リモートワークで楽しく開発するための チームビルディング

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May 27, 21

スライド概要

リモートワークで楽しく開発するための施策を紹介

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30代後半から発信活動を始めて人生が楽しくなりました。 主にC#/設計技法/マネジメント/チームビルディングの情報を発信します。 デブサミ2020関西ベストスピーカー賞1位。 Microsoft Build 2022 スピーカー。 ITエンジニア向けの月刊誌「Software Design」2022年4月号より連載記事を執筆中。 デンソークリエイト所属。発言は個人の見解。

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リモートワークで楽しく開発するための チームビルディング 2021/5/27 強いチームになるには? -チームビルディングミートアップ小島 優介 Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. /65

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自己紹介 名前:小島 優介 所属:デンソークリエイト 活動実績: C#でのツール開発15年(現在はエンジニアリングマネージャー) デブサミ2020関西 ベストスピーカー賞1位 「組織と個人が内発的動機により継続的に成長するための施策」 https://codezine.jp/article/detail/12919 Twitter:@kojimadev https://twitter.com/kojimadev Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 2 /65

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はじめに 2019年まで 同じフロアでチーム全員が集まって、ペアプロ/モブプロ中心で チームで情報を共有しながらお互いに助言し合って楽しく開発 2020年から チーム全員がリモートワークに変更 リモートワークになっても、変わらず楽しく開発 本発表では、私のチーム(中堅1人、若手5人)で活用している リモートワークで楽しく開発するための施策を紹介 Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 3 /65

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楽しく開発するための施策一覧 1. 毎日1回以上、ビデオ通話を誘う 2. ペアプロ/モブプロで楽しむ 3. シームレスに通話開始できる状態にする 4. Zoomの通話は顔が見える状態にする 5. 分報でのリアクションし合う 6. 相手へのメッセージは語尾に気を付ける 7. ポジティブフィードバック 8. ニックネームで呼び合う 9. 朝会(デイリースクラム)での雑談 10.Zoomのブレイクアウトルームに常時接続 Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 4 /65

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1. 毎日1回以上、ビデオ通話に誘う リモートワークだと気軽に話しかけにくいため、慣れていない頃は 毎日1回はビデオ通話に誰かを誘うルールを実施 その結果、オフラインで「今ちょっといいですか?」と声をかけるのと ほぼ同じ感覚で、お互いにビデオ通話に誘える関係を構築 直前まで別の人とペアプロ していた先輩に対して 後輩がペアプロに誘った例 (後輩が先輩の分報に投稿) Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 5 /65

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(補足)ビデオ通話のTIPS ビデオ通話を気軽に使うことの有効性は以下の記事参照。 マイクロソフトのリモートワークが得意な人を観察して気づいた、たった一つのポイント http://simplearchitect.hatenablog.com/entry/2020/04/15/100449 Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 6 /65

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2. ペアプロ/モブプロで楽しむ 孤独感を感じやすいリモート環境でこそ ペアプロ/モブプロを1日1回以上やることを推奨 • 一緒にワイワイ会話しながら物ができていくことは楽しい(※1) • 機能が動作した時の達成感を共感できる • お互いの考え方の理解が深まり、心理的安全性も高まる やり方のポイント ペアプロ/モブプロに適したタスクの特性を全員が理解した上で 事前にいつやるかの計画は立てずに柔軟に実施 ペアプロ/モブプロに出たり入ったりも柔軟に (※1)ペアプロ/モブプロの楽しさは、以下の記事に書きました 「物語風で分かる、早くて楽しいモブプログラミング」 https://qiita.com/kojimadev/items/e96e89ec80f9b789169c Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 7 /65

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3. シームレスに通話開始できる状態にする ビデオ通話のたびにヘッドホンを付け外しするのは面倒 →ビデオ通話が面倒に感じてしまう 長時間のヘッドホンは疲れやすい 長時間のイヤホンは外耳炎のリスクがある(以下リンク参照) https://kenko.sawai.co.jp/theme/202103.html 全員スピーカーフォンにすることで シームレスに通話開始できる (例) Anker PowerConf S3 スピーカーフォン https://www.amazon.co.jp/dp/B08B68LM7R Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 8 /65

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4. Zoomの通話は顔が見える状態にする 何かを検討する会議などでは 相手がどう思っているのか(困っているのか、楽しんでいるのか) 声と文字だけでは情報が分からない 適切なコミュニケーションができないリスクあり そのリスクの低減と、チームメンバーとの距離を近くに感じるために できるだけ顔が見える方が良い Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 9 /65

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5. 分報でリアクションし合う リモートワークは孤独感を感じやすい 分報で、多めに「今やっていること」をつぶやき、 「いいね」などのポジティブな絵文字リアクションを積極的にし合う Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 10 /65

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(補足)メンバーが分報に投稿してくれない時 メンバーが分報に投稿するメリットを感じてもらうことが大切 例えば、不具合調査中の分報に対して 「そこに気付くなんて凄い!」「その想定は素晴らしい!」などの ポジティブフィードバックをされたり、 タスクを進める上での助言をされたりすれば、 メリットを感じて、自分のやっていることを投稿してくれる 分報の詳細は以下の記事参照 分報で各自の作業を可視化したら、メンバー間の協力が加速された話 https://qiita.com/kojimadev/items/ea8825dec1b0d0d2874c Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 11 /65

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6. 相手へのメッセージは語尾に気を付ける 文字だけの情報だと、冷たく感じてしまいやすい (特に、先輩から後輩への指示・指摘のメッセージが 気を付けるべきポイント) 悪い例:「XXXを直して」 良い例:「XXXの修正をお願いできますか?」 時には、以下のような冗長なコミュニケーションも大切 この冗長性が、感情を共有することに繋がり、楽しさになる Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 12 /65

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7. ポジティブフィードバック 「日々の行動」に積極的にポジティブフィードバック(※1) 自分が毎日10回くらいメンバーを褒めて、褒め合う風土を作る 褒める行動の例 • 早めに報告・相談された時に毎回褒める (報告内容がグダグダでも、早めに報告してくれたことは褒める) • 以前に指導した通りに実行できたら褒める (複雑な問題を分解して考えようとする、結論から話す、など) • なんとなく判断したのでなく、ロジカルに判断したら褒める (メソッドの名前をなんとなくでなく根拠を持って決めた、など) (※1)自分から考えて動いた結果、それが評価されることで、フィードバックサイクルの中に「自律的に動くことは楽しい」 と言った回路が組み込まれます。これを「自己効力感(self-efficacy)」といいます。 「エンジニアリング組織論への招待」 P81 Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 13 /65

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8. ニックネームで呼び合う 名前は毎日何度も呼ぶため、呼び方で親近感を高める • 本人が呼ばれたい名前を自分で決める • ニックネームは後輩から呼ばれる時の呼び方も合わせて決める (例)先輩からは「まこっちゃん」、後輩からは「まこっさん」 ニックネームで呼び合うメリット(※1) • メンバー同士の距離感が縮まる • フラットな関係に感じやすいため、 リーダー任せでなく、各自が主体性を発揮しやすい (※1) 参考にした記事は以下 「仲間意識を高める呼び方」 https://skg-od.jp/column/1271/ Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 14 /65

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9. 朝会(デイリースクラム)での雑談 毎日の朝会で、お互いをもっと知るための雑談を入れる リモートの雑談は、自分のプライベートをカメラで見せられるため その人をより知ることができる (例)お気に入りの楽器を見せることも可能 Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 15 /65

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10. Zoomのブレイクアウトルームに常時接続 Zoomで、チームメンバー1人1人が待機するための ブレイクアウトルームを作成 → 話しかける時は、その人のルームに入って話しかける 予告なくルームに入って 話しかけることになるので メンバー全員が 気の置けない仲に なっている必要あり (Discordの場合は、1人1つのチャンネルを作成して代替可能) Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. /65

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まとめ 楽しく開発するために活用している施策を紹介しました。 他にも「自分はこんな工夫をして効果的だった」などあれば 教えていただけると嬉しいです。 ちなみに、こうやってLT発表することは とても楽しく、自分の成長を加速させていると思います そこで・・・ Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 17 /65

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発表してみることをオススメ 社外イベントで発表することは、とても楽しく 社外のエンジニアから刺激をもらって、成長も加速 だから発表してみることをオススメ! 初めての社外発表は、敷居が高くて踏み出せない人が多いため 敷居を下げるために、発表初心者向けコミュニティを運営 参加人数が少なく、発表初心者が集まるLT大会を毎月開催 次回は6/14(月)19:30から開催(どなたでも、ご参加、大歓迎) https://serverlesslt.connpass.com/event/213958/ Developers Summit 2020 KANSAI / 2020-8-27 / Yusuke Kojima © DENSO CORPORATION All Rights Reserved. 18 /65