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October 25, 26
スライド概要
第37回日曜数学会
産業連関分析の紹介スライドです。
数学好きです。
推しに 5,000 兆円スパチャしたら 日本の産業どうなっちゃうのか? 2026-10-25 グミ@GummyCandy1206 第 37 回日曜数学会 1
推し 人にすすめたいほど気に入っている人 図 1: ファンサービスをするアイドルのイラスト(女性) | かわいいフリー素材集 いらすとや 2
スパチャ 「スーパーチャット」の略 YouTube で配信者に、応援のメッセージを添えて投げ銭するこ と グミ ¥200 音出てないです 3
口座に 5,000 兆円あるとする 図 2: 口座に 5,000 兆円ある図 4
全額推しにスパチャする グミ ¥5,000,000,000,000,000 画面映ってないです 5
このときの日本の産業への影響を考える 図 3: 株の大暴落を示すローソク足チャート分析図の写真素材 - フリー素材ぱくたそ 6
影響 以下のような感じで影響が波及するはず → 具体的な金額を計算したい! 配信者 事務所 ぼく Google 広告代理店 GPUメーカー 7 半導体メーカー
どうやって計算するか? → 産業連関分析 を用いる 8
産業連関分析とは? 産業の生産額と需要の関係等を 線形代数 を使って分析する方法 9
データ 以下の情報をもとに計算する 産業連関表 令和 2 年(2020 年)産業連関表 2020 年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200603&tstat= 000001218140&cycle=0&year=20200&month=0 10
計算結果 サービス業の需要を 5,000 兆円増加させた場合 誘発される生産額は 8,883 兆円 そのうちサービス業は 5,916 兆円 内訳が最も小さい建設業でさえ 37 兆円 (Google など海外への支払いは考えない) 11
結論 推しに 5,000 兆円スパチャする ことを、 サービス業の需要を 5,000 兆円増加させることと仮定すると、 日本全体で誘発される生産額は 8,883 兆円! 12
産業連関分析の個人的おもしろポイント 2 産業連関分析を考案・発展させた経済学者レオンチェフは、その ノーベル経済学賞を受賞している! 功績で 歴史的経緯も含めておもしろい! 14
まとめ • 推しに 5,000 兆円スパチャすると、日本の産業全体で誘 発される生産額は 8,883 兆円1 • 産業連関分析は線形代数を学ぶ人にとって良い題材 • 産業連関分析はノーベル経済学賞を受賞した研究で あり、歴史的にもおもしろい題材 1 推しに 5,000 兆円スパチャすることを、サービス業の需要を 5,000 兆円増加させることと仮定し、Google など海外への支払いは考えないこ ととした場合 15
補足:産業連関分析 産業間の取引額を記載した産業連関表を線形代数の言葉で表す と以下のようになる 𝐴𝑋 + 𝐹 = 𝑋 農林漁業の生産額 農林漁業の需要 鉱業の生産額 鉱業の需要 𝐴 : 投入係数行列、𝑋 = 、𝐹 = ⋮ ⋮ (分類不明の生産額) (分類不明の需要) 16
補足:産業連関分析 誘発される生産額を予想する 𝑋 = (𝐼 − 𝐴)−1 𝐹 𝐴: 投入係数行列、𝑋: 国内生産額の列ベクトル、𝐹 : 最終需要の列ベクトル、𝐼: 単位行列 17
補足:追加のおもしろポイント 誘発される生産額を求める式は、等比級数の極限に似ている。 誘発される生産額 𝑋 = (𝐼 − 𝐴)−1 𝐹 = 𝐹 + 𝐴𝐹 + 𝐴2 𝐹 + … 𝑓 等比級数の極限 𝑥 = 1−𝑎 = 𝑓 + 𝑎𝑓 + 𝑎2 𝑓 + … 18
補足:マネタリーベースとの比較 マネタリーベースとは、「日本銀行が供給する通貨」のこと。 [2] 平均残高:約 533 兆円 [3] 5000 4500 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 マネタリーベース 19 5,000 兆円
補足:広義流動性との比較 広義流動性 = 現金通貨+預金通貨+準通貨+CD(預金通貨、準通貨、CD の発行者は、全預金取扱機関)+金銭の信託+投資信 託+金融債+銀行発行普通社債+金融機関発行 CP+国債+外債 [4] 残高:約 2,343 兆円 [5] 5000 4500 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 広義流動性 5,000 兆円 20
参考文献 [1] 楫取和明, 「産業連関分析を応用例とする基礎線形代数の教授法-経済・経営系の線形代数教授法の一提案」, 水産大学校研究報告, 巻 59, 号 1, ページ 1–7, 2010, [オンライン]. 入手先: https://fra.repo.nii.ac.jp/records/2011942 [2] 日本銀行調査統計局, 「マネタリーベースの解説」. [オンライン]. 入手先: https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/ exbase.htm [3] 日本銀行調査統計局, 「マネタリーベース(2026 年 9 月)」. [オンライン]. 入手先: https://www.boj.or.jp/statistics/boj/ other/mb/base2609.pdf [4] 日本銀行調査統計局, 「マネーストック統計の解説」. [オンライン]. 入手先: https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/ data/exms01.pdf [5] 日本銀行調査統計局, 「マネーストック速報(2026年8月)」. [オンライン]. 入手先: https://www.boj.or.jp/statistics/money/ ms/ms2608.pdf [6] 総務省, 「産業連関分析のための各種係数の内容と計算方法」. [オンライン]. 入手先: https://www.soumu.go.jp/main_ content/000666727.pdf 21