なめらかな仕組みをつくる

12.7K Views

October 08, 23

スライド概要

Okayama.なんか #1 Okayama.Makerで話しました。

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

なめらかな仕組みをつくる 2023/10/08 Okayama.なんか #1 Okayama.Maker にっしー

2.

自己紹介 フリーランスのBizOpsエンジニア にっしー @paranishian 部署を横断したインテグレーション設計 データ活用による意思決定支援 業務改善・自動化 2018年に東京→岡山に移住 趣味:Podcast「よもやまfm」

4.

仕組みをつくる

5.

突然ですが

6.

365

7.

一年間の日数

8.

260

9.

一年間の平日の日数 ※365日 / 7 * 5。 祝日は考慮せず。あくまで概算です

10.

平日といえば

11.

出勤してますよね

12.

出勤に必要なものといえば

13.

「勤怠打刻」ですよね ※諸説あります

14.

「勤怠打刻」といってもいろいろある - タイムカード 手書きの勤怠表 ICカード スマホアプリ Web入力 電話打刻 …

15.

「勤怠打刻」といってもいろいろある - タイムカード 手書きの勤怠表 ICカード スマホアプリ Web入力 今回はココ 電話打刻 …

16.

勤怠打刻を効率化した話

17.

効率的な勤怠打刻?

18.

効率的な勤怠打刻とは - いつも使っているツールで 最短ステップ・最短時間で 勤怠打刻できること

19.

効率的な勤怠打刻とは - Slack いつも使っているツールで 最短ステップ・最短時間で スタンプ 勤怠打刻できること

20.

仕組みをつくりました https://zenn.dev/microcms/articles/3176ee3a68fcb1

21.

ざっくりアーキテクチャ

22.

勤怠打刻を効率化できた

23.

めでたしめでたし

26.

ここからはその後の話

27.

運用していく中で課題が出てきた - 運用当初よりメンバーが増えてきた それに伴い、チャンネルの投稿の流量が増えてきた いちいちスタンプを押すbotの投稿を探すのがめんどくさい

28.

よし、改善しよう

29.

どうすればもっと使いやすくなるんだろう? 🤔 Thinking time…

30.

どうすればもっと使いやすくなるんだろう? - チャンネルの流量を減らす施策 - - 打刻完了の通知をスレ形式にする? 別の打刻方法を追加する施策 - botにメンションして打刻する? コマンドで打刻する?

31.

打刻完了の通知をスレ形式にする? - チャンネルの投稿も流れないし、一見良さそう ただ、打刻するたびに打刻済みのメンバーに通知が飛んでしまう それは地獄じゃあ あと、勤怠情報がスレを見ないと把握できないのもなんだか微妙

32.

botにメンションして打刻する? - 投稿を探す手間が省けて良さそう ただ、「@を打って、xxx_botと打って、」とtypeが若干多い あと、どの単語を許容するか悩ましい - 「出勤」「退勤」だけにする?空白の処理はどうする?とか考えること多い てかその単語の分も typeが増えるのが微妙

33.

コマンドで打刻する? - /からはじめて、簡単にtypeできる テキストとは違って表記のブレもない Slackのアップデートでコマンドの実行が容易になっている

34.

どうすればもっと使いやすくなるんだろう? - チャンネルの流量を減らす施策 - - 打刻完了の通知をスレ形式にする? 別の打刻方法を追加する施策 - 👈 botにメンションして打刻する? コマンドで打刻する?

35.

仕組みを改善 - 既存のスタンプOpsも残したまま、方法を増やした - - スタンプのほうが利用しやすいケースもまあまあある 現状、利用率はスタンプ:コマンド=5:5くらい

36.

ほかにも要望が出てきた - 休憩も打刻したい 鋭意実装中(この発表には間に合わなかった・・) to be continued...

37.

ちょっとひといき..

38.

2023年7月24日

39.

TwitterがXに変わった日

40.

本当にいろいろあった...

41.

本当にいろいろあった...

42.

本当にいろいろあった... - APIの有料化 Basic $100/month, Pro $5,000/month それに伴うiPaaS側のTwitter Appの廃止 生き残っていたZapierを使ってOpsの改修 - - ZapierでTweetの検索を実行 ヒットしたTweetをGoogle Sheetsに格納 格納したTweetの情報をトリガーに、他 iPaaSで自動化の処理へ ふぅ〜〜〜ひと安心・・

43.

本当にいろいろあった... - とおもったらZapierも2023年8月末にTwitter App廃止 ぐぬぬ・・・ 有料プラン(Twitter Basic)に契約してAPI Keyを利用する方向へ しかし少なすぎるtweet cap - - 10,000 Tweets per month 10,000 / 31 = 322 Tweets per day 322 / 24 = 13 Tweets per hour きびしぃ〜〜〜!

44.

閑話休題

45.

Xの運用を効率化した話

46.

とあるSaaS企業のXの運用業務の一例 - エゴサしてリポスト/いいねのコミュニケーション DMの管理 自社メディアの記事投稿 公式アカウントの投稿管理

47.

エゴサしてリポスト/いいねのコミュニケーション - 定期的に公式アカウントにログインして Xをキーワード検索して投稿を遡り 該当のポストをリポスト/いいねして ・・・って結構大変やな 担当者を決めて日替わりでやる? マーケ、カスタマーサポートとか部署横断の業務やしなぁ、、 どうする?

48.

エゴサしてリポスト/いいねのリアクション - iPaaSを使ってSlackのチャンネルに垂れ流そう! 投稿にスタンプを押すと、該当ツイートをリポスト or いいね 「新規投稿どれだっけ?」「どこまでいいねしたっけ?」がなくなる 複数担当者がいても効率よく管理できてみんなHappy

49.

DMの管理 - 定期的に公式アカウントにログインして DMをチェックして、新着があれば返信して あ・・・他の担当者のやりとりを既読にしちゃった・・・ なにこれムズー どうする?

50.

DMの管理 - Slackのチャンネルに流そう - - 閲覧できるメンバーは関係者だけに限定しよう 「DMに気づけない」「既読にしちゃった・・」がなくなる 誰がどんなやりとりをしているのかわかるので透明性がぐっと上がる

51.

自社メディアの記事投稿 - 社員Aがブログを書く Aがマーケ担当Bにツイート依頼をする Bがチケット起票する Bが記事内容を読み込んでツイート文を考える BがURLにutmを設定する Bがツイートする ・・・ たいへんそう・・どこかで対応が漏れそう どうする?

52.

自社メディアの記事投稿 - あまり人の手を介さない仕組みがほしい 現状の業務フロー以外にトリガーに使えるものはないだろうか ブログ記事を投稿したときに何が起こるっけ・・ 新着記事を配信・・・ ・・・ RSSだ!RSSを使うんだ!! なんならAIもうまく使えそう!

53.

仕組みをつくりました https://zenn.dev/microcms/articles/d38b6e422e8145

54.

仕組みをつくりました - (手動🙌)社員Aがブログを書く (自動🤖)RSSで最新のブログ情報を取得する (自動🤖)ブログ内容を読みこんで、ツイート文を考える (自動🤖)utmを設定したURLにする (自動🤖)ツイート文章の提案、URLとともにチケット起票 (自動🤖)ブログ情報をSlackに投稿 (自動🤖)チケット起票した旨もSlackに投稿 (手動🙌)Bがツイートする

55.

仕組みをつくりました BEFORE - (手動🙌)社員Aがブログを書く (手動🙌)Aがマーケ担当 Bにツイート依頼をする (手動🙌)Bがチケット起票する (手動🙌)Bが記事内容を読み込んでツイート文を考える (手動🙌)BがURLにutmを設定する (手動🙌)Bがツイートする AFTER - (手動🙌)社員Aがブログを書く (自動🤖)RSSで最新のブログ情報を取得する (自動🤖)ブログ内容を読みこんで、ツイート文を考える (自動🤖)utmを設定した URLにする (自動🤖)ツイート文章の提案、 URLとともにチケット起票 (自動🤖)ブログ情報を Slackに投稿 (自動🤖)チケット起票した旨も Slackに投稿 (手動🙌)Bがツイートする

56.

公式アカウントの投稿管理 - どういうやりとりをしているのか可視化したい 誤投稿の事故も防ぎたい - - 個人アカで投稿したつもりが公式アカで、、みたいなやつ どうする?

57.

公式アカウントの投稿管理 - 例のごとく、公式アカウントの投稿をSlackに流そう ひとまず可視化はできた これで、誤投稿があっても誰かが気づける - - 誤投稿してしまった場合の手順書もブックマークしておこう ただ、そもそも誤投稿をしないような仕組みもつくりたい どうする?

58.

公式アカウントの投稿管理 - そもそもなぜ誤投稿インシデントが起きてしまうのか? 現在のログイン状態がわかりづらい XのUIが悪い。Xがぜんぶ悪い 公式アカにログインしっぱなしで個人アカへの切り替えを忘れるから じゃあブラウザへのログインをやめるのは? 「公式アカの投稿は API経由にする」ってのはどう? - - じゃあ「公式アカの作業が終わり次第ログアウト」を徹底しよう! - - 人に依存しすぎてて無理筋 じゃあ、公式アカにログインするときは「プライベートウィンドウ必須」にしよう - - ブラウザにログインしっぱなしは防げる ただ、OGPや行間など、見やすい投稿にするにはそれなりに工夫が必要そう・・ できればブラウザが使いたいなぁ 「ずっとログインしっぱなし」という可能性が低くなりそう でもまあ「必須」ってのは無理そうだけど、いったんこれでやってみよう でも、そのルールをどうやって周知する? オンボーディング資料に記載しておく? でも忘れそうじゃない? もっといい方法はない?

59.

公式アカウントの投稿管理 - 仕組みを考えるために業務フローを書き出してみよう ・・・ ブラウザを開いてx.comにアクセスして 1Passwordを使って公式垢のid/passを入力して 投稿やいいね/リポストをする

60.

公式アカウントの投稿管理 - 仕組みを考えるために業務フローを書き出してみよう ・・・ ブラウザを開いてx.comにアクセスして 1Passwordを使って公式垢のid/passを入力して ここや!! 投稿やいいね/リポストをする

61.

公式アカウントの投稿管理 - 1Passwordのタイトルにルールを書こう ログイン時に必ず見るので気づきやすい

62.

まとめ

63.

なめらかな仕組みをつくるコツ - 普段の業務フローに寄り添った設計にすること - - 新しく入ってきた人がかんたんに理解できること - - まずは業務フローを事細かく把握しよう トリガー(きっかけ)を発見しよう 「もっとうまくできないか?」を自問し続けよう Opsの存在に気づけるようにしよう なぜこのOpsがあるのか背景を説明しよう 誰に連絡すればいいかわかるようにしよう 自分がいなくなっても動き続ける/改善できること - ドキュメントに動画つきで仕組みの全体像をまとめよう 別に壮大な仕組みじゃなくても良い ゴリッと環境構築とかせず iPaaSをフルで活用しよう

64.

ありがとうございました