20240928_XP祭り2024講演資料

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September 28, 24

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四半世紀ウォーターフォールでやってきたメンバーが感じたアジャイルのうさん臭さとその原因

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XP祭り2024 四半世紀ウォーターフォールで やってきたメンバーが感じた アジャイルのうさん臭さとその原因 株式会社野村総合研究所 生産革新センター 業務管理室 長岡 圭介 2024年9月28日

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01 自己紹介 02 comraceチームの紹介 03 アジャイルの学習で浮かんできた疑問と違和感 04 現場との会話ではっきりした認識の相違 05 つまりどういうことか Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 1

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自己紹介 長岡 圭介 1998年 野村総合研究所入社 公共・金融系を中心として、システム開発からPM、 業務コンサルや営業など、いろいろやってきました 2020年より、生産性向上を目指して、社内のさまざまな 好事例の展開や、外部プラクティスの導入といった活動を 行っています 趣味:サッカー観戦、旅行 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 2

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comraceチームの紹介 ビジネスとエンジニアリングの両輪を駆動させ、未来創発を加速させていくチームです 「より速く、より高品質に、より楽しく」 comrade Grace Hopper + 苦労を共にしてくれるような仲間・同志 COBOLの母 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 3

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comraceチームの紹介 今年度活動 システム保守(エンハンス)に アジャイルの知見を導入し、開発生産性を向上する 新規開発 システム保守 (エンハンス) 再構築 システム保守 (エンハンス) ウォーターフォール開発でシステム保守(エンハンス)を担当している社員は、 アジャイルに対して「懐疑的」だったり、「自分には関係ない」と思っている (ことが多い) Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 4

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アジャイルの学習で浮かんできた疑問と違和感 アジャイルソフトウェア開発宣言 ソフトウェアを開発するうえで重視するマインドセット 「高い価値」の追求 なるほど、 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 5

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アジャイルの学習で浮かんできた疑問と違和感 アジャイルソフトウェア宣言の背後にある原則 顧客満足を最優先するのは当然 システム開発する人で こういったことを考えていない、 望まないヒトはいないのでは? Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 6

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アジャイルの学習で浮かんできた疑問と違和感 Certified ScrumMaster研修 ウォーターフォール開発しているときも 「お客様のために」頑張っていたが それは無駄だということ? なぜ開発手法とマインドを比較? 出所)CSM研修 MIROボード AGILE BUSINESS INSTITUTE Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 7

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アジャイルの学習で浮かんできた疑問と違和感 アジャイルの導入 そんなにアジャイルが優れているのに 十分に普及していないのはなぜ? 組織文化や環境の問題だけなの? 出所)IPA DX白書2023 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 8

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アジャイルの学習で浮かんできた疑問と違和感 感じたうさん臭さ ⚫ システム開発する人にとって当たり前のことを言っているだけなのでは ⚫ ウォーターフォール開発現場の努力が無駄には思えない ⚫ 十分には普及していないし、自分たちに関係ない何か特別なものでは 現状を変えてまで導入するほど価値はあるのか? アジャイルが唯一の問題解決策なのか? Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 9

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アジャイルの学習で浮かんできた疑問と違和感 現状を変えてまで導入するほどの価値があるのか? アジャイルが唯一の問題解決策なのか? アジャイルは万能ではない。日々進化するものである。 ウォーターフォール開発の現場でも、日々カイゼンが行われている これを理解せずに、アジャイルが絶対的に正しいと上からの目線で説明されても 現場は腹落ちしない これがアジャイルに対してうさん臭さを感じる原因では Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 10

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現場との会話ではっきりした認識の相違 (一般的にイメージされる)ウォーターフォール開発のスケジュール① X月 X+1月 X+2月 X+3月 ▼レビュー X+4月 X+5月 ▼レビュー X+6月 ▼レビュー X+7月 ▼リリース 設計 開発 テスト リリース Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 11

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現場との会話ではっきりした認識の相違 ウォーターフォール開発の実際のスケジュール① ✓ 定期的なレビューや振り返り X月 X+1月 X+2月 X+3月 ▼レビュー X+4月 X+5月 ▼レビュー X+6月 ▼レビュー X+7月 ▼リリース ▲振り返り 定期的なレビュー 設計 開発 テスト リリース Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 12

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現場との会話ではっきりした認識の相違 ウォーターフォール開発の実際のスケジュール② ✓ 段階的なリリースと、追加要望対応 X月 X+1月 X+2月 ▼レビュー X+3月 ▼レビュー X+4月 ▼レビュー X+5月 ▼レビュー X+6月 ▼レビュー ▼レビュー X+7月 ▼リリース 定期的なレビュー ▲振り返り 設計 フェーズ1 開発 テスト リリース 追加要望検討 フェーズ2 優先順位付 開発 テスト リリース Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 13

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現場との会話ではっきりした認識の相違 ウォーターフォール開発の実際のスケジュール③ ✓ 要件/設計変更の取り込み X月 X+1月 ▼リリース テーマ① X+2月 ▼リリース 定期的なレビュー X+3月 ▼リリース ▼リリース 設計 開発 テスト リリース テーマ② 設計 開発 テスト リリース テーマ③ 設計 開発 テスト リリース テーマ④ 設計 開発 テスト リリース Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 14

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現場との会話ではっきりした認識の相違 ウォーターフォール開発の実際のスケジュール③ ✓ 定期的なタイミングでのリリース X月 X+1月 ▼リリース テーマ① X+2月 ▼リリース 定期的なレビュー X+3月 ▼リリース ▼リリース 設計 開発 テスト リリース テーマ② 設計 開発 テスト リリース テーマ③ 設計 開発 テスト リリース テーマ④ 設計 開発 テスト リリース Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 15

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現場との会話ではっきりした認識の相違 現場では、これ以外にもさまざまな工夫が行われている ✓ 開発メンバも交えての設計 ✓ 開発前に、設計の背景や思いをしっかり理解してもらうためのミーティング開催 ✓ テストで確認するポイントをチーム内で共有してからの設計 ✓ 自動テストやCICDの導入 ✓ コードの自動生成 ✓ 生成AIによるレビューの効率化 ✓ チーム内での1on1 ✓ スキルマップ作成 ✓ 常時Zoom起動 など、、 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 16

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現場との会話ではっきりした認識の相違 お客様に言われたことを行うだけでは不十分 そもそもクライアントはその道のプロフェッショナルである。考えうる 課題を出し切り、取り組んできた。大前提として、クライアントに は誇るべき成功体験がある、 もちろんクライアントの話を聞くことは大事だ。 それでも、聞いた話の範囲内で課題を設定することはない。 そもそもクライアントさえも気づいていない課題を提示することに こそコンサルの価値はある。 出所)バリューのことだけ考えろ トップ1%コンサルタントの圧倒的な付加価値を出す思考 SBクリエイティブ Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 17

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現場との会話ではっきりした認識の相違 こういった現場での工夫や考えかたを取り入れているチームは、アジャイルとどう違うのか? ウォーターフォール開発 アジャイル ・プロセスを順番に進めていく ・作業量が見えるので、コスト面において無駄がない ・スケジュールが明確 ・~ ・仕様変更に柔軟に対応できる ・チームワークが向上する ・お客様へ高い価値を提供できる ・~ + 現場での工夫、考えかた 制約があるなか、「高い価値を追求」するという点に変わりはない Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 18

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つまりどういうことか アジャイル開発宣言は、それ以前の開発方法をしている人たちへ思いの詰まった言葉であり、 これからの開発はこういった形で進めていったらいいよね!という文章 ウォーターフォール これからこういう形で進めていったらいいよね! 2001年 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 19

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つまりどういうことか アジャイルは、自分たちができる範囲でよりよい開発方法を見つけ出し進歩する ウォーターフォール開発 ・・・・ ウォーターフォール開発+現場の工夫 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 20

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つまりどういうことか 「高い価値を提供する」ために、ウォーターフォール開発の現場も工夫して進歩している (同じ施策を行っていることもある) ウォーターフォール開発 ・・・・ ウォーターフォール開発+現場の工夫 ・・・・ Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 21

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つまりどういうことか アジャイルは、「高い価値を追求」 しようというマインドでしかなく、 ウォーターフォール開発現場にとっても特別なものではない これをしっかり理解することで、アジャイルへのうさん臭さを払しょくすることができ、 より有効な知見を導入できるようになる 「より速く、より高品質に、より楽しく」 Copyright(C) Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 22