬歯小臼歯の移動の評価(Charalampakis et al.2018) ・最も精度が低かった移動は、下顎切歯の圧下 ・次に、上/下顎犬歯の回転 導入 方法 結果 考察 引用文献
研究目的 インビザラインの技術の進歩 Smart Force/最適化されたアッタチメント カスタマイジング・ステージ Smart Trackのアライナー素材 デジタルスキャン これらの新しい技術によるインビザラインの歯牙移動の 最新の情報を提供すること 導入 方法 結果 考察 引用文献
目次 導入 方法 ・患者概要 ・患者基準 ・測定方法 ・図A 結果 考察 引用文献
研究対象の患者概要 表1:Sample demographic 導入 方法 結果 考察 引用文献
研究対象の患者基準 導入 方法 結果 考察 引用文献
測定方法 予測値 初期のクリンチェックモデル 達成値 初期と最終のクリンチェックモデルの重ね合わせで 決定(図A) 測定 Compareソフトウェア(バージョン8.1; GeoDigm, Falcon Heights, Minn) 歯牙移動の種類 近遠心歯冠傾斜、頬舌側歯冠傾斜、挺出、圧下、 近遠心回転 移動精度(%) =[{100%―(予測値―達成値)/予測値}]×100% 導入 方法 結果 考察 引用文献
図A 測定方法 導入 方法 結果 考察 引用文献
目次 導入 方法 結果 ・平均移動精度 ・方向性の精度 ・上/下顎の精度 ・表2 考察 引用文献
平均移動精度の結果 全体平均精度 50% 精度高い 頬/舌側傾斜56% 上顎側切歯唇側傾斜70% 精度低い 回転46% 下顎第一大臼歯近心回転の圧下28% 上顎中切歯の圧下33% 下顎中切歯の圧下34%が技<(表2)インビザラ インの歯牙移動の有効性にどのような影響を与えているのか 導入 方法 結果 考察 引用文献
方向性の精度の結果 上顎犬歯の回転 遠心(37%)よりも近心の精度が高い52% 上顎第二臼歯の傾斜 頬側(35%)よりも舌側の精度が高い61% 上顎中切歯 ン 下顎第二臼歯 圧下(33%)よりも挺出の精度が高い(56%) 導入 挺出(37%)よりも圧下の精度が高い(51%) 方法 結果 考察 引用文献
上/下顎の精度の結果 第二臼歯の遠心傾斜 下顎(50%)よりも上顎(63%) が精度が高い 第二大臼歯の頬側傾斜 上顎(61%)よりも下顎(70%) が精度が高い 全体として、上顎と下顎との間に違いなし 導入 方法 結果 考察 引用文献
表2 :Percentage of accuracy of tooth movements-1 Mesial Distal Buccal Lingual Tooth Max Man Max Man Max Man Max Man Central incisor 57.5 47.8 49.8 45.5 54.2 52.8 57.4 64.0 Lateral incisor 47.3 38.5 47.3 51.5 69.9 61.4 54.4 57.4 Canine 52.5 53.7 43.8 47.5 58.8 67.9 57.6 54.8 First premolar 43.3 45.4 57.1 57.2 66.3 61.1 56.5 57.9 Second premolar 64.7 53.6 54.2 62.5 60.5 69.7✝ 51.8 51.8 First molar 47.8 52.6 58.4 59.2 58.3 53.6 47.2 48.0 Second molar 55.4 50.2 62.9✝ 50.4 34.8 36.4 61.3* 46.0 Total 52.7 48.8 53.4 53.4 57.6 57.6 55.2 54.3 *Statistically significant difference in directionality; ✝Statistically significant difference in between arches. Max: maxillary ; Man: mandibular 導入 方法 結果 考察 引用文献
表2 :Percentage of accuracy of tooth movements-2 Intrusion Extrusion Mesial rotation Distal rotation Tooth Max Man Max Man Max Man Max Man Central incisor 33.4 33.9 56.4* 44.5 61.1 51.3 54.9 43.1 Lateral incisor 44.6 36.7 53.7 47.1 54.6 52.6 48.7 41.8 Canine 53.3 51.3 42.2 50.6 51.5* 55.2 37.2 45.8 First premolar 48.4 63.1 51.3 44.5 50.9 43.1 50.0 47.9 Second premolar 45.5 56.1 38.3 52.5 39.2 44.8 44.7 49.8 First molar 35.1 41.2 37.6 45.2 42.9 27.8 43.2 35.4 Second molar 50.3 51.3* 41.5 37.1 42.5 40.4 40.7 33.6 Total 44.4 47.7 45.9 45.9 49.0 45.0 45.6 42.5 *Statistically significant difference in directionality; ✝Statistically significant difference in between arches. Max: maxillary ; Man: mandibular 導入 方法 結果 考察 引用文献
目次 導入 方法 結果 考察 引用文献 ・全体考察 ・結果の解釈 ・インビザライン治療における 過蓋咬合 ・インビザラインの限界
全体考察 全体平均精度 本研究は50% 2009年41%に比べて向上 長所 頬側傾斜56% 短所 切歯の圧下、回転 導入 方法 結果 考察 引用文献
全体考察 全体平均精度 本研究は50% 2009年41%に比べて向上 長所 頬側傾斜56% 短所 切歯の圧下、回転 インビザラインの歯牙移動は向上したが、 長所と短所は比較的変わらない 導入 方法 結果 考察 引用文献
結果の解釈 結果 解釈 切歯の圧下の精度の低さ 下顎切歯の圧下(35%)は、後方歯のアンカーが ないため 切歯挺出、臼歯圧下の精度の高さ インビザラインがbite openingよりも bite closureに効果的であることを示唆 切歯の圧下の精度の低さ 犬歯の遠心回転の精度の低さ 犬歯の移動精度は回転方向が影響 上顎犬歯遠心面にIPR配置のメカニカルな 困難さが影響 上顎切歯の挺出精度の向上 最適化されたアッタチメントの影響 導入 方法 結果 考察 引用文献
インビザライン治療における過蓋咬合 Khosravi et al. (2017)によると インビザラインで期待できるoverbiteの改善はわずか1.5mm ⇒固定式で一般的に改善される半分 導入 方法 結果 考察 引用文献
インビザライン治療における過蓋咬合 Khosravi et al. (2017)によると インビザラインで期待できるoverbiteの改善はわずか1.5mm ⇒固定式で一般的に改善される半分 下顎の絶対的圧下と後方歯の絶対的挺出が必要なoverbiteは、 下顎固定装置と上顎インビザラインの 「ハイブリッド・メカニック」が有効 導入 方法 結果 考察 引用文献
インビザライン治療の限界 ◆Clin Checkは単なるフォース・システムのグラフィック描写であり、 最終的な歯の位置を予測する装置ではない ◆Clin Checkで指定された最終的な歯の位置は、望ましくない歯の 位置の可能性 ◆患者のアライナーの装着やゴムの使用など、医師が関与する限界 ◆アッタチメントの装着やIPR実施等の不正確さなどの医師による限界 ◆アッタチメントのデザインなど矯正歯科医の臨床的判断に依存 導入 方法 結果 考察 引用文献
目次 導入 方法 結果 考察 引用文献 ・引用文献 ・記事監修
引用文献 導入 方法 結果 考察 引用文献
記事監修 Dr. 堀井和宏 (Kazuhiro Horii) 日本矯正歯科学会 臨床指導医(旧専門医)・ 認定医 日本舌側矯正歯科学会 American Association of Orthodontists 〒520-0832 滋賀県大津市粟津町4-7 https://www.horii-kyousei.com 導入 方法 結果 考察 引用文献