2024ARRL CW

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February 25, 24

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JE6RPM(opr. JH5GHM)での2024年ARRL International DX CW参加顛末記

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1.

JE6RPM 2024 ARRL INT’L DX CW SOHP

2.

スタンス ▸ 2023年のCQWPX CW、CQWW CWはSOABHPでのJAトップ(暫定含む) ▸ DXコンテストに日本国内から参加するCWのSOABでの上位に向けた運用方式はほ ぼ確立 ▸ 本コンテストについては東日本に比べて地理的に不利であることが自明ではあっ てもこの運用方式でどの程度の差に抑えられるかを把握しておきたい ▸ WRTC 2026のqualificationに大きく足を引っ張らないことを期待 2

3.

各種準備(ケーブル編) ▸ リニアのTXライン(PTT)には3C-2Vを使用した汎用のRCAケーブルをこれまで利用 ▸ RCAプラグの外被側が若干緩く、運用中の不意な抜けを懸念 ▸ RCAプラグの外被側に割り入れがあるタイプならば抜けにくさの調整ができると 見込み、Aliexpressより調達 ▸ 筐体が金属であるため破損しづらく、安価(日本円で1個あたり50円弱程度) ▸ 3C-2Vの芯線は多くが単線であるため曲げに よる断線を避けるべくカナレのケーブルを使 用 3

4.

各種準備(SO2R Neo) ▸ 昨秋要望を受けたSO2R Neoを昨年末に製作 ▸ 回路設計はそのままで、初期ロット時に見つかったSMDのパターンミスとR1とR2のkeying/PTT のプラグ挿入時の干渉を緩和する目的でジャックの間隔を若干拡大するパターン修正を実施 ▸ 製作したもののうちの一つを実践投入 ▸ 実践利用による動作実績の積み上げ 上段が今回実際に使用したSO2R Neo 下段は初期ロットのSO2R Neo ※写真は自宅での日々の練習用に設置してある状況を写したもの 4

5.

各種準備(ロギングソフト編) ▸ コールサイン入力時の候補のリスト表示内容が自身の間違いの傾向に基づいたも のとなっていなかった ▸ 文字ベースの単なるLevenshtein距離をベースとした類似候補 設定ファイル例 ▸ 昨年末に改善したコードをロギングソフトに取り込んでもらった ▸ 間違いの傾向のある文字間の距離を単なる文字ベースの違いによる距離より小 さくすることで実現 ▸ ハードコードではなく、json形式の設定ファイルに間違い傾向にある文字の組 み合わせと距離数を指定 ▸ 日々の練習でもかなり精度の高い候補が表示されるようになり、相手のコールを 取り間違った時の訂正補助に大いに貢献できる状態に 5

6.

各種準備(ショートカット編) メニュー項目例 ▸ macOSには各アプリケーション毎にそのアプリケー ションのメニュー項目に紐付けられるショートカット が利用可能 ▸ 自身が使用しているロギングソフトでも多用している が、昨年の6月後半以降のmacOSのアップデートのタイ ミングでこの紐付けが破損することが頻発 ▸ macOS側の問題で現状解決策はなく、アップデート後 に都度破損していないことを確認して必要に応じて再 設定することになる ▸ 今回もこの状態になっていたためコンテストで使用す る可能性のあるMacすべてで再設定を実施 6 設定

7.

前日のセットアップ ▸ いつものように金曜日の午前中よりセットアップを開始するもシリアルケーブル (USBではなく、232C)を入れた袋を機材一式に同梱せずに搬送してしまっていた ことに気づく ▸ 搬送前の荷物の準備段階では漏れはないと思い込んでいた模様 ▸ これがないとリグの2系統あるCATのうちUSB側しか使えず ▸ 通常の運用ではUSB側はwaterfall用のHDSDRに接続 ▸ 周波数情報は確実にロギングソフトで追尾しておきたかったため、HDSDRはやむ なく手動で操作することに ▸ 周波数追尾があったからこそ空き周波数やS&P時の局の容易な発見が可能であったが、マウス によるwaterfallの左右のスクロールと周波数設定の都度操作を強いられることとなる 7

8.

前日のセットアップ ▸ 232C側のCATはFTCと連動させ、自動化の実現のために利用 ▸ FTCへのCAT情報が無く連動しなくなったことで、バンド変更時にはリグ、BPF、リニア側のア ンテナ変更、そして前述の通りHDSDRの周波数指定にそれぞれ手動操作が必要(かなり煩雑) ▸ RIT/VFOのデータを直接この232C側のCATに注入できなくなったためRIT/VFOの 操作は全てリグのフロントパネルにて実施(手元にある外部のダイヤルが利用不 可) ▸ 多数の232Cケーブルを使用しているため、在庫が乏しい通販や現地量販店での直 前の調達は困難 ▸ 結果、CATはUSBのみで使用せざるを得ず ▸ 表紙の写真にFTCや外部ダイヤルが写っていないのはこれが理由 8

9.

開始直前 ▸ 8時前(JST)にシャックに到着 ▸ 聞いた感じでは昨年のCQWW CWと同様15mと10mでの開始が妥当と判断 ▸ いつものように開始5分前にICレコーダによる録音をスタート ▸ 開始1分ぐらい前からCQを出し始めるための空き周波数を探すもwaterfallが手 動のため空きがあってもすぐ占有され、なかなか見つけることができず 9

10.

開始 ▸ 空き周波数を見つけられないまま開始時刻 ▸ 開始後1分経過するもCQが出せず ▸ 手動操作のwaterfallでなんとか隙間を見つけ15mと10mでalternating CQ(以 後便宜上2BSIQと記述) 10

11.

割と怒涛な状態 ▸ 0009Zを終える頃に36Q、時間あたり換算で216Q/hと割といい調子 ▸ その後さらに加速 ▸ 00Z台終了時に251Q(すでにdupe込み) ▸ 昨年のCQWW CWで経験した正味1時間あたりの最高レート(208Q/h)をはるかに凌 ぐ ▸ CQWW CWとの違いは割と忙しい状態であったということ ▸ zero beatが発生していたわけではないが、数秒後に遅れて呼んでくるlate callerや分別に苦労したことも繁忙要因 11

12.

02Z〜 ▸ 0159Zを終えた時点で469Q(dupe込み) ▸ 昨年のCQWW CWの時の同時刻では374QなのでCQWW CWの時より100Q近く上回る ペース ✴ 比較するコンテストが違うが、参考情報として ▸ 0220Zあたりから両バンド共に失速し始める ▸ この時間帯での10mは終焉と見込み、03Zを回るあたりで10mを20mに移し、20mと 15mで2BSIQ 12

13.

04Z〜 ▸ 04Zを回って15mが大きく失速 ▸ その後20m単独でしばし運用するも局数は伸びず ▸ 40mにはまだ早く、北米に伝播しそうなバンドが他に見当たらず、そのまま20mに 居座る 13

14.

06Z〜 ▸ 20mでのRunが打ち止めに近い状態になったためS&Pに切り替え ▸ この切り替え以前はすべてRunによるQSO ▸ 手動操作のwaterfallであるため効率は良くないが、そもそも局がほとんど聞こ えてこない ▸ この状態になると早く終了時間にならないか、あるいはまだ40時間以上もあるの かと思い始めることが多い 14

15.

07Z〜 ▸ 40mに移るもこの時間の九州からではあまり伸びず ▸ が、そのまま耐える 15

16.

08Z〜 ▸ 20mで若干聞こえているので少しだけ40mと20mで2BSIQ ▸ その後80m/40mでの2BSIQ ▸ ローバンドはハイバンド以上に地理的に不利となるため局数はあまり伸びない が、耐えるしかない 16

17.

11Z〜: ▸ 20mでオーロラ圏を通過したと思しき濁ったトーンのCWがポツポツと聞こえてい るため80mを少し離れ、40m/20mで2BSIQ ▸ 14Z過ぎには20mのみの1RでS&PとRun 17

18.

14Z〜 ▸ 14Zを回る頃には40mが失速 ▸ 20mのみで粘る ▸ こんな時間なのにふと思い出して10mのlong pathを確認したところ、南米に混 じって北米の局 ▸ しかしいずれもQSO済み ▸ パスはあるので試しにCQを出すも呼ばれることはなく 18

19.

19Z〜 ▸ 他に伝播するバンドがないが、20mでまったくできないわけでもないので20mを 継続運用 19

20.

20Z〜 ▸ 20Zを回ると20mでのレートがかなり落ち込む ▸ 眠気が大きくなってきたためトメルミンを服用 ▸ が、局数が増えない状況からか眠気はあまり解消されず2020-2040Zに仮眠 ▸ 九州からだとこの時間帯はいずれのバンドもRunできる状態ではないと見込んでの休養 20

21.

仮眠からの復帰 ▸ 21Z前に復帰 ▸ 15mでは数本の薄いスジのwaterfallが流れているのみ ▸ 2120Zを過ぎるあたりでwaterfallのスジが濃く多くなり始めたため、誰かに取 られる前に空いた周波数でRunを開始 ▸ 10mはまだ薄いスジのwaterfallが数本のみ ▸ これも2140Z過ぎにはスジが濃く多くなってきたため15m/10mで2BSIQを開始 ▸ この時点での当地は夜が明け切っていない 21

22.

day 1終了 ▸ 夜明け前から2359Zまでで2BSIQにて460Q程度積み上げ ▸ この時点でdupe抜きで1580Q ▸ 自身の過去のこのコンテストと比べてdupe抜きで330Q上回るペース 22

23.

day 2へ ▸ day 2の00Zから02Z台が終わるあたりまでハイバンドが割と機能 ▸ 局数の落ち込みは思ったほどでもなく ▸ が、03Z台以降忍耐が必要となる状態に ▸ 20mでの刈り取り、そして40mでの局数の積み上げを地道にやるのみ ▸ day 2は相手がいなくてどうしようもないというのが過去の経験 ▸ 今回はそこまでではなく、救われる ▸ 14Z台に10mのlong pathを確認したところ、day 1ほどではないがQSO済みの北 米が聞こえる ▸ CQを出すも呼ばれず 23

24.

160mはどうした? ▸ 適宜切り替えて確認はするものの、バンドチェンジ時のHDSDR、BPF、アンテナ のそれぞれの切り替え作業が煩雑で160mの状態の確認がかなりおろそかに ▸ 幸い何局か同じ時間帯(13Z)に出てきてくれたおかげでなんとか5QSO、5マルチ 確保 ▸ 少しだけCQを出してみたものの、耳が良いわけでもないので手短に切り上げ 24

25.

ラストスパート ▸ day 2終了間近の数時間はレートが上がると見込み、運用効率を上げるために 1600Z-1730Zと1750Z-1900Zに仮眠 ▸ 19Zの時点では20mのみ使える状態 ▸ 15m/10mのwaterfallはスジがまったく現れず ▸ レートは上がらないが、20mでのRun ▸ 2115Zあたりから15mでスジが薄く確認できるようになり、ある程度濃く、そし て多くなった2130Zより15mのみでRun ▸ 同様な流れで2145Zに10mも加えて2BSIQ 25

26.

ラストスパート ▸ 23Zになる時点でdupe抜きで2314Q ▸ 22Z台のレートから残り1時間で2500Qに到達するのはかなり厳しいと判断 ▸ 23Z台は大きな動きはなく、淡々と2BSIQを続けるのみ ▸ dupe抜きで2436Qにて終了 26

27.

総評 ▸ day 1からday 2にかけての北米の時間帯での局数は時間は分散しつつもday 1の スタートダッシュでの局数に近かったことに終了してから気づく ▸ day 1の22Z台あたりの正味1時間でも220Q/h弱程度のレートに到達 ▸ CQWWあるいはCQWPXと違い、ARRLのページには正味1時間でのhighest rateの情 報はないが、CWでの260Q/hはおそらく過去JAではなかったのではないかとひそ かに想像 ▸ 正味10分でのhighest rateも300Q/hと他のコンテストも含めて自身の最高 27

28.

総評 ▸ late caller(こちらのID後、数秒してから呼び始める局)は相変わらず多かった が、defend message(現時点で送信用にフォーカスされているリグとは反対側に 送出するメッセージ)の送出のためのバッファリングのタイミングをギリギリま で遅くすることで2BSIQでの空振りで1サイクル無駄にする状況をかなり抑えるこ とができた ▸ late callerはこちらのコールを入力する時間分送出時間が遅くなっていると想像 ▸ spot情報のみを鵜呑みにせず自分の耳で聞いたコールを入力していることの裏返しか 28

29.

総評 ▸ JAの他局の状況が皆目見当つかないが、少なくともJH1GBZの頃も含めて自身の 過去最高スコアを更新(局数も過去最高) ▸ マルチの少なさは九州からという地理的な事情があるにしてもローバンドのアン テナが十分でなかったことも一因 ▸ タラレバでしかないが、232Cケーブルが準備できていればwaterfallをS&P時に効率よく活用 でき、もう少しマルチを積み上げられた可能性はある ▸ マルチは少ないにしても、局数は過去に比べて400局以上多く積み上げられた ▸ 北米からは今回このコンテストでの過去最高のコンディションとの話が聞こえて くるが、これが日本にも当てはまる状態だったかどうかは不明 ▸ 九州からにしてはできた方だろうと自画自賛するしかない… 29

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Dupes nor Suspects are not included in QSOs 30

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day 1 day 2 Σ dupes are not included 31

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JE6RPM-JH1GBZ 3000 2500 dupe込みの積算QSO数の時間変移(QSO時のみにプロット、プロットが切れている箇所はQSOなし) 2024: blue 2015: red(JH1GBZでの過去最高時(参考データ、日付を今回のコンテストに重ね合わせた)) 2000 1500 1000 500 0 2024/2/17 0:00 2024/2/17 6:00 2024/2/17 12:00 2024/2/17 18:00 2024/2/18 0:00 34 2024/2/18 6:00 2024/2/18 12:00 2024/2/18 18:00 2024/2/19 0:00

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JE6RPM 30 dupe込みのQSOのバンドと時間変移(QSO時に赤点、QSO間は青線) 25 20 15 10 5 0 2024/2/17 0:00 2024/2/17 6:00 2024/2/17 12:00 2024/2/17 18:00 2024/2/18 0:00 35 2024/2/18 6:00 2024/2/18 12:00 2024/2/18 18:00 2024/2/19 0:00