Microsoft 365 SharePoint 勉強会 No2: OneDrive の基礎をばっちり把握しよう

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December 09, 25

スライド概要

勉強会ではOneDrive (Business) の基本的な使い方からMicrosoft 365 Copilot の導入に必要なデータ整備の考え方の基盤として欠かせない知識を整理しました。

[勉強会]
https://m365-sharepoint-japan-studygroup.connpass.com/event/378042/

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オフィスアイ株式会社 | 代表取締役 (https://www.office-i-corp.jp/) IT Trainer, Consultant, Author Microsoft MVP for M365 Apps & Services (July 2022 - ) Microsoft MVP for Office Apps & Services (July 2018 - June 2022) Microsoft MVP for Office Servers and Services (Oct 2015 – June 2018) Microsoft MVP for SharePoint Server (Oct 2011 – Sep 2015) Microsoft MVP for SharePoint Services (Oct 2004 – Sep 2010)

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各ページのテキスト
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#2 : OneDrive の基礎をばっちり把握しよう

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自己紹介 平野 愛 (旧姓: 山崎) 前々職のグローバルナレッジ ネットワーク(現トレノケート)株式会社にて マイクロソフト認定トレーナーとしてコンテンツ開発や研修実施を主に行う • • • • Windows NTおよびActive Directory ドメインなどのシステム管理 .NET Framework を中心としたアプリケーション開発 Skype for Business Server の前身製品のシステム管理 SharePoint, Outlook, OneNote, InfoPath などの情報共有基 盤など その後、株式会社イルミネート・ジャパン社にて SharePoint の教育ビジネスの立ち上げに携わる。2008 年4月に独立。 2004年に日本で初めてのSharePoint分野での Microsoft MVP を受賞し、以降現在まで21年連続受賞 • • • • • SharePoint Technical Notes @ai_yamasaki https://shanqiai.lekumo.biz オフィスアイ株式会社 2008年4月設立。Microsoft SharePoint および Office 365 に対応できる SE や開発者などの 人材育成と、設計、構築、運用、利活用に関しての関するコ ンサルティング サービスを提供。 特に教育に関しては、日本の現場に即したオリジナル コンテンツを独自開発し、 少人数制のオープンコース(複数組織から参加できる集合研修)の実施を定 期的に実施しているほか、1社向けのカスタマイズ研修なども提供。 各組織の特性に即した運用管理のアドバイスや、システムの利活用を促進す るためのコンサルティング サービスにも力を入れている。 過去の登壇 書籍執筆 (共著を含む) Microsoft MSTEP 講師 Microsoft TechEd 講師 Microsoft 主催の SharePoint の無償セミナー Japan SharePoint User Conference 講師 Microsoft Tech Summit Japan 2017 基調講演 講師 • • • • • • • • • • その他の執筆活動 • マイクロソフト社の SharePoint 関連のホワイト ペーパー・ 評価ガイド ©オフィスアイ株式会社 https://www.office-i-corp.jp/ ひと目でわかる Microsoft 365 SharePoint 運用管理編 ひと目でわかる Office 365 導入・運用管理編 ひと目でわかる SharePoint Server 2016 ひと目でわかる SharePoint Server 2013 ひと目でわかる SharePoint Server 2010 VSTO と SharePoint Server 2007 による開発技術 ひと目でわかる SharePoint Server 2007 ひと目でわかる Microsoft Windows Server 2003 ネットワーク設定・管理術 実践 Active Directory 逆引きリファレンス Windows Server 2003 完全技術解説 2

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これまでの SharePoint 勉強会 ◼ 第1回 (2025/10/31) ◦ SharePoint ナレッジエージェントについて学ぼう ◼ 第2回 (2025/12/8) ◦ OneDrive の基礎をばっちり把握しよう ©オフィスアイ株式会社 3

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OneDrive とは? ◼ OneDrive には2種類ある ◦ 一般消費者向け ◦ Microsoft 365 付属の OneDrive (Business) ◼ この2つは別物 ◼ OneDrive (Business) はベースが SharePoint でできている ◼ SharePoint サイトは共有スペースとか部室に近い ◦ 整理整頓や共通ルールに従って使っていく ◦ 管理者が必要 ◼ OneDrive は1人1サイト持てるので個室 ◦ 自分が管理者 ◦ 好きなように使っていい(散らかっていても、他の人に迷惑はかからない) ©オフィスアイ株式会社 4

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SharePoint と OneDrive for Business の関係 SharePoint SharePoint と OneDrive for Business は名 称は分かれているけど土台は同じなので、フォル ダーが分かれているのとあまり変わらない OneDrive OneDrive for Business 一般消費者向けの ファイル共有サービスで OneDrive for Business とは直接関係ない OneDrive と OneDrive for Business って同じものだと 思ってません? 別物です。 名前、似せているけど。 SharePoint サイト みんなのデータ置き場 個人のデータ置き場 各ユーザーが一国一城の主となるべく 自分専用の SharePoint サイトを持っている。 このサイトが OneDrive for Business。 ただし、ユーザーが各自使うものなので SharePoint に知識があまりなくてもファイル管 理だけ素早くできるようになっている。 最近はリストも手軽に作れる。 OneDrive for Business は基本的には 最低1TB 程容量があり、場合によっては無 制限に利用できる代わりに、持ち主である ユーザーがいなくなれば、いずれは削除さ れるよ。 みんなで使うところなので、誰か (場合によって は複数)が管理者になって、 誰が閲覧できて、誰が書き込めるかなどの コンテンツ管理の統制を取りながら利用する。 容量は組織の契約によって上限がある。 OneDrive for Business と違って誰かが 辞めても直接の影響を受けない。 ただし、データが有象無象に蓄積されていくと、 セキュリティ侵害を受ける対象が増えることにな るので、データのライフサイクル(時が来れば削 除) 管理を視野に入れる必要がある SharePoint に格納され ユーザーが作成したデータは Azure SQL に格納されている ユーザーにとっては 特に知らなくてもいい話

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SharePoint, OneDrive for Business, Microsoft Teams における 情報の共有の在り方を俯瞰したイメージ図 情報の 重要度 ユーザー の自由度 SharePoint 単独サイト 低い Microsoft 365 コンプライアンス 高い 組織として重要な情報とし て永続的に情報を共有し管 理する ※メタデータ付与なども必 要に応じて行う 移動やコピー 機密情報保護 (情報漏えい防止など) Teams 内のチーム チームで個々に管理し、 永続的に 情報を共有する 移動やコピー OneDrive for Business 玉石混交 高い ※厳密にいえば OneDriveも SharePointがベースだが、ここでは区別する ユーザーごとに データを自由に持てるため 全体としてかなりの容量が必要 ユーザーが思考を 練ってファイルを作っ たり、自分に必要な 保存する場所 ファイルの共有場所 思考段階にある途中成果物 も多いので、社員が辞めたら、 容量や管理負荷を考えて 基本的にクリーンアップ 低い

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OneDrive Web と OneDrive同期アプリ ◼ OneDrive Webが本体 ◼ Windows に搭載されている OneDrive は「同期アプリ」 ◼ 基本的にはオンライン接続が前提であり、移動中など一時的にオフラインで使 えるようにするもの ◼ 同期とは? ◦ クラウド上のファイルとローカルPC上のファイルを同じ状態になるように保つこと ©オフィスアイ株式会社 7

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OneDrive (Web) の基本的な使い方 ◼ あれ、あのファイルどこにあったかな? と思ったら OneDrive にアクセスしよう! ◦ ホームからたどる ◦ 検索する ◼ 自分のファイルを管理する ◼ お気に入りに登録しておく ◼ よく使うファイルやフォルダーなどはショートカットを作る ◦ ショートカットはオフラインでも使える(同期している場合) ◼ いろんな切り口でアクセスする ◦ ユーザー/会議/メディア ©オフィスアイ株式会社 8

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SharePoint と同期する場合の留意点 ◼ 各PC上で同期できるファイル数の上限は30万ファイル。これより少ない数を同 期すること ◼ そもそも同期対象の SharePoint ドキュメント ライブラリを整理する必要があ る ◦ 1つのドキュメント ライブラリに組織のファイル サーバーを構築していませんか? ◦ サイトを適切に分けて、ライブラリも複数に分けて管理すること ◦ ライブラリも適切に分けることでメタデータ管理なども容易に行えるようになる OneDrive と SharePoint の制限事項と制約事項 - Microsoft サポート ©オフィスアイ株式会社 9

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SharePoint と同期する場合の留意点 ◼ SharePoint との同期にはショートカットを使おう! ◦ SharePoint ドキュメント ライブラリに対して同期できる機能があるが、現在は Microsoft は推奨していない ◦ 現在の推奨は OneDrive に対するショートカットを作成すること ◦ ショートカットを作成していた場合も OneDrive の同期アプリは、OneDrive のショートカッ ト経由で SharePoint サイトのファイルをローカルPC上に同期してくれる ◦ 同期を辞める場合にショートカットを削除するだけで簡単 ©オフィスアイ株式会社 10

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Copilot + OneDrive Intelligence in every click, inspiration in every memory 2025年10月8日に OneDrive の最 新情報がデジタルイベントとして 公開

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ファイルの要約 • 最大 5 個の選択したファイルを開かずに、概要を迅速に生成します。 ファイルの比較 Copilot のフロー ティング メニュー から操作できる こと • 最大 5 つの選択したファイル (更新された契約書の各バージョンやポリシーの下書きな ど) の間の主な相違点を検出します。 ファイルに関する質問 • 最大 5 個の選択したファイルの内容から迅速に回答を得ることができます。 画像からインサイトを取得 • ホワイトボードのスケッチをノートに変換するなど、最大 5 個の選択した画像から情報を 取得します。 オーディオの概要の生成 • 1 つのファイル (Word および PDF ファイルのみ) から、主要な概念の音声による要約を 聞くことができます。※英語のみ Teams 会議から分析情報を取得 • OneDrive に保存されている会議の記録から、会議のメモなどを生成します (トランスク リプトを含む会議のみ)。

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Copilot のマルチモーダル対応 マルチモーダルとは文字以外に画像、音声、会議の録画などにも対応しているということ ◼ OneDrive に格納されている Teams会議の録画ファイル(トランスクリプトがあるもの)から直接 Copilot メニューを利用して要約や質問ができる ◼

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画像ファイル 手書き文字などを含めて Copilot に説明させたり、文字を抽出したり、質問したりできる ◼ 例えば、ホワイトボードに書いた内容を写真にとって OneDrive に格納しておけば、「私が最優先で対応す べきことは何?」など聞くとタスクの洗い出しなどをしてくれる ◼

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画像ファイル 手書き文字などを含めて Copilot に説明させたり、文字を抽出したり、質問したりできる ◼ 例えば、ホワイトボードに書いた内容を写真にとって OneDrive に格納しておけば、「私が最優先で対応す べきことは何?」など聞くとタスクの洗い出しなどをしてくれる ◼

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OneDrive へのショートカット作成 SharePoint からの「OneDriveとの同期」ではなく、ショートカットを使うことを強く推奨 ◦ OneDrive との同期メニューはコマンドバーの後方に移動し目立たなくなっている ◼ 既にOneDriveに同期されているライブラリはショートカット利用に移行できるようにするため、すでに OneDriveに同期済みのファイルをショートカットとしてさらに追加しようとすると「置き換える(Replace)」メ ニューが登場し、置き換えられるようになる ◼

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新規ファイルの既定の保存場所が OneDriveへ ◼ Word, Excel, PowerPointなどの Office アプリケーションの新規ファイルの保存場所を直接、 OneDrive に保存できるようになる ◦ ファイルに書き込みを始めると「AutoSave」が自動的に有効になり OneDrive にファイルが 保存される。 ◦ これにより、すぐにほかの人と共有することが可能になる ◼ この機能は、Windows 版の Word の Insider Channel で現在利用可能。 ◦ 今のところ Wordのみがサポート ◦ Excel と PowerPoint も近くサポートされる予定

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ファイルの整理 ◼ Copilot のフローティングメニューに 「Organize your files, without the effort(手を煩わせることなく、 ファイルを整理しますよ)」メニューが 追加予定 ◼ これによって、散らかっている自分の OneDrive の中のファイル群を Copilotが整理してくれる ◼ フォルダーに整理してくれたり、フォ ルダーを色分けしてくれたりとあれこ れ提案してくれるようになる

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ホームの検索ボックスのアップデート ◼ もともとサイトコレクション横断での検索ができていたが、ここに Copilot 検索 も加わる ◼ 自然言語検索が可能に

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OneDrive カスタム エージェント ◼ SharePoint ですでにカスタム エージェントが作成 できるようになっているが、ようやく OneDrive にも 同様のものが作成できる ◦ 特定のフォルダー内のファイルに特化したエージェ ントを作成できる

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リサーチャーエージェント ◼ OneDrive のCopilotからResearcher による推論が可能になる ◼ 特定のフォルダー内の複数のファイルを横断的に調査しレポートを生成できる

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今後の展望 (まとめ) ◼ SharePoint や OneDrive で特定のファイルやフォルダーを対象にした独自エージェントも 作れるようになる ◼ 生成AIによりファイルは今後さらに急速に増加していくと考えられるため、組織全体を通して のデータの整備は重要になる ◼ ひとりのユーザーが使えるAIエージェントも多数になるため、どのエージェントをどの場面で 使い分けるかは Work IQにより、AIが提案してくれるようになる ◼ AIエージェントは Microsoft 365 以外に3rd パーティのデータも対象に利用できるように なり、今後、増大する AI エージェントを組織として管理していく必要がある。このための管理 基盤が Agent 365である。 ◼ 参考 ◦ SharePoint Technical Notes : Microsoft 365 Copilot のセマンティックインデックスとは? ◦ SharePoint Technical Notes : Microsoft Agent 365 とは? ◦ SharePoint Technical Notes : Microsoft 365 Copilot の有償版と無償版の違いを検索とナレッ ジマネージメントの観点で読み解く

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©オフィスアイ株式会社 23

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