「書いてみたい」のその先へ:経験がプロポーザルとして芽吹くまで

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July 01, 23

スライド概要

スクラムフェス大阪2023 三河トラックの資料です。

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Software Engineer @ LAPRAS Inc.

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各ページのテキスト
1.

書いてみたいのその先へ 経験がプロポーザルとして芽吹くまで 板谷「ことね」美玲 1

2.

板谷「ことね」美玲@_ktnyt LAPRAS株式会社 Software Engineer 2

3.

はじめに これだけは忘れないで 3

4.

1. 誰でも最初は初心者 4

5.

何から始めたらいいかがわからなくても 話したいという強い気持ちさえあればOK コミュニティがその気持に応えてくれます 5

6.

2. 書けなくてもいい 6

7.

自分なりにコミュニティに関わっている それだけであなたの存在は尊い 無理にプロポーザルを書く必要なんてありません 7

8.

3. 不採択≠能力不足 8

9.

採択は...... プロポーザルの内容のみで決まらず 執筆者のテクニックのみで決まらず ただ、結果のみが真実! 採択されたら感謝して不採択でも気にしない 9

10.

第一章 初めてのコミュニティ 10

14.

第二章 初めてのプロポーザル 14

16.

書いてみたはいいものの...... 私が登壇する意味なんてあるの? 個人的な経験談に価値があるの? 16

19.

まるで自分以外がコーチのコーチング 背中を押す側と押される側 両方の視点から学びがある 19

22.

「私がすごいと感じたことを普通だと思っている」 「変化をもたらした経験はそれ自体に価値がある」 22

23.

経験を通して得た学びの結果として 起きた変化こそがアジャイルという マインドセットを実践した貴重な記録 23

24.

第三章 あの経験を共有したい 24

27.

実は...... わいわいしている間も必死に書いてました 27

28.

プロポーザルを書いたことのある人ならば 私じゃなくたって誰でも話せる内容なのに 出すことに意味なんてあるのか? 28

30.

第四章 この経験を、もう一度 30

33.

示唆に富んだフィードバック 後押ししてくれる応援の言葉 この時間の価値は計り知れない 44

34.

第五章 プロポーザルを書いてみる 45

35.

ステップ1: きっかけになった経験を書き下す 46

36.

スクフェス福岡2023に「カンファレンスに複数人で参加すること で得られた学び」についてプロポーザルを書いて提出し、YYする 会でフィードバックをしたりしてもらったりした。 そこで「わざわざ自分が話さなくても」と言う人もいたけど、 「あなたに話してほしいんだよ」というのが共通の想いだった。 47

37.

ステップ2: 変化とアウトカムを明確にする 48

38.

「私がすごいと思っても、本人はそれが普通だと思っていること がある」、そして「変化をもたらした経験はそれ自体に価値があ る」という2つの事実に気がつくことができた。 この学びを受けてもう一度プロポーザルを書いて提出してみよう という気持ちになることができた。 49

39.

ステップ3: 一番伝えたいメッセージを決める 50

40.

「自分の経験は自分の中にしかない」 だからこそあなたの経験はあなたが語ることに価値がある! もし少しでも勇気を出すことができたのなら、自分の唯一無二な 経験をプロポーザルにしてみよう! 51

41.

ステップ4: メッセージが伝わる構成を考える 52

42.

• • 経験について具体的に • プロポーザルを実際に書いてみた • YYする会に参加した 実際に書いてみてわかったこと • どうして書けないのか→3つの症状 • なんのために書くのか→3つの価値 • どうしたら書けるのか→ワークの説明 53

43.

出てきた要素を組み立てる • 伝えたいメッセージ→タイトル • 変化とアウトカム→Learning Outcome • 変化が起きる前の自分→Target Audience • 構成→Outline/Structure • 全体的に肉付け→Abstract 54

44.

第六章 「悪魔の声」の倒し方 55

45.

症状その1 早まった一般化 「この話、私がしなくてもいいじゃん」 56

46.

多くの人に刺さるように とメッセージを一般化しすぎてしまうと 本や人を紹介したほうが早い ということになりがち 57

47.

処方箋:経験にフォーカスする 結論は一般的でも、経験は唯一無二 58

48.

症状その2 自分の過小評価 「別に私はすごい人間じゃないしな...」 59

49.

「所詮、自分はすごくない」 という先入観から 他の人の話の方が価値がある と思い込んでしまう 60

50.

処方箋:他人にとっては自分も他人 あなたが誰かをすごいと思う時 誰かもあなたをすごいと思っている 61

51.

症状その3 不採択への恐怖 「がんばって書いても採択されないかも」 62

52.

「採択されるのがゴール」 になってしまい 不採択になるリスクに尻込みして 筆が止まってしまう 63

53.

処方箋:プロポーザル自体の価値を知る プロポーザルを書く目的は 採択されることじゃなくてもいい 64

54.

プロポーザルを書くことで得られる 採択される以外の3つの価値 65

55.

プロポーザルの価値1 自分の経験を言語化できる 66

56.

経験はそれ自体に価値がある 67

57.

言語化を行うことで 経験(暗黙知)から 学び(形式知)へと 変換される 68

58.

知識が形式的になっていることによって その知識を共有することができる 69

59.

プロポーザルの価値2 人との交流が生まれる 70

60.

自分のプロポーザルの話をすると その場でやり取りできるので 圧倒的に盛り上がる 71

61.

アドバイスがもらえたり 新しい視点が得られたり 72

62.

「プロポーザルを書いた」という事実を 称賛してもらえる 73

63.

プロポーザルの形にまとまっていなくてもいい 伝えたいことがある程度言語化されていれば プロポーザルを一緒に考えてくれる 74

64.

プロポーザルの価値3 実行委員が喜ぶ 75

65.

これはあくまで私の想像の中での話ですが... プロポーザルがいっぱい投稿されたら 主催者として嬉しくないですか!? 76

66.

たとえ書き終わらなかったとしても 投稿しようとしてくれたんだ という想いはきっと伝わります 77

67.

第七章 繰り返しの中で気づいたこと 78

68.

Learning Outcomeは大事 79

69.

同じ経験でも色々なLearning Outcomeがある • プロポーザルを書けるようになる • • プロポーザルを書いてみたくなる • • 最終的に到達したのはこっち より重要だった変化はこっち 自分に起きた変化に気づくことから始まる 80

70.

コミュニティの課題を知る 81

71.

似た境遇の人と話すことで気づきが得られる • 「社内に仲間が増えない」 • • 「もっとプロポーザルを出してほしい」 • • 多人数で参加した良さを発信しよう 書いてみた経験を言葉にしてみよう 共通の課題に向き合った経験は響きやすい 82

72.

会話を通じてを相対化する 83

73.

経験を言語化してフィードバックをもらう • • コミュニティイベントでの会話 • 肩の力を抜いて話を持ち出せる • フランクな意見がもらえる わいわいする会に参加する • 建設的なフィードバックがもらえる • 自分もフィードバックする機会になる 84

74.

さいごに これだけは忘れないで 85

75.

1. 誰でも最初は初心者 2. 書けなくてもいい 3. 不採択 ≠ 能力不足 86

76.

Special Thanks To LAPRAS社員の皆さん アジャイルコミュニティの皆さん スクフェス新潟実行委員会の皆さん And Especially To Lyssa Adkins, Daniël Maslyn, and Ryo Endo 87