20180309_大学図書館における学生協働の現状と展望

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March 09, 18

スライド概要

平成29年度関東甲信越地区国立大学図書館職員研修会の講演スライドです。

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1977年茨城県生まれ|皇學館大学文学部国文学科准教授・図書館司書課程|つくば→スロベニア→伊勢|図書館情報学(文学館・文学散歩・文学アーカイブ・ウィキペディアタウン・学生協働・読書会)|ビブリオバトル普及委員会代表理事(二代目)済|知的資源イニシアティブLibrary of the Year選考委員長|伊勢河崎一箱古本市

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各ページのテキスト
1.

平成29年年度度  関東甲信越地区国⽴立立⼤大学図書館職員研修会   ⼤大学図書館における   学⽣生協働の現状と展望   平成30年年3⽉月9⽇日(⾦金金)  筑波技術⼤大学春⽇日キャンパス  136会議室   皇學館⼤大学⽂文学部国⽂文学科  准教授   岡野  裕⾏行行

2.

1.自己紹介 ●1977年年   茨城県⽣生まれ   ●2000年年   図書館情報⼤大学図書館情報学部図書館情報学科  卒業   ●2003年年   図書館情報⼤大学⼤大学院情報メディア研究科       情報メディア専攻博⼠士前期課程  修了了   ●2006年年   筑波⼤大学⼤大学院図書館情報メディア研究科       図書館情報メディア専攻博⼠士後期課程  修了了  博⼠士(学術)   スロヴェニア共和国リュブリャナ⼤大学⽂文学部       アジア・アフリカ研究科⽇日本研究講座  専任講師(〜~2007年年)   ●2011年年   皇學館⼤大学⽂文学部国⽂文学科  助教(図書館司書課程担当)   ビブリオバトル普及委員会  普及委員   ●2013年年   ビブリオバトル普及委員会  理理事  兼  東海地区代表   ●2015年年   皇學館⼤大学⽂文学部国⽂文学科  准教授   ビブリオバトル普及委員会  代表理理事

3.

2.学生協働の位置づけと定義 ⼤大学図書館における新たな学び   ①「空間」の提供による学びの⽀支援(ラーニングコモンズ)   ②「⼈人材」の対応による学びの⽀支援(学⽣生協働)     ●⼤大学図書館の運営に、利利⽤用者の視点を取り⼊入れる。     ●学⽣生スタッフの学習・キャリア形成⽀支援を⾏行行う。     ●学⽣生スタッフを通じて、他の学⽣生への学習⽀支援を⾏行行う。       ※⼋八⽊木澤ちひろ「⼤大学図書館における学⽣生協働について:学⽣生協働まっぷの         事例例から」『カレントアウェアネス』no.316,2013-‐‑‒06-‐‑‒20.         http://current.ndl.go.jp/ca1795

4.

2.学生協働の位置づけと定義 学⽣生アシスタントの意義(ラーニング・コモンズ)   ①サービス再考・創出の機会     ●学⽣生の視点からの図書館サービスの再考・創出。   ②学⽣生のニーズの把握     ●インフォーマルな学⽣生ニーズの把握。   ③質問しやすい環境の実現     ●職員より⾝身近な⽴立立場にいる学⽣生。   ④学習の機会・実践の場の提供     ●学習⽀支援に関わることそのものによる学び。       ※呑海沙織・溝上智恵⼦子「⼤大学図書館におけるラーニング・コモンズの         学⽣生アシスタントの意義」『図書館界』vol.63,no.2,2011,p.176-‐‑‒184.

5.

2.学生協働の位置づけと定義 学⽣生協働の内容   ①図書館業務サポート     ●配架,館内案内,カウンター業務,ICT機器サポート,図書館広報   ②学⽣生選書     ●選書ツアー,POP作成   ③学習⽀支援     ●学習相談,レポート作成⽀支援   ④学⽣生サークル・その他     ●学⽣生団体が図書館内で活動するなど       ※⼋八⽊木澤ちひろ「⼤大学図書館における学⽣生協働について:学⽣生協働まっぷの         事例例から」『カレントアウェアネス』no.316,2013-‐‑‒06-‐‑‒20.         http://current.ndl.go.jp/ca1795

6.

2.学生協働の位置づけと定義 ⼭山⼝口⼤大学総合図書館の学⽣生協働の内容   ①図書館業務サポート     ●配架整理理,カウンター業務,蔵書点検,新⼊入⽣生オリエンテーション   ②学習環境改善     ●新着図書コーナーの移動,備品の選定   ③学⽣生主体のWG     ●キャリア教育,就職活動⽀支援,資料料の修復復,図書の企画展⽰示   ④学⽣生協働交流流シンポジウムの開催   ⑤ML連携展⽰示     ●⼭山⼝口県⼤大学ミュージアム・ライブラリー連携事業       ※森實彩乃「図書館で働きたい⼈人へ」『情報の科学と技術』vol.64,no.6,         2014,p.223-‐‑‒229.

7.

2.学生協働の位置づけと定義 学⽣生協働の定義   ①⾃自発的・⾃自⽴立立的に学習⽀支援に関与し、図書館スタッフの     ⼀一員としての働きをする。※学⽣生アシスタントの定義       ※呑海沙織・溝上智恵⼦子「⼤大学図書館におけるラーニング・コモンズの         学⽣生アシスタントの意義」『図書館界』vol.63,no.2,2011,p.176-‐‑‒184.   ②図書館業務の⼀一端を、職員とともに、利利⽤用者でもある     学⽣生が担う活動。       ※⼋八⽊木澤ちひろ「⼤大学図書館における学⽣生協働について:学⽣生協働まっぷの         事例例から」『カレントアウェアネス』no.316,2013-‐‑‒06-‐‑‒20.   ③⼤大学図書館において、学⽣生同⼠士あるいは学⽣生と職員が     共通の⽬目的のため、協⼒力力して共に活動すること。       ※学⽣生協働ワークショップin東京実⾏行行委員会「学⽣生協働ワークショップin東京2017」         https://sites.google.com/view/gakuseikyodo-‐‑‒in-‐‑‒tokyo/

8.

2.学生協働の位置づけと定義 従来の定義に⾒見見られる問題点   ①学⽣生協働の内容が、既存の⼤大学図書館の業務の枠組みに     とらわれすぎている。   ②協働をする場所が、⼤大学図書館の施設内しか想定されて     いない。   ③教員の⽴立立場からの視点が⽋欠けている。   ④⼤大学図書館以外の他部署職員の視点が⽋欠けている。   ⑤各⼤大学の教育・研究⽅方針など、⼤大学図書館の活動も含む     より⼤大きな視点が⽋欠けている。   ⑥各⼤大学や⼤大学図書館が⽴立立地しているそれぞれの地域の     歴史や⽂文化の視点が⽋欠けている。

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2.学生協働の位置づけと定義 学⽣生協働の新しい⽅方向性を探る   ①既存の図書館業務の枠組みに学⽣生活動を当てはめる     だけではなく、新しい可能性(図書館機能の拡張)を     提⽰示できるように捉え直してみる。   ②学⽣生に何らかの図書館業務を依頼するだけではなく、     協働する学⽣生の個性が発揮されるようなアイデアを     実現できるようにする。   ③⼤大学図書館を協働と絡めることを念念頭に置きながら、     教職員だけでは実現が困難な取り組みについて、     学⽣生⾃自⾝身が実施できるようにする。

10.

3.皇學館大学における学生協働の取り組み 皇學館⼤大学ふみくら倶楽部の発⾜足の経緯   ①もともとは⼤大学図書館員からの依頼に始まる。     ●書架整理理や展⽰示などの館内業務のための⼈人⼿手を確保する。     ●⼤大学図書館の活性化を⽬目指す。   ②学⽣生募集は原則として司書課程教員(岡野)が担当する。     ●団体の顧問も引き受ける。     ●現在に⾄至るまで⾮非公式サークルの位置づけになっている。   ③創設メンバーが集まり、2016年年2⽉月に発⾜足する。     ●3年年⽣生5⼈人、2年年⽣生が4⼈人、1年年⽣生が2⼈人から始まる。     ●スタートアップ時の体制を着実に固めるため、⽴立立ち上げの際の       メンバーを絞り込み、⼤大々的な募集は⾏行行わなかった。

11.

3.皇學館大学における学生協働の取り組み ふみくら倶楽部の体制づくり   ①第1期:2016年年2⽉月〜~同年年12⽉月(11か⽉月間)     ●中⼼心となったのは当時の3年年⽣生で、1・2年年⽣生も数名加⼊入する。     ●活動が本格化するのは年年度度が変わり、全メンバーが2〜~4年年⽣生に       進級した2016年年4⽉月から。新1年年⽣生のメンバーも1名加⼊入する。     ●図書館総合展でのポスター発表を⽬目標にして、年年内をひとつの       区切切りとすることを念念頭に活動を続ける。     ●2016年年11⽉月の「第1回  全国学⽣生協働サミット」での事例例報告と、       図書館総合展で活動実績をまとめたポスター発表を⾏行行う。   ②第2期:2017年年1⽉月〜~同年年5⽉月(5か⽉月間)     ●部⻑⾧長代替わり時期を「毎年年5⽉月に4年年⽣生から3年年⽣生へ」と決める。     ●活動を軌道に乗せるために、初代部⻑⾧長は4年年⽣生の12⽉月まで役職を       続けたため、⼆二代⽬目部⻑⾧長は年年明け1⽉月から5⽉月までを担当する。

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ふみくら倶楽部の体制づくり   ③第3期:2017年年6⽉月〜~2018年年5⽉月(1年年間・予定)     ●4年年⽣生が緩やかに引退し、1年年⽣生が新たに加⼊入するという流流れが       でき上がる。     ●2017年年9⽉月の「学⽣生協働フェスタin東海」における事例例報告と、       活動実績をまとめたポスター発表を⾏行行う。     ●2017年年11⽉月の「第2回  全国学⽣生協働サミット」への参加と、       図書館総合展で活動実績をまとめたポスター発表を⾏行行う。   ④第4期:2018年年6⽉月〜~2019年年5⽉月(1年年間・予定)     ●1年年⽣生の頃から活動に参加していた学⽣生が部⻑⾧長になるのは、       この代替わりの時期からになる。

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ふみくら倶楽部のこれまでの活動実績   ①書架整理理   ②選書ツアー&図書館⾒見見学   ③図書館展⽰示   ④ウィキペディアタウン伊勢   ⑤伊勢河崎⼀一箱古本市   ⑥伊勢うどんトークライブ&展⽰示   ⑦図書館総合展でのポスター発表   ⑧⽇日々の活動報告   ⑨事例例発表

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ①書架整理理

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ②選書ツアー&図書館⾒見見学     ●愛知⼤大学名古屋図書館     ●⾦金金城学院⼤大学図書館

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ③図書館展⽰示

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ④ウィキペディアタウン伊勢     ●ウィキペディアタウンとは、対象となる地域をみんなで⾒見見歩き、       まちなかに点在する⽂文化情報資源を写真に記録しつつ、       何らかの⽂文献資料料などをもとにしてウィキペディアの項⽬目を       更更新していくワークショップのこと。     ●2016年年9⽉月17⽇日(⼟土)に実施し、「伊勢市⽴立立図書館」「伊勢うどん」       「伊勢河崎商⼈人館」「伊勢春慶」「萬⾦金金丹丹」の5項⽬目を編集した。     ●伊勢市⽴立立伊勢図書館が所蔵する地域資料料(ふるさと⽂文庫)の       ご協⼒力力をいただいた。     ※ウィキペディアタウンは2017年年に「Library  of  the  Year  2017」の       優秀賞を受賞している。

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ④ウィキペディアタウン伊勢

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ④ウィキペディアタウン伊勢 開催後の活動報告書

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑤伊勢河崎⼀一箱古本市     ●⼀一箱古本市とは、「みかん箱サイズの箱⼀一つ」程度度の古本を       参加者が持ち寄り、ゆるやかに交流流をしながら古本を販売する       フリーマーケットのこと。     ●⻑⾧長年年続く地元のお祭り「河崎商⼈人市」の出し物の⼀一つに位置づけ、       広報活動などを連携することで、集客⼒力力を相互に⾼高め合った。     ●2015年年10⽉月25⽇日(⽇日)に第1回、       2016年年10⽉月23⽇日(⽇日)に第2回、       2017年年11⽉月26⽇日(⽇日)に第3回を       実施した。         ※第1回はふみくら倶楽部による開催では           なく、岡野ゼミの有志学⽣生によるもの。     ●第2回の際にふみくら倶楽部の       お揃いのエプロンを制作した。

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑤伊勢河崎⼀一箱古本市(第2回)

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑤伊勢河崎⼀一箱古本市(第2回) 開催後の   活動報告書 開催告知ポスター スタッフおよび   出店者のための⽸缶バッジ

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑤伊勢河崎⼀一箱古本市(第3回)

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑤伊勢河崎⼀一箱古本市(第3回) 開催後の   活動報告書 スタッフおよび   出店者のための   ⽸缶バッジ 開催告知ポスター

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑥伊勢うどんトークライブ&展⽰示   ●伊勢市内で⻑⾧長年年伊勢うどん店「つたや」を営む⻘青⽊木英雄⽒氏と、     伊勢うどん⼤大使としてご活躍のコラムニストの⽯石原壮⼀一郎郎⽒氏を     お招きし、伊勢うどんをテーマにトークライブを開催した。   ●伊勢うどんは地元を代表する⾷食⽂文化の     ひとつであり、図書館にとって重要な     地域資料料である。   ●伊勢うどんを語ることを通して、     ⼤大学図書館が地域の⽂文化を積極的に     伝えていくことを意図している。 ⽯石原壮⼀一郎郎著『伊勢うどん全国制覇への道』   扶桑社,2013年年

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑥伊勢うどんトークライブ&展⽰示

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑥伊勢うどんトークライブ&展⽰示

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑦図書館総合展でのポスター発表(2016年年)     ●伊勢うどん専⽤用のオリジナル割り箸を配布した。     ●「伊勢うどんを⾷食べるために伊勢に来てください!」という       メッセージを伝えながら、       伊勢の⾷食⽂文化をPRした。

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑦図書館総合展でのポスター発表(2017年年)     ●ポスターのテーマは「⼈人を繋げるふみくらイリュージョン」。     ●ハッシュタグ「#ふみくらの魔法」で       トランプカードを配布した。

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑧活動報告     ●ツイッターやフェイスブックでも活動の記録を随時発信する。

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3.皇學館大学における学生協働の取り組み ⑨事例例発表     ●「第1回全国学⽣生協働サミット」での事例例発表(2016年年11⽉月10⽇日)     ●「学⽣生協働フェスタin東海」での事例例発表(2017年年9⽉月23⽇日) 全国学⽣生協働サミットにおける   学⽣生協働フェスタin東海における   初代部⻑⾧長の発表 ⼆二代⽬目部⻑⾧長と三代⽬目部⻑⾧長の発表

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4.ふみくら倶楽部の顧問教員は何を考えているのか 顧問教員の⽴立立場で考えていること   ①何らかのイベントを実施する際には、ふみくら倶楽部や     ⼤大学図書館の活動と絡めるようにする。     ●図書館の職員さんは、「学⽣生たちに図書館業務の何をどのように       ⼿手伝ってもらうか」を考えている。     ●教員の⽴立立場からは、「ふみくら倶楽部はどのように学内・学外の       さまざまな活動に絡んでいくことができるか」を考えており、       ⼤大学図書館の施設内に活動を限定させないようにしている。     ●本や情報に関わるイベントは、図書館活動とも絡める⼝口実を       つくりやすい。(⼀一箱古本市やウィキペディアタウンなど。)     ●教職員にとっては「図書館業務をお⼿手伝いする学⽣生たち」だが、       まちの⼈人たちからは「本が⼤大好きな学⽣生さん」に⾒見見える。     ●教員が関わりながらも、表舞台には学⽣生を押し出していく。

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4.ふみくら倶楽部の顧問教員は何を考えているのか 顧問教員の⽴立立場で考えていること   ②形として残るものを制作する。     ●オリジナルのエプロン、⽸缶バッチ、マグネットなどを制作する。     ●伊勢河崎⼀一箱古本市の看板制作を依頼する。     ●紙媒体の報告書を必ずつくる。         ※なるべく⼩小さい版型を選ぶ。         ※ページ数を少なめにしつつ、厚めの紙で印刷する。         ※写真を多めにしつつ、⽂文章を可能な限り削ぎ落落とす。     ●デザインを疎かにしないようにする。         ※団体としてのブランディングも兼ねているため。   ③学外のイベントに積極的に参加する。     ●図書館総合展でのポスター発表を⾏行行う。     ●全国学⽣生協働サミットや学⽣生協働フェスタで発表をする。

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4.ふみくら倶楽部の顧問教員は何を考えているのか 顧問教員の⽴立立場で考えていること   ④学外イベントに出ていく際には、必ず⼩小ネタを仕込み、     できるだけ話題になるようにする。     ●図書館総合展のポスター発表にて、「伊勢うどんを⾷食べるために       伊勢まで来てほしい」というメッセージを添えたオリジナルの       割り箸を配布する。     ●図書館総合展のポスター発表にて、来場者同⼠士の出会いを演出する       ために、栞としてもつかえるトランプカードを配布する。     ●ツイッターのハッシュタグ「#ふみくらの魔法」を設定する。   ⑤学内向けのPR活動も積極的に⾏行行う。     ●学内的に認識識されるために、存在感を⽰示せるような活動を⾏行行う。     ●⼤大学広報のブログや学園報に記事を掲載してもらう。

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4.ふみくら倶楽部の顧問教員は何を考えているのか ●皇學館⼤大学キャンパスダイアリー 2017-‐‑‒11-‐‑‒21 2017-‐‑‒09-‐‑‒28 2017-‐‑‒12-‐‑‒01

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4.ふみくら倶楽部の顧問教員は何を考えているのか ●皇學館⼤大学『学園報』 左:第65号       2016年年12⽉月   右:第72号       2018年年2⽉月

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4.ふみくら倶楽部の顧問教員は何を考えているのか 顧問教員の⽴立立場で考えていること   ⑤「図書館で遊ぶ」ことをできるだけ妨げない。     ●学⽣生が遊んでいると教員も⼀一緒になって遊びやすい。     ●学⽣生が「やりたいからやる」ができる体制になっている。

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4.ふみくら倶楽部の顧問教員は何を考えているのか 顧問教員の⽴立立場で考えていること   ⑥学内での⽴立立ち位置をどのように設定するのか。     ●どこにも所属していない「図書館サークル」という⽴立立場にいる。   ✓ (B) (A) ⼤大学図書館 ふみくら   倶楽部 ⼤大学図書館 ふみくら   倶楽部 学友会 (C) ⼤大学図書館 ふみくら   倶楽部 学友会

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5.学生の過ごし方を考える 学⽣生は⼤大学図書館のどこで過ごしているのか  ⼤大学図書館   職員に向き合う 閲覧スペース 資料料に向き合う レファレンスカウンター ブラウジングルーム 展⽰示スペース データベースコーナー ラーニングコモンズ 教員に向き合う グループ閲覧室 カフェスペース 学⽣生同⼠士で向き合う

40.

5.学生の過ごし方を考える 学⽣生はキャンパス内のどこで過ごしているのか  ⼤大学   職員に向き合う 就職課 PC教室 学⽣生課 学務課 ⾃自分⾃自⾝身に向き合う 部室・サークル室 ⼤大学図書館 講義室・演習室 教員に向き合う 共同研究室 個⼈人研究室 ベンチ 体育館・運動場 学⾷食・カフェ 学⽣生同⼠士で向き合う

41.

5.学生の過ごし方を考える 学⽣生はまちなかのどこで過ごしているのか  まち   まちの⽂文化に向き合う 散策 ボランティア お祭り アルバイト まちの⼈人に向き合う 趣味の世界 ⾃自分⾃自⾝身に向き合う ⾃自宅宅・家族 旅⾏行行 ⼤大学 通学路路・交通機関 カフェ・飲⾷食店 公共施設     公共図書館     博物館・美術館     公園など 友⼈人宅宅 学⽣生同⼠士で向き合う

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6.学生協働の形態を考える 学⽣生協働の構成要素   ①いつ     ●⼤大学図書館の利利⽤用時       (⼤大学図書館が学⽣生・教員・職員と関われる機会をつくる)     ●講義や演習の時間     ●オープンキャンパスの時間       (書庫⾒見見学,図書館展⽰示,学⽣生トーク,サークル紹介,ビブリオバトル,         古本市など)     ●課外活動の時間(部活、サークル、学園祭など)     ●プライベート活動の時間       (地元のお祭りやイベント、ボランティア活動、通学時間など)       ※澁⽥田勝「オープンキャンパスにおける図書館イベントの現状:受験⽣生・学⽣生協働・         教職協働の観点から」『カレントアウェアネス』no.319,2014-‐‑‒03-‐‑‒20.         http://current.ndl.go.jp/ca1817

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6.学生協働の形態を考える 学⽣生協働の構成要素   ②誰が・誰と   教員   教員   職員   職員   学⽣生   学⽣生   保護者   保護者     ●学⽣生が            と協働する。      ●            が学⽣生と協働する。 ⾼高校⽣生   ⾼高校⽣生   まちの⼈人   まちの⼈人   他⼤大学   他⼤大学   ⾏行行政 ⾏行行政

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6.学生協働の形態を考える 学⽣生協働の構成要素   ③何を     ●資料料・情報との接点をつくる(学習,調査研究,読書など)     ●教員との接点をつくる(講義・演習など)     ●職員との接点をつくる(就職相談,イベント,展⽰示会など)     ●友⼈人との接点をつくる(部活・サークル活動,学習,恋愛など)     ●まちの⼈人との接点をつくる     ●まちの歴史・⽂文化との接点をつくる   ④どこで     ●図書館内で     ●キャンパス内で     ●まちじゅうで

45.

6.学生協働の形態を考える 学⽣生協働の構成要素   ⑤なぜ     ●何かに困っている⼈人を助けるため     ●楽しいから/楽しそうだから   ⑥どのように     ●本をつかう活動(書架整理理,閲覧,展⽰示など)     ●声をつかう活動(講演会,学習相談など)     ●⾝身体を動かす活動(イベント,ワークショップなど)     ●他者と関わる活動(教職員,保護者,⾼高校⽣生,まちの⼈人など)

46.

7.学生協働の舞台を考える 学⽣生協働の舞台はどこなのか?   ①図書館内     ●書架     ●テーブル,椅⼦子     ●ラーニングコモンズ     ●展⽰示室,展⽰示コーナー     ●グループ閲覧室   ②キャンパス内     ●研究棟,研究室     ●講義室,演習室     ●部室,サークル棟     ●体育館,運動場

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7.学生協働の舞台を考える 学⽣生協働の舞台はどこなのか?   ③まちなか     ●カフェ,飲⾷食店     ●本屋,古本屋     ●ギャラリー     ●公共図書館,博物館,美術館     ●まちライブラリー,マイクロライブラリー   ④まち全体     ●駅,広場,公園,遊歩道,ベンチ     ●役所,コミュニティスペース     ●⻘青空の下     ●まちの⽂文化資源(⽂文学碑・⽯石碑,遺跡,⾷食⽂文化,無形・有形問わず)

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8.学生だからできることを考える 学⽣生だからできること   ①学⽣生でしか⾒見見えていない/届かない世界がある。     ●学⽣生から学⽣生へのつながり。     ●学⽣生から地域へのつながり。     ●職員・教員・学⽣生それぞれの個⼈人的な興味関⼼心を⼤大事にする。   ②⼤大学図書館の仕組みからはみ出したところに⾏行行ける。     ●職員は⼤大学図書館の通常業務に縛られてしまいがち。       (教員は⽐比較的⾃自由に動けている。)     ●学内に点在する学⽣生の領領分にも⼊入っていける。     ●学⽣生活動という形ならば、境界を超えることは⽐比較的容易易である。     ●まちに出ていくことも、まちから呼び込むこともできる。   ③はみ出したところは⼤大学図書館の活動に取り込めるか?     ●⼤大学図書館の機能が拡張する機会にできる可能性がある。

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9.まとめ 学⽣生協働の展望   ①⼤大学図書館の活動範囲を問い直してみる。     ●⼤大学の講義や演習、空き時間と学⽣生協働を関連させる。     ●学⽣生の課外活動やプライベート活動と学⽣生協働を関連させる。   ②誰かが「困っていること」に注⽬目する。     ●学⽣生・教員・職員は何に困っているのかを知る。     ●保護者・⾼高校⽣生(受験⽣生)・まちの⼈人たちは何に困っているのかを知る。   ③関わってもらえる⼈人を増やしてみる。     ●新しいアイデアはどこにあるのか。     ●図書館の持つ多様な情報資源を活⽤用できる⼈人はどこにいるのか。   ④地域のなかの⼤大学を意識識してみる。     ●通学路路・通勤路路からどんな⾵風景を⾒見見ているのか。     ●⼤大学⽣生活の思い出は卒業してからも⼀一⽣生残り、OB・OGとしても関わる。