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June 18, 26
スライド概要
何卒よろしくお願い申し上げます。 一流のIT研修講師を目指し、日々研鑽を続けております。 本資料は外部公開用としてご提供するものです。
査読済み心理学に学ぶ メイン講師のプライドを 傷つけない立ち居振る舞い 今日から使えるフレーズ集 + セルフレビュー(全10枚) 国内・海外の査読済み論文をベースに、サブ講師の「立て方」を言語化
WHY ─ なぜ配慮するのか 配慮は「遠慮」ではなく、成果を出す技術 人は地位やメンツを脅かされると、身体的な痛みと同じ脅威反応(防御モード)に入り、学習・協働・情報共有 が止まる。逆に「立てられた」と感じると報酬反応が起き、安心して任せられるようになる。 メンツを脅かすと メンツを守ると 脅威反応・防御モード 報酬反応・協働モード • 公の場での訂正・頭越しの指示 • メインが安心して任せられる • 反論・沈黙・情報を出さなくなる • 質問・相談・改善提案が増える • チーム全体の心理的安全性が低下 • 受講生にも安心が伝播する 出典: Rock (2008) SCARF; Edmondson (1999) 心理的安全性 / URLは P.10 うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 02 / 10
FRAMEWORK ① ─ フェイス理論(ポライトネス) 人は2つの「フェイス(面目)」を守りたい Goffman の「フェイス」概念を Brown & Levinson が体系化。相手のフェイスを脅かす言動を FTA(フェイス脅威行 為)と呼ぶ。サブ講師の仕事は、この FTA をできるだけ減らすこと。 ポジティブ・フェイス ネガティブ・フェイス 認められたい・尊重されたい 自分の領域・判断を侵されたくない → 功績を立てる/良い点に先に触れる/「さすが」 を言語化する → 頭越しに決めない/訂正は人前を避ける/判断 はメインに委ねる 出典: Brown & Levinson (1987); Goffman (1967); 宇佐美 (2008) / URLは P.10 うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 03 / 10
FRAMEWORK ② ─ 心理的安全性 × 地位(Status) メインを立てることが、チームの安全地帯をつくる 心理的安全性 (Edmondson)は「対人リスクを取っても 大丈夫」という共有された感覚。SCARF の Status(地 位) が脅かされると、人は最も強く防御に入る。 サブが地位を脅かさない 補強する・委ねる・功績を返す ▼ サブが地位を脅かさない=メインの安全 → メインの余裕 → 受講生の安全、という連鎖が生まれる。 メインに心理的余裕 防御が外れ、柔軟に動ける ▼ 受講生まで安心が波及 出典: Edmondson (1999); Rock (2008) SCARF / URLは P.10 質問が増え、学びが進む うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 04 / 10
FRAMEWORK ③ ─ 自律性の支援 × アイメッセージ 「あなたは違う」ではなく「私はこう理解した」 自己決定理論(Deci & Ryan)では、自律性(自分で決めている感覚)が守られると人は前向きに動く。指摘を YOU メッセージから I メッセージに変えるだけで、相手の自律性とフェイスを守れる。 ✕ YOU メッセージ ◎ I メッセージ 「そこ、間違っていますよ」 「私はこう理解したのですが…」 「説明が分かりにくいです」 「私の理解が追いつかず…」 「こうすべきです」 「一案ですが、判断はお任せします」 出典: Ryan & Deci (2000) 自己決定理論 / I メッセージ = T. Gordon / URLは P.10 うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 05 / 10
今日使えるフレーズ集 ① ─ 質問・確認の場面 「確認」は、メインを否定せずに認識を合わせる 1 3 5 認識合わせ 念のため確認させてください。〜という理解で合っ ていますか? 自分を下げて聞く 私の理解が追いつかず…もう一度だけ伺えます か? 進め方の確認 このまま進めて大丈夫そうですか?巻きで調整し ますか? うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 2 4 6 補足の許可取り 一点だけ、補足してもよろしいですか? 受講生の質問を橋渡し 〇〇さんから△△という質問が出ています。いか がでしょう? 時間への配慮 残り◯分です。どこを厚めにいきましょうか? 06 / 10
今日使えるフレーズ集 ② ─ 提案・修正の場面 修正は「私の側」に寄せ、判断はメインに返す 1 3 5 I メッセージで疑問提示 私はこう理解していたのですが、認識を合わせさ せてください。 訂正を自分に寄せる 私の伝え方が紛らわしかったかも。正しくは〜です よね? 功績はメインに返す 先生が最初に触れた点が、まさにここに効いてき ますね。 うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 2 4 6 選択肢として渡す 一案ですが、〜という見せ方もあるかも。ご判断お 任せします。 後で個別に 後ほど少しだけ、すり合わせのお時間いただけま すか? 判断を尊重 進め方は先生にお任せします。私はサポートに回 ります。 07 / 10
今日使えるフレーズ集 ③ ─ 受講生の前での振る舞い 人前では「訂正」より「補強」。指摘は後で個別に 鉄則:受講生の前でメインを直接否定しない(ネガティブ・フェイス/地位への脅威を避ける)。違和感はメモして、休憩 中か終了後に個別で。 1 3 否定せず補強する 先生の今の説明に、実例を一つ足すと〜。 主導権を返す ここから先は、先生にバトンをお渡しします。 2 4 両論で逃がす 別の見方もあって、両方知っておくと安心です。 即答を保留する 正確にお答えしたいので、確認して後ほど共有し ます。 NG例:「それは違います」「さっきのは間違いです」── 人前での直接否定は信頼を一度に崩す。 うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 08 / 10
セルフレビュー ─ 研修後5分でふり返る 4観点でチェック。点数化せず「次の一手」を1つ決める 1. 公の場への配慮 2. フェイスへの配慮 ☐ メインを人前で否定しなかった ☐ 功績・主導権をメインに返した ☐ 訂正は休憩中・終了後に個別で行った ☐ I メッセージで伝えた 3. 自律性の尊重 4. 事実と所感の分離 ☐ 最終判断をメインに委ねた ☐ 報連相で事実と所感を分けた ☐ 頭越しの指示・決定をしなかった ☐ 改善は「人」でなく「仕組み」で語った ふり返りメモ:今日のMVPはメインの □□。次回の自分の一手は ______________。 うさうさ研修工房 / サブ講師フィールドガイド 09 / 10
まとめ & 参考文献(査読済み) 3つの原則 1 配慮は「遠慮」ではなく成果を出す技術 参考文献・論文URL 国内 宇佐美まゆみ (2008) ディスコース・ポライトネス理論. 社会言語 科学 11(1). https://doi.org/10.19024/jajls.11.1_4 海外 Brown & Levinson (1987) Politeness. Cambridge U.P. 2 人前では補強・指摘は個別/功績と主導権はメ インに返す books.google.com/books/about/Politeness.html?id=xHp8AAAAIAAJ 海外 Edmondson (1999) Psychological Safety. Admin. Sci. Q. 44(2). https://doi.org/10.2307/2666999 3 事実と所感を分け、「人」でなく「仕組み」で改善 する 海外 Rock (2008) SCARF. NeuroLeadership Journal 1. schoolguide.casel.org/.../SCARF-NeuroleadershipArticle.pdf 海外 Ryan & Deci (2000) Self-Determination Theory. Am. Psychol. 55(1). selfdeterminationtheory.org/SDT/documents/2000_RyanDeci_SDT.pdf ※ 「フェイス」概念の起点として Goffman (1967) Interaction Ritual を参照。 うさうさ研修工房 / 面白きこともなき世を面白く