AWS × Clineで運用負荷を軽減 株式会社エーピーコミュニケーションズ / 馬藤宏一
アジェンダ 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 自己紹介 テーマ選定の背景 論理構成と処理概要 Clineの選定理由 検証したシナリオ 工夫した点 まとめ
自己紹介 株式会社エーピーコミュニケーションズ 馬藤 宏一 出身地 石川県鹿島郡中能登町 キャリア 2021年APCに入社→2023年Mgrに就任 部署 クラウド事業部クラウドエンジニアリング部 座右の銘 趣味 好きな食べ物 人生塩梅 ワカサギ釣り ラーメン、大学いも
自己紹介(会社紹介を少しだけ ) ネットワーク機器のガチャガチャを総合監修して少しバズったことのある会社です! 主にクラウドやネットワークなど ITインフラの総合支援をさせていただいています。
テーマ選定の背景 AWSの各種サービスは便利なため活用する場面はたくさんあり、今後も増えて行くと思います。 その一方で、AWSを管理するシステム運用者の目線に立つと、 AWSの利用拡大に伴い運用負荷も比例して 高まることが考えられます。 その運用を部分的に AIエージェントを用いて分析 / 修正をしてもらうことで、システム運用者の負荷をどのくら い減らせるか検証したいと思い、このテーマを選びました。
論理構成と処理概要 以下の構成で検証を行いました。 Bedrockで利用したモデルは Anthropic のClaude 4 Sonnetです。 論理構成 処理概要 ①運用者がSageMaker Studioへアクセスする ②Clineを通じて自然言語で指示を実行する ③②の指示に対する解決案が提示される※ ④③の解決案に必要なコマンドが実行される ⑤④のコマンドの実行結果が返却される ※情報が足りない場合は追加情報を求められる
Clineの選定理由 選定理由は以下の通りです。 ● Clineは使い馴染みのある VS Codeの拡張機能として利用出来るため ● PlanモードとActモードの切り替えが出来るため またAWS上に環境を構築した理由は以下の通りです。 ● Code Editor(SageMaker Studio)はVS Codeライクに利用出来るため ● IAMロールでの権限管理が楽であるため (ローカルだとアクセスキーやシークレットの管理が煩雑 )
検証したシナリオ Security Hubの検出結果(ARN)をもとに、問題が 発生しているリソースと原因の特定、問題の解消 を行うシナリオを実行しました。 結果としてS3の読み取りがパブリック設定となっ ていることを特定し、以下を実行して、問題の解消 を確認することが出来ました。 ● ● 問題のバケットポリシーの削除 パブリックアクセスブロック設定の有効化
工夫した点 その① プロンプトの入力 ● ちょうど良いプロンプト内容をブラッシュアップ ○ 詳細すぎるとほぼ答えになるので、 AIエージェントを使う意味合いが薄れる ○ 抽象的すぎると AIエージェントが調査する範囲が大きすぎるため、欲しい解を得られるまでに必要 以上に時間&お金がかかる 詳細すぎる 抽象的すぎる 読み取りがパブリック設定となっている S3バケットのセキュリティリス クを確認しています。以下の条件で調べて下さい。 ・バケット名は xxxxxxx ・リージョンは ap-northeast-1 ・ACLの設定は確認対象外とする ・バケットポリシー設定はリスクの可能性が高い ・パブリックアクセスブロック設定もリスクの可能性あり ・ ・ ・ AWSでなにかセキュリティリスクがある ようです。調べて下さい。
工夫した点 その② .clinerulesを活用 ● 解析処理をする際に前提となる条件を指定 ○ .clinerulesが反映されていることを確認するために語尾に ”♪”等わかりやすいものをつける ○ AWS CLIの実行結果を保存する中間ファイルを用いる ■ 実行されるAWS CLIのコマンドに対してのレスポンス内容が多い と、結果の全量の取 ■ 得に失敗し、Clineが別のアプローチを行うことが多くありました 別のアプローチでも値の取得に失敗すると、堂々巡りとなり迷走しがちです ● 標準出力だと、結果 が正常に取得出来 ない。。。。。 そのため実行結果を中間ファイルに出力し、次の処理で中間ファイルの内容を読み 込ませるルールを追加することでクリアしました aaa bbb ccc 15% コマンド実行 ファイル出力だと、 結果の全量が取得 出来た!!
まとめ ClineのPlanモードが便利 ● Planモードはファイルや設定の変更や削除をしないので安心して実行出来る (事故を防げる ) Clineが迷走したら、設定を修正して最初から実行するのが良い ● ● ● 処理が思わぬ方向に行くと、 Clineが追加のプロンプト入力を求めてくることがあります 追加で情報を与えて解析を継続しても迷走気味で、時間がかかる傾向があります .clinerulesやプロンプトを工夫することで、欲しい解が得られやすい印象です 利用者の学びの継続 ● ● ● Clineをはじめとした AIエージェントはとても便利で生産性があがりやすいですが、 Clineが処理している内容を理解していないまま使い続けるのはマズいと思います 理解していないまま利用すると AIエージェントのいいなりになる危険性があります 自身の知識 / スキルも向上させ、 AIエージェントを効果的に利用していきましょう!
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