全国型CTF2026講演資料「CTFの楽しみ方」

-- Views

November 08, 26

スライド概要

総務省サイバーセキュリティ統括官室・東北総合通信局・関東総合通信局・信越総合通信局・北陸総合通信局・東海総合通信局・近畿総合通信局・中国総合通信局・四国総合通信局・九州総合通信局 主催の全国型CTFで冒頭講義した資料。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00302.html

profile-image

NICT, IPA, SECCON, Security Camp, AVTokyo, Japan Hacker Association, Kyushu Univ., Chuou Univ.

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

ダウンロード

関連スライド

各ページのテキスト
1.

全国CTF CTFの 楽しみ方 園田道夫

2.

Who am I ? • 園田道夫(@sonodam) • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)サイバーセキュリティ研究所 ナショナルサイバートレーニングセンター センター長 • https://nct.nict.go.jp/ • https://cyder.nict.go.jp/ • https://rpci.nict.go.jp/ • 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)専門委員 • https://www.ipa.go.jp/security/index.html • 経済産業省、IPAなど主催、セキュリティ(&プログラミング)・キャンプ企画、 講師、実行委員、トラックリーダー、プロデューサー等 • https://www.security-camp.or.jp/ • https://www.ipa.go.jp/jinzai/camp/index.html • GOFU株式会社取締役 • 九州大学非常勤講師 2

3.

Who am I ? • 総務省サイバーセキュリティタスクフォース構成員 • https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/cybersecurity_taskforce/index.html • 厚生労働省医療機関向けサイバーセキュリティ研修委員会委員 • NCOサイバーセキュリティ人材フレームワークに関する検討会構成員 • https://www.cyber.go.jp/council/csjinzai/index.html • SECCON実行委員(事務局長)&ファウンダー • https://www.seccon.jp/2023/seccon/executivecommittee.html • SecHack365主催・トレーナー • https://sechack365.nict.go.jp/ 3

4.

Who am I ? • 日本ハッカー協会理事 • https://www.hacker.or.jp/association/ • 情報危機管理コンテスト審査委員(サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム) • http://www.riis.or.jp/symposium23/crisismanagement/jury/ • AVTokyo主催&プログラム(ドリンク)委員 • http://ja.avtokyo.org/ • 日本セキュリティ大賞審査委員 • https://security-awards.jp/ 4

5.

Who am I ? • 2008年、経済産業省商務情報政策局長表彰 • https://www.ipa.go.jp/files/000023964.pdf • 2012年、SecureAsia@Tokyo 2012にてAsia-Pacific Information Security Leadership Achievements(ISLA) Senior Information Security Professional表彰 • https://japan.isc2.org/isla.html • 2018年、情報セキュリティ文化賞受賞 • https://www.iisec.ac.jp/news/20180213culsec_14th.html • 2024年、情報通信功績賞、情報通信月間推進協議会会長表彰 • https://www.jtgkn.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/07/2024hyoushou.pdf • 2025年、Cybersecurity Award 人財育成賞 • https://www.gmo.jp/security/awards/2025/ 5

6.

主な関係コンテンツ • 監訳:「ブラウザハック」,「ファジング」,「ハニーネットプロジェクト」,「実践パケッ ト解析第一版」,「犯罪捜査技術を活用したソフトウエア開発技法」 • 翻訳:「実用SSH第二版」,「暗号技術大全」,「 Snort2.0侵入検知」 • 著作:「アクセス探偵IHARA 」, 「Winnyはなぜ破られたのか」, 「アクセスガール明日香危機一髪」,「企業情報ネットワークの保護管理」他 • Web連載:「にわか管理者奮闘記シリーズ」 • https://www.atmarkit.co.jp/ait/series/2823/ https://www.atmarkit.co.jp/fsecurity/rensai/beginner201/beginner01.html • 「アクセス探偵IHARAリターンズ」 • https://gihyo.jp/admin/serial/01/ihara-returns • サイバーセキュリティの草の根コミュニティ系勉強会 • https://qiita.com/sonodam/items/2b3add928a7d1ae0f657 • センター長 園田道夫のセキュリティコラム • https://nct.nict.go.jp/column/ • 2025年に日本で出版された情報セキュリティ、サイバーセキュリティ関連書籍 • https://qiita.com/sonodam/items/97b14db690c99ecfbbb1 6

7.

高リスク分野のための機械学習―責任ある AI構築のための実践アプローチ Patrick Hall、James Curtis、Parul Pandey著、高江洲 勲、 伊東 道明、園田 道夫、北條 孝佳、石川 太一訳 本書は、機械学習モデルがもたらす重大なリスクを軽減 し、責任あるAI運用を実現するための実践ガイドです。 特に「高リスク」な意思決定が行われる分野、たとえば 生体認証による識別、重要インフラの管理、教育、雇用、 公共および民間の必須サービス、法執行、移民および国 境管理、刑事司法、そして民主的プロセスなどにおける 事例を重視しています。本書は三部構成となっており、 第Ⅰ部では実践的なアプリケーションの観点から主要な 問題を論じ、第Ⅱ部で構造化および非構造化データの観 点からトピックをさらに深掘りし、実装上の課題や分析 手法を具体的に検討します。第Ⅲ部では現実世界の高リ スクな事例をもとに、成功のための実践的な助言を提示 します。説明可能性、安全性、バイアス、プライバシー などの課題に対し、Pythonベースの実践的ツールを活用 した具体的対策を提供し、実務者が主体的にリスクを管 理できる指針を提供します。 7

8.

研究関係 • 数理モデル的な・・・ • 攻撃検知(分類) • 学習効果の可視化、スキルの可視化 • 設問評価(数学,CTFなど)、設問自動作成 • デマ検知 • 目grepによる攻撃検知 • 感情の定量化による詐欺自動検知 • 他多数 8

9.

本編 9

10.

CTFは楽しい • クイズは楽しい • ちょっと複雑なクイズも楽しい • 謎解きは楽しい • 「勉強・学習」の中で問題を解くことも本当は「謎解き」 • 知識があるだけでは勝てない謎解きならば楽しい? 10

11.

謎の解き方 • 知る限りのことを試してみる • (それでもわからなければ)検索・探索してみる • 検索エンジンによってはAIが教えてくれるが、それは「楽しい」のか? • その「知る限り」を拡げられると、解ける謎が増えていく • 再掲:「勉強・学習」の中で問題を解くことも本当は「謎解き」 11

12.

テクノロジーの実相と進化 • 技術おもしろい • メカニズムおもしろい • 技術もメカニズムもけっこうな速度で進化し続けている • 謎解きに使える手段も変わり続けている • 解くべき謎自体も変わり続けている 12

13.

謎解き好きでも活かせる場面てあるの? • 人生は謎解きだらけ • 例:良いシステムの正解は無い • 現時点でのより良いシステムの正解はありそうだけど、それとて最終 形ではない • 良いシステムの作り方の正解は無い(現時点で・・・) • セキュアなシステムの作り方の正解も無い(現時点で・・・) 13

14.

人生は謎解きだらけ • テクノロジーに関わり続ける限り謎は尽きない • セキュリティに関わり続ける限り謎は尽きない • し、テクノロジー(広義)が対峙する謎よりもタイムリミットが 短い(!) 14

15.

CTF=謎の解き方を学ぶ場 • 「知る限り」を増やす・増やせる場 • 競い合い=やる気がドバドバ出る体験 • やる気は最初に手を動かすほんの少しの動作から始まる • =静かに精神統一して心の奥から自ら湧き出させるものではない 15

16.

CTFとAI • CTFはオワコンになった? • ほとんどの問題はAIが爆速で解けるようになった • CTFの勝敗 • AI出現前:人間の引き出しの多さや深掘り力 • AI以降:トークン力(=お金) • 実際、最精鋭のモデルを使えば爆速大量回答!と言うほどサク サク見つかるわけでも無く、ものすごくトークン代はかかる 16

17.

AIとはどんなものなのか • 過去、表に出た知識を爆速で参照し続ける • それらの材料を総当たりで組み合わせて爆速で試し続ける • 過去に出ていないもの、学んでいないものは回答できない= ウソをつく • 人間や世界に関わるすべてが言語化されなければ、回答できな い領域は残り続ける 17

18.

AIはなぜコードを書けるのか • コードのあり得る組み合わせが有限であり、AIにとっては狭い から • 学んだコードにバグがあるから、バグを生み出してしまう • 検証力にも空白地帯があるから、バグを見逃してしまう • 「最適」を計算する仕組みでどこまでバグを減らせるか 18

19.

AIはなぜゲームに勝てるのか • チェスにしろ将棋にしろ碁にしろ、ゲームの手のあり得る組 み合わせの「空間」がAIにとっては狭い • AIはなぜ絵を描けるのか • AIはなぜ音楽を作れるのか • AIはなぜ小説を書けるのか 19

20.

AIの作成物には なぜ 魂(ゴースト)が 感じられないのか 20

21.

AIにはゴーストが無い問題 • 任せすぎるとそうなるよね • 人間が暗黙に了解している前提が言語化 されていないと学べない(視野に入らない) • =指示すると使える材料を出してくる 21

22.

魂が無くても構わないもの(笑) • ソフトウエアやシステム • 一部の絵画や音楽 • 情動と関係無い文書 • ・・・というわけで、ソフトウエアなどを量産中 22

29.

関西弁の若い女性 が最も自然な早口 sora2良かったなぁ 29

30.

AIが作り出したものを精査できるのは人間 • 十分なエキスパートになった人間 • しかし、エキスパートになる過程はAIに奪われつつある • エキスパートが死に絶えたらどうするのか 30

31.

実際作ったモノ、作らせ方にもまだまだ 不備が多い • セキュリティ面の不安もだいたい当たる(笑) • 精度やカバー範囲は改善されていくと思われるけど、100パー は信用できない(笑) • 確率モデルは100バーにはならない宿命 31

32.

AIと共に生きる • AIが作り出すものを評価できる人になる • 過程を奪われるなら、仕事上の過程に代わるものを自分で作り 出す、見つけて飛び込む必要がある • CTFは過程の代わりになるもののひとつ • AIが出した答えが正しいのか? 32

33.

フロンティアAIはお高いよね(笑) • トークン代で首根っこをつかまれている • 今年後半はローカルの流れ • フロンティアAIのビジネスモデルvsオープンウェイトによる 無統制化=アメリカ企業vs中国企業 33

34.

ローカルの最適解をどう見出せば良いか • 急速にノウハウが溜まりつつあるが、すぐ古びる(笑) • 開発競争の原資はいつまで保つのか(笑) • こんなにデータセンター作りまくってどうするのか説アル 34

35.

最後に • テクノロジーが楽しい、これを使って何かしてみたい、何か 作ってみたい、何かの謎を解いてみたい、と思うなら、(これ からは自然と与えられなくなるも多い)自ら鍛える機会を逃さ ないこと • このCTFに来ているみなさんはその機会を逃していない!笑 • 楽しみながら学べるCTFを活用していこう 35

36.

Q.このCTFでAI使っても構いませんか? • A.構わないけど、何らかの学び を得てほしい。&解き方を(い ろいろ試して)学んでほしい 36

37.

Enjoy!!

38.

全国型CTFコンテスト • 主催:総務省サイバーセキュリティ統括官室・東北総合通信局・ 関東総合通信局・信越総合通信局・北陸総合通信局・東海総合通 信局・近畿総合通信局・中国総合通信局・四国総合通信局・九州 総合通信局 • 企画・制作:園田道夫、服部佑一(株式会社セキュアサイクル)、 中野佑亮(株式会社セキュアサイクル) • 運営: • 運営協力: 38