2024ARRL SSB

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May 04, 24

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JE6RPM(opr. JH5GHM)での2024年ARRL International DX SSB参加顛末記

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1.

2024 ARRL INT’L DX SSB JE6RPM SOHP

2.

phone(SSB)コンテストとCWとの運用時の違い • 2BSIQによる運用で効率(レート)を高くするには送信中に他方のリグ側の音声を支障なく聞き とれる状態が必要 • CWでは送信時のサイドトーンを聞かず、他方のリグの受信音を聴くことでこの条件を満たす ことが可能 • phoneでこの条件を満たそうとするとあらかじめ録音した英数字、フォネティックそして定型 メッセージを繋ぎ合わせて再生するのが現状 • このような継ぎはぎ音声は往々にしてロボットめいたものとなり、さらに再生速度や声の高さ を状況に合わせて変更することも容易ではない • この理由によりphoneでの2BSIQはいずれのロギングソフトも現状で利用できるという状態に はない 2

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このコンテストに向けての立ち位置 • 前述の通りphoneでの2BSIQは利用できず、2週間前のCWの時のような2BSIQによる高レート は期待できない • phoneでの高レートを出すにしても1R • 結果的にCWの時よりも低いレートとなることは想像に難くない ✤ 地理的に不利となる西日本からのこのコンテストの参加そのものが足枷ではあるが… • 今回は1R時のレートだけでどの程度の差で済むかの確認も兼ね合わせる • CWの時は勝てるかもと密かに考えていたが、さすがにphoneでの勝ちは期待せず 3

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2週間前の反省、そして今回はphone • CWの顛末記に書いた232Cケーブルを忘れるという大失態による劣悪な操作環境は解決 • 昨秋のAll Asi n Phoneで露呈した貧弱な変調音の改善のために久しぶりに利用し始めたイコラ イザーが必須 a 4

5.

イコライザー&マイク • 前項に挙げたイコライザーは元々は12年ぐらい前に飯能の山の上から参加するために準備 • 当時はHeil系のマイクを持ち合わせておらず、代用として使用したSureのダイナミックマイクの 音の味付けのために入手 • その後Heilのマイクアームを入手したためこのイコライザーはお蔵入り、10年ぐらい放置 • 昨秋のAll Asi n Phoneではコシのない変調と国内外の複数の局からコンテスト中あるいはコン テスト後に指摘 ✦ この手の話はコンテスト時に時折指摘されていた ✦ 手持ちのHeilのマイクアームは10年ぐらい前にdisconとなり、持続性なしと見込みHeilは一旦 使わないこととした • コロナ禍でのリモートワークにより仕事でヘッドセット利用の頻度大 ✦ 会社支給のものは遮音タイプでなく外音が聞こえてしまい、英語圏以外のクセのある英語を a 聞き取るのに難儀すると見込み自前のノイズキャンセリングヘッドフォンを使用 5

6.

イコライザー&マイク ✦ 社の方針により無線(Bluetooth)による利用は認められず、有線接続必須 ✦ 使用しているヘッドフォン(WH-1000XM2)に内蔵されているマイクはBluetoothでのみ有効なため 有線接続のマイク必須 ✦ この手の有線接続のマイクはAliexpressより安価で各種購入可能 ✦ 数ドル程度の安いものを使用(自前) ✦ DAC内のループバックによるモニターでノイズは皆無 ✦ 音声はかなり自然 ✦ コンテストで試してみる価値はあると考え、会社で使用しているマイクをそのまま使用 • この手のマイクは明瞭度が優先される通信での利用は想定せず、そのまま使用するにはパンチが足 りないと考え先述のイコライザーによる味付け 6

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day 1 • 開始前のバンドの状況から15/10mのいずれかが利用可能状態と見込む ✦ CWの時を思い返し、10mより開始 ✦ 2分間CQを出すも無応答 ✦ その後北米の友人W6PHから呼ばれる ★コンテスト開始直後、最初のQSOが彼だったことが過去何度か 7

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day 1 • その後しばらくCQを出すも呼ばれそうな気配がなく、15mへ ✦ 呼ばれはしても、取り立ててレートが伸びる様子もなし • 2BSIQができるわけではないが、10mとのAltern ting CQで双方のバンドにCQを交互に出すこ とでQSOの確率を高めるしか手札がない ✦ 10mで若干QSOできるようになったものの、最初の2時間での10mは21 QSO a 8

9.

day 1 • 04Z手前で20/15mでの ltern ting CQに切り替え • 05Zには15mは息切れ ✦ 20mのみで耐える • 07Zを回ると20mも息切れ、0730Z過ぎに40mのみで凌ぐ • 時折160mあるいは75mを確認するもCQを出すJAのw terf llのスジが見えるのみ ✦ 九州からは厳しいということか a a a a 9

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day 1 • 11Zをまわって10mのlong p thを期待してアンテナを回そうとすると345°方向に向いた状態で あることに気づく ✦ コンテスト開始時もこの状態で北米にはサイドを向けていたことになる ✦ 21 QSOだった理由がこの時点で判明 ✦ 痛恨ではあるが、時すでに遅し ✦ 目的のlong p thの北米は皆無で南米止まり ✦ 以後d y 2も含めて時折long p thの10mを確認するも同様な状態 a a a a 10

11.

day 1 • 75mで12Zにようやく北米らしきスジを見つけ2 QSO • 160mは依然としてその片鱗すら見えず • 40mについては出始めた時間から好調とは言えず、ダラダラと局数を積み上げる状態 • この様子では局数の積み上げには頼みの20mがキモ ✦ 13Zを回る頃に確認すると強くはなくても東海岸が聞こえている状態 ✦ S&Pにて何とか1 QSO • その後15Z過ぎに40mが打ち止め 11

12.

day 1 • 20mでS&Pにて刈り取り、その後Run ✦ レートは上がらないものの、19Z手前まで引っ張ることができた ✦ この時間帯は他のバンドに期待できず、その後も20mに居座る ★19Z台は0 QSO、20Z台は1 QSOの状態 ★開けていないわけではないが、彼の地では対ヨーロッパを期待しているためなかなかこち らに気づいてもらえず、というのが実情 12

13.

day 1 • 21Zを回る頃には15mで薄いスジが見え始め、時間と共にその数が増加 • 割としっかりしたスジになった時点で15mに切り替え • 2130Zあたりから次第にレートが伸びる 13

14.

カリブ捌き • 久しぶりのphoneのコンテストということで、d y 1では05Zぐらいまで最初からすべて自声に て運用 ✦ 声も若干張り上げていたためすでに喉が辛くなり始める ✦ そのため15mに切り替えてからは抑えるようにボソボソと発声 ✦ 録音データを聞いてみるとボソボソ感はしないが、それでも喉への負担は軽くなった a 14

15.

カリブ捌き • カリブあたりからsingle opで出てくる常連局のオペをその場で見ているとわかるが、彼らはほ ぼこのボソボソ喋りを最初から最後まで通す ✦ 私はこれをカリブ捌きと呼ぶ ✦ 数千QSOに支障が無い発声法としては理にかなっていると考える ✦ 日本人オペが声を張り上げているケースを見聞きするが、電波は気合いだけで飛んでいるわ けでは無いので世界で張り合うことを考えると避けた方がいい発声と考える 15

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ようやく… • 本調子となりつつある15mと同時に、10mの状態もw terf llにて適宜確認 • 15mの状況と同等になったと思しき時点で開始直後の不出来を挽回するために10mへ ✦ fresh me t状態なこともあり、レートがさらに上昇 ✦ 正味1時間や10分でのレートも悪くは無い ★それでも2週間前のCWのレートを超えることはできず ★モードが違うとは言え、2BSIQがいかに有効であるかを物語る a a a 16

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day 2 • 01Zを回ると10mが下降 ✦ d y 1での不足分を補うために0130Zぐらいまで粘り、その後15m ✦ 15mはある程度d y 1で刈り取っていたためかあまり伸びず ✦ それでも可能な限り刈り取る ✦ 04Z前後に20mに移り、ダラダラと局数を重ねる a a 17

18.

day 2 • d y 1と同様、その後40mに移るも局数はほとんど伸びず • 12Zごろ20mに戻るとd y 1よりも多く局数を重ねることができた • が、14Zを回ったあたりで北米局がほとんど聞こえなくなり、北米とQSOするヨーロッパしか 聞こえなくなった ✦ 終了後、時期嵐の影響であったと理解 • やむなく40mに移るも彼の地では日の出を迎えているためにほとんど期待できず • 1530Z前には手詰まり • 20mの様子から、朝まで復活は無いと見込み20Zまで仮眠 a a 18

19.

day 2 • 20Zに仮眠から復帰するも20mはスジすら見えず • 21Zを回る頃にようやく薄いスジが何本か • Run可能と思える2130Zぐらいからようやく再開 • 15mとw terf llを見比べつつ、試しに2145Zに15mに移動 ✦ 思ったほど呼ばれず再び20mへ • 15mのスジがマトモな状態になった23Z前ぐらいに15mに移動 ✦ 割と呼ばれる • 10mを適宜確認するもスジの数は多く確認しつつもいずれも薄く、15mより良いようには思えず • そのまま10mを聴くこともなく終了 a a 19

20.

総評 • 開始時の10mのローテータコントローラは電源すら入れておらず、北米方向に向いているもの と思い込んでいたことが痛手 • 2000 QSO到達できればと期待したものの、届かず • 開始直後の10mの出来なさが災いした可能性もあるが、九州から2BSIQ無しの状態ならばこの 程度と納得するしかない • JH1GBZの頃を含めてもこのコンテストのレートは今回が最高 • 音声について今回は誰からも指摘されなかったが、おそらく問題ない状態だったと推測 20

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Σ 22

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JH1GBZ-JE6RPM 2500 dupe込みの積算QSO数の時間変移(QSO時のみにプロット、プロットが切れている箇所はQSOなし) 2024: blue 2014: red(JH1GBZでの過去最高時(参考データ、日付を今回のコンテストに重ね合わせた)) 2000 1500 1000 500 0 2024/3/2 0:00 25 2024/3/2 6:00 2024/3/2 12:00 2024/3/2 18:00 2024/3/3 0:00 2024/3/3 6:00 2024/3/3 12:00 2024/3/3 18:00 2024/3/4 0:00

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30 dupe込みのQSOのバンドと時間変移(QSO時に赤点、QSO間は青線) 25 20 15 10 5 0 2024/3/2 0:00 26 2024/3/2 6:00 2024/3/2 12:00 2024/3/2 18:00 2024/3/3 0:00 2024/3/3 6:00 2024/3/3 12:00 2024/3/3 18:00 2024/3/4 0:00