非行少年の心に迫る

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December 23, 22

スライド概要

法務総合研究所 研究部報告63「犯罪者・非行少年の生活意識と価値観に関する研究」で分類された
「非行程度が高いグループ少年152人」のアンケート結果からの一考察

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1.

非行少年の心に迫る 令和4年12月23日 東灘区保護司会 和田 道夫

2.

2 法務総合研究所 研究部報告63 「犯罪者・非行少年の生活意識と 価値観に関する研究」で分類された 非行程度が高いグループ 少年152人のアンケート結果 からの一考察

3.

3 家庭生活に対する満足度 総数151人 どちらとも言えない 15.9 不満 13.2 満足 70.9 「満足」の構成比が高い。

4.

4 家族との関係 0 20 総数152人 40 60 80 家族との話を楽しいと感じる 87.5 家では自分の部屋などでひとりでいたいと思う 75.7 自分の将来について、親に話したいと思う 59.9 親がきびしすぎると感じる 40.1 親のいうことは、気まぐれであると感じる 33.1 自分が何をしていても、親があまり気にしていない… 親が自分のいいなりになりすぎると感じる 100 24.5 9.2 「家族との話を楽しいと感じる」の構成比が最も高く 「親が自分のいいなりになりすぎると感じる」が最も低い。

5.

5 非行をしようと思ったとき、 思いとどませる「心のブレーキ」になるもの 0 10 20 父母のこと 30 40 50 38.5 兄弟姉妹を含めた家族のこと 19.8 その他 総数91人 9.9 警察につかまること 8.8 自分で自分がいやになるから 8.8 社会からの信用を失うこと 6.6 特に心のブレーキになるものはない 5.5 配偶者のこと 1.1 子のこと 1.1 「父母のこと」「兄弟姉妹を含めた家族のこと」 の構成比が高い。

6.

6 学校生活に対する意識調査 総数152人 0.0 20.0 40.0 60.0 勉強が分からないことが多かった 100.0 80.8 同級生から理解されていた 76.0 クラブ活動などうちこめるものがあった 60.3 先生から理解されていた 54.3 学校に行くのがいやだった 51.7 周りから悪く思われていた 学校ではひとりぼっちや仲間はずれになっ… 80.0 45.7 12.6 勉強面で困難を抱えているが、「同級生、先生から理解 されていた」と学校での人間関係を肯定的に捉まえている。

7.

7 非 行 名 窃盗 25% 総数151人 その他 35% 道路交通法 18% 詐欺 5% 傷害· 暴行 17% ○家庭生活に「満足」し ○家族との関係では「家族との話を楽しいと感じる」の構成比が最も高く ○非行をしようと思ったとき、思いとどませる「心のブレーキ」になるも のが、「父母のこと」「兄弟姉妹を含めた家族のこと」の構成比が高い。 ○更に、学校生活で「同級生、先生から理解されていた」と学校での人間 関係を肯定的に捉まえている のに、非行をしてしまう。

8.

8 自らが非行した要因についての認識 総数152人 0 規則や注意を軽く考えていた(態度) 遊び中心で生活が乱れていた(生活) 非行や犯罪をする友人や知人がいた(交友) がまんが足りなかった(性格) 何となくスマホを操作していることが多かった… 金づかいが荒かった(生活) 勉強が分からなかった・つまらなかった(学校) すぐかっとなりやすかった(性格) 非行や犯罪をする人の誘惑があった(交友) 欠席やさぼりが多かった(学校) 落ち着きが足りなかった(性格) 他人の気持ちや迷惑に思いやりや関心が足りな… 大人や社会に反発していた(態度) 退屈してぶらぶらすることが多かった(余暇) 刺激やスリルが好きだった(性格) 10 20 30 40 50 60 70 69.1 67.1 61.8 60.5 52.6 48.7 46.1 41.4 38.8 37.5 34.9 33.6 33.6 33.6 31.6 態度・生活・性格をはじめとして、広く自身の問題と非行との関連性を 認めている者が多い。とはいえ、「非行や犯罪をする友人や知人がい た」の該当率が3番目に高い。 80

9.

9 処分を受けて役に立ったこと (本人の認識で、効果そのものではない) 総数67人 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 社会のルールや責任を考える 62.7 処分の厳しさを知る 58.2 まじめになろうという気持ちが高まる 53.7 非行や犯罪に陥るパターンが分かる 50.7 被害者や被害のことをよく考える 50.7 他人の気持ちを考えて行動できる 43.3 家族の大切さや家庭の中での役割が分かる 43.3 自分の感情や考え方をコントロールできる 我慢強さや辛抱強さが向上する 学業や仕事の大切さが分かる 70.0 41.8 40.3 38.8 「社会のルールや責任を考える」「処分の厳しさを知る」などの該当率が 高く、可塑性があると言える。一方、「家族の大切さや家庭の中での役割 が分かる」など低いことから家族関係の見直しでは効果がないと思われる。

10.

10 これからの生活で大切なこと 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 規則正しい生活をおくる 78.9 学校や仕事を休まずに続ける 76.3 お金のむだ使いをしない 62.5 健全な趣味や遊びをする 60.5 悪い友達や先輩とはつき合わない 59.9 家族と仲良くやっていく 58.6 親の言うことをきく 56.6 保護観察官・保護司とよく相談する 50.7 知識を身につけ心を豊かにする 50.0 資格や技術を身につける 総数152人 48.0 「規則正しい生活をおくる」「学校や仕事を休まずに続ける」「お金の むだ使いをしない」など保護観察の枠組みに沿うことの重要性に目を向 けている。

11.

11 改善更生と思っていたが、再非行に その要因の認識は 総数67人 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 自分の感情や考え方をうまくコントロールできな… 44.8 非行や犯罪をする仲間との関係が続いたこと 41.8 まじめな友達が少なかった・いなかったこと 32.8 自分が非行や犯罪をする原因が分かっていたが、対… 31.3 処分を軽く考えていたこと 28.4 自分が落ち着いて生活できる場所がなかったこと 19.4 大人や社会に反発が強かったこと 家庭に問題やいやなことがあったこと 学業や仕事を続けられなかったり、仕事が見つから… いまさら努力してもどうにもならないと思っていた… 50.0 17.9 16.4 14.9 13.4 「非行や犯罪をする仲間との関係が続いたこと」「まじめな友達が少な かった・いなかったこと」の該当率が高く、交友関係の影響が大きい。

12.

12 家庭生活・学校生活に対する意識 ○家庭生活に「満足」し ○家族との関係では「家族との話を楽しいと感じる」の構成比が最も高く ○非行をしようと思ったとき、思いとどませる「心のブレーキ」になるも のが、「父母のこと」「兄弟姉妹を含めた家族のこと」の構成比が高い。 ○更に、学校生活で「同級生、先生から理解されていた」と学校での人間 関係を肯定的に捉まえている ところが、非行をしてしまう 非行した要因 態度・生活・性格をはじめとして、広く自身の問題と非行との関連性を 認めている者が多い。とはいえ、「非行や犯罪をする友人や知人がい た」の該当率が3番目に高い。

13.

13 処分を受けて役に立ったこと 「社会のルールや責任を考える」「処分の厳しさを知る」などの該当率 が高く、可塑性があると言える。 これからの生活で大切なこと 「規則正しい生活」「学校や仕事を休まない」「計画的な金銭使用」 など保護観察の枠組みに沿うことの重要性に目を向けている。 ところが、再非行をしてしまう 再非行した要因 「非行や犯罪をする仲間との関係が続いたこと」「まじめな友達が少な かった・いなかったこと」の該当率が高く、交友関係の影響が大きい。

14.

14 あなたが、悩みを打ち明けられると思うのはどの人ですか 総数152人 0 同性の友達 母親 異性の友達 恋人 父親 兄弟姉妹 先輩 祖父母 親戚の人 先生 ネット上の友達・知り合い 誰もいない 配偶者 その他 子 20 40 60 80 61.8 40.1 32.2 28.9 28.3 23.7 17.8 12.5 9.9 7.9 5.9 3.9 3.3 2.6 0.7 家族 共働き ひとり親 少子化 「同性の友達」の該当率が極めて高く、「母親」「異性の友達」と続く。 一方、「先生」が低い。

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15 非行の要因 ⇒「非行や犯罪をする友人や知人がいた」 再非行の要因 ⇒「非行や犯罪をする仲間との関係が続いたこと」 「まじめな友達が少なかった・いなかったこと」 あなたが、悩みを打ち明けられる ⇒「同性の友達」 と思うのはどの人ですか 不良交友からの離脱

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16 不良交友からの離脱支援とこれに代わる人間関係構築の必要性 平成23年版犯罪白書第7編第6章第2節 不良交友からの離脱を図るためには,就労や就学を基盤とする健全な生活を送って不良交 友に関わる機会を減らすように指導する一方で,孤立を防ぐための居場所作り等 の支援が不可欠である。また,非行や犯罪を繰り返す者では,対人関係が不良交友に限 られてしまい,地域社会の中で健全な社会化のモデルを見出す機会が限られていることか ら,社会参加活動や社会貢献活動等を通じて様々な対人的関わりを体験させ,地域社会に おける自己有用感を伸長させつつ,社会人として望ましい態度を内在化させ,併せて,生 活基盤たる学校・職場等での新たな人間関係の構築を図らせるなどし, 不良交友に代 わる建設的な人間関係や対人的サポートのネットワークを広げていくよ うな支援の充実化が望まれる。 令和4年版犯罪白書第8編第5章第3節 ・・・不良交友からの離脱に向けた指導・支援をより一層充実させることも必要である ・・・支援機構につなげて不良交友からの離脱支援を含めた環境の調整を行うことが重要である