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August 15, 26
スライド概要
「第3回 FIRE実践者が主催する勉強会」で発表した際に用いたスライドです。
https://peatix.com/event/5108322
人生やりたいことリストのすすめ — FIRE後の楽しみを可視化する IPUSIRON (@ipusiron) 第3回FIRE勉強会 2026-08-15 1
自己紹介 IPUSIRON イプシロン X : @ipusiron 肩書き 技術書作家(セキュリティ) 著書 40冊超 / 積み上げ100cm ブログ セキュリティアカデメイア (akademeia.info) 拠点 福島県相馬市 関心事 古典暗号 / 錠前 / 読書旅 今日は私の時間の使い道を紹介します FIREの前でも後でも、使える話です 2
FIRE後、時間の使い道は空欄になる FIRE = リアル人生ゲームに要する所持金確保 クエストログが空だと、そこで終わる ドラクエ リアル人生ゲーム ゴールド・装備 資産・FIRE クエストログ やりたいことリスト ぼうけんの書 達成記録(日付つき) レベル上げ スキル・経験の蓄積 やりたいことリスト = リアル人生ゲームの 実績解除一覧 3
リストがあると、日々の選択が変わる リスト前 リスト後 誘いに流される リストのどの項目が進むかで決める 気分で決める やりたかったことと結びつける 時間が霧散する 断る理由をはっきり言える リストはやることを増やす道具ではなく、選ぶときの物差しになる 4
私のリスト(一部公開) 125項目 / 達成 11 / 達成率 8.8% 達成 部分達成 ・自著の英語Kindle化 ・献血100回(20回超) ・自作セキュリティツール100 ・図書館に蔵書寄贈(著書のみ) ・FIRE達成・配当50万/年 ・日本三景(松島のみ) ・資産1億円 ・マイホーム取得 未達成 ・読書2万冊突破 ・商業誌を英語で出版 ・著書の積み上げ100cm ・ベストセラー10万部 ・寄付累計100万円 ・母校で講演/子どもと共著 ・宝くじ1等当選(2等は2回当選済み) ※プライベートな項目は伏せています 実測 100cm 突破 5
やりたいことが、必要な資産額を決める 寄付累計100万円 100万円 47都道府県制覇 150〜300万円 豪華客船クルーズ 200万円〜 紺綬褒章(500万円の寄付が要件) 500万円〜 やりたいこと合計 10年で消化するなら その100万円を配当でまかなう元本は 約1,000万円 → 毎年100万円 → 100万円÷利回り4% = 2,500万円 「いくら必要か」ではなく「何をしたいか」から出す (FIRE資産を確保したうえで) やりたいことが増えない限り、この額は動かない ⇒ゴールポストが固定される 6
雪だるまを育てる時間と、賞味期限の綱引き 『サイコロジー・オブ・マネー』 → 複利を守れ(1歩の大きさより、歩き続けた年数が効く) 『DIE WITH ZERO』 → 経験に期限がある(記憶の配当は、早いほど長く効く) 賞味期限 例 判断 短い(体力) 無人島サバイバル・登山・減量 今やる 長い(金) 豪華客船クルーズ 資産が育ってから 長い(年数) 47都道府県制覇・名湯100選制覇・読書X万冊 今から1つずつ 後が有利 資産XX億・配当XXXX万 複利・継続に任せる 制約がお金なのか年数なのかで、アクションが変わる お金の制約は待てば解決する。年数の制約は待つほど不利になる ⇒同じ「長い」でも扱いが逆になる 7
つくりかた① いきなり100は無理。まず10個 まず10個 — 出てくる順に書く — 並べ替えない — カテゴリ分けは後 — 15分で終わらせない 8
つくりかた② 生成AIに壁打ちさせる 実際にやった手順 — 過去ログを読ませる 作業記録・決定の履歴・日々の会話 出てきた項目の何割かは — 「以前やりたいと言っていたことは?」 自分が言ったことすら忘れていた願望 — 出た候補は採否だけ判断する ゼロから考えない。選ぶだけにする 人は忘れる ログは忘れない 差がつくのはAIの性能ではなく、渡せる自分の記録の量 9
つくりかた③ 素材がない人へ/達成済みも入れる 蓄積がない場合 他人の公開リストを見る → 「自分もそれやりたかった」が出てくる ※丸写しではなく、参考として使う 全部未達成のリストは重い 達成済みのものも書き出して入れる → 達成感から始められる 私の場合、125個のうち11個はすでに終わっていた 10
棚卸しには2種類ある リストは作って終わりではない — 定期的に見直す 私のリストも、2026年7月にまとめて見直した ① 記録の見直し — 書いてある達成は、本当に達成か — 「47都道府県制覇」に✅ → 実際は22県だった — 「図書館に蔵書寄贈」に✅ → 実際は著書のみ 原因 = 達成日を書いていなかった ② 前提の見直し — 「できない」の判定は、今も有効か 「できない」は、判定したその時点の能力で決まっている 能力が変われば、判定も変わるはずである 生成AIの登場で、その判定が一斉に古くなった → 次のスライドで、私の実例を出します 日付のない達成は 記録ではない 閉じていた項目が 開くことがある 11
私の翻訳本2冊 — 同じ仕事、違う道具 1冊目 2冊目 Pythonで いかにして暗号を破るか 暗号解読 実践ガイド 暗号解読 実践ガイド マイナビ出版/2024年 辞書+翻訳API (Google/MS) +OmegaT+外注 DeepL+ChatGPT+Google Docs+校正ツール (Gengo等) 外注の工程そのものが消えた 「自分には無理だ」と諦めたことも、AIの力を借りればできるかもしれない → 一度リストから外した項目を、もう一度戻していい 12
プライベートAIギルド — 「渚(なぎさ)」の構成 自分専用/自作 VS Code Claude Code スマホ(外出先) SOUL.md 人格 渚(統括秘書官) CLAUDE.md 規律 ブログ部 執筆部 調査部 経理部 投資部 ポイ活部 生活管理部 全15部署 手元のデータ 外部サービス 安全装置 やりたいことリスト Obsidian 原則読み取り専用 logs / backups 記録と退避 家計・資産データ 書き込みは都度承認 毎日定時に自動実行 freee 会計 MoneyForward GitHub バックアップ 私的な内容はコミットしない 自分専用のギルド — データは手元、部署も規律も自分で決める。SaaSに預けない 13
どう運用しているか — 記憶はローカルに置く 自分専用/自作 仕組みはこれだけ なぜローカルに置くのか — 記憶はローカルのテキストファイル群 サービスの記憶機能 容量に上限がある — Markdown 400枚超(リストもその1つ) ローカルのファイル群 上限がない — Claude Codeから自然言語で操作 都度、検索して思い出す — 専用アプリもDBも使わない メモや日記が多いほど有利 — 「〇〇を達成した」と言うと 性格・行動パターン・過去の実績を 本文のチェックが□→✅ AIが把握できるようになる 達成記録テーブルに日付を追記 Obsidianの1,400枚超も読み取り専用で参照 達成率もその場で再計算 過去の記録が、そのまま資源になる 記録の摩擦がゼロになり リストは育つものになった ※紙・Notion・スプレッドシートでも十分機能します 14
実際の画面① 日常の作業 やっていること — 日本語で指示を出す — ファイルを直接書き換える — 結果をその場で確認する この発表資料そのものも、 同じ画面で作っています VS Code + Claude Code。左がファイル、中央が編集中の差分 15
実際の画面② 外出先と、出てくるもの 外出先から 出てくるもの 旅先でも 同じシステムに触れる 天気を聞く程度の軽さで 触れるようにしてある 思いついた瞬間に記録できる だからリストが止まらない 旅の準備メモが、そのまま 記事の下書きになっている スマホから指示 記事の下書きがMarkdownで残る 16
目標を分解して制約を特定する 優先度 高 A 仕込む B ここから消化 ベストセラー10万部 読書旅の同人誌 C 運任せ D 拾う 宝くじ高額当選 落語を1席覚える ←できない 優先度 低 できる→ 仕分けて終わりではない 懸賞1万件 C運任せ→D拾う 制約は「運」ではなく応募の作業量 当選率は応募数に比例する — 手を動かせば届く 献血100回 Bここから消化→A仕込む 制約は「意思」ではなく住んでいる場所 成分献血は年24回できるが、献血ルームは都市部だけ 相馬市では全血のみ=年4回→100回に25年かかる 分解すると、象限が変わる 易しくなることも、難しくなることもある 17
目標は低く、数は多く 「幸福感を得るための最良の方法は、目標を低く設定することだ」 — チャーリー・マンガー(ハウセル『サイコロジー・オブ・マネー』第13章/児島修訳・ダイヤモンド社) 目標を1個・高く置く → いつまでも満たされない 「いい人生を送りたい」「ベストセラーを出す」 目標を125個・低く割る → 何度も満たされる 「落語を1席覚える」「日本三景を回る」「献血100回」 リストは願望の分散投資 1銘柄に全額を賭けないのは、資産でも願望でも同じ 18
できるものは1つずつ消化する 125個を一気にやらない 1個ずつ、20年かけて減らす 頑張らなくてもやれることだけが、20年続く 執筆を25年続けてきたが、頑張った実感はない これをリストに当てはめると どれから手をつけるか どれくらいのペースでよいか 頑張らないとやれない項目を 125個÷20年 = 年6〜7個 先頭に置かない 2か月に1個弱で、ぜんぶ終わる計算 摩擦の小さい項目から減らす 19
できないものは期待しない。でも捨てない 80円のお土産→203万表示→ねとらぼ→Yahoo!ニュース IPUSIRON @ipusiron アパホテルでお土産として、避難支援「煙ふせぐ〜ん」を買っ てきました。 ドアに貼ってあるのは知っていたけど、これフロントで買える の知らなかった。 一個80円。自宅用と持ち運び用に2つ買いました 午後0:06・2026年1月17日・203.3万件の表示 返信45 リポスト2,605 いいね1.4万 ブックマーク2,771 ※実際の投稿を投影用に組み直したもの 狙って起こせるものではない。でも外に出て、発信していたから起きた 20
どう効率よく消化するか(模索中) 足し算 — 並列化 1つの行動で複数項目 — 集中化 同じ属性をまとめて 複利 — 循環化 次の機会を呼び込む 資産に複利があるように 経験にも複利がある 循環の回転速度はAIで上げられる。記録から発信までの距離が縮む 並列化と集中化は回り始めた。循環の速度を上げる方法は、まだ手探り 経験 記録 記事 次の機会 回すほど、次の経験が向こうから来る 21
やらないことリストとの組み合わせ やりたいことリスト = 許可リスト やらないことリスト = 拒否リスト 攻めと守りが揃うと、判断が速くなるはず まだ作っていません なぜ作れないか — 「やりたくないこと」=「やらないこと」ではない 旅に出る → 家を長く空ける → 宅配便が受け取れない → 宅配ボックスや再配達の手配 ↑やりたくないが、やらないと旅を続けられない 拒否リストに入れられない「やりたくないこと」がある — だから難しい 22
まとめ FIREはリストの燃料。逆ではない — まず10個 — 達成済みも入れて、達成感から始める — 制約を特定して、1つ消化する — 経験は循環に乗せる 交流会で、この4つを教えてください ① あなたのリストの1項目 ② やらないことリストの実例 他人の項目が触媒になる 私はまだ作れていない ③ 消化を早める工夫 ④ 47都道府県の埋め方 効率のよい方法を模索中 安価に感動する場所から攻めたい 23