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October 31, 26
スライド概要
2026/10/30 にJPAUG大阪で登壇した資料です。
これから機会があれば登壇資料を掲載していきたいと思います
Japan Power Apps User Group 大阪 Power Platform 勉強会 #5 2026/10/30 AIスロップからの脱却 対話で育てた文脈を、次の執筆に生かそう Copilot & Work IQ / Claude Code / Codex 対話で得た前提・判断・修正理由を、執筆環境へ 5分 LT / 技術事項は付録へ / Brand Kit
01 / 実体験 資料は増えた。でも、会議には持っていきにくかった AI資料づくりを始めた頃の体験 BEFORE AFTER それらしいが、物足りない 軽微な手直しで実務に近づく 一般論や外部情報の寄せ集めに感じる 現場の経緯・判断理由が薄い そのまま会議に出すには修正が必要 業務の背景と根拠がつながる 過去の指摘を反映できる 打ち合わせの目的に沿う → 問い なぜ、ポン出し資料はAIスロップになってしまうのか? ※ 登壇者の定性的な実感。削減時間・精度などの数値効果は未測定。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 03
02 / 用語の説明 AIスロップとは AIでつくられる、 品質の低いコンテンツ この発表で扱う、業務資料の例 × 根拠のない数字や事実が混じる 文章・画像・動画などが対象。 大量に生成されることが多い。 × 現場の経緯や判断理由が抜ける 見た目が整っていても、 中身の確認が必要。 × 読み手の目的や論点に合わない 出典:Merriam-Webster「slop」(要約)。右側は本発表で扱う業務資料の例。 AIで作ったことより、内容の品質と使う価値を確かめる。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 04
03 / 改善プロセス 対話で得た文脈を、次の執筆へ引き継ぐ 依頼と下書き → 意図をすり合わせる → 判断と修正理由を残す 対話から残す文脈 01 目的と読者 誰に、何を伝えるか 02 判断履歴 03 何を、なぜ決めたか 修正理由 何が違い、なぜ直したか 04 根拠と範囲 何を参照し、何を除くか ↓ 蓄積した文脈を、次の執筆の出発点にする ※ 対話で得た判断を記録し、次の作業で参照できるようにします。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 05
04 / 設計の考え方 対話で文脈を育て、執筆に生かす 01 02 03 対話で明確にする 文脈を残し、更新する 文脈に沿って仕上げる 何を伝え、どこを直すか 次回も使う判断は何か 中身と見せ方が目的に合うか 意図・前提・修正理由 決定メモ・指示・メモリー 根拠の確認・Brand Kit 下書きへの違和感を言葉にし AIと目的や判断をすり合わせる 決めた内容と理由を残し 次の執筆で参照できるようにする 蓄積した判断を下書きに反映し 内容と表現を確認する 対話で育てた文脈を、次の執筆に生かせる状態が「執筆環境」。 ※ 対話のたびに、記録した判断や修正理由を見直し、必要に応じて更新します。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 06
05 / 文脈の蓄積と参照 蓄積した文脈を、執筆時に参照する 仕事のやり取りから得る文脈 執筆の対話で育てる文脈 業務の経緯や関係性 意図・判断・修正理由 会議・メール・チャット・文書に蓄積 Work IQはM365の業務情報とつながる 「何が違うか」「なぜ直すか」を蓄積 管理文書・永続コンテキスト・メモリー 他のAIも作業資料や接続先から取得 執筆するAIの参照方法で次回へ渡す ※ 保存した文脈は、執筆するアプリが参照できる形で明示します。アプリをまたぐ自動引き継ぎは前提にしません。 日常業務の文脈に、執筆の対話で得た判断を重ねる。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 07
06 / 中国語の混入 「日本語で」と指示しても、中国語の字形は混ざる 原因:Claudeでも起こる 対策:フォントは組織で標準化する 同じ漢字でも、字形が違う 書式統制はBrand Kitに任せる 日本語と中国語は、同じUnicodeの漢字を共有 フォント・言語設定・代替フォントの影響で 中国語向けの字体が混ざることがある Claude Code:Hookで検査・修正できる Copilot:Hookは使えないので、日本語 フォントのテンプレートをBrand Kitに登録 「日本語で」の指示だけでは防ぎきれない Skillは作業手順・品質確認に使う 毎回AIに指示せず、利用者の負担を減らす 日本語の字形(游明朝) 直骨角次 中国語の字形(SimSun) 直 骨 角 次 ※ Brand Kitも完全な強制機構ではありません。生成結果の確認は必要です。 結局、最後に頼るのは……目視確認!! COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 08
07 / MICROSOFT BRAND KIT 見た目を揃えることと、中身を磨くことは別工程 表現がバラバラ Brand Kitで統一 → Brand Kit:テンプレート・色・フォント・画像・ブランドボイス等を統一 ただし、資料の事実性・判断根拠・会議の目的まで自動で正しくなるわけではない。 対話で磨いた中身を確認し、Brand Kitで表現を整える。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 09
08 / 結論 ポン出しできるのは、事前に考え抜いているから AIの「ポン出し資料」=AIスロップ、ではない。 大切なのは、環境整備・構成・品質基準、そして題材への理解と熱意。 使いこなす人ほど、普段から環境を整え、改善し続けている。 AIスロップの本質は、設計も検証も、伝えたいという意思もないまま成果物にすること。 ご清聴ありがとうございました 10
APPENDIX 製品比較・設定場所・運用設計 Work IQ / Claude Code / Codex 本編では伝えきれない技術事項を、質疑応答用に整理 以下の製品情報は2026年10月25日に公式資料を確認。テナントやライセンスによる差に注意。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 11
付録 A / 製品比較 育てた文脈を、どこで保持し参照するか M365 Copilot / Work IQ Claude Code Codex 主な入口 主な入口 主な入口 会議・メール・チャット・文書 作業ディレクトリ・モノレポ・接続先 作業ディレクトリ・モノレポ・接続先 継続して使う情報 継続して使う情報 継続して使う情報 業務文書・指示・設定に応じた記憶 CLAUDE.md等の永続コンテキスト Auto memory AGENTS.md等の永続コンテキスト 設定に応じたMemories 接続・参照 接続・参照 接続・参照 Microsoft 365の情報と関係性を活用 ファイル参照・外部サービスとの接続 ファイル参照・外部サービスとの接続 確認すること 確認すること 確認すること 出典・鮮度・権限・検索漏れ 出典・鮮度・権限・参照漏れ 出典・鮮度・権限・参照漏れ 各AIが文脈を得る入口と、保持・更新の仕組みを比べています。機能と参照範囲は設定により異なります。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 12
付録 B / MICROSOFT 365 対話で得た判断を、M365で引き継ぐ SharePoint / OneDrive 決定事項・修正理由・根拠資料 Teams / Outlook やり取り・進捗・会議の経緯 対話から残す文脈の例 業務改善・資料作成サイト ├ 01_ 方針・ルール Copilot Notebooks 追加した参照先をもとに回答 ├ 02_ 議事録・決定事項 ├ 03_ 根拠・現場情報 Agent Builder InstructionsとKnowledgeを設定 ├ 04_ 報告・提案成果物 └ 05_ レビュー・改訂履歴 Brand Kit / PowerPoint 承認済みの表現ルールを適用 ※ フォルダー名から正誤・優先順位をAIが自動で理解するわけではない。権限と対象指定、出典確認が必要。 COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 13
付録 C / CLAUDE CODE ファイルとメモリーを、次の作業の文脈に使う 配置イメージ(例) CLAUDE.md ~/.claude/CLAUDE.md 個人共通の指示 my-project/CLAUDE.md プロジェクト指示 .claude/rules/ 執筆の前提・判断基準を継続して渡す 対象別ルール sources/ 根拠資料 decisions/ 承認済み判断 feedback/ 指摘・修正理由 outputs/ 作成した文書 Auto memory 訂正・修正理由を残し、次の文脈に使う 標準保存先の例:~/.claude/projects/<project>/memory/ COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 14
付録 D / CODEX 指示ファイルとMemoriesで文脈を引き継ぐ 配置イメージ(例) AGENTS.md ~/.codex/AGENTS.md 個人共通の指示 config.toml 実行・機能設定 memories/ 記憶機能の保存先例 my-project/AGENTS.md プロジェクト指示 knowledge/decisions/ 確定した判断 knowledge/feedback/ 修正理由 reports/ 執筆の前提や、決めた作業ルールを渡す Memories 設定に応じて、対話で得た知見を文脈に使う 作成した文書 記憶機能の例:~/.codex/memories/ COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 15
付録 E / 運用設計 対話の成果を、参照できる形で残す department-workspace/ AGENTS.md / CLAUDE.md 対話のあとに残す5つのこと 1 目的と読者 誰に何を伝えるか 2 根拠 原本・更新日時・出典 3 判断と理由 何を、なぜ採用したか 4 参照範囲 使う資料・対象外の情報 5 修正と課題 直した理由・残る確認事項 shared/ glossary.md writing-style.md projects/ operations/ management/ knowledge/ decisions/ feedback/ sources-index.md outputs/ COMMUNITY LIGHTNING TALK / 2026.10.30 16