中嶋真基
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『飲⾷店の選び⽅‧探索⾏動レポート2026』 2026年最新 マルチチャネル‧AI時代に「選ばれる構造」をつくる 飲⾷店のマーケティング実践指南書 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
『飲⾷店の選び⽅‧探索⾏動レポート2026』 ⽬次 巻頭 表紙 (P.1) 目次 (P.2) はじめに:本書の概要と目的 (P.3) アンケート調査概要 / アンケート項目 (P.5 - 6) アンケートからの示唆まとめ (P.7) 第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略 WHO / HOW) (WHAT / 「選ばれる構造」を設計する (P.24) WHAT: SAPを通じてブランドコアを体験価値として具現化する (P.25) WHO: 「5つの飲食店選びの行動タイプ」を行動プロセスで見る (P.26) HOW:カスタマージャーニーを「複線」で設計する (P.27) 1.SNS / 2.Webメディア / 3.Google (P.28 - 30) 第1章:調査結果の分析と考察 4.グルメ媒体 / 5.ホームページ (P.31 - 32) 認知における接触メディア(チャネル)の多様化 (P.8) 6.口コミ / 7.予約 (P.33 - 34) 興味を持った店舗の詳細確認チャネル (P.9) 8.AI対応 (P.35) 普段の外食・特別な外食におけるリサーチチャネル (P.10) 公式ホームページの重要性 (P.11) AIは日常や店選びでどの程度利用されているのか (P.12) SNS・AIをきっかけに知った店舗への来店経験 (P.13) 予約における複数動線設計の重要性 (P.14) 第4章:施策の優先順位・評価と 12のセルフ診断 施策の優先順位:「守り」を整え、「攻め」を重ねる (P.37) KPI:「点」ではなく、次のフェーズへの前進を測る (P.38) アトリビューション:最後の接点だけを成果にしない (P.39) マーケティング診断:12の確認項目 (P.40) 第2章:5つの「飲食店選びの行動タイプ」分析 5つの「飲食店選びの行動タイプ」 (P.16) タイプ1:グルメサイト比較・予約型 / タイプ2:Google絞り込み型 (P.17 - 18) 付録・会社情報 タイプ3:SNS発見・体験確認型 / タイプ4:紹介安心型 (P.19 - 20) FAQ:2026年の飲食店マーケティングに関するよくある質問 (P.41) タイプ5:AI・SNS情報横断型 (P.21) COLLINS株式会社について(会社概要・プロフィール) (P.42) 参照:クラスター分析の方法 (P.22) 利用条件(P.43) © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 2
巻頭 はじめに:本書の概要と⽬的 2026年の飲⾷店選びは、単⼀の媒体だけでは完結していません。 Instagramや紹介で知り、Googleやグルメ媒体で探し、ホームページ‧⼝コミ‧店舗SNSで確認し、使いやすい 導線から予約するなど、複数の接点を横断して意思決定しています。 本書は、COLLINS株式会社が全国1,049名を対象に実施した「飲⾷店の選び⽅に関するアンケート2026」をもと に、認知、検索、⽐較‧検討、予約までの⾏動に加え、SNS‧AI等をきっかけに知った店舗への来店経験を整理 した解説書です。 回答者は、⼀⼈あたり3,000円以上の外⾷を3ヶ⽉に1回以上する、⼀定の外⾷頻度と⽀出意欲を持つ層です。 調査では、Google検索、Google Map、グルメ媒体、SNS、ホームページ、⼝コミなどを横断する探索⾏動が確 認されました。 また、属性ではなく探索⾏動を⽤いた分析から、「グルメサイト⽐較‧予約型」「Google絞り込み型」「SNS発 ⾒‧体験確認型」「紹介安⼼型」「AI‧SNS情報横断型」の5類型を抽出しています。AIは約1割の探索⾏動に⼊ り始めていますが、単独媒体ではなく、複数情報を提案‧要約‧⽐較する補助レイヤーとして位置づけられま す。 本書後半では、調査結果をもとに、実務に活⽤できるマーケティング戦略の設計⽅法を提⽰しています。 WHAT(提供価値)→WHO(利⽤シーンと探索⾏動)→HOW(顧客接点)の順に戦略を設計し、ホームページ、 Google、グルメ媒体、SNS、⼝コミ、予約導線、店舗体験の役割を整理。認知から再来店‧紹介に⾄る「選ばれ る構造」として解説します。 本解説書が、飲⾷店‧飲⾷ブランドの、⾃店舗のマーケティング戦略を再整理‧再設計するための⼀助となるこ とを期待しています。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 3
PART 1【実態把握】 データで⾒る顧客⾏動 第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 1,049名の回答データをもとに、飲⾷店選びにおけるメディア接触‧検索⾏動‧ ⽐較‧検討‧予約⾏動を多⾓的に分析しました。 その結果、4つの顧客傾向と、5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」を抽出しまし た。 第1章では、アンケート結果からの⽰唆を中⼼に説明します。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 4
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 アンケート調査概要 ‧調査実施会社 :COLLINS株式会社 ‧実施期間 :2026年1⽉7⽇〜2026年1⽉14⽇ ‧調査名 :飲⾷店の選び⽅に関するアンケート2026 ‧有効回答数 :全国の20代〜60代以上の男⼥1,049名 (「⼀⼈3,000円以上の外⾷を3ヶ⽉に1回以上する」と回答した対象者) ‧調査⽅法 :インターネット調査(Surveroidを利⽤) ‧抽出⽅法 :インターネット調査⽤パネルからランダムに抽出 ‧調査(質問)項⽬ :本調査10問(別途スクリーニング設問を実施)」 ‧回答者属性 :性別:男性 (586名) ⼥性 (463名) ‧年齢 :20代 (236名) /30代 (236名)/ 40代 (239名) /50代 (239名) /60代以上 (99名) ‧エリア :北海道 (63名) /東北地⽅ (50名) /関東地⽅ (448名) /中部地⽅ (153名) /近畿地⽅ (198名) 中国地⽅ (38名) /四国地⽅ (29名) /九州地⽅ (70名) © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 5
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 アンケート項⽬ ▪スクリーニング ⼀⼈あたり3,000円以上の外⾷(テイクアウトやデリバリーではなく、お店での⾷事)を3ヶ⽉に1回以上しますか。 ▪本調査 (上記スクリーニングにて「はい」と回答した⽅に対して) Q1. 1⽇あたり平均して1時間以上利⽤することが多いメディア‧ツールをすべて教えてください。 Q2. 飲⾷店を知る「きっかけ」になっていると感じる情報源をすべて教えてください。 Q3. Instagramで初めて知った飲⾷店に、実際に⾏くことがありますか。(Q2でInstagramを選択した⽅に対して) Q4. TikTokで初めて知った飲⾷店に、実際に⾏くことがありますか。 (Q2でTikTokを選択した⽅に対して) Q5. インフルエンサーの投稿で初めて知った飲⾷店に、実際に⾏くことがありますか。 (Q2でインフルエンサーを選択した ⽅に対して) Q6. ChatGPTなどのAIの提案‧推薦で初めて知った飲⾷店に、実際に⾏くことがありますか。 (Q2でChatGPTなどのAIツー ルを選択した⽅に対して) Q7. 友⼈や家族と、普段のカジュアルな外⾷で、お店を探すときに使⽤するメディアや⽅法を教えてください。(複数選択 可) Q8. 記念⽇やデートなど特別な機会で、お店を探す時に使⽤するメディアや⽅法を教えてください。(複数選択可) Q9. 興味を持った飲⾷店‧飲⾷ブランドを調べる時に使⽤するメディアや⽅法を教えてください。(複数選択可) Q10. 飲⾷店を予約する時に使⽤するメディアや⽅法を教えてください。(複数選択可) © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 6
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 アンケートからの⽰唆まとめ 最新の「飲⾷店選び」においてユーザは認知〜来店の各フェーズで複数のチャネルを横断していることがわかり ました。よって飲⾷店側は、それぞれのフェーズで適切な情報を整えることが必要になります。また、AIについ ても⼀定のユーザが使⽤しており、今後重要度が増すと想定できます。 1. マルチチャネル化する顧客ジャーニー:飲⾷店選びは単⼀の媒体で完結せず、各フェーズで複数の接点を横断。 本調査では、飲⾷店を知るきっかけが平均4.77項⽬、普段の外⾷探索が3.29項⽬、特別な外⾷探索が3.16項⽬、興 味を持った店舗の確認が2.41項⽬、予約⼿段が2.41項⽬となり、顧客が各局⾯で複数の接点を横断していることが 確認されました。 2. AI:AIはまだ主流ではない⼀⽅、認知‧探索‧⽐較の各フェーズに約1割で⼊り始めている。 AIの利⽤率は、飲⾷店認知のきっかけで9.5%、普段の外⾷探索で10.3%、特別な外⾷探索で9.6%、⽐較‧確認で 9.7%でした。AI利⽤者の⼀部は、AIだけで店を決めるのではなく、SNS、公式ホームページ、⼝コミ、Google Map なども横断して情報を確認しています。 3. 公式HPの重要性:⽐較‧検討時の確認先は公式ホームページが44.8%で最多。 興味を持った店舗を調べる際、「ブランド‧店舗のホームページ」は44.8%で最も多く、⼝コミ‧レビューサイト 42.8%、グルメ媒体の店舗ページ42.6%、店舗SNS38.7%を上回りました。公式ホームページは20代でも33.5%が 利⽤し、60代以上では59.6%に達しています。 4. 予約における複数動線の設計:予約⼿段は分散しており、⼀つの予約⽅法への⼀本化が必ずしも最適とは限らな い。 予約⼿段は、店舗ホームページ39.5%、電話34.6%、⾷べログ31.7%、ホットペッパー30.0%、ぐるなび24.8%な どに分散しており、Google Mapや店舗SNSから予約する回答も⾒られました。 5. クラスタ分析から、5つの飲⾷店選びの⾏動タイプが認められた(第2章にて詳細説明) 1,049名の回答から「飲⾷店をどのように知り、探し、確認し、予約するか」に加え、SNS‧AI等で知った店舗への 来店経験に関する⾏動データを⽤いて分類した結果、「グルメサイト⽐較‧予約型」「Google絞り込み型」「SNS 発⾒‧体験確認型」「紹介安⼼型」「AI‧SNS情報横断型」の「飲⾷店選びの⾏動タイプ」が抽出されました。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 7
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 認知における接触メディア(チャネル)の多様化 ‧⽇常的な接触メディア、飲⾷店認知のきっかけとなる情報源ともに、最上位はテレビ ‧⽇常的なメディア接触とは異なり、飲⾷店認知の情報源では「家族や友⼈からの紹介」「(⾷べログ等の)グルメ媒 体」「SNS」が多い ‧YouTubeは⽇常接触率が45.8%と⾼い⼀⽅、飲⾷店認知のきっかけは22.4%で、⻑時間利⽤がそのまま飲⾷店認知につ ながるわけではない ‧GoogleとYahoo!の⽇常接触率は近いものの、飲⾷店認知ではGoogle検索とGoogle Mapの回答率がYahoo!を上回った ‧Instagramは、⽇常接触率20.5%と飲⾷店認知率20.8%がほぼ同⽔準で、飲⾷店認知への関与が相対的に⾼いSNSと考 えられる ‧店頭看板は24.9%でGoogle Mapの24.3%とほぼ同⽔準であり、デジタル化が進む中でもファサードや店頭情報は重要 ‧ChatGPT、Gemini、Claudeなど、いずれかのAIツールが飲⾷店認知のきっかけになっている回答者は9.5%で、新たな 情報接触経路として⼀定の利⽤が確認された © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 8
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 興味を持った店舗の詳細確認チャネル ‧公式HP、⼝コミ、グルメ媒体が40%以上と多いが、複数のチャネルが⼀定割合利⽤されている ‧最も使⽤されていた公式HPの重要度が再認識された (今後使⽤が増加すると予想されるAIの露出としても⼀次情報である公式HPは重要である) © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 9
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 普段の外⾷‧特別な外⾷におけるリサーチチャネル ‧店探しで利⽤されるチャネルとして20%以上が7チャネル、10%以上が9チャネルと複数チャネルに分散 ‧両シーンにおいて「家族や友⼈に聞く」「Google検索」「⾷べログ」が上位3位に⼊る ‧回答者は、⼀⼈あたり平均3項⽬以上のメディアや⽅法を選択 ‧いずれかのAIツールを利⽤した回答者は、普段の外⾷で10.3%、特別な外⾷で9.6% ‧カジュアルな外⾷において、Google Mapで現在地周辺の候補を素早く探す⾏動がうかがえる ‧⼀休の利⽤率は、両シーンで⼤きな差が⾒られなかった © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 10
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 公式ホームページの重要性 P9のアンケート結果から、興味‧関⼼をもった飲⾷ブランド‧飲⾷店を調べる際のメディアは分散しておりまし たが、僅差で「ホームページ」が最上位となっておりました。 また、「ホームページ」と回答に⼊れた⽅を年代別で⾒ると下記の通りとなります。 ‧20代 33.5% ‧30代 46.2% ‧40代 45.2% ‧50代 48.1% ‧60代 59.6% 50代では48.1%、60代では59.6%となり、概ね年代が上がるにつれて、ホームページを確認する傾向が⾒られま した。 価格帯、利⽤シーン、コース内容、席情報、アクセス、予約⽅法などを短時間で把握できる公式HPは、単なる名 刺代わりではなく、他店と⽐較検討するための重要な判断材料となっています。 20代でも33.5%、30代では46.2%が公式ホームページを確認しています。「ホームページ」は、若年層向けには 不要な媒体なのではなく、⽐較をする上で安⼼材料になり得ると⾔えます。 「ホームページ」がなかったり、「ホームページ」に必要な情報が整備されていないブランド‧店舗は、⽐較の ステージで機会損失が⽣じてしまっている可能性があります。 【ワード解説】飲⾷店の「公式ホームページ」とは、店舗または運営企業が管理し、店舗情報やメニュー等を掲載する公式Webサイ トのことである。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 11
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 AIは⽇常や店選びでどの程度利⽤されているのか AIの使⽤についての回答を抽出すると、どの質問にも10%前後の利⽤率が⾒られました。 この数値は⼤きくはないものの、現時点でも⼀定の利⽤が確認され、今後の動向を注視すべき情報接点と考え られます。 回答結果 1⽇1時間以上利⽤するAIツールあり14.5%、飲⾷店 認知のきっかけは9.5%、普段の外⾷探索は10.3%、 特別な外⾷探索は9.6%、⽐較‧確認は9.7%でし た。 指標 率 日常的なAI利用 14.5% 探索⾏動上の位置づけ 利⽤率はいずれも15%未満で、SNS、Google検索、 ⼝コミサイトほど広く使われる媒体ではありませ ん。 飲食店認知のきっかけ 9.5% 普段の外食探索で利用 10.3% クラスター分析からの⽰唆 AI利⽤者の⼀部は、SNS、ホームページ、レ ビュー、Google Mapなども横断する⾼関与な探索 層として表れました。AIは単独で意思決定を完結さ せる媒体というより、候補や情報を⽐較‧整理する 補助レイヤーとして機能している可能性がありま す。 特別な外食探索で利用 9.6% 比較・確認で利用 9.7% © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. ※AI利用率は、ChatGPT・Gemini・Claudeなど各選択肢の重複回答を回答 者単位で集約したユニーク利用率です。 12
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 SNS‧AIをきっかけに知った店舗への来店経験 各媒体を飲⾷店認知のきっかけとして選んだ回答者のうち、「⾏ったことはない」以外を選んだ割合は、Instagramで 88.5%、TikTokで86.0%、インフルエンサー投稿で93.3%、AIで94.0%でした。 AIでは、「よくある(2回に1回程度)」以上と回答した割合が57.0%、「たまにある」以上が94.0%となり、AIを認知経 路として利⽤する回答者では、AIで知った店舗への来店経験が相対的に⾼い結果となりました。 ※各媒体をQ2で選択した回答者のみを対象とする⾃⼰申告値です。媒体ごとに回答者数が異なるため、媒体間の優劣、因 果関係、実際の予約‧来店転換率を⽰すものではありません。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 13
第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 予約における複数動線設計の重要性 ‧飲⾷店の予約⼿段は、「店のホームページ(39.5%)」「電話(34.6%)」「⾷べログ(31.7%)」「ホットペッパー (30.0%)」「ぐるなび(24.8%)」などに分散しています。 ‧Google Mapや店舗SNSから予約する回答も⾒られ、利⽤者ごとに使いやすい導線が異なると想定されます。 ‧⼀つの予約導線への⼀本化が、必ずしも最適ではないことが⽰唆されます。主要な予約導線を複線的に残しながら、各媒体 の情報を統⼀し、迷わず予約完了まで進める設計が重要です。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 14
PART 1【実態把握】 データで⾒る顧客⾏動 第1章:アンケート結果から⾒る2026年 飲⾷店選びの最新潮流 第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 第1章で説明した、アンケート結果からの⽰唆に加え、回答分析から 5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」が抽出されました 第2章では、タイプ別の⾏動傾向と、重要なタッチポイントを解説します。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 15
第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」 今回の調査では、飲⾷店をどのように知り、探し、確認し、予約するかに加え、SNS‧AI等で知った店舗への来店経験に関する⾏動 データをもとに、1,049名の回答者を分類しました。その結果、「グルメサイト⽐較‧予約型」「Google絞り込み型」「SNS発⾒‧ 体験確認型」「紹介安⼼型」「AI‧SNS情報横断型」という5つの探索⾏動の型が抽出されました。 注⽬すべきは、これらの型が年齢や性別といった属性ではなく、あくまで⾏動データから導かれている点です。 実際、各型の年齢構成には偏りが⾒られるものの、同じ年代の中にも複数の型が混在しており、「年齢が上がればこの型になる」 といった単純な対応関係にはなっていません。つまり、「40代だからこう動く」ではなく「⽐較を重視するからこう動く」という 捉え⽅の⽅が、実際の⾏動をより正確に説明できるということです。 マーケティング施策の設計においては、年齢層別にメッセージを出し分けるよりも、この探索⾏動の型を起点に、媒体選定や情報設 計を組み⽴てる⽅が精度の⾼いアプローチになると考えられます。 構成率:33.1% グルメサイトで候補を⽐較 し、公式HP‧⼝コミを確認 してグルメサイトから予約 構成率:29.0% Google検索‧Google Mapで 候補を絞り、公式HP‧電話 等から予約 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 構成率:17.0% SNSで発⾒し、公式SNSで雰 囲気を確認後、HP‧予約サ イトへ移動 構成率:13.3% 家族‧友⼈の紹介を軸に、 最低限の確認後、電話‧公 式HPまたは予約なしで来店 構成率:7.7% 家族‧友⼈の紹介を軸に、 最低限の確認後、電話‧公 式HPまたは予約なしで来店 16
第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 「飲⾷店選びの⾏動タイプ」1:グルメサイト⽐較‧予約型 5つの型のうち、最も構成⽐が⾼い33.1%(347名)が「グルメサイト⽐較‧予約 型」です。 普段使い‧特別な機会の双⽅でグルメ媒体の利⽤が相対的に⾼く、詳細確認では グルメ媒体の店舗ページ、店舗ホームページ、⼝コミ‧レビューサイトを確認 し、予約も⾷べログ‧ホットペッパー‧ぐるなび等に寄る傾向があります。平均 年齢は45.0歳で、20〜30代も36.3%を占めるため、幅広い業態で無視できない主 要層です。 ▪探索⾏動 飲⾷の機会が⽣じた段階で複数のグルメ媒体を検索し、候補店のホームページや⼝コミも確認して⽐較しま す。認知段階でのSNS利⽤は相対的に低く、常時飲⾷店情報を追うというより、必要な時に検索を始める傾向 があります。 ▪集客対策 主要グルメ媒体の写真、価格、コース、席情報、説明⽂を整え、ホームページ‧Googleビジネスプロフィール との情報差をなくすことが重要です。⽐較されることを前提に、⼝コミ返信とネット予約導線を整備し、予約 在庫を⼀元管理できる予約台帳やサイトコントローラーの活⽤も有効です。 【ワード解説】「グルメサイト⽐較‧予約型」とは、普段使いおよび特別な外⾷の双⽅で⾷べログ等のグルメサイトを中⼼に⽐較‧ 検討を⾏い、店舗ページや公式HP、⼝コミを確認して予約に⾄る顧客層(構成⽐33.1%)のことである。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 17
第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 「飲⾷店選びの⾏動タイプ」2:Google絞り込み型 2番⽬に構成⽐が⾼い29.0%(304名)が「Google絞り込み型」です。 普段使い‧特別な機会の探索でGoogle検索‧Google Mapの⽐率が相対的に⾼く、 ホームページまたは電話から予約する傾向があります。候補を広く⽐較するより、 必要な情報を短時間で確認して絞り込む型です。平均年齢は41.6歳で、20〜30代が 47.0%、50代以上も29.3%を占めます。 ▪探索⾏動 Google検索またはGoogle Mapで候補を探し、グルメ媒体への依存は⽐較的低めです。候補店のホームペー ジやGoogleの⼝コミを確認し、店舗ホームページのネット予約や電話で予約します。情報探索そのものに ⻑い時間をかけず、早く意思決定したい傾向が表れています。 ▪集客対策 Googleビジネスプロフィールとホームページを最優先で整え、料理ジャンル、価格帯、営業時間、場所、 席、予約可否を短時間で理解できる状態にします。「エリア×料理ジャンル」等の検索結果で参照される情 報を整え、予約ボタンや電話導線を分かりやすく配置することが重要です。 【ワード解説】「Google絞り込み型」とは、Google検索やGoogleマップを中⼼に必要な情報を短時間で確認し、公式HPや電話等 から予約する傾向が強い顧客層(構成⽐29.0%)のことである。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 18
第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 「飲⾷店選びの⾏動タイプ」3:SNS発⾒‧体験確認型 全体の17.0%(178名)が「SNS発⾒‧体験確認型」です。 認知‧探索の⼊⼝でInstagram、YouTube、SNS検索の寄与が相対的に⾼く、詳細確 認でも店舗SNSを強く参照する、視覚情報や店舗の空気感を重視する層です。平均年 齢は38.9歳、20〜30代⽐率は57.9%ですが、50代以上も20.2%を占めます。 ▪探索⾏動 InstagramやYouTube等で飲⾷店を発⾒し、InstagramやTikTok等でも店を探します。興味を持った後は店 舗公式SNSを中⼼に確認し、Google Mapの⼝コミやホームページも補助的に参照します。予約はホーム ページやグルメ媒体に移ることが多く、SNSだけで完結しない点が特徴です。 ▪集客対策 SNS上で店を発⾒できる写真‧動画と、来店時の空気感が伝わる公式アカウントを整備します。インフル エンサー施策などSNS集客策だけに依存せず、店舗SNS⾃体の情報品質を⾼め、プロフィールから予約 ページ‧Google Map‧ホームページへ迷わず移動できる導線を設けることが重要です。 【ワード解説】「SNS発⾒‧体験確認型」とは、InstagramやYouTube等の視覚情報‧動画をきっかけに店舗を発⾒し、公式SNSで 雰囲気や最新情報を確認して来店‧予約へ進む顧客層(構成⽐17.0%)のことである。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 19
第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 「飲⾷店選びの⾏動タイプ」4:紹介安⼼型 全体の13.3%(139名)が「紹介安⼼型」です。 家族‧友⼈‧知⼈からの推薦への依存が相対的に⾼く、「予約しない」「電話予 約」「店舗ホームページ予約」が中⼼で、探索の幅が⽐較的狭い型です。平均年 齢は45.3歳と5類型で最も⾼く、20〜30代⽐率は36.0%、50代以上は41.0%です。 ▪探索⾏動 家族や友⼈から店を知り、店を探す時にも⾝近な⼈の意⾒を重視します。その後、ホームページやGoogle の⼝コミを必要最⼩限確認し、電話または店舗ホームページから予約する、あるいは予約せずに来店しま す。推薦による「⼈的な安⼼感」が意思決定の中⼼です。 ▪集客対策 まず、既存顧客が紹介したくなる顧客満⾜をつくることが前提です。そのうえで、紹介を受けた⼈が不安な く来店できるよう、ホームページ、Googleの店舗情報、⼝コミ返信、電話対応を整えます。利⽤シーン、価 格、アクセス、席情報などを明⽰し、推薦の裏付けとなる安⼼材料を⽤意します。 【ワード解説】「紹介安⼼型」とは、家族‧友⼈‧知⼈からの直接の推薦(⼝コミ)を最⼤の意思決定要因とし、安⼼感を確認した 上で電話予約や予約なしで来店する顧客層(構成⽐13.3%)のことである。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 20
第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 「飲⾷店選びの⾏動タイプ」5:AI‧SNS情報横断型 全体の7.7%(81名)が「AI‧SNS情報横断型」です。 AI、TikTok、インフルエンサー、Instagram経由で知った店への来店経験スコアが5 類型で最も⾼く、SNS発⾒型よりも提案‧レコメンドを受け⼊れやすい型です。平 均年齢は36.6歳と最も若く、20〜30代が61.7%、50代以上は13.6%で、若年層寄り の構成です。 ▪探索⾏動 AIやSNS、インフルエンサー投稿から店を知り、Google検索、SNS、ホームページ、⼝コミ‧レビューも横断 して確認します。AIだけで意思決定するのではなく、提案された候補を複数媒体で検証し、要点を整理したう えで、負担の少ない予約導線から予約する傾向があります。 ▪集客対策 ホームページ、Google、SNS、グルメ媒体の情報を統⼀し、料理ジャンル、価格帯、利⽤シーン、強み、 FAQ、予約⽅法を短く明確に記載します。AIが読み取りやすい構造にするだけでなく、写真‧⼝コミ‧予約導 線まで⼀貫させることが重要です。 【ワード解説】「AI‧SNS情報横断型」とは、AIやSNSを認知の起点とし、Google検索、公式ホームページ、⼝コミ、グルメサイト 等の複数媒体を横断して候補を確認‧検証する傾向が相対的に強い顧客層(構成⽐7.7%)です。※来店経験スコアはQ3〜Q6の⾃⼰ 申告回答を再符号化した指標であり、実測の予約‧来店転換率を意味しません。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 21
第2章:顧客の5つの「飲⾷店選びの⾏動タイプ」プロファイリング 参照:クラスター分析の⽅法 ⼀⼈あたり3,000円以上の外⾷を3ヶ⽉に1回以上する回答者1,049名から抽出 分析対象と前処理 分析対象設問 ‧Q2:飲⾷店を知るきっかけ ‧Q7‧Q8:普段∕特別な機会の探索⼿段 ‧Q9:興味を持った店の詳細確認 ‧Q10:予約⼿段 ‧Q3〜Q6:SNS‧AI経由の来店経験 前処理 ‧複数回答は各選択肢を0∕1として処理 ‧選択肢を「紹介」「Google」「グルメ媒 体」「SNS」「AI」等に集約 ‧設問ごとに、各チャネルの選択数を総選択 数で割った「質問内シェア」に変換 ‧Q3〜Q6の構造的⽋損は「経験なし」として 補完し、0〜4に再符号化 ‧Q1と基本属性はクラスタ⽣成から除外 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. ⼊⼒特徴量とモデル ⼊⼒特徴量:34変数 ‧Q2 認知:6変数 ‧Q7 普段探索:6変数 ‧Q8 特別探索:6変数 ‧Q9 詳細確認:5変数 ‧Q10 予約:7変数 ‧Q3〜Q6 来店経験:4変数 標準化‧モデル ‧Zスコア標準化(StandardScaler) ‧K-means法:k=5 ‧random_state=42、n_init=10、 max_iter=200 ‧Ward法、Gaussian Mixture Model、DBSCAN も⽐較 基本属性の扱い 年齢‧性別‧地域等は、クラスター割当後の特 徴確認にのみ使⽤しています。 22
PART 2【実務適⽤】 「選ばれる構造」をつくる マーケティング実践 第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略 (WHAT / WHO / HOW) 第4章:第4章:施策の優先順位‧評価と12のセルフ診断 パート1では、アンケート結果から「マルチチャネル化する顧客ジャーニー」「AI の関与」「公式HPの重要性」「予約導線の複線化」、そして「5つの飲⾷店選び の⾏動タイプ」という5つの⽰唆を解説してきました。 パート2では、第3章で、マーケティング戦略設計を、WHAT(提供価値)‧WHO (顧客理解)‧HOW(接点設計)の3ステップで具体的に解説します。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 23
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) 「選ばれる構造」を設計する パート1のアンケート結果から、顧客はSNS、Google、グルメサイト、公式HP、AIなど、さまざまなタッチポイ ントを⾒て、次のステップに進むかを判断していることがわかりました。 それぞれのタッチポイントは個別最適化だけでは⼗分に機能しません。 SNSだけ、Google対策だけ、⼝コミだけを強化しても、伝えたい価値が接点ごとにバラバラになり、顧客に⼀貫 した印象を残せないためです。 重要なのは、WHAT(何を提供するのか)→WHO(誰に届けるのか)→HOW(どう接続するのか)という順番 で構造的に組み⽴てることです。 提供価値が曖昧なままチャネル施策から着⼿すると、各タッチポイントが個別には機能していても、事業の根幹 であるターゲットや訴求ポイントを効率的に伝えることができません。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW WHAT:SAPを通じてブランドコアを体験価値として具現化する 飲⾷店は「物」ではなく、料理‧空間‧接客‧時間を含む体験を提供します。無形の価値だからこそ、⾔葉‧ 写真‧動画‧店舗運営へ落とし込む必要があります。 ブランド設計 S Story なぜ存在するのか お店やブランドの物語 は何か × A Atmosphere お店全体の空気感・ 雰囲気はどうか × P ブランドコア Products 料理・飲料・サービスな ど、何をどのように提供 するか ブランドコンセプト / ストーリー ブランドキャラクター / キーワード ■ SAPとブランドコアが体験価値となる SAPは互いに連動し、ブランドコアやブランドコンセプトに基づいて⼀貫性を持って設計されることで、統合さ れた顧客体験を⽣み出します。 このような体験を通じて顧客が得る「満⾜」や「幸福感」が、ブランドのベネフィットです。ベネフィットが顧 客の期待と⼀致することで、ロイヤリティや再来店意欲につながります。ブランドコアは、こうした価値を⼀貫 して届けるための中核となる考え⽅です。 【ワード解説】「SAPモデル」とは、飲⾷店の提供価値(WHAT)をStory(ストーリー‧背景)、Atmosphere(空間‧空気感)、 Products(料理‧商品)の3要素に分解して定義し、全顧客接点で⼀貫したブランドの意味を伝えるフレームワークのことである。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 25
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW WHO:「5つの飲⾷店選びの⾏動タイプ」を⾏動プロセスで⾒る 5つの探索⾏動の型は、単なる好みの違いではなく、「店選びの起点」から「予約‧来店」に⾄るまでの⼀連の ⾏動プロセスにおいて、それぞれ異なる経路をたどっています。 どこから情報を得て(起点)、何をきっかけに候補を絞り込み(検索‧興味‧関⼼)、何を根拠に⽐較し(⽐ 較)、どの導線で予約‧来店に⾄るか(予約‧来店)――この4段階を型ごとに整理すると、同じ「外⾷先を選 ぶ」という⾏動でも、重視する媒体や情報の使い⽅が⼤きく異なることがわかります。 ※各タイプの相対的な特徴を整理したものであり、同じタイプの回答者がすべて同⼀の⾏動を取ることを 意味しません。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 26
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW HOW:カスタマージャーニーを「複線」で設計する 顧客は必ず認知から順番に進むわけではありません。どの接点から⼊っても、必要な情報と次の⾏動へ接続で きるようにします。 設計単位は「媒体」ではなく、フェーズ間の遷移です。 発⾒された後に検索され、⽐較で確信され、予約‧来店へ進めるかを確認します。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW 1.SNS:SNSコンテンツは「発⾒」と「空気感の確認」 SNSはすべてを完結させる媒体ではありません。⾏きたくなる理由を⽣み、店舗の公式HP‧Google Map‧ 予約導線へつなげます。 SNSで重要なのは、 Story ✖ Atmosphere ✖ Products ⼈や背景、⽂化、想い 過ごし⽅と空気感 料理と提供物 蓄積するコンテンツ 鮮度を伝えるコンテンツ コンセプト、代表料理、空間、利⽤シーン、 料理⼈、FAQ。 繰り返し参照されるブランド資産。 季節商品、営業情報、イベント、当⽇の空気感、 実際の客席。 今⾏く理由と信頼をつくる。 上記の情報を、Instagram(フィード‧リール‧ストーリーズ)等で継続的に発信する © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW 2.WEBメディア:広告出稿とは異なる「広報活動」が重要 Webメディアへの掲載は、媒体のリーチに加え、第三者による紹介として信頼形成に寄与します。また、記 事がSNSで共有されたり、Google検索結果に表⽰されたりすることで、⼆次的な情報接点にもなります。 ここが話題なんだ ・・! WEBメディアは媒体とは異なる 定期的‧継続的な「広報活動」がカギ WEBメディアに掲載されるために、「PR(Public Relations)」が重要となり ます。PRは、企業‧ブランドと顧客や社会などのステークホルダーとの良好な 関係を築く活動です。たとえば、店舗のホームページを整えることも広義のPR 活動の⼀つです。 その中でも「パブリシティ」は、テレビや雑誌、Webニュースなど第三者のメ ディアを通じて情報を伝達させる⼿法です。新メニューやイベントなどを紹介 してもらうことで、ブランドの認知度を⾼め、来店⾏動を促します。 メディア掲載は、ブランド認知や来店のきっかけにつながる可能性がありま す。 プレス リリース © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. メディア リレーショ ン オウンドメ ディア更新 29
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW 3.Google:Google検索‧Google Mapは「早く決めたい⼈」 Google絞り込み型は29.0%。Googleビジネスプロフィールは順位だけでなく、候補を理解し、移動‧予約 へ進む情報⾯として整えます。 Google検索やGoogle Mapで重要なのは、 情報網羅性と情報鮮度 Google検索から流⼊する可能性がある公式HP、グルメ媒体などの各チャネ ルや、Google Mapを定期的に更新し、営業時間、住所、価格帯、予約条件な どの基本情報は、主要チャネル間で⽭盾がない状態にします。そのうえで、 各チャネルの役割に応じて必要な情報を補完し、常に最新の状態を保つ運⽤ が重要です。 情報整備の重点 ‧正しいピン、住所、建物‧階数 ‧営業時間、臨時休業、電話 ‧料理ジャンル、価格帯、メニュー ‧外観、⼊⼝、代表料理、席の写真 ‧予約リンク、店舗属性(設備‧サービス 等)、Q&A ‧⼝コミ返信と最新情報投稿 ‧その他詳細店舗情報 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. ⽌めない運⽤ルール ‧情報更新の責任者を決める ‧臨時変更は判明次第反映 ‧写真とメニューを定期更新 ‧⼝コミ返信期限を決める ‧予約リンク切れを毎週確認 ‧検索語句と指名検索を⽉次確認
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW 4.グルメサイト:⽐較‧予約に近いユーザーの「⽐較の⼟俵」 特にグルメ媒体を重視する「グルメサイト⽐較‧予約型」は33.1%。⽐較されることを避けるのではなく、⽐ 較されても価値と条件が伝わる状態をつくります。 グルメ媒体で離脱されないためには、 訴求ポイントの整備と必要な店舗情報を ⼗分に揃えることが重要です。 基本情報や価格、コース内容などファクト情報や、 「⾏ってみたい」と思わせる情報=SAP(Story×Atmosphere×Products)を 写真や⽂⾔で効果的に表現 グルメ媒体:⽐較材料を揃える 1. 最初の写真と⾒出しで「何の店か」を⽰す 2. 価格、コース、量、席、利⽤シーンを明記 3. ホームページ‧Googleと説明を⼀致 4. 空席‧予約在庫を正しく管理 5. 競合店と並んだ際に、選ばれる理由を提⽰ 6. 情報更新⽇と季節メニューを管理 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. グルメサイト上の⼝コミ対応 1. 同じ指摘の反復を店舗改善へ戻す 2. 星だけでなく、本⽂のテーマを分析 3. 過剰な期待を⽣む表現‧写真を修正 4. 紹介したくなる体験を現場でつくる 5. 不⾃然な投稿誘導や操作に依存しない
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO 5.ホームページ:公式ホームページが「情報の基準点」 ホームページは世界観だけを⾒せる名刺ではなく、⽐較‧確認‧予約を⽀える公式情報のハブです。 公式HPは、重要な「⼀次情報」 その店舗の体験が想像できて、 予約までの動線をしっかり確保すること。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. HOW
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW 6.⼝コミ:店舗体験から⼝コミ‧紹介‧再来店につなげる仕組み 「紹介安⼼型」の顧客に選ばれるためには、紹介施策から始まりません。来店前に伝えた価値を店舗体験とし て実現し、顧客が語りたくなる体験をつくることが出発点です。 推奨を得る(⾃然な⼝コミや紹介につなげる)には、 SAP(Story×Atmosphere×Products) の適切な設計と店舗体験までの⼀貫性が⼤ 事 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW 7.予約:導線は「⼀本化」ではなく、迷わせない複線化 予約⼿段はホームページ、電話、グルメ媒体、Google Map、SNSなどに分散しています。顧客の⼊⼝は残し、 在庫と条件を⼀元管理します。 予約までしっかり顧客を誘導するためには、 店舗の顧客ジャーニーに沿った複数の予約 導線を設ける必要があります。 予約から来店ま でのフォロー アップや予約後 の確認‧リマイ ンド‧アクセス 案内も、来店時 の摩擦を減らし ます © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. ⼀つの予約導線 にまとめようと するのではな く、顧客が「予 約をしたい」と 思った時にスト レスを感じさせ ず次のステップ に進ませること が⼤事!
第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略(WHAT / WHO / HOW) WHAT WHO HOW 8.AI対応:AIは情報を横断する「補助レイヤー」 AIは、認知‧探索‧⽐較の各段階で約1割の回答者に利⽤されており、Google、SNS、公式HP、⼝コミ等と併 ⽤されています。 AIが店舗情報を正しく理解‧⽐較しやすくするには、 公式HP等の⼀次情報の整備と、⼀貫した情 報設計が重要となる © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
PART 2【実務適⽤】 「選ばれる構造」をつくる マーケティング実践(戦略‧実⾏) 第3章:3ステップで設計する店舗マーケティング戦略 (WHAT / WHO / HOW) 第4章:施策の優先順位‧評価と12のセルフ診断 パート2の第3章では、WHAT(提供価値)‧WHO(顧客理解)‧HOW(接点設 計)の3ステップで具体的に解説しましたが、第4章では、限られたリソースの中 で、施策の優先順位をどう考え、意思決定していくか、その上で施策の評価(KPI) を何にして成果を判断していくかを解説していきます。さらにマーケティングの 成否につながる12のチェック項⽬や「よくある質問」もご⽤意いたしました。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 36
第4章:施策の優先順位‧評価と12のセルフ診断 施策の優先順位:「守り」を整え、「攻め」を重ねる 集客が⾜りないように⾒えても、実際のボトルネックがWHAT、⽐較情報、予約、店舗体験にある場合がありま す。課題の位置に合わせて順番を変えます。 広告は、基盤が整った後の「増幅装置」。受け⽫の⽋陥まで増幅しないようにする。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
第4章:施策の優先順位‧評価と12のセルフ診断と12のセルフ診断 KPI:「点」ではなく、次のフェーズへの前進を測る フォロワー数やPV数は中間指標です。⾃店が顧客の候補に⼊り、⽐較を進め、予約‧来店‧再来店へ移ったか を測ります。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
第4章:施策の優先順位‧評価と12のセルフ診断と12のセルフ診断 アトリビューション:最後の接点だけを成果にしない マルチチャネル化した顧客⾏動では、予約が発⽣した媒体だけを評価すると、認知‧検索‧⽐較を⽀えた接点 が⾒えなくなります。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
第4章:施策の優先順位‧評価と12のセルフ診断と12のセルフ診断 マーケティング診断:12の確認項⽬ これまで解説した内容をもとに、店舗マーケティングの現状を確認する12項⽬のチェックリストを作成しまし た。まずは⾃店舗の状況を確認し、優先して改善すべき項⽬を特定してください。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved.
FAQ:飲⾷店マーケティングに関するよくある質問 Q1. 飲⾷店選びで最も重要なメディアは何ですか?? ● A. 顧客の飲⾷店の選び⽅は「複線化(マルチチャネル化)」しており、単⼀のメディアで完結することはありません。認知で はテレビ‧紹介‧グルメ媒体‧Google、検索ではGoogle‧グルメ媒体‧SNS、⽐較では公式ホームページや⼝コミサイト、予 約では公式HP‧電話‧グルメ媒体が幅広く利⽤されています。 Q2. グルメ媒体(ポータルサイト)やSNS、Googleの中で、どの媒体に予算‧リソースを集中すべきですか? ● A. 特定の1媒体に集中投資するのではなく、役割分担(複線設計)が必要です。SNSは「発⾒‧空気感」、Googleは「検索‧ 即時判断」、グルメ媒体は「条件⽐較」、公式HPは「基準点‧⼀次情報」として機能するため、⽐較で落ちないための共通基 盤(HP‧Google情報等)をまず整える必要があります。 Q3. 若年層(20〜30代)に対して公式ホームページは必要ですか? ● A. 必要です。20代では33.5%、30代では46.2%が興味を持った店舗の公式ホームページを確認しており、価格帯やメニュー、 席情報などを短時間で確認し、⽐較時の「安⼼材料」として活⽤しています。 Q4. ChatGPTやGeminiなどの「AI活⽤」は飲⾷店集客にどう影響していますか? ● A. AIは単独で予約を完結させる媒体ではなく、複数メディア(Google、HP、グルメ媒体、⼝コミ)の情報を横断‧要約して ⽐較‧提案する「補助レイヤー」として機能しています。AIが店舗情報を正しく理解‧⽐較しやすくするため、公式HPや Google等に正確なテキスト情報やFAQを整備することが重要と考えられます。 Q5. 集客施策(広告‧SNS発信など)を始める際、何から⼿をつけるべきですか? ● A. 広告やSNS発信などの「露出拡⼤(攻め)」の前に、提供価値(WHAT)の定義と、公式HP‧Google‧予約導線などの「受 け⽫‧⽐較基盤(守り)」の整備を先に⾏う必要があります。受け⽫が未整備のまま露出しすぎると⽐較段階での機会損失が 発⽣します。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 41
COLLINS株式会社について 会社概要 ‧会社名:COLLINS株式会社 COLLINS株式会社は、2023年1⽉30⽇に「世 界の⾷をビジョナリーに」というVisionのも と設⽴しました。社名は、⻑期的に卓越する 企業を研究した『ビジョナリー‧カンパ ニー』の著者、Jim Collins⽒に由来します。 ‧所在地: 〒154-0004 東京都世⽥⾕区太⼦堂4丁⽬18番 15号 TASUKI PRIME SANGENJAYA 3F-3 ‧代表取締役 :中嶋 真基 ‧事業内容:飲⾷事業の価値創造に関わる事 業 お問い合わせ ホームページ「Contact」よりご連絡くださ い。 https://collins.co.jp/ Vision/Mission/Value ‧Vision :世界の⾷をビジョナリーに ‧Mission:⾷の可能性と多様性を拡⼤させ、 ⾷で社会に貢献する ‧Value :正しく勝つ 代表取締役 プロフィール ⽇本の⼤学卒業後、オーストラリアのMBAにて外 ⾷産業を中⼼としたホスピタリティ企業の戦略、 マーケティング、海外進出について研究し、卒業 後、⼤⼿外⾷企業にて店舗運営の現場業務を6年経 験。 複数店舗の店舗責任者を務めた後、本部にてブラ ンド‧店舗のマーケティング担当として従事。経 営戦略に基づき、飲⾷店の販促、PR、広告、ブラ ンディング、CRM、コールセンター運営など幅広 くマーケティング戦略を⽴案し、施策を実⾏。 2023年1⽉30⽇にCOLLINS株式会社を設⽴。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 42
本資料の⼀部の引⽤‧紹介は、出典「COLLINS株式会社『飲⾷店の選び⽅‧探索⾏動レポート2026』」を明記のうえご利⽤い ただけます。 資料全体の転載‧再配布、改変しての配布、営利⽬的での複製‧転載については、事前に当社の承諾を得てください。 © 2026 COLLINS Co., Ltd. All Rights Reserved. 43