【B2B_SaaS】コミュニティの始め方と目的設定.pptx

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December 16, 23

スライド概要

B2B/SaaSのコミュニティ活用は、「他社も始めてるし、うちもどうなの?」と言われがち。

でも、こんな疑問、ハードルが生まれるのでそれにお答えします。
・ツール・運用含めると結構なコストもかかるし、KPI、ROIどうしたらいいの?
・コミュニティという新しい概念を経営層に理解してもらうのが大変
・そんなにすぐに売りに繋がるの?って不安がいっぱい
・誰がやるの?盛り上がるの?

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思いが伝わるマーケティングを実現する株式会社エールコネクトの代表 外付け・マーケティング・プレイング・マネージャーとして、スタートアップなどの社内のチームに入り込み、”思い”が伝わるマーケティングを実現する会社です。

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

【B2B/SaaS事業における】 コミュニティの始め方と目的設定 ”思い”が伝わるマーケティングを実現する 株式会社エールコネクト 代表 宮本昌尚 1

2.

自己紹介 コミュニティマーケティングが好きで13年以上取り組んできました 2006-2010 2010-2016 宮本 昌尚 @mMasanao 2016-2023 2023- 株式会社エールコネクトを 設立し、今年独立! 2

3.

株式会社エールコネクトとは? 13年間のコミュニティマーケティング経験 (日本マーケティング協会(大阪支部)でコミュニティマーケの講義を 3年務める ) &DeNA(Anyca)時代のマーケティング責任者経験を活かして、 外付け・マーケティング・プレイング・マネージャー として、スタートアップなどの社内のチームに入り込み、 ”思い”が伝わるマーケティングを実現する会社 3

4.

こんなことはありませんか? ● B2B/SaaSのコミュニティ活用は、 「他社も始めてるし、うちもどうなの?」と言われがち。 ● ● ● ● ● でも、ツール・運用含めると結構なコストもかかるし、KPI、 ROIどうしたらいいの? コミュニティという新しい概念を経営層に理解してもらうのが 大変 そんなにすぐに売りに繋がるの?って不安がいっぱい 誰がやるの? 盛り上がるの? KPI課題 計画課題 運用課題 4

5.

こういうKPIでコミュニティをやって欲しい ● ● サポートコスト削減 コミュニティメンバーの離脱防止、アップセル、クロスセル ▶このKPI出始めると、運用後が大変です、、 5

6.

コミュニティの3段活用で計画を立てる コミュニティは成長段階に応じてKPI設定を変えることが必要 ● ● ● サポートコスト削減、アップセル、クロスセルは第2段階のKPI だから、最初からこのKPIでやるとボリューム感が出ない また、これだけのためにコミュニティをやるのはもっと大きなコミュニティの可 能性を見逃している ▶では、なんのためにコミュニティを活用する? 6

7.

コミュニティマーケティング が注目される背景 何の目的でコミュニティを始めるか? 7

8.

①競合に対して優位性を持つために ● B2B購買プロセスは84%が紹介経 由(Edelman trust Barometer) ● 今まで以上に、ユーザーがクチコミ で商品を広める時代 ● ● 特にSaaS/B2Bはクライアントの属性が 決まっているので情報が広まりやすい 購入前に競合の分析もするし、他 ユーザーの感想を聞く ● 広告や営業をしても売れなくなる時代 が来る 出典:https://jp.creativesurvey.com/blog/posts/customermarketing-20201211/ 8

9.

②新しい市場を作るために SaaSサービスの多くは、ツール普及と共に文化を形成している 9

10.

[Goal of Community] コミュニティと共に文化を作るコミュニティブランドとなる Vision達成のためにサービスづくりだけでなく、 コミュニティも巻き込む サービス 提供 企業 協力 利用 ライフスタイル ・文化 コミュニティ 10

11.

文化を作るための指針:コミュニティブランドVECTOR Culture VISION 作りたいライフスタイル・文化 (コミュニティ内価値観) ブランドのVISION Together Experience ブランドとファン ファン同士の関わり ブランド体験 11

12.

AnycaのコミュニティブランドVECTOR • • Culture VISION • 人と人のつながり、助け合いを重 視する文化 • 多様な車種を楽しめる文化 利用と所有の垣根をなくし、 人とクルマの新しい繋がりを創る 個人間カーシェアは人と人のつながりや信頼関係が ないと成立しない(不安のほうが大きい) レンタカーに比べて選んでくれるためには、多様な車 種だけでなく、人の魅力が重要 Experience 個人間カーシェアアプリの提供 12

13.

AnycaのコミュニティブランドVECTOR Culture VISION • 人と人のつながり、助け合いを 重視する文化 • 多様な車種を楽しめる文化 誰もが数台のマイカーを 持つ未来へ Together Experience • 運営と対面できるイベント (運営に対する信頼) • 交流会イベント 個人間カーシェアアプリの提供 13

14.

出典:https://majikachi.fun/ 14

15.

出典:https://majikachi.fun/ 15

16.

freeeのコミュニティブランドVECTOR(推測ですが) Culture VISION スモールビジネスを 世界の主役に Together Experience 統合型クラウドERP スモールビジネスを バックオフィス業務の手間から解放し、 自由に自然体で経営できるシステム 16

17.

freeeのコミュニティブランドVECTOR(推測ですが) Culture • • • これを活用する会計人(税理士)が使いこ なし、スキルアップする 横の繋がりによる学び合い クラウドツールに慣れる文化 Together • 地域ごとのオンライン、オフライ ンの情報交換、イベント VISION スモールビジネスを 世界の主役に Experience 統合型クラウドERP スモールビジネスを バックオフィス業務の手間から解放し、 自由に自然体で経営できるシステム 17

18.

①競合優位性と、②文化醸成による市場構築を顧客の役割でまとめると? 顧客の5VALUE 生涯価値(LTV) Customer ・より関わって(買って)もらう ・より楽しんでもらう 友人・知人への紹介 紹介価値 知識価値 Recommender Knowledge Provider ・リサーチ、サポートに活かす ・コンテンツ化のネタ 一緒にイベントなどを企画する ・SNSで発信 影響価値 サービス共創価値 Influencer Co-Creator 18

19.

【目的を考えるFW】コミュニティマーケティングミックス ~B2Bバージョン~ マーケティ ング 知識価値 サービス共創価値 生涯価値(LTV) 影響価値 紹介価値 Knowledge Provider Co-Creator Customer Influencer Recommender 利用体験の コンテンツ化 同業同士のネットワーク/ モチベーションUP 推奨のSNS投稿やク チコミ 紹介 アップセル、 クロスセル カスタマー サクセス ナレッジ共有 →オンボーディング コミュニティの共創 新規顧客獲得 既存顧客LTV向上 リテンション LTV向上 開発 プロダクト フィードバック 共創による プロダクト開発 経営 利用するお客様企業 の成長→事例化 文化醸成 業界(部署)にとって、必要不可欠のツールに。 19

20.

コミュニティブランド戦略の計画 計画における課題を解決する 20

21.

コミュニティの投資対効果ROIから、計画を考える コミュニティのリターンは、後半が高く、指数関数的に増える (数字はイメージです) 最初から、コストを多くかけると、損益分岐点を超えるまで時間がかかる (成功の前に諦めてしまいがち) 21

22.

コミュニティの投資対効果ROIから、計画を考える できるだけ小さく始めて、少しずつ大きくしていくことが鍵 (初期は、投資が小さく。そうすれば、成果も小さくていい) 22

23.

コミュニティ3段活用 ~コミュニティの成果指標は段階によって異なる~ 成果指標 組織化、文化醸成 コミュニティが自走して、 文化が醸成される Organization コミュニティ自走期 マーケティング成果 Marketing アップセル、リテンション など 手触り感 盛り上がっている感、 マーケティングに活かせそうなど 仮説・定性的感覚 マーケティングに活かす コミュニティ醸成期 Community コミュニティを育てるための コアユーザーとの関係醸成期 Time 2ヶ月 3ヶ月~半年 それ以降 23

24.

コアユーザーとの関係構築期 計画課題&運用課題を解決する 24

25.

コミュニティを育成する上で、最初に知りたいこと ● ● KPIを作るために、コミュニティマーケティングミックスの仮説 コミュニティの手触り感 25

26.

関係構築のためのアクション=聞く&まとめる ● LTV(利用機能数)、NPSが高い人を 3〜5人選んで、グループインタビュー(1.5 時間)を3〜4本実施 (オンラインまたはオフライン) ● インタビュー結果を記事化する ● 2ヶ月、15時間〜20時間でできる (コストが少ない) 26

27.

インタビュー記事化のメリット ● ● ● インタビュー記事はすでに作られている場合も多いが、営業用で大企業や 導入検討時のものが多い。 アップセル、クロスセル用にツールをよく使っている人の試行錯誤のインタ ビューではない事が多い アップセル、クロスセルをする上で、ユーザーの声や「どのように使って成果 が出ているか」は役に立つ 27

28.

グループインタビューで知りたいコミュニティの手触り感 ● テーマ (What,Why) ● ● 運営方法 (Who,Where) 運営負荷 (How) ● どんなテーマが盛り上がるか(聞くとメリットがあるか)? ○ 他ユーザーから質問されやすい内容 コミュニティに参加することでどんなメリットがあるか? ○ ユーザー同士の横のつながりのメリット(ニーズ感) どういう人が参加するか? ○ 同じSaaSでも、使い方が部署や企業によって違う(税理士と企業、CS とマーケなど) オフラインかオンライン(非同期か同期)で話しやすいのはどこか? ○ オンラインの場合、Zoomのような同期型とSNSな非同期がある ● ● 運営側がどの程度、質問やコンテンツ提供が必要か ユーザーが積極的に、協力してくれるかどうか ○ サービスに対しての関与が高いのか ● (例)話す上で、競合に手の内を知られたくない ○ 参加者をグループ別に絞って、競合が混ざらないように注意 ○ オフラインのSNSのような形式だと配慮難しそう (例)ユーザー会との棲み分け 障壁 (How) ● 28

29.

【目的を考えるFW】コミュニティマーケティングミックス ~B2Bバージョン~ マーケティ ング 知識価値 サービス共創価値 生涯価値(LTV) 影響価値 紹介価値 Knowledge Provider Co-Creator Customer Influencer Recommender 利用体験の コンテンツ化 同業同士のネットワーク/ モチベーションUP 推奨のSNS投稿やク チコミ 紹介 アップセル、 クロスセル ・オプション機能の記 事は、導入検討してい る人にとって参考にな る ・参加者は同業で、競 合というよりも協力関 係にあるので、ネット ワークづくりが ・成功者の事例はみ んなが興味を持つ ・既存のユーザー会と の棲み分けも図れそ う ・成功者も事例を話し たいと思っている ・オプション機能のク ロスセルを図れそう 新規顧客獲得 ・同業同士で、 SaaS ツールの話題を話す 機会があり、関わりを 増やせば、話す機会 も増える ・SaaSツールを紹介し てくれたケースもある 29

30.

【目的を考えるFW】コミュニティマーケティングミックス ~B2Bバージョン~ カスタマー サクセス 知識価値 サービス共創価値 生涯価値(LTV) 影響価値 紹介価値 Knowledge Provider Co-Creator Customer Influencer Recommender ナレッジ共有 →オンボーディング コミュニティの共創 既存顧客LTV向上 リテンション LTV向上 開発 プロダクト フィードバック 共創による プロダクト開発 ・オンボーディングに 役立ちそうなナレッジ をユーザーは持って おり、ナレッジデータ ベースを作れば CSの 代わりになる ・コミュニティに積極的 に関わってくれるコア ユーザーを見つけら れそう ・キズナが生まれると 離脱防止になりそう ・役に立つプロダクト フィードバックを得られ そう 30

31.

【目的を考えるFW】コミュニティマーケティングミックス ~B2Bバージョン~ 経営 知識価値 サービス共創価値 生涯価値(LTV) 影響価値 紹介価値 Knowledge Provider Co-Creator Customer Influencer Recommender 利用するお客様企業 の成長→事例化 文化醸成 ・SaaSを使うことで成 長できているという実 感がユーザー側にあ り、それを事例化でき る ・同業同士のつながり を作ることが、会社の VISIONを実現する文 化醸成につながる 業界(部署)にとって、必要不可欠のツールに。 横のつながりを作れる人事・労務の「広場」があれば、心理的に ホッとできたり、業務の課題解決につながったりと、ポジティブな 効果が生まれる(SmartHR) 出典 :https://insights.amana.jp/event/report/23500/?_fsi=r0rLk0uv 上記の中で、最も効果が見えやすく価値のあることを第2フェーズのKPIにする 31

32.

【Anycaの場合】インタビューで関係を構築しつつ、記事化 その後、次フェーズのオフラインイベント化へ 32

33.

コミュニティ醸成期 計画課題&運用課題を解決する 33

34.

コミュニティ醸成期に実施したいこと ● ● 前フェーズで立てた、コミュニティマーケティングミックスの仮説を実践 コミュニティの手触り感をすでに得ているあなたは、どういう場、テーマで話 せば盛り上がるかわかりますよね? 34

35.

具体的な内容 目的、KPI i. コミュニティマーケティングミックスを実践する ii. 3ヶ月〜半年 ● コミュニケーションの場所 i. 10〜20人のオフラインイベント ii. オンラインツール(Slackなど) ● 本フェーズのポイント i. とにかく、人数を少しずつ増やすこと 1. オンラインもオフラインも人数が少ないほうが熱量を維持しやすく、 運営しやすい ii. 非参加者、初回、常連と参加者の違いを意識した運営 iii. 運営に迷ったら「コアユーザーとの関係構築」を再度実施 ● 35

36.

【参考】3種類の立場を意識したイベント設計 イベント告知 イベント概要告知 前回のイベントまとめ(記事・写真) 初回 非参加者 イベントコンテンツ オープニング 惹きコンテンツ(講演など) LT(ライトニングトーク) 交流会 クロージング 名札、自己紹介グループ、お酒 ハッシュタグ 非参加者 初回 初回参加者用コンテンツ 初回 参加者主役のトークショー 軽食+飲み、交流 記念撮影 常連 常連 初回 初回 非参加者 36

37.

【参考】継続するためのコミュニティピラミッド 依存型 マンネリ型 ピラミッド型 一人の人への憧れで集まっていること が多く。その人のモチベーションや求 心力次第になる。 常連メンバーばかりに居心地のいい 場になり、新メンバーが入りづらくなっ ている。 Ex)高齢化したコミュニティ 新メンバーも入りやすく、 常連メンバーも新陳代謝があり、 継続しやすい Ex)数が多すぎるオンラインコミュニティ 37

38.

【参考】コミュニティ醸成フロー コミュニティリーダー 主導的メンバー (10人未満) 協力者 リアル施策 オンライン施策 • 毎月のMTG • 運営側からのコミュニティリーダーの任命 • 任期性 • Facebookメッセージ イベント、記事などで協力して くれる(100人未満) 参加者(能動的接触) • 1:1でのコミュニケーション機会(撮影会) • 役割を定義する(受付や参加率など様々な役 割を担ってもらう) • Facebookグループ • イベントでのSNS拡散告知 イベント参加者 傍観者(受動的接触) イベント実施 • イベント告知(全ユーザー配信) • イベントレポート記事 オンライン記事読者 38

39.

【参考】関係性を築くための無償の報酬 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 早く新製品やサービスを紹介 限定の特別なイベントを開催 友人とシェアできる限定的なオファーを提供 限定コンテンツの早期アクセス権 意見を聞く 企業トップと特別に引き合わせる 貢献分を非営利団体に寄付する 表彰する 行動や推奨の効果を彼らに伝える VIP扱いする 出典「カスタマーアドボカシー志向」山岡隆志 39

40.

コミュニティ自走期 計画課題&運用課題を解決する 40

41.

コミュニティ自走期 ● ● 目的、KPI i. コミュニティマーケティングミックスを拡大させる ii. コミュニティを自走させて、文化形成を促す 本フェーズのポイント i. KPIの進捗がデータで説明できるようになる 1. 有料のオンラインコミュニティツールだと管理画面が充実 ii. コミュニティの自走を目指す 41

42.

まとめ 明日からコミュニティを事業に活かすために。 42

43.

コミュニティ運営者に必要なスキル ● コミュニティマーケティングミックスを活かすには、マーケ、PR、カスタマーサク セス、CS、PdMなど複数領域の関係者/経験者でチームを作る ● コミュニティマーケの専門家を入れることも1手段 i. コミュニティ運営はゴールではなく、コミュニティを事業に活かすことが ゴール。そこがいちばん難しい 43

44.

コミュニティの特徴 人を通して、人を動かす ● 間接的だからイメージしにくい(少しずつ理解していくべき) ● フェーズごとにKPIが違う ● 事例通りにできない(事例になっている瞬間にすでに、次のフェーズに進ん でいる) ● 多くのことに役立つので、KPIが1つではない ● フェーズごとにKPIを定義していく ● 44

45.

まとめ ● ● コミュニティマーケティングミックスでKPI を考える ● B2B購買プロセスは84%が紹介経 由 ● コミュニティは i. 競合優位性を作る ii. 新しい市場を作るための 文化醸成に役立つ コミュニティの3段活用で、 少しずつ育てていく ● コアユーザーとの関係構築期の グループインタビューから始める (困ったら戻る) 45

46.

以上、思いが伝わるマーケティングを実現する 株式会社エールコネクトでした。 続きは、HP、X(Twitterで是非フォローください)で! https://yellconnect.co.jp/ https://twitter.com/mMasanao また、Podcast「マーケティングカテゴリ」で1位になったこともある Podcast番組を、毎週放送しています。 こちらも是非フォローください! https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1669416170 46