システマティックレビューをシステマティックレビューする・umbrella reviewなどの、用語について

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November 09, 23

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システマティックレビューをシステマティックレビューする・umbrella reviewなどの、用語について

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1.

システマティックレビューをシステマティックレ ビューする・umbrella reviewなどの、用 語について

2.

umbrella reviews・overviews・reviews of reviews・review of systematic reviews ・meta-reviews アンブレラレビュー(umbrella review)」という用語は、Joanna Briggs Institute (JBI)グループによって作られたもので、コクラン・グループが同様の前提を持つ レビューの概要を指すために使用した。エビデンスの大雨に対して、傘を使うという 意味で、このumbrella reviewの用語が浸透しつつある(コクランでは、Overviews of Reviewsと読んでいる)。その他、summaries of systematic reviews・ syntheses of reviewsなどとも言われる。 まったく同じCQのPICOのSRのを集めるという考えもあるが、どうも、最近では、 ちょっと異なるCQ(PICO)のSRの集めて、その分野全体の概要を研究することに使 うことが多くなってきた。元のメタ分析が間違いの事があるので、あらためて、正し い手法で作りなおすのが良く、大変な作業である。 たとえば、治療アプローチやライフスタイルの変更など、治療または修正が必要な疾 患または健康関連の問題について全体像が必要な場合に使用できるとされている。 Chapter V: Overviews of Reviews https://training.cochrane.org/handbook/current/chapter-v Aromataris E, Fernandez R, Godfrey CM, Holly C, Khalil H, Tungpunkom P. Summarizing systematic reviews: methodological development, conduct and reporting of an umbrella review approach. Int J Evid Based Healthc. 2015 Sep;13(3):132-40. doi: 10.1097/XEB.0000000000000055. PMID: 26360830. An introduction to overviews of reviews: planning a relevant research question and objective for an overview https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5831229/ Choi GJ, Kang H. Introduction to Umbrella Reviews as a Useful Evidence-Based Practice. J Lipid Atheroscler. 2023 Jan;12(1):3-11. Belbasis L, Bellou V, Ioannidis JPAConducting umbrella reviewsBMJ Medicine 2022;1:e000071. https://bmjmedicine.bmj.com/content/1/1/e000071

3.

meta-meta-analysis・re-meta-analysis・secondly metaanalysis・living systematic review・cumulative metaanalysis これらは、若干ニュアンスが異なる。以下の説明は、若干違う場合もあるが、 こんな感じとして捉えて欲しい。 meta-meta-analysis:メタ分析してあるSRを複数集めて、そのメタ分析の結 果の数字を、さらに、メタ分析する。mega meta-analysisとも言う。 re-meta-analysis:既存のメタ分析の結果を、違う統計手法や、サブグループ などで、再度メタ分析を行なう。複数のメタ分析の結果を再計算する時にも使 われる。 secondly meta-analysis:2つの方法でメタ分析を行なったり、元になるプラ イマリ研究の結果とメタ分析の結果の両方を提示したりする時に使われる。 living systematic review:新しい論文がでたら、既存のメタ分析に追加して メタ分析を行えるシステムを、作って行なう。システムは、そのようなグルー プを作ったり、プログラムを作ったり、いろいろある。 cumulative meta-analysis:累積メタ分析は、livingは新たな論文がでたらだ が、これは、普通のメタ分析の時に、年代順に累積することで、どの年代で有 意差がでたかなどの変遷を見る手法。

4.

mega meta-analysis・mega-analysis・meta-analyses using individual participant data・network-meta-analysis mega meta-analysis:meta-meta-analysisと同じで複数の メタ分析の結果をそのままメタ分析する。また、一般的なメ タ分析より、大多数の研究をメタ分析した場合に使われたり、 mega-analysisの意味で使われたりする。 mega-analysis・meta-analyses using individual participant data:原著論文でまとめられた統計量をメタ分析 するのではなく、その個人のデータIPD(Individual Participant Data)を、直接用いてメタ分析する。 network-meta-analysis:2つ(ペアワイズ)の介入でなく、 複数の介入を同時に統計解析する方法。

5.

GRADE-ADOLOPMENT・review of systematic reviews GRADE-ADOLOPMENT:既存のSRで良いのがあれば、それ を使おうという、GRADEアプローチの考え方。 review of systematic reviews :一応、この用語をあてたが、 明確な用語がない。例えば、普通のSR論文と思ったら、以下 の方法だったという事もある。 まったく同じPICOの既存のSRを系統的に複数集めて、その中 で質の高いSRに、新しい研究を追加して、再度、SR論文とす る場合・質の高いSRが複数あるが論文が異なる場合は、それ らのSRで使われている原著論文をあらためて集め、さらに新 しい研究を追加してSR論文とする。