コスト最適化(無駄な支出を減らす)_LT資料

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February 12, 24

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J AW S - U G I WAT E 支 部 LT コスト最適化 0 3 . ~無駄な支出をしないために~ 0 Harano Masayuki . 2 2 0 2 4

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目次 01_ 自己紹介 02_ 本日お話したいこと 03_ 注目されるコスト最適化 04_ コスト最適化の一般的なアプローチとTips 05_ まとめ

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自己紹介 原野 昌幸 Masayuki Harano 経歴 主にインフラ運用を得意として、独立系SIerで金融系・ メディア系のシステムに携わり、現在はコンサルティングファー ムに所属 2023年よりJAWS-UG 岩手支部の運営に参加 2022・2023 AWS All Certif icate Engineer X(Twitter) @strix892 Linkedin 好きなAWSサービスは「CloudFormation」、「S3」 趣味 漫画・アニメ鑑賞・グルメ

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本日お話したいこと 01 02 03 コスト最適化の アカウントのコスト構造 コスト最適化Tips 一般的なアプローチ を可視化した例 のご紹介 まずはコストの可視化を行い、 100以上あるAWSアカウン 実際に取り組んだ例やよく取り 分析、実行といった一般的な トの詳細なコスト構造を可視 組まれている例をご紹介しま アプローチをご紹介します。 化した例についてご紹介します。 す。

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注目されるコスト最適化 円安は留まることを知らず、何もしていなければ2019/2比でコストが約25%上昇 出典:三菱UFJ銀行外国為替相場チャート表 | https://www.bk.mufg.jp/tameru/gaika/realtime/chart.html ※チャートは1/24時点のもの

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注目されるコスト最適化 “多くの企業がモダナイゼーションを急ぐあまり、コストのガードレールが設定されることなくクラウ ドへの移行が進んだ結果、金利の上昇・インフレの持続・マクロ経済の影響により収益の伸び が抑えられた。” 出典:https://www.ciodive.com/news/Amazon-CEO-Andy-Jassy-cloud-cost-optimization/647988 “2023年11月27日から12月1日まで米ネバダ州ラスベガスで開催されたアマゾン ( A m a z o n ) の 年 次 ク ラ ウ ド カ ン フ ァ レ ン ス 「 A m a z o n We b S e r v i c e s r e : I n v e n t 」 で は、コストの削減と「最適化」、つまりクラウドサービスにすでに費やしている支出から最大の価 値を引き出すことが、一貫したテーマとして繰り返された” 出典:BUSINESSINSIDER | https://www.businessinsider.jp/post-279786 ただモダナイゼーションをするのではなく、 コストを最適化しながら進めることが重要になってきている。

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コスト最適化の一般的なアプローチ 評価・分析・最適化の継 可視化・ 続的なサイクル 評価 まずは、コスト構造を把握するために、可視化 を行い評価します。 次に、余剰支出(削減できる機会)を分析し、 計画を立案、最適化をします。 取り組んだ結果、予定と実際の削減額に乖離 があるかなどを評価し、再度同じサイクルを継 続的に実施していきます。 計画・ 分析 最適化

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可視化 ・評価 コストの可視化について 計画・ 分析 最適化 コスト構造を可視化し、現状の把握と分析がしやすいような形にします。 コストの可視化には標準の「Cost Explorer」、一歩踏み込んだ分析ができるQuickSightを使った 方法があります。 Cost Explorer CUDO Dashboard AWSの利用料金と利用状況を視覚的かつ直感的に分析で CURをインプットとしてQuickSightで可視化するため、コス きる標準ツール。タイムライン上でのデータフィルタリングやカス トの詳細な分析 や柔軟なカスタマイズが可能 。また、 AWS タムレポートの作成が可能。 コンソールにアクセスない場合でも分析結果を共有できる。 出典:https://aws.amazon.com/jp/aws-cost-management/aws-cost-explorer/ 出典:https://www.wellarchitectedlabs.com/cloud-intelligence-dashboards/

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可視化 ・評価 コストの可視化について 計画・ 分析 最適化 100以上のアカウントを統合的にかつ、AWS Organizationのルートアカウントが統制上アクセスが困 難な時(OU単位での可視化など)、QuickSightによるコストの可視化が解決策の1つとなりえる。 AWS Cloud (virginia) AWS Cloud (Tokyo) Output CUR S3 Crawler AWS Cloud (virginia) AWS Glue Data Catalog Import S3 Replication CUR S3 S3 AWS Cloud (virginia) CUR S3 参考: https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/aws-costdashboard-usecases-cud-cudos/ https://www.wellarchitectedlabs.com/cloud-intelligence-dashboards/ Athena QuickSight

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Appendix. CURとは CURはクラウドサービスの利用料金と使用状況に関して最も細かい情報が含まれているレポートです。 出典:https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/AWS-Black-Belt_2023_AWS-CostAndUsageReports_1031_v1.pdf

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可視化 ・評価 コストの分析・計画 計画・ 分析 最適化 全体に対するコスト支出の割合が高いサービスから分析を行い、 分析の結果を削減額・削減に対する労力などで優先度をつけて最適化をする。 ▼ 分析結果から施策を一覧化して優先度をつけたイメージ No 1 2 3 4 5 6 7 8 削減施策 Reserved Instanceの導入 VPC Endpointの統合 開発環境の利用時間外の自動停止・開始 Savings Plansの導入 リソースの棚卸(不要なリソースの削除) Gravitonへの移行 Configルールの設定の見直し S3ストレージクラスの見直し 進捗状況 優先度 Ongoing High Pending Mid Ongoing Mid Ongoing Mid Ongoing Low Pending Mid Pending Low Pending High 削減可能額(年) 10,XXX,XXX 1,XXX,XXX 5XX,XXX 5XX,XXX 1XX,XXX 1,XXX,XXX 1XX,XXX 10,XXX,XXX 削減効果 削減労力 大 小 中 中 中 中 中 小 小 中 中 中 小 小 大 小 凡例 ◆ 削減効果 ◆ 削減労力 大 ¥10M以上 大 10人日以上 中 ¥9M~1M 中 5から9人日以上 小 ¥1M以下 小 4人日以下

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可視化 ・評価 コストの最適化 計画・ 分析 優先度に基づいて削減を実行・推進し、最適化をしていく。 最適化の効果はモニタリングをして、計画との乖離を評価し次の計画へと回していく。 コスト削減施策の例 RI/SP VPC Endpoint Gravitonへの移行 の統合 ストレージクラス 開発環境の利用時間外の の変更 自動停止/開始 最適化

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可視化 ・評価 コスト削減施策の例 計画・ 分析 最適化 VPC Endpointの統合 VPC Endpointは専用のIFを介してプライベートな経路でAWSサービスにアクセスできるサービス。 サービス単位でIFが必要のため、サービス数×AZ数×アカウント数で大量のIFに対して課金がされる。 アカウント同士のネットワーク経路がつながっていることが前提として、1つのアカウントにに統合することが可能。 To-Be As-Is Account Account VPC VPC Centralized Account Account VPC VPC Account Account VPC VPC Endpoint VPC 各AccountのVPC Endpointを使う Private Hosted Zone 各AccountのVPC Endpointを廃止し、 Centralized Account に統合

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可視化 ・評価 コスト削減施策の例 計画・ 分析 最適化 Reser ved Instances /Savings Plans AWSの料金モデルにおいて、特定の期間にわたって予約されたリソースに対する割引を提供する仕組み。一定期間 /量の利用が見込まれる場合は削減効果が高い施策のため積極的に利用したい。 Reserved Instancesの1年前払いでも約20~30%(Linux系のEC2)程度削減可能。 できる限り買い直しがないように不要なリソース/サイジングの見直してから購入したほうがよい。 Savings Plans Reserved Instances AWS Fargate DynamoDB Amazon RDS ElastiCache Redshift Amazon EC2 AWS Lambda

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可視化 ・評価 コスト削減施策の例 計画・ 分析 最適化 S3ストレージクラスの見直し S3のストレージクラスが「標準クラス」となっているケースが多い。特にメディア系のデータ(動画や画像など)やバッ クアップデータなどを多く扱っている場合は大量に課金される可能性が高い。 ストレージクラスを見直すことでコストを大きく削減できることが期待でき、標準からDeep Archiveに変更すると 80%以上削減することが可能。 NetAppなどのバックアップ製品と統合している場合は、標準以外のストレージクラスをサポートしているか要確認。 出典:Amazon S3 コスト最適化編 | https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/AWS-Black-Belt_2023_Amazon-S3-CostOptimization_0602_v1.pdf

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可視化 ・評価 コスト削減施策の例 計画・ 分析 最適化 開発環境の利用時間外の自動停止/開始 開発環境の利用時間外(非営業日、夜間など)の間停止しておくと、常時起動と比較して2/3程度コストを削減 することが可能。(1日12時間×20日計算) 手軽なものからオーソドックスのものまで実装方法がいくつもあり、実装工数や柔軟性などを考慮して導入するとよい。 複数の環境で流用できるようにCloudFormationなどでテンプレート化がおすすめ。 Tag+Lambda ~小規模/中規模~ EventBridge+SSM ~小規模~ Instance idを直接指 定して停止 EventBridge (time-based) Automation EventBridge (time-based) タグ情報をも とに自動停 止・起動など 細かに制御 Instance Schduler ~大規模~ AWSソリューションライブラリ上でテンプレート が提供されている。 クロスアカウントで停止・起動を制御が可能。 開発環境 開発環境 対象のリ ソース群にタ グをつける 出典:AWSソリューションライブラリ | https://aws.amazon.com/jp/solutions/implem entations/instance-scheduler-on-aws/

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可視化 ・評価 コスト削減施策の例 計画・ 分析 最適化 Gravitonインスタンスへの移行 ARMベースのプロセッサを搭載したEC2のインスタンスタイプファミリーで、Intel製のプロセッサを搭載したインスタン スファミリーと比較して割安。同一世代でIntel製と比較して約10%減程度。 同一タイプ(例:r6i.xlargeとr6g.xlarge)でも物理コアが倍になるため、特に並列処理では優れているが、1 スレッドではIntel製のプロセッサが優れている。 IntelベースからGravitonインスタンスに移行するのはガイドラインが用意されている。 安価 高価 ARM AMD Intel 昔からある有名な プロセッサ。 こちらを選択する ケースが多い。 Intel互換のプロセッサ インテル向けのアプリ ケーションがない場合は 選択肢となりうる AWS独自の開発の Gravitonプロセッサ。 ライブラリなどがサポー トされているか要確認。

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まとめ 01 02 03 コスト最適化の アカウントのコスト構造 コスト最適化Tips 一般的なアプローチ を可視化した例 のご紹介 まずはコストの可視化を行い、 100以上あるAWSアカウン 実際に取り組んだ例やよく取り 分析、実行といった一般的な トの詳細なコスト構造を可視 組まれている例をご紹介しま アプローチをご紹介します。 化した例についてご紹介します。 す。 一連のサイクルを継続的に実施 QuickSightを使った詳細なコ VPC Endpoint、Graviton していくことが必要 スト構造の可視化をご紹介 インスタンスへの移行などTipsを ご紹介