20240120_フローの親子関係を一覧化する

Power Automate における フローの親子関係を 一覧化する 気ままに勉強会 #75 気ままになんでもLT会～ 第1回 ～ 2024/1/20 1

自己紹介 • 名前： • 活動場所 わたるふ • ブログ （主な活動場所） ルドルフもわたるふもいろいろあってな • こんなひとです https://wataruf.hatenablog.com • SharePoint Server 2007 から お仕事でMicrosoft 製品に関わる • PowerShell が好き https://marshmallow- • Microsoft Teams が好き qa.com/wataruf01?utm_medium=url_text&utm_source=promotion • 今はPower Automate に夢中 • • マシュマロ （フローについて質問を受け付けています） 過去の登壇資料 https://www.docswell.com/user/wataruf01 • 活動内容 • 調査・検証したことなどをブログで解説しています • 開発したもの（Power Automate のフロー、PowerShellの ソースコード）をGitHubで公開しています • X（旧 Twitter） https://twitter.com/wataruf01 • GitHub https://github.com/wataruf01 • Microsoft MVP for Business Applications Microsoft MVP プロフィールページ https://mvp.microsoft.com/ja-jp/PublicProfile/5005227?fullName=Wataru%20Fukai （2023/4～） 2

• https://wataruf.hatenablog.com/
• https://marshmallow-qa.com/wataruf01?utm_medium=url_text&utm_source=promotion
• https://www.docswell.com/user/wataruf01
• https://twitter.com/wataruf01
• https://github.com/wataruf01
• https://mvp.microsoft.com/ja-jp/PublicProfile/5005227?fullName=Wataru Fukai

注意事項 • 解説する内容は私の個人的な見解が含まれています • 内容に誤りがある場合はご指摘をいただけると助かります 3

今回のお話 Power Automate における フローの親子関係 一覧化自体も （「子フローの実行」アクションを使用しているフローと それによって実行される子フローの紐づけ） Power Automate の フローで実現しています。 を一覧化する というお話です。 次のスライドへ 4

フローの親子関係とは何か • 「子フロー」と「親フロー」とは一言で表すと • 子フローとは何らかの目的を達成するために部品として作られたフロー ▪ 目的の例：ファイルの入出力、メール通知、エラー処理 • 親フローとは子フローを呼び出して使用するフロー • フローの種類ではなくて、呼び出す側と呼び出される側をそれぞれ親・子と表現しています • そのため、親フローであり、かつ別のフローから見れば子フローでもあるフローを作ることもできます。 • なぜフローに親子関係を持たせるのか • 最近では、数十または数百のステップを必要とするようなフローが Power Automate で構築されています が、これらのアクションのすべてを _1 つの_フローに詰め込むと、フロー内を移動したりフローを維持し たりするのが困難になる場合があります。 代わりに、いくつかのステップを別の小さなフローに分割し、 これらのフローを必要に応じて呼び出すことをお勧めします。 子フローを呼び出す - Power Platform Release Plan | Microsoft Learn 5

• https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-platform-release-plan/2019wave2/power-automate/call-child-flows

背景・実現したいこと • 背景 • どの親フローがどの子フローを参照しているか、親フローのアクションの設定から 辿ることはできます。 ですが、子フローの設定からは親フローを辿ることはできません。 • それがどんな場面で不便か • 子フローを改修するときにどのフローに影響があるのかが把握しづらい • 標準機能として作った他のフローにちゃんと使われているかチェックできない • 実現したいこと • 子フローを起点として親フローを辿りたい 6

フローの親子関係をCSV形式で一覧出力する仕組みをフローで作りました 7

使用イメージ（1/6） • 例として、図の通りフローを用意しま す。 • 各フローはすべて 「子フローの実行」アクションを 使用しているフロー（= 親フロー） またはそれによって呼び出される フロー（= 子フロー）です。 • 「子フロー02」と「子フロー03」の ように「親」であり、かつ「子」でも あるフローも存在します。 • この親子関係を一覧化します。 (｀・ω・´)ｼｬｷｰﾝ 8

使用イメージ（2/6） 「環境内にあるフローの親子関係を一覧表示」フローを開きます。 これが 一覧化を実現するために 今回作ったフローです。 9

使用イメージ（3/6） フローの一覧出力を行うPower Platform環境を指定したうえで フローを手動実行します。 ドロップダウンで 環境を指定します 手動実行します 10

使用イメージ（4/6） フローの親子関係が取得され、その結果のCSVがフロー実行者のOneDriveに 保存されます。 11

使用イメージ（5/6） フローbotによってCSVの保存先URLがチャットで通知されます。 12

使用イメージ（6/6） このCSVが環境内にあるフローの親子関係を表しています。 13

実現できた この表を使うと子フローを起点として、親フローがどれかを調べ ることができます。 一覧表を「子フロー」をキーとしてフィルターをすると その子フローを呼び出す 「子フローの実行」アクションを使用している 親フローがわかります。 14

仕組みの話 1. フローの親子関係を一覧化する方法の概要 2. アクションの設定値をすべて取得する方法 3. 目的のアクションの設定値を探す方法 4. 2つのフロー間に親子関係があると判定する方法 次スライドから これらを解説します。 15

1.フローの親子関係を一覧する方法の概要 各フローで配置しているアクションの設定値を確認します。 「管理者としてフローの一覧を取得（V2）」で 環境内のフローを一覧取得します。 それぞれのフローで使用している アクションの設定値を確認してします。 16

2.アクションの設定値をすべて取得する方法（1/3） 「フローの取得」アクションを使います。 「フロー取得」アクションの 出力情報である「フロー定義」に トリガーとアクションの設定が含ま れています。 17

2.アクションの設定値をすべて取得する方法（2/3） actionsプロパティがアクションの定義を表しています。 そして 「inputs」が アクションの設定値です。 18

2.アクションの設定値をすべて取得する方法（3/3） 【注意】 「フロー定義」が取得できるアクションは「フローの取得」アクションです。 「フローを管理者として取得」アクションで取得できる情報には「フロー定義」は含まれません。 「管理者として～」がついていると 上位互換のアクションのような 印象を持ちやすいのが罠ですね。 19

3.目的のアクションの設定値を探す方法（1/3） XPath関数を使って検索します。 actionsプロパティ配下を xml関数でxmlに変換したうえで xpath( xml( json( concat( '{', 'actions:', outputs( 'フローの取得' ) ?['body/properties/definition/actions'], '}' ) ) ), '//workflowReferenceName' ) xpathでの検索を行います。 20

3.目的のアクションの設定値を探す方法（2/3） XPath関数の結果は配列で返されます。 要素が2つあるのは XPath関数による検索結果が 2つあることを表しています。 21

3.目的のアクションの設定値を探す方法（3/3） XPath関数の結果から検索対象の文字列を抜き出します。 こうやって 抜き出してきたのが 「子フローの実行」アクションの 参照先フローのIDです。 base64ToString関数で 元のテキストに変換 replace関数で タグを除去 22

4. 2つのフロー間に親子関係があると判定する方法 「子フローの実行」アクションで指定されている参照先ID（workflowReferenceName）と 他のフローが持つID（workflowEntityId）が一致していたら、 その2つのフローは親子関係があると判断できます。 子フロー 親フロー workflowEntityId 「子フローの実行」 （GUID形式） アクション workflowReferenceName （GUID形式） 23

このフローはGitHubで公開しています ご活用ください。ブログでフローの解説も載せています。 • 【概要編】フローの親子関係を一覧化 https://wataruf.hatenablog.com/entry/2024/01/03/000000 • 【解説編】フローの親子関係を一覧化 https://wataruf.hatenablog.com/entry/2024/01/06/000000 24

• https://wataruf.hatenablog.com/entry/2024/01/03/000000
• https://wataruf.hatenablog.com/entry/2024/01/06/000000

Power AutomateのフローやTIPSをブログで公開しています • 興味を持っていただけたかたは下記のURLからいらしてください https://wataruf.hatenablog.com 25

• https://wataruf.hatenablog.com/

フローに関する質問をうけつけています • 匿名でのご質問も可です。 • X（旧Twitter）にマシュマロのリンクを公開しています。 • 回答内容はブログで投稿します。 26

最後に フローの親子関係を一覧化を検証するために フロー定義をフローで取得方法を今回見つけました。 これはまた別のことに応用して 公開したいと考えています。 27

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