5-4 抗炎症薬

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November 08, 23

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「くすりのことをわかりやく、基本から臨床まで」 をモットーに、初学者向けの薬情報をまとめています。 資料は、薬剤師が作成しています

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各ページのテキスト
1.

5-4 抗炎症薬 炎症に使用する薬物の種類と作用機序

2.

炎症反応の概要 炎症‥細胞障害に対して生体がその因 子を排除し、組織を修復するために起 こす一連の防御反応 細胞障害 好中球 TNF-α, IL-1, IL-6 マクロファージ 肥満細胞 マクロファージ 血管 炎症性サイトカイン プロスタグランジン, ロイコトリエン, ヒスタミン等 組織の 再生・修復 単球 血管拡張 発赤 熱感 血管透過性亢進 疼痛 腫脹

3.

アラキドン酸カスケード 炎症 細胞膜 リン脂質 ホスホリ パーゼ A2 アラキドン酸 リポキシ ゲナーゼ (LOX) 起炎物質の 合成経路 シクロオキ シゲナーゼ (COX) ロイコ トロンボ プロスタ トリエン類 キサン類 グランジン類 LTs TXs PGs PGE2 • 血管拡張 • 血管透過性亢進 疼痛 • ブラジキニン(発痛 物質)の作用増強 発熱 PGE2 • 体温調節中枢(視床 下部)で体温上昇 血小板 • 血小板凝集 炎症を鎮める作用のある薬・・・起炎物質の合成を阻害する TXA2

4.

抗炎症薬の薬理作用 • 血管拡張 • 血管透過性亢進 ホスホリ パーゼ A2 アラキドン酸 NSAIDs リポキシ ゲナーゼ (LOX) 消炎 炎症 細胞膜 リン脂質 副腎皮質 ステロイド薬 “解熱・鎮痛・抗炎症” シクロオキ シゲナーゼ (COX) 鎮痛 疼痛 • ブラジキニン(発痛 物質)の作用増強 解熱 発熱 • 体温調節中枢(視床 下部)で体温上昇 血小板 抗血小板 ロイコ トロンボ プロスタ トリエン類 キサン類 グランジン類 • 血小板凝集 →低用量アスピリン LTs TXs PGs NSAIDs, nonsteroidal anti-inflammatory drugs 非ステロイド性消炎鎮痛薬

5.

抗炎症薬の分類 抗炎症薬 ステロイド 副腎皮質ステロイド 非ステロイド 非ステロイド性抗炎症薬 NSAIDs 化 学 構 造 に よ る 分 類 解熱鎮痛薬 • ピリン系 • 非ピリン系 酸性 NSAIDs ‥ロキソプロフェン等 中性 NSAIDs 塩基性 NSAIDs ‥NSAIDs に分類されない解熱鎮痛薬 ‥アセトアミノフェン

6.

NSAIDs の COX 選択性 COX-1 で作られた PGs の機能 生理的機能 ア ラ キ ド ン 酸 COX-1 PGs 全身に 常時発現 胃粘膜保護、血小板凝集、 腎血流量維持 など COX-2 で作られた PGs の機能 COX 阻害薬の作用 副作用 胃腸障害、胃潰瘍 主作用 炎症反応 COX-2 PGs 炎症部位 に発現 ほとんどの NSAIDs COX-2 阻害薬 解熱・鎮痛・ 炎症反応の促進(疼痛・ 消炎効果 発熱など)、痛みの増強 など →COX-2 選択的: 胃腸障害が少ない COX 阻害作用=COX-1 阻害&COX-2 阻害 →薬効は強い・副作用に注意しながら使う セレコキシブ、エトドラク、メロキシカム COX-2 選択的 →胃腸障害が少ないが、薬効もマイルド →慢性疼痛や高齢者に使われることが多い

7.

NSAIDs の有害事象 気管支 • アスピリン喘息 • LTs ↑→気道過敏性↑ • 交差反応 がある COX 阻害作用が強い薬剤を服用後 症 状 原 因 薬 気道過敏性 • 非常に強い喘息症状 • 鼻症状(鼻水・鼻閉) 危 険 酸性 NSAIDs 全般 ほ ぼ 安 全 COX-2 阻害薬 アセトアミノフェン 安 全 麻薬性鎮痛薬 (1回300mg以下) 「過去に、痛み止めを服用後に、息苦しいことがあった」

8.

NSAIDs の有害事象 胃 リ ス ク 因 子 対 策 胃粘膜保護 • 胃腸障害(NSAIDs 潰瘍) • 胃粘膜保護作用がある PGs の産生阻害 • PGE2, PGI2 • 量:高用量 • 期間:長期間 • 既往:胃腸障害の既往 • • • • • プロドラッグ化 COX-2 阻害薬 食後服用 治療薬の併用 必要最小限 胃痛、腹部膨満感、食欲不振・胸焼け、吐血・下血、口の中や舌が荒れる

9.

一般名 ロキソプロフェンナトリウム水和物 先発名 ロキソニン 錠 細粒 テープ パップ ゲル OTC 妊娠 後期 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) プロピオン酸系 主な作用機序 • 起炎物質・発痛増強物質(プロスタグランジン等)の合成を阻害 し、解熱・鎮痛・消炎作用を示す 主な適応症、用法・用量等 観察項目 注意すべき 副作用 急性上気道炎の解熱・鎮痛 →1回 60mg を頓用 1日最高 180mg バイタル, 筋肉痛, 脱力感, 消化管の狭窄・閉塞 過敏症‥皮膚の発赤, じんま疹 消化管障害(悪心・嘔吐, 腹痛, 腹部膨満感)‥食欲不振, 黒色便 眠気, めまい, 喘息, 筋肉痛‥尿の色(赤) 服薬時注意 空腹時を避けて服用, 噛まずに服用 禁 消化性潰瘍, 重篤な血液異常・肝・腎障害・心機能不全, アスピリン喘息・歴, 妊娠後期

10.

一般名 セレコキシブ GE AG 先発名 セレコックス OTC 錠 妊娠 末期 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 中性 (コキシブ系) COX-2選択 主な作用機序 • 起炎物質・発痛増強物質(プロスタグランジン等)の合成を阻害 し、解熱・鎮痛・消炎作用を示す ※COX-2 選択的 主な適応症、用法・用量等 観察項目 注意すべき 副作用 関節リウマチの消炎・鎮痛→1回 100~200mg を1日2回 バイタル, 体重 過敏症‥皮膚の発赤, じんま疹 消化管障害‥悪心・嘔吐, 腹痛, 腹部膨満感, 食欲不振, 黒色便 眠気, めまい, 喘息, 発疹, 小膿疱 禁 スルホンアミド過敏症歴, アスピリン喘息・歴, 消化性潰瘍, 重篤な肝・腎障害・心機能不全, 冠動脈バイパス再建術の周術期, 妊娠末期 !

11.

アセトアミノフェンの作用機序 ◼ 感染症時など 「あつい」基準(セットポイント)が 上昇している ‥解熱反応が起きず、上昇 あつい →(アセトアミノフェン) アセトアミノ フェン 痛い! 視床下部 体温調節中枢 中枢に作用して、血管を拡張さ せ・発汗を促すことで解熱作用 ◼ 疼痛 脳(視床・大脳皮質)に作用して 痛覚閾値を上げることで鎮痛作用 →痛みを感じにくくする 毛細血管 汗腺 拡張 発汗 熱を発散させる 特徴 ・安全性が高い解熱・鎮痛薬として、小児科で重要な薬

12.

アセトアミノフェンの有害事象 NSAIDs よりも安全性が高い薬だが、 大量・長期使用には注意が必要 薬剤性肝障害は、原因薬物の中止により 速やかに回復 →早期診断が重要 肝機能検査値 肝障害 解毒薬(グルタチオン前駆体) 大量 アセトアミノフェン グルタチオン 抱合 硫酸 抱合 排 泄 OTC との重複がないか? 飲酒 アセチルシステイン 代謝物 高齢 グルタチオン 抱合 肝障害 排泄 グルタチオン 合成低下

13.

一般名 アセトアミノフェン(別名:パラセタモール) 先発名 カロナール 解熱鎮痛薬 OTC 錠 末 細粒 シ 坐 注 患者さん向け説明: 対症療法薬 熱を下げたり、痛みを和らげる薬です 主な作用機序 • 中枢に作用して、解熱・鎮痛作用を示す 主な適応症、用法・用量等 観察項目 注意すべき 副作用 急性上気道炎の解熱・鎮痛→1回 300~500mg を頓用 1日最高 1500mg 小児科領域の解熱・鎮痛→1回10~15mg/kg バイタル 過敏症‥皮膚の発赤, じんま疹 消化管障害‥悪心・嘔吐, 腹痛, 腹部膨満感, 食欲不振, 黒色便 皮膚(小膿疱), 息切れ, 発熱, 全身のむくみ 禁 重篤な血液異常・肝・腎障害・心機能不全, アスピリン喘息・歴, 消化性潰瘍