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October 17, 26
スライド概要
2026年10月17日の『なごあずの集い#10』の登壇資料です。Azure VM における Windows Server の構築を Microsoft Foundry で行い気づいたことや注意する点について説明します。
外資系の会社でAzure Platform に関するコンサルタントをやっています。Azure を含むMicrosoft 製品、インフラ、CI/CD などを強みとしています。Microsoft MVP 2025 (Azure Compute Infrastructure、Azure Networking)
Azure VM 上のWindows Server の構築作業を Microsoft Foundry の Agent に任せてみる なごあずの集い#10 2026.10.17 / Kazuki Yamabe
Agenda ● 自己紹介・導入 ● Microsoft Foundry と Foundry Agent Service ● Windows Server 構築における自動化手法 ● Foundry Agent Service の Agent を使い Windows Server を構築する - デモ ● Foundry Agent Service から Azure VM を操作するための構成 ● Foundry Agent Service に Windows Server 構築作業を任せるときの注意点、課題 ● まとめ・参考資料
自己紹介・導入
自己紹介 専門領域 / Area of expertise • Microsoft Azure / Cloud Infrastructure • Containers / Kubernetes • Infrastructure Automation ( CI/CD、Infrastructure as code、Scripts、etc ) 受賞歴 / Awards • 2025年:Microsoft MVP (Azure Compute Infrastructure、Azure Networking) • 2026年:Microsoft MVP (Azure Compute Infrastructure、Azure Kubernetes and Open Source) Blog / SNS Kazuki Yamabe B Blog https://www.kdkwakaba.com Avanade Japan K.K. X X (Twitter) @kdk_wakaba in LinkedIn https://www.linkedin.com/in/kdk-wakaba
注意事項 注意事項 • 本内容は2026年10月17日現在の内容です。今後のアップデートで内容が変更される可能性があります • 本内容は個人の見解であり、会社の方向性、戦略、意見ではありません
手作業のインフラ (サーバー) 構築をやりたくないですよね?
Azure サービス内に閉じる Foundry のエージェントに作業を任せられないか…?
Microsoft Foundry と Foundry Agent Service
Microsoft Foundry とは Azure 上で生成 AI のアプリケーションを開発・評価・運用するための統合プラットフォーム
Foundry Agent Service とは Microsoft Foundry 内で AI エージェントを構築・実行・運用するマネージドサービス エージェントの構築 マネージドな実行基盤 運用とセキュリティ 独自コードにも対応 • 用途に合うモデルを選び、指示 (Instructions)で動作を定義 • エージェントの実行基盤を Microsoft が管理 • トレースと監視で、実行状況や処理の 流れを確認 • 独自コードでエージェントの処理を実装 • ツール(Tools)を接続し、実行できる処理 を拡張 • スケーラブルな環境でエージェントを実行 • 評価機能で回答や動作の品質を確 認し、改善に活用 • 知識(Knowledge)を組み合わせ、必要 な情報を回答に活用 • 基盤管理の負担を抑え、エージェントの 開発に集中 • Foundry のセキュリティ機能と統合し、 安全な運用を支援 • Hosted Agent として、実装したエー ジェントを実行 • 独自の処理もマネージドな基盤上で運 用
Windows Server の構築における 自動化手法
Windows Server の構築における自動化手法 分類 概要 Bat ファイル/ PowerShell スクリプト Windows のコマンドや PowerShell で、OS 設定・機能追加・アプリケーションのインストールを自動化する。 既存のコマンドを組み合わせにより、サーバーごとの要件に応じた処理を柔軟に記述可能。 OS 展開 Microsoft Configuration Manager の OS 展開機能で、Windows Server の導入手順を自動化する。 複数台への標準化された展開に適しており、導入後のアプリケーション配布や構成管理もまとめて行える。 イメージ展開 VMware / Hyper-V のテンプレートや Azure Compute Gallery で、構築済みの VM イメージを複製・配布する。 同じ構成の VM を繰り返し展開する用途に強く、Azure Compute Gallery はイメージの版管理やリージョン間の複製 にも対応する。 クラウドの初期化 Cloudbase-Init や Custom Script Extension で、OS 導入後の初期設定やスクリプト実行を自動化する。 共通イメージにサーバーごとの設定を追加できるため、イメージを共通化しながら用途に応じた環境を構築しやすい。 IaC による構成管理 Ansible / Chef のような、OS 導入後の設定をコードとして管理し、複数のサーバーに適用する。 設定を再利用して構成を統一し、継続的な変更に対応できる。OS の導入には別途、展開ツールを使用する。 ※ Intune によるポリシー適用やベンダー製品による物理サーバーの自動化などもあります
従来の Windows Server 自動化における課題 従来の自動化は定義済みの処理に強いが、画面判断を伴う操作やイメージ保守に課題が残る 画面の状態を見て判断し、操作を変える処理は従来の自動化では対応が難しい • ボタンやチェックボックスの操作、サイレントインストールに対応しないソフトウェアの導入は自動化が難しい • ウィザード・ダイアログ・エラー画面の状態を判別し、入力や操作手順の変更、処理継続の判断が必要となる • サイレントインストールのあるソフトウェアがほとんどだが、たまに GUI 操作しかないソフトウェアや独自ツールみたいなものもある 導入済みの状態をゴールデンイメージに組み込む方法もあるが、管理・保守の負担増加 • アプリ更新ごとにイメージの再作成が必要となり、OS・パッチ・アプリの組み合わせが増えると管理が複雑化する • 環境固有の設定や導入時パラメーターを変えにくく、陳腐化や脆弱性混入を防ぐ継続的な保守・検証も必要となる
Foundry Agent Service の Agent を使い Windows Server を構築する - デモ
Foundry Agent Service の Agent を使った Windows Server 構築 今回は GUI インストーラーの設定値を記述した手順書を読み込み、AI エージェントが Windows Server にソフトウェアをインストールする デモをやります。
Foundry Agent Service から Azure VM を操作するための構成
Azure 構成および処理フロー Azure VNet | Functions integration • Foundry Agent subnet • Private Endpoints Portal UI Portal API Microsoft Foundry project Azure Functions Worker Windows Target Windows VM Windows VM 利用者 1 2 Azure Storage 3 Static Website Browser 4 Hosted Agent Managed Identity Private Blob runbook / asset 手順書・資材の選択 実行状態の確認 認証付き HTTPS MCP 5 管理者 RDP セッション Managed Identity Table / Queue: job state AI Search Cosmos DB GUI bridge • UIA / 画像照合 Key Vaultから Target 資格情報・TLS設定を取 得 PowerShell / DSC / GUI 成功 Key Vault: signing secret 6 Worker → Agent → API 経由で結果・状態を Portal へ返却 手順書・資材を送信 1 2 検証して Blob に保存 監視 3 署名付き指示を送信 管理・配置経路 Azure Bastion → 管理者 RDP Application Insights 4 Agent が MCP を呼出 5 WinRM 5986 で処理 6 凡例 実線: デモ実行 破線: 管理・配置 Azure Monitor Log Analytics Functions / VM の telemetry・イベント・性能 結果を Portal に表示
Microsoft Foundry と Hosted Agent を選択した理由 推論・判断と Windows 上の実行の分離 • Agent に VM 資格情報や任意操作の権限を持たせず、Worker 側で登録済み計画・承認を検証できる • 閉域網内に実行用の VM を置くと管理工数が増加する • Agent を使う Windows の実行基盤なら Windows 365 for Agent もあるが、完全閉域網での通信ができない制約もある セキュリティの厳しい企業でもプライベートな環境で AI エージェントを利用できる • インターネット通信に制約のある企業では外部の AI サービスのアクセスを通すだけでも大変… • 閉域網内に実行用の VM を置くと管理工数が増加する • 実行基盤なら Windows 365 for Agent もあるが、完全な閉域網にできない制約もある マネージドな Foundry Agent Service で管理の負担を削減する • AI エージェントを配置する基盤の管理の負担を削減
Worker マシンに VM を配置する理由 Windows Server の GUI 操作を行うには接続元から RDP 接続が必要 • RDP 接続は GUI の無い実行環境ではデスクトップセッションを確立できないため操作ができない • AI 側でウィンドウ、ボタン、テキストボックスのような画面を認識するために必要 GUI 操作が不要なら Azure Functions や Container Apps (Windows Container) でも対応可能 • PowerShell を使った WinRM を実行することで対応は可能。サイレントインストールのみならこちらでも良い • 長時間実行する場合は実行時のタイムアウトや VM 再起動時の再接続方法の検討が必要 ハイブリッド構成も可能だが、構成の複雑化による管理コストを避ける • GUI 操作用の VM とコマンドのみ実行する基盤を分ければ Azure リソースも増加するため、管理が大変に…
Appendix: Content Understanding による画面認識と操作座標の特定 1 2 3 4 5 6 7 Screenshot 取得 OCR・Vision 認識 画面判定 操作対象特定 Bounding Box 取得 座標・Action 生成 Agentへ返却 現在のGUI画面を 画像として取得 文字とUI要素を 認識 現在の画面種別を 判定 次の操作対象を特定 ボタン・入力欄 対象UI要素の 表示領域を特定 X、Y座標と Click・Input・Select などの操作を生成 構造化Actionを AI Agentへ返却 GUI操作 Screenshot再取得
Foundry Agent Service に Windows Server 構築作業を任せるときの注意点、課題
Microsoft Foundry および Worker の接続に関する問題 Foundry からリモート MCP サーバーへの HTTPS 接続には自己署名以外の証明書が必要 • • MCP サーバーで自己署名証明書を使うと Foundry が証明書を信頼せずエラーとなる 一時的な検証であれば Cloudflare Tunnel でもいいが、再起動ごとに MCP サーバーの接続先修正が必要になる 実行時間が長引くと Foundry のツール呼び出しのタイムアウトに引っかかる • Foundry のツール呼び出しは 100 秒のタイムアウトがあるため、MCP サーバーを介した実行でエラーとなる • GUI インストーラーのように時間のかかる処理はバックグラウンドで実行して回避する VM 再起動時にはデスクトップセッションの保持が必要 • 一部 GUI のインストーラーや機能の有効化のように VM の再起動を求められるソフトウェアでは、再起動後の再接続や VM 起動を判断する仕組みが必要
Agent に Windows Server を任せてみて出た課題 Target VM 側に Python や Bridge の導入が必要 • VM によって容量を押さえたい、不要なツールを入れたくない、みたいなケースだと少し厳しい 想定よりも Azure リソースの管理コスト、料金がかかる • Azure で追加構成するとリソースの管理工数、コスト増加が課題となる • 新しめのモデルを使い Foundry Agent Service でゴリゴリやると割とコストがかかる • Worker のような部分は Windows Server のような Windows に関する知見が無いと管理が難しくなる 想定より構築の負担が削減されない • ある程度 GUI のインストール作業に慣れている人であれば一部分のみ手動作業でも対処できなくはない • 閉域網で自動化するのであれば、IaaS 上に GitHub Enterprise Server や GitLab、Jenkins のようなパイプライン製品を入れて自動化、もある • 生成 AI でスクリプトや IaC 周りを短時間で作成できるため、基本的な自動化周りを作成してしまうのも一つ
AI エージェントの操作に適した構成、方法を用意するべきでは? GUI インストールや操作しかないツールを無理して使う必要があるか改めて見直す • 大体のツールはサイレントインストールをサポートしているため、GUI 操作しかないものは逆にレアだったりする • 代替可能なサービス、ツールが無いか、レガシーなツールを他の業務フローとして置き換えできないか、を考えていく • とりあえず現行踏襲、と言いたくなる部分に対しても「本当にこのツールでなければいけないのか?」を突き詰めていく • ただし分野によってはどうしても代替が効かないケースもあるため要件を十分に確認する AI エージェントにシステムを触らせるなら AI が操作しやすいシステム構成に移行していく • 人間が使いやすいシステム、だけでなく AI エージェントが使いやすい構成が大事 • Foundry は Azure を含む Microsoft 製品をうまく組み合わせることで AI エージェントのできることが増えていく
まとめ・参考資料
まとめ Windows Server の GUI 操作を AI エージェントに任せるには、画像やボタン、入力に必要な座標情報の取得が必要 • 画像取得にはデスクトップセッションの確立が必要になるため、RDP を使える環境からの実行を準備する • AI エージェントで GUI 操作を行うためにはボタンやテキストボックスのような情報を渡す必要がある Foundry からリモート操作や外部のコンピューティングサービスを使って操作を行う場合、認証や接続の仕様に注意する • 信頼のない接続性は接続を拒否して得しまうため、必要に応じて接続先の証明書のような仕組みで接続できるようにする • ツールを使った実行にはタイムアウトがあるため、長時間実行する処理の場合にはバックグラウンド処理を使う とりあえず AI エージェントにやらせてみる、より既存の仕組みやツールの必要性を見直した上で任せるものを決めていく • レガシーなツールやサービス、業務の仕組みをとりあえず当てはめるのではなく、本当にそれが必要なのかを改めて見直す • AI エージェントの能力を活かしにくい仕組みに対し、無理矢理新しい機能を使いたいがために当てはめるのも注意
参考資料 / References ① Microsoft Foundry とは https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/foundry/what-is-foundry https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/foundry/what-is-foundry Microsoft Foundry のエージェント https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/foundry/agents/overview Windows Commands https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/administration/windows-commands/windows-commands Configuration Manager のオペレーティング システムの展開の概要 https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/storage/blobs/authorize-access-azure-active-directory 仮想マシンをエクスポートおよびインポートする https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/virtualization/hyper-v/deploy/export-and-import-virtual-machines?tabs=hyper-v-manager Azure Compute Gallery でリソースを格納、共有する https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/azure-compute-gallery
参考資料 / References ② Windows でのカスタムのスクリプト拡張機能 https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/extensions/custom-script-windows https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/extensions/custom-script-windows Azure の仮想マシンでインフラストラクチャ自動化ツールを使用する https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/infrastructure-automation