第28回リベラルアーツ研究会「訂正する力」

593 Views

March 18, 24

スライド概要

第28回リベラルアーツ研究会「訂正する力」で使用したスライドです.

profile-image

岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野 教授

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

第28回 医学生のための リベラルアーツ研究会 変化の時代に訂正する力を身に つけよう!そして真の働き方改革を 成し遂げよう. 岐阜大学 脳神経内科学分野 下畑 享良

2.

日本の閉塞感の原因 • 「空気を読むこと」「ぶれないこと」がある (=訂正できない,思考停止の土壌→社会の停滞). • 世の中はどんどん変化している.思考停止で対応できるか? 変動性 不確実性 複雑性 曖昧性

3.

論破力 • 日本には「ぶれない生き方」が アイデンティティーの人がいる. • 意見を変えると攻撃の対象となる. • 論破力が基準の世界では,訂正 した瞬間,相手から「論破した」と 言われてしまうので,「訂正する力」 は負けてしまう.

4.

「ぶれない生き方」の利点と欠点 利点 • • • • Consistency Resilience Trustworthiness Focus 欠点 • Inflexibility • Missed Opportunities • Stress • Isolation 変化に対応し,チャンスを掴むために,ぶれるべき!

5.

チャールズ・ダーウィンの言葉 この世に生き残るのは,力のある者ではなく, 知識を持つ者でもなく,変化できる者だ.

6.

ではどうぶれるか?訂正するか? • 過去との一貫性を主張しながらも,「じつは・・・ だった」と過去の解釈を変えて,現実に合わせて 変化する. • 変化を変化として許容しながら,それでも一貫性 を保つ(東浩紀) → 個人の経験では,過去の一貫性を保つことは必ずしも 不可欠ではない.しっかり考え,必要があれば謝り, きちんと説明すればいい(むしろ信頼してもらえる).

7.

子曰,不重則不威.学則不固. 主忠信,無友不如己者,過則勿憚改. (論語:学而第一) 君子は,重々しい雰囲気がなければ威厳がありません. 学問をすれば頭が柔軟になります.「忠と信」の心を大切にして,自 分とレベルがあわない者を友としてはいけません. 過ちがあったのなら,それを改めることをためらってはいけません. • 過ちを犯していながら改めないのが 本当の過ち! • 同じ失敗を二度としない.失敗から多く を学び成功につなげる!!

8.

「訂正する力」とは何か? • 過去と現在をつなげる力 • 現実を直視する力 • メタ意識(自分を客観視する) • 聞く力 • 考える力 • 外界の変化に応じて自分を変える力 • 謝罪する力 • 喧騒の力(自由な議論を重んずる) • AIにない力 • 成熟する力

9.

自分を客観視(メタ認知)し修正する 感情コントロール 主観と客観使い分け 積極的な行動 周囲への配慮 世阿弥(花鏡1424)

10.

さらに「変革型リーダーシップ」にまで高める • 時代の急激な変化に対応する 必要性から生じた考え方. • リーダーとして変化を受け入れ, 変革に挑む. • 人は新しい選択肢を回避す傾向 があるため(現状維持バイアス) 困難を伴うが,成し遂げる.

11.

レヴィンによる組織変革のプロセス 解凍 • 変化の必要 性をメン バーに理解 してもらう. • 現状を突き 崩す 変革 再凍結 • 具体的な方 策を取り入 れる • 新たな行動, 考え方を学 習する クルト・レヴィン(Kurt Zadek Lewin, 1890-1947) ドイツ(ユダヤ系)の心理学者 社会心理の父と呼ばれる. • 新しく導入し た変化を, 定着させる

12.

変革型リーダーシップは 身につけるべきもののひとつ Assertive leadership 自分の考えや意見をはっきりと伝える能力を持ちながらも他人の意見や感情に 対して敬意を払い,オープンなコミュニケーションを促進するリーダーシップ Authentic leadership Servant leadership 真のリーダーシップ (個人的土台) 部下を支援 できる Transforma tive leadership 変革する Cross-over leadership Diversity(壁)を 克服する

13.

デンマーク人から 積極的に変わることを学ぼう! • 単に労働時間を短縮すれば それでOKなのか? • 幸福度世界トップクラスであり ながら,国際競争力ナンバー ワンの国デンマーク. • この高い国際競争力は, 先見の明と,変化に柔軟に 対応する力に支えられている

14.

デンマーク人 vs 日本人 • 物事を決めても,その決定に固執はしない.途中でやり方を変え たほうがいいと思えば変えるんだ.・・・プランは絶対ではなく常に 変わる可能性があるということを最初から想定している. • 日本との違いは,時代に合わせて前進する際,現行のシステム を併存させるか,古いシステムをバッサリ切り捨てるかという違い である. • 日本との大きな違いを感じたのは,失敗に対する考え方だった. 特にリーダーの立場にいる人が,部下の失敗に寛容だからこそ, 社員は失敗を恐れずに安心して自分が向かう.

15.

Work 相互に補完 Life 人生の優先順位 • 楽しむこと • 新しい人に会うこと • 家族との時間 ビジネス効率性最大化 ルール・外見より仕事の成果 自己実現 社会貢献・社会的意義 他人の時間を大切にする 失敗に寛容 マイクロマネジメントしない デンマーク人の考え方 先見の明と Flexibleな対応 変化す る環境 古いシステムを捨てる 自分の心の声 他人の声

16.

意味のある働き方改革を実現する • 単に労働時間を減らすだけなら,無惨な結果は明白! – 却ってストレスが増加するというエビデンスがある – 医療と医師の質が下がる – 自身の目標も達成できなくなる • 効率性を極力上げる(古い考えを捨てる). – 勤務時間中は無駄な時間は作らない. • 終わらなければ家族との時間を過ごしたあと努力する. – 自分の場合,夕食は家族とともにし,朝型の仕事に移行した. – 自分にとって意味のある仕事をし,社会貢献を実現するために 従来通りの努力が必要なことは言うまでもない.