アジャイルとスクラム入門 基礎編 アジャイル×スクラム
アジャイルが必要になった背景 課題の顕在化 ウォーターフォール型の課題 アジャイルの 誕生 アジャイルの 普及 アジャイルが生まれた理由 ! 変更対応の困難さ 変化への素早い適応 遅いフィードバック 価値の早期提供 顧客との協働不足 顧客満足度の向上 2001年 アジャイルマニフェスト誕生
アジャイルとは アジャイルとは、変化に素早く適応しながら顧客価値を継続的に提供する開発手法 伝統的な開発 計画主導 一度に全てを設計 後半でテスト or アジャイル開発 価値主導 短い反復サイクル 継続的フィードバック 反復的開発 短い周期で開発・検証を繰り返す 協働重視 顧客とチームの密接な連携 適応性 価値提供 動くソフトウェアを早期に提供 変化を受け入れ素早く対応
アジャイルマニフェスト:4つの価値 2001年、17人の専門家が集まり「アジャイルソフトウェア開発宣言」を作成 プロセスやツールよりも 対面コミュニケーション 相互理解 個人と対話を 包括的なドキュメントよりも 実働検証 仮説検証 動くソフトウェアを 契約交渉よりも 顧客との協調を 変化への対応を 個人同士の対話で相互理解を深め、よりよいチームを作る 動くソフトウェアで素早く仮説検証し、学びから成果を生み出す 顧客とのWin-Win関係 協働 立場を超えた協働で、よりよい成果と仕事のやり方を創出する 計画に従うことよりも 変化を味方に 機会 " 変化は脅威ではなく、よりよい成果を生み出す機会として捉える 左記のことがらに価値があることを認めながらも、 右記のことがらにより価値をおく アジャイルマニフェスト公式サイト "
アジャイルマニフェスト:12の原則 4つの価値を支える12の原則 - アジャイル開発の実践ガイドライン デリバリーと価値 コラボレーション 1 顧客満足を最優先し、価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供 4 ビジネス側と開発者が日々一緒に働く 3 2〜3週間の短い期間で動くソフトウェアを頻繁に提供 5 意欲ある人を中心に環境と支援を与え、信頼する 7 動くソフトウェアが進捗の最も重要な尺度 6 情報伝達は対面での会話が最も効果的 品質とシンプルさ 適応性と改善 9 技術的卓越性と優れた設計への継続的な注意が機敏性を向上 2 後期の要件変更も歓迎し、変化を競争力に変える 10 シンプルさ(ムダを省くこと)が本質 8 持続可能な開発ペースを継続的に維持する 11 最良のアーキテクチャは自己組織化チームから生まれる 12 定期的な振り返りと調整で効率を向上させる アジャイルマニフェスト公式サイト
スクラムとは スクラムの定義 複雑な製品開発のための軽量級フレームワーク。チームが反復的・漸進的 に価値を提供する。 スクラムの特徴 反復的開発 短期間のスプリントで開発と改善を繰り返す 自己組織化チーム チームが自律的に意思決定し協力する 透明性・検査・適応 可視化して検査し継続的に改善する アジャイルとスクラムの関係 アジャイル 価値観と原則 スクラム 実践フレームワ ーク アジャイル:開発における価値観と原則 スクラム:アジャイルを実現する具体的な実践方法 最も広く採用されているアジャイル開発フレームワーク
経験主義とリーン思考 経験主義(Empiricism) リーン思考(Lean Thinking) 実際の経験から得た知識に基づいて意思決定を行う哲学。 ムダを排除し顧客価値を最大化する考え方。 経験主義の3本柱 リーン思考の主な原則 透明性 検査 適応 すべてを可視化 定期的に評価 迅速に改善 価値の最大化 ムダの排除 フロー化 プル型システム 継続的改善 スクラムは経験主義を基盤とし、リーン思考を取り入れた継続的改善のフレームワーク
3本柱と5つの価値基準 スクラムの3本柱 スクラムの5つの価値基準 スクラムは経験主義に基づく3つの柱を重視します。 チームがこれらの価値基準を身につけることでスクラムは成功します。 透明性 重要な側面が全員に可視化されている コミットメント 集中 尊敬 目標達成のために全力を尽くす 目標に対して責任を持つ 約束したことを実行する 共通の定義を持つ すべての作業を可視化する 検査 成果物とゴールへの進捗を評価 定期的なフィードバックを収集する 進捗を測定し評価する 適応 検査結果に基づいて調整する 問題が発見されたら即座に対応する プロセスを継続的に改善する 目標と優先事項に注力する 最も価値のある作業を優先する 無関係な作業を排除する 勇気 困難に立ち向かう精神 困難な問題に取り組む 変化を恐れず受け入れる 公開 作業や課題を透明に公開する 透明性を持って情報を共有する 問題を隠さず伝える 互いを尊重し能力を認め合う 多様な意見や背景を尊重する 互いの専門性を認め、協力する 5つの価値基準が信頼とフィードバックの文化を醸成します 次のスライド: スクラムの説明責任(ロール)
スクラムの説明責任(ロール) スクラムチームは3つの役割から構成され、それぞれが明確な責任を持ちます。 プロダクトオーナー 価値の最大化を担当 主な責任 プロダクトバックログ管理: 項目の優 先順位付け プロダクトビジョン策定: 方向性を明 確に伝える ポイント スクラムマスター スクラム実践の支援者 主な責任 スクラム実践促進: 理論・ルールを教え る 障害物排除: チームの進捗を妨げる問題 解決 開発チーム プロダクト開発の実行役 主な責任 インクリメント作成: 「完成」の定義 に合致 自己組織化: 作業方法を自ら決定する スクラムチームは少人数(5-9人)で構成され、互いに協力しながら価値を提供します。 次のスライド: スクラムのイベント
スクラムのイベント スクラムの5つのイベントは検査と適応の機会を提供し、タイムボックスで規則性をもたらします。 スプリント 1ヶ月以内の固定期間で、他の全てのイベントの容器となる スプリント計画 デイリースクラム スプリントレビュー レトロスペクティブ 目的 何をどう達成するかを決める 目的 進捗確認と今後の計画立案 目的 プロセス改善の機会を特定 タイムボックス 8時間以内(4週間スプリント) タイムボックス 15分間(毎日同時刻) 目的 インクリメントの検査とフィー ドバック タイムボックス 4時間以内(4週間スプリント) タイムボックス 3時間以内(4週間スプリント) ポイント タイムボックスを守ることで透明性と集中力が高まり、チームの成長を促進します。 次のスライド: スクラムの作成物
スクラムの作成物 スクラムの3つの作成物は透明性を高め、各作成物には「確約」があります。 プロダクトバックログ スプリントバックログ 将来のプロダクトの状態を表す長期目標 スプリントの目的を表す単一の目標 品質基準を定めた正式な記述 製品に必要な全ての作業項目を優先順位付け したリスト スプリント目標達成のために選ばれた項目と 実装計画 「完成」の定義を満たした価値の集合体 主な特徴 主な特徴 確約: プロダクトゴール 優先順位付け POが管理 確約: スプリント目標 開発チームの計画 日々更新 インクリメント 確約: 完成の定義 主な特徴 「完成」定義を満たす 検査可能な状態 確約の重要性 各作成物の確約は目標を明確にし、方向性と焦点を与え、透明性を高めます。 スクラム入門の最終ページ
参考文献 アジャイルとスクラムについてさらに学ぶためのリソース 用語集 https://jp.smartsheet.com/ultimate-agile-dictionary アジャイルソフトウェア開発宣言 https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html スクラムガイド https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf IPAのアジャイルソフトウェア開発宣言の読みとき方 https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/plus-it-ui/itssplus/ps6vr70000001i7c-att/000065601.pdf 動画で学ぶアジャイル by esm https://agile-douga.tv/collections/learning-agile アジャイルとスクラム入門 | 参考資料