アジャイルコーチはなにをもたらすのか?なにを考えて、なにをしているのか?

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March 09, 24

スライド概要

ScrumFestFukuoka2024での発表資料です

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レッドジャーニー(https://redjourney.jp/) 所属のアジャイルコーチ 元ギルドワークス 所属 様々な規模のSIerでのシステム開発を経て今に至り、約10年で40の組織、80のチームを支援している。 「ええと思うなら、やったらよろしいやん」を口癖に、社内のみならず社外のチームがより良くなるお手伝いなど日々活動中。 ・認定プロフェッショナルスクラムマスター(CSP-SM) ・認定プロダクトオーナー(CSPO) ブログ:サウスポーなエンジニアの独り言

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各ページのテキスト
1.

Scrum Fest Fukuoka 2024 アジャイルコーチは なにをもたらすのか? なにを考えて、なにをしているのか? 中村 洋(@yohhatu)

2.

中村 洋(Yoh Nakamura) ✔ レッドジャーニー ✔ アジャイルコーチ ✔ Certi ed Scrum Professional®ScrumMaster ✔ Certi ed Scrum Product Owner® ✔ Certi ed Agile Leadership I ✔ Certi ed LeSS Practitioner fi fi fi fi ✔ https://about.me/yohhatu

3.

Regional Scrum Gathering® Tokyo Scrum Fest Osaka 2023 Outcomeに向き合う中で 出会った出来事とその解決案 中村 洋(@yohhatu) Regional Scrum Gathering® Tokyo 中村 洋(@yohhatu) https://unsplash.com/photos/4XbZCfU2Uoo Regional Scrum Gathering® Tokyo 「いい感じのチーム」へのジャーニー 中村 スクラムマスターって なにをもたらすの? 洋(@yohhatu) https://unsplash.com/photos/KMn4VEeEPR8 Outcomeにフォーカスする チームへのジャーニー 中村 洋(@yohhatu) https://unsplash.com/photos/4XbZCfU2Uoo

4.

Agileとの出会い ✔ 2001 年頃:常駐していた現場で XP と出会う ✔ 2008 年頃:受託開発でクライアントとともにアジャイル開発でプ ロダクトをつくる ✔ 2010 年頃:スクラムマスターやアジャイルコーチとしてプロダクト と作ったり、アジャイルなチーム、組織を作るために活動 ✔ 2014 年以降:アジャイルコーチとして、50 社以上、90 チーム以上 を支援している。開発チームだけでなく、企画含めたプロダクトチー ム、また組織全体の改善、変化の支援を行っている

5.

Red = ReDesign ともに考え、ともにつくり、そしてともに越える

6.

今日話すようなこと ✔ アジャイルコーチのもたらすもの ✔ どんなことやってる? ✔ よく言うこと ✔ アジャイルコーチと共に歩むためにやってお くとよいこと ✔ なぜアジャイルコーチをやっているのか? ✔ まとめ

7.

最初に

8.

誰に聞いて、どうなってほしい? ✔ 自分の現場や組織をもっとよくしたい人 ✔ 「お?こんな風に考えて、やってみるともし かしたら”良い感じ”になるかも」と感じられる

9.

誰に聞いて、どうなってほしい? ✔ “良い感じ”な現場、組織が増えるとシンプル に自分が嬉しい

10.

このセッションでのアジャイルコーチとは? ✔ 外部から関わる ✔ アジャイルやそれに関連する知識、経験を有 している ✔ 組織やチームが変わることに全力を尽くす

11.

アジャイルコーチのもたらすもの

12.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ 自分たちで変化できるようになる

13.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ 自分たちで自分たちのことをできるようになる ✔ 自分たちで、状況を把握する ✔ 自分たちで、差分を見つける ✔ 自分たちで、やり方やあり方を変える

14.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ “これまで”がある中で、自分たちだけで変え ていくことは難しい

15.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ アジャイルの Do と Be ✔ 視座と視界の変化 ✔ 共に越える仲間

16.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ アジャイルの Do と Be ✔ なにをどのようにするか? ✔ なぜするのか?価値観は?

17.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ 視座と視界の変化 ✔ 外から関わる故に前提を置かずにできる問いかけ ✔ いろいろな現場での様々な経験

18.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ 共に越える仲間 ✔ 共に伴走し越境する ✔ 変化は長い旅路になる

19.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ アジャイルの Do と Be ✔ 視座と視界の変化 ✔ 共に越える仲間

20.

アジャイルコーチがもたらさないもの ✔ 必ず効果のあるやり方や道具 ✔ 代わりに決めること

21.

どんなことやってる?

22.

どんなことやってる? ✔ かかわる時間はさまざま ✔ 週1〜2日とか、月数時間などさまざま

23.

どんなことやってる? ✔ かかわり方もさまざま ✔ スクラムイベントを見たり、壁打ちや雑相した り、レクチャーしたり ✔ オフィスに行ったり、オンラインだったり非同期 コミュニケーションしたり

24.

どんなことやってる? ✔ 相談、初期 ✔「なんで?」に向き合う ✔ お互いのことを知る

25.

どんなことやってる? ✔ 深く関わっていく ✔ 守破離 ✔ “形”と”型”を行き来する

26.

どんなことやってる? ✔ 自分たちでできるようになり、離れていく ✔ 自分たちの”型”を見つける

27.

どんなことやってる? ✔ かかわる相手もさまざま ✔ チームだったり、マネージャーだったり、経営層 だったり

28.

どんなことやってる? ✔ どうありたいか?は自分たち次第

29.

よく言うこと

30.

よく言うこと ✔ 本気で取り組むと去る人も出てくるかもしれ ませんが、それでもやります?

31.

よく言うこと ✔ 自分もこの状況を引き起こしている要素のひ とつとしたら、変わる気あります?

32.

よく言うこと ✔ 自分がお金を出すなら同じことする?

33.

よく言うこと ✔ 忍耐を持って変化を待とう

34.

よく言うこと ✔ 自分は楽しんでいますか?

35.

よく言うこと ✔ 他所と比べすぎず、自分たちの Before/ After で比べてみよう

36.

よく言うこと ✔ ええと思うなら、やったらよろしいやん

37.

よく言うこと ✔ 本気で取り組むと去る人も出てくるかもしれ ませんが、それでもやります? ✔ 自分もこの状況を引き起こしている要素の 1 つとしたら、変わる気あります? ✔ 自分がお金を出すなら同じことする?

38.

よく言うこと ✔ 忍耐を持って変化を待とう ✔ 自分は楽しんでいますか? ✔ 他所と比べすぎず、自分たちの Before/ After で比べてみよう ✔ ええと思うなら、やったらよろしいやん

39.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと

40.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちの中にありたい姿はあるか?

41.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちの中にありたい姿はあるか?

42.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ ありたい姿がないと… ✔ なにをしてよいかわからない ✔ したとしても差分がわからない ✔ 次になにをするとよいかわからない

43.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちで”ありたい姿”を探す ✔ 組織の歴史を紐解いてみる ✔ 「なぜ自分たちの組織はつくられたのか?」 ✔ 「なぜこの取り組みをしたいのか?」

44.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちで”ありたい姿”を探す ✔ 自分たちで未来の姿に想いを馳せる ✔ 「実現した先でなにをしたいのか?」

45.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 小さく実験を始める環境はあるか?

46.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 小さく実験を始める環境はあるか? ✔ 文脈次第だが、変数を多くしない ✔ 変わることが多すぎると学びづらくなることも

47.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 小さく実験を始める環境はあるか? ✔ 安全に、安心して実験できる環境 ✔ 既存のやり方、あり方から離れられる環境

48.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちのことをどれだけ知っているのか?

49.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちのことをどれだけ知っているのか? ✔ なにができて、なにができないのか? ✔ 目的を達成するためになにが必要なのか?

50.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちのことをどれだけ知っているのか? ✔ 今のなぜそのやり方をやっているのか? ✔ なにを大切にしているのか?

51.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ どんな風に共に歩みたい?

52.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ どんな風に共に歩みたい? ✔ どんな風に関わってほしいのか?

53.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちの中にありたい姿はあるか? ✔ 小さく実験を始める環境はあるか? ✔ 自分たちのことをどれだけ知っているのか? ✔ どんな風に共に歩みたい?

54.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ インセプションデッキをつくってみる

55.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと 我われはなぜここにいるのか • 大事な理由その1 • 大事な理由その2 • 大事な理由その3 <このプロジェクトの根幹に 関わる理由を1つ、ここに書く> 夜も眠れなくなるような問題は何だろう? • もし起きたらこわーいこと、その1 • もし起きたらこわーいこと、その2 • もし起きたらこわーいこと、その3 エレベーターピッチ • [潜在的なニーズを満たしたり、 潜在的な課題を解決したり] したい やらないことリスト やる やらない • [対象顧客] 向けの、 • [プロダクト名] というプロダクトは、 • [プロダクトのカテゴリー] です。 • これは [重要な利点、対価に見合う説得力のある 理由] ができ、 あとで决める • [代替手段の最右翼] とは違って、 • [差別化の決定的な特徴] が備わっている。 俺たちの“Aチーム” 人数 1 役割 トレードオフ・スライダー 典型的なフォース 強みや期待すること アナリスト 必要な分だけ必要なときに分析するスタイルで働ける。 テストも喜んで手伝える。 素早い繰り返し型の開発スタイルで働ける。 2 開発者 C#、MVC.NET、jQuery、SQL ユニットテスト、リファクタリング、TDD、 継続的インテグレーション 0.5 マネージャ 顧客と直接顔を合わせてのコミュニケーションを担当する。 MAX MIN 機能をぜんぶ揃える(スコープ) MAX MIN 予算内に収める(予算) MAX MIN 期日を死守する(時間) MAX MIN 高い品質、少ない欠陥(品質) 上記以外で重要なこと 状況報告、スコープ調整、予算管理、レポートラインへの報告 MAX MIN 簡単に使える MAX MIN 考えさせない! MAX MIN 詳細な証跡(なんでもログを取る) MAX MIN (などなど)

56.

なぜアジャイルコーチを やっているのか?

57.

なぜアジャイルコーチをやっているのか? ✔ 自分が貢献できたこと ✔ 自分の残念な経験を他の人に経験してほしく なかった ✔ 自分の最高な経験を他の人に経験してほし かった

58.

なぜアジャイルコーチをやっているのか? ✔ 自分が貢献できたこと ✔ これしかできなかった ✔ 喜んでもらえた

59.

なぜアジャイルコーチをやっているのか? ✔ 他の人に残念な経験をしてほしくなかった ✔ 自分のタスクのことしか関心がない世界 ✔ 現実の状況が隠された世界 ✔ 誰に使われるかわからずただ作る世界

60.

なぜアジャイルコーチをやっているのか? ✔ 最高な経験を他の人に経験してほしかった ✔ チームでゴールを目指す ✔ 実際に使ってくれる人と一緒に ✔ OutputだけでなくOutcomeとImpactに向きあう

61.

なぜアジャイルコーチをやっているのか? ✔ “良い感じ”にすることに取り組んでいる人た ちと一緒にその世界を見たい

62.

まとめ

63.

誰に聞いて、どうなってほしい? ✔ 自分の現場や組織をもっとよくしたい人 ✔ 「お?こんな風に考えて、やってみるともし かしたら”良い感じ”になるかも」と感じられる

64.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ 自分たちで変化できるようになる

65.

アジャイルコーチのもたらすもの ✔ アジャイルの Do と Be ✔ 視座と視界の変化 ✔ 共に越える仲間

66.

アジャイルコーチと共に歩むために やっておくとよいこと ✔ 自分たちの中にありたい姿はあるか? ✔ 小さく実験を始める環境はあるか? ✔ 自分たちのことをどれだけ知っているのか? ✔ どんな風に共に歩みたい?

67.

最後に

68.

最後に 現場を変えるのはみなさんひとりひとり 誰かが変えてくれるわけではない でも、ひとりというわけではない 共に歩む仲間がいる

69.

みなさんの現場の前進に役立つと幸いです