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September 25, 24
スライド概要
2024/09/25
Power Automate for desktop 勉強会 vol.9
登壇資料です。
Power Platform、Micorosoft 365らへんについて勉強しています。 気ままに勉強会 主催運営 https://kimamani.connpass.com/ たなの覚え書き(blog) https://tana-techlog.net/
デスクトップフロー推進時に Power Platform管理者 が注意するべきこと 2024/09/25 Power Automate for desktop 勉強会 vol.9 #PADjp
本日のお品書き • Power Automate for desktopのサポート範囲 • デスクトップフローの保存先 • デスクトップフローの実行ログ(アクションログ) • デスクトップフロー アクションログ V2 • まとめ #PADjp 2
注意事項 • お話する内容は、私の個人的見解を含みますのでご注意ください。 詳細については、Microsoft公式ページや実機確認されるようお願い いたします。 • 内容について認識違いをしている点があるかもしれません。お気づきの 場合は、ご指摘いただけると助かります。 • 画面や仕様は、2024年9月時点の情報です。 今後のアップデート等により、仕様変更する可能性があります。 #PADjp 3
自己紹介 Power Platformに魅了されたパンダ。 推しはPower Automateとマネージド環境。 Power Platformの仲間が増えると嬉しいです。 お仕事 個人事業主 (屋号:Attract Place) たな Power Platform 管理・運用支援 Power Platform 開発支援・トレーニング ※前職:某大手企業にて、Power Platform管理・運用担当に従事 (Yuka Tanabe) Microsoft MVP (Business Applications) コミュニティ運営 気ままに勉強会 :https://kimamani.connpass.com/ Power Platform Administrator Community :https://jppac.connpass.com/ SNSなど X(Twitter) : @dreams_panda ブログ : https://tana-techlog.net/ Docswell : https://www.docswell.com/user/tanapandalove #PADjp 4
Power Automate for desktopの サポート範囲 #PADjp 5
Power Automate for desktopのサポート範囲 • Windowsライセンス範囲での利用は未サポート 重要な業務での利用には 適していないとされている [引用] Power Automate for desktop のサポート範囲について | Japan Dynamics CRM & Power Platform Support Blog (jpdynamicscrm.github.io) https://jpdynamicscrm.github.io/blog/powerautomate/PowerAutomateDesktopSupportability/ #PADjp
デスクトップフローの保存先 #PADjp 7
デスクトップフローの保存先 • 利用するアカウント、ライセンスにより保存先が変わる 利用するアカウント ① ② ③ Microsoftアカウント (@outlook.comなど) 職場または学校アカウント 利用するライセンス Windows11にプレインストール 追加料金なし 保存先 個人のOneDrive ※ 組織で使うOneDrive for Business ではない (@onmicrosoft.com、または、独 自ドメイン) Windows11にプレインストール 追加料金なし 組織のPremiumアカウント 以下のいずれかのライセンスを利用 テナント内でアクセスできる環境のうち、 ① 90日間の試用版 任意の環境のDataverse ② スタンドアロンプラン ※ Power Automate Premium など ③ 従量課金制プラン 「既定の環境」のDataverse ※ デスクトップフロー作成時に 環境を切り替えることが可能 [参考] Microsoft アカウントの基本 - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/getting-started-msa?WT.mc_id=DX-MVP-5005072 [参考] 職場または学校アカウントの基本 - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/getting-started-freeorg?WT.mc_id=DX-MVP-5005072 [参考] 組織の Premium アカウントの基本 - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/getting-started-org?WT.mc_id=DX-MVP-5005072 #PADjp 8
保存先の容量制限 • デスクトップフローの保存先によって容量制限は異なる 利用するアカウント ① ② Microsoftアカウント 職場または学校アカウント 保存先 個人のOneDrive 「既定の環境」のDataverse 容量制限 無料:5GB データベース:3GB、ファイル:3GB ログ:1GB 合計:7GB ※ スタンドアロンライセンスを購入していない場合 ③ 組織のPremiumアカウント テナント内でアクセスできる環境の うち、任意の環境のDataverse #PADjp 購入したライセンス数により変動 例)Power Automate Premium 1ライセンス データベース:250MB、ファイル:2GB 9
デスクトップフローの活用が進む社内では・・・ 社内でPower Automate for desktopが使える! しかも無料! どんどん活用して、業務効率化していくぞ! 利用者 追加ライセンスは必要ないけど、 「既定の環境」の容量がどんどん消費されている! どうしよう・・・・・ 管理者 Power Automate for desktopの ユーザーライセンスに追加コストはかからないが、 保存先となるDataverse容量はコストがかかるため、 実質、無料とはならない可能性がある #PADjp 11
【参考】 Dataverse容量 • Dataverseの容量は、以下に分かれている • データベース キャパシティ • ファイル キャパシティ • ログ キャパシティ • Dataverse容量を増やすには、追加ライセンスの購入が必要 • スタンドアロン ライセンス (Power Automate Premium、Power Automate Process など) • Dataverse キャパシティ アドオン ライセンス (Dataverse Database Capacity add-on など) #PADjp 12
デスクトップフローを利用した場合にDataverseに保存される情報 • デスクトップフロー定義情報 • プロセス テーブル (データベース キャパシティ) • デスクトップフロー実行履歴 • フローセッション テーブル • ワークフローバイナリ テーブル (ファイル キャパシティ) [引用] デスクトップ フロー実行履歴データの削除 - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/how-to/delete-desktop-flow-run-history?WT.mc_id=DX-MVP5005072 #PADjp 13
Power Automate Basic 利用での保存先 「既定の環境」 • 「既定の環境」 は、以下の容量が付与されている • データベース キャパシティ:3GB • ファイル キャパシティ:3GB • ログ キャパシティ:1GB キャパシティ Power Automate Basic (旧Power Automate for Office 365) のライセンスでは容量は追加されない 保存される情報 使用量増加 要因 データベース デスクトップフローの定義情報 • デスクトップフローの作成数に依存 • 作成するデスクトップフローの内容 に依存(UI要素の数など) ファイル 実行に関する情報(実行ログ)、スクリーンショット などの画像 デスクトップフローの実行数に依存 ログ Dataverse監査ログ Dataverseへのアクセス数に依存 スタンドアロン ライセンスを購入するなどして 容量を増やす必要性が出てくる可能性がある #PADjp 15
デスクトップフローの実行ログ (アクションログ) #PADjp 16
デスクトップフロー活動 • 実行ログの情報が分析情報として可視化される ※ スタンドアロン ライセンスが付与されている必要あり #PADjp
デスクトップフロー活動 • 実行ログは保存されているが、 Power Automate Premiumライセンスを利用していない場合、 デスクトップフロー活動に情報は表示されない Premiumライセンスを利用していないと 実行ログはDataverseに保存され、 Dataverse容量を消費し続けるが、 ログを活用できない状況になる #PADjp 18
デスクトップフローの実行ログの削除 • 自動削除はされないので、容量を消費し続ける • デスクトップフロー実行ログを削除するためには、 Dataverseで一括削除ジョブの作成が必要 [引用] デスクトップ フロー実行履歴データの削除 - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/how-to/delete-desktop-flow-run-history?WT.mc_id=DX-MVP5005072 #PADjp 19
デスクトップフロー アクションログ V2 #PADjp 20
アクションログ(実行ログ)の種類 • ログV1 → FlowSession テーブル • ログV2(プレビュー) → FlowLogs テーブル 現在はV1 プレビュー 環境の設定 で変更可能 [引用] デスクトップ フロー ログの動作を構成する - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/configure-desktop-flow-logs?WT.mc_id=DX-MVP5005072#configure-desktop-flow-action-log-version-preview #PADjp 21
ログV1とログV2の違い • ログV2は、ログV1に比べて大幅に機能強化されている [引用] デスクトップ フロー ログの動作を構成する - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/configure-desktop-flow-logs?WT.mc_id=DX-MVP5005072#key-differences-of-desktop-flow-logs-v1-and-v2 #PADjp 22
ログV2のログ削除 • ログV2(プレビュー) の FlowLogs テーブル は、 古いレコードの自動削除が可能 [引用] デスクトップ フロー ログの動作を構成する - Power Automate | Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-automate/desktop-flows/configure-desktop-flow-logs?WT.mc_id=DX-MVP5005072#configure-desktop-flow-action-log-version-preview #PADjp 23
V1→V2で実行ログの保存先が変わる • ログV1 → ファイル キャパシティ • ログV2 → データベース キャパシティ • 「既定の環境」 は、以下の容量が付与されている • データベース:3GB • ファイル:3GB #PADjp 24
ライセンスとDataverse容量 • 購入するライセンスによって、付与されるDataverse容量は異なる スタンドアロン ライセンス 価格(ライセンス/月) データベース : 250MB ファイル : 2GB Power Automate Premium ¥2,248(税抜き) データベース : 50MB ファイル : 200MB Power Automate Process ¥22,488(税抜き) キャパシティ キャパシティ アドオン ライセンス 価格(ライセンス/月) データベース : 1GB Dataverse Database Capacity add-on ¥5,997(税抜き) ファイル Dataverse File Capacity add-on ¥299(税抜き) : 1GB マーケットプレース 2024年9月時点 ※ ライセンスについては、Microsoft、または、信頼のおけるパートナーに「必ず」ご確認をお願いします。 #PADjp 25
まとめ #PADjp 26
まとめ • スタンドアロン ライセンスではないデスクトップフローは、未サポート • スタンドアロン ライセンスを利用しない場合においても、 「既定の環境」のDataverse容量を消費する • Dataverse容量を増やすには、スタンドアロン ライセンス、あるいは、 キャパシティ アドオン ライセンスの購入をするしかない • デスクトップフロー実行ログは、Dataverse容量を消費する • 実行ログは、V1とV2では機能差と保存領域が変わる #PADjp
まとめ デスクトップフローの利用においては、 容量の観点でコストがかかる可能性が あることに注意しましょう! #PADjp
THANK YOU ! Happy Power Platform Life! 29