ウミウシ和名問題

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May 18, 25

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各ページのテキスト
1.

ウミウシ和名問題 ミニシンポジウム「貝類の和名をめぐって」

2.

自己紹介 発表者: 木元伸彦 お仕事: フリーランスのプログラマー 所属: WEBサイト「世界のウミウシ」運営 日本ウミウシ研究会 運営役員

3.

前置き • 特定の個人や図鑑を批判する意図はありませ ん。 • 和名の現状を整理し、問題意識を共有するこ とが目的です。 • 提案するルールやガイドラインは、今後の議 論への出発点です。

4.

和名を取り巻く現状 過去25年でウミウシ図鑑などが 10冊以上発行 約700種の和名が新規提唱 国内で見られるウミウシは 約1400〜1500種とされる この多くはダイビング関係者に よって執筆されている 小野(2020).鈴木(2000).殿塚(2000).小野(2000). 加藤(2009).中野(2019).小野(2004).益田(1999). 中野(2018).中野(2004).西田(2024).中嶋(翻)(2019).

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和名を取り巻く現状(補足) ログブック

6.

混乱パターン① 重複命名 同種異名: モンコウミウシ → ゴマフリイロウミウシ フリエリイボウミウシ → タマゴイロイボウミウシ ナガヒゲイバラウミウシ → トノイバラウミウシ ソバカスフシエラガイ → ヨコヅナフシエラガイ などなど多数 異種同名 アマミミドリガイ アザミミノウミウシ

7.

混乱パターン② 学名誤同定 イロミノウミウシ イズミミノウミウシ Anteaeolidiella chromosoma (T. D. A. Cockerell & Eliot, 1905) Spurilla neapolitana (Delle Chiaje, 1841) 鈴木(2000). Hamatani.(2000).

8.

混乱パターン③ 幼体命名 写真は世界のウミウシから引用

9.

混乱パターン③ 幼体命名 益田.(1999). 写真は世界のウミウシから引用

10.

混乱パターン④ 改称 •イボウミウシ → キイロイボウミウシ •アカオニウミウシ → ヒカリウミウシ •アゴヒゲキヌハダウミウシ → モミアゲキヌハダウミウシ •キスマークミドリガイ → ラクダミドリガイ •インターネットウミウシ → オキナワヒオドシウミウシ •セリスイロウミウシ → ヤマトクラカトアウミウシ •トンプソンアワツブガイ → トンプソンコトリガイ •クメジマヒョウモンウミウシ → クメジマヒカリウミウシ •ミノウミウシ → ホンミノウミウシ

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混乱パターン⑤ 学名についていく和名 スギノハウミウシ オナガスギノハウミウシ Dendronotus frondosus Dendronotus primorjensis ツツイシミノウミウシ ミナミツツイシミノウミウシ Babakina festiva Babakina indopacifica チャカミノウミウシ チャカミノモドキ Baeolidia chaka Baeolidia variabilis ホンカワウミウシ ハイエラクモガタウミウシ Platydoris formosa Platydoris cinereobranchiata

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混乱パターン⑥未記載種への命名 記載されている種 1. アキバミノウミウシ 2. コヅチミノウミウシ 3. ツノワミノウミウシ 4. ツクモミノウミウシ 5. フタイロミノウミウシ 6. フジエラミノウミウシ 7. コウワンミノウミウシ 8. キリヒメミノウミウシ 9. コマユミノウミウシ 10. ミチヨミノウミウシ 11. ゴシキミノウミウシ 12. フトガヤミノウミウシ など 未記載種 1. アオセンミノウミウシ 2. アカテンミノウミウシ 3. イロマユミノウミウシ 4. ホホベニミノウミウシ 5. マゼンタミノウミウシ 6. コマチミノウミウシ 7. ウスアオミノウミウシ 8. カナリヤミノウミウシ 9. ウララカミノウミウシ 10. マッチボウミノウミウシ 11. オオムギミノウミウシ 12. ヒョウモンミノウミウシ 13. キイロワミノウミウシ 14. ニンジンシリシリミノウミウシ 15. キンスジミノウミウシ 16. ハクセンミノウミウシモドキ 17. ネギシミノウミウシ 18. ジャーキーミノウミウシ 19. アエカミノウミウシ 20. ユウグレミノウミウシ などなど、書ききれません

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混乱パターン⑥未記載種への命名 オショロミノウミウシ属の一種 Cuthona sp. ↓ シロタエミノウミウシ属の一種 Tenellia sp. ↓ フジエラミノウミウシ属の一種 (ゴシキミノウミウシ属の一種) Trinchesia sp. ↓ シロタエミノウミウシ属の一種 小野.(2000). (トサミノウミウシ属の一種) Tenellia sp.

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混乱の根本原因 1) 専門家のチェックがないまま、図鑑で和名が提唱・拡 散されたこと → 誤った情報も広まり、修正が難しくなった 2) 和名に関するルールやチェック体制が整備されなかっ たこと → 研究コミュニティとしての対応が後手に回った

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解決に向けて必要なこと 和名提唱の「レビューの仕組み」づくり 分類学的な視点に基づいた検討 誰でも参照できる 標準和名リスト 命名判断の基準となる 標準和名ガイドライン

16.

レビューの基盤①標準和名リスト整備 •標準和名リスト o 学名・標準和名・異名・写真 など •来年の貝類学会で公開予定 o 一部「ガイ」問題がある種は 除く(頭楯目など) •作成開始済み

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レビューの基盤②標準和名ガイドライン 目的: 標準和名リスト作成 今後のレビュー 主な基準: 先取権(原則) 命名上の問題チェック 判断根拠:標本・形態記載・写真・遺伝情報 無効名: 根拠を残す

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まとめ と 今後に向けて 標準和名リストとガイドラインの整備 継続的な更新とレビュー体制 →「ウミウシ類和名検討部会」の設立を計画 研究と市民活動の橋渡しとなる体制づくりを目指 します ご理解とご協力をお願いいたします

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ご清聴ありがとうございました